経営理念

椎塚裕一氏(以下、椎塚):株式会社アルデプロ代表取締役の椎塚でございます。本日は、私から2021年7月期第1四半期の決算概要をご説明いたします。冒頭は、当社の経営理念の説明をさせていただければと思います。

当社は経営理念として「三つの豊かさの追求」を掲げています。「経済的な豊かさ」「身体的な豊かさ」「心の豊かさ」という三つの豊かさを追求することにより、我々の社会的存在意義の実現を目指していこうというものです。

この経営理念をもとに、今期の経営計画を立案しました。これから第1四半期の決算概要の説明をさせていただければと思います。

本日ですが、まずは2021年7月期第1四半期の決算の概要、続いて今期の経営計画、その後に当社のビジネスモデルについてご説明いたします。

2021年7月期第1四半期 業績ハイライト

2021年7月期第1四半期の決算の概要をご説明します。売上高は10億6,300万円、営業利益はマイナス2,400万円、経常利益はマイナス1億900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益はマイナス1億900万円を計上しています。

前年同期と比べると大幅な減収になっているように見えるかと思いますが、前期はもともと期末に想定していた100億円を超える大型案件が期ズレを起こし、前期の第1四半期に反映された影響です。

当社では、期首の時点で今期の経営計画を策定しました。その時点で、すでにこの第1四半期については、今期中に売却する案件の仕入、ならびにすでに仕入れている案件の権利調整を中心に行っていこうという経営計画を策定していたため、この第1四半期の業績は当社の想定どおりの数字となっています。

2021年7月期第1四半期 セグメント別業績

第1四半期のセグメント別の業績についてご説明します。当社は、不動産再活事業および不動産賃貸収益等事業の2つのセグメントによって売上を構成しています。不動産再活事業は売上高が10億900万円、不動産賃貸収益等事業は売上高が5,400万円となっています。

構成比は、不動産再活事業が約95パーセントを占めています。スライドをご覧いただくとおわかりのとおり、当社はあくまでも不動産再活事業が中心であり、それに不動産賃貸収益等事業が付随してくるというセグメントとなっています。

2021年7月期第1四半期 要約BS(負債・純資産)

2021年7月期第1四半期末時点での貸借対照表の概要をご説明します。流動負債は86億1,800万円となっています。その主な内訳ですが、短期借入金が22億7,300万円、預り金が30億2,200万円、1年内返済予定の長期借入金が30億8,200万円となっています。その他、固定負債は2億3,400万円となっており、負債合計で88億5,200万円となってます。

次に純資産の部ですが、当社の第1四半期末時点における純資産は43億8,600万円となっています。主な内訳ですが、資本金が24億2,800万円、資本剰余金が2億9,400万円、利益剰余金が16億6,600万円です。

以上の結果から、当社の第1四半期末時点における自己資本比率は33.1パーセントとなっています。

2021年7月期第1四半期 要約BS(資産)

第1四半期末時点での貸借対照表の資産の部の概要をご説明します。主な内訳ですが、現預金6億6,400万円、販売用不動産100億1,200万円、固定資産16億1,600万円を積み上げています。

このスライドからおわかりのとおり、販売用不動産を前年同期と比べて約2倍まで積み上げることができました。

2021年7月期第2四半期及び通期 業績予想

それでは、進行期である2021年7月期の業績予想についてご説明します。当社は期首の時点で、今期の通期業績予想を発表しています。

我々は不動産業者であり、また我々が行っているビジネスはBtoBがメインです。このような業務内容の中で、我々が仕入れようとして案件を仕掛けてから実際に仕入決済を行い、資産として計上するまでに2ヶ月から3ヶ月程度かかっています。逆に、売上に関しても売却すると決めてから実際に売却決済して売上高に計上されるまで、2ヶ月から3ヶ月の時間を要しています。

このことから、現在我々が行っている業務の内容と、3ヶ月ごとに発表する当社の経営数値だけでは、我々が実際に行っている業務の内容と比較して、実際に発表する数値と大きくかけ離れているのではないかと考えました。

逆に投資家のみなさま、また株主のみなさまに適宜、適切な経営数値の発表を行えているのかを常々考えていました。そのような観点から、6ヶ月ごとで、中間期における業績予想の数値を発表すれば、現在我々が実際に行っている業務の内容と限りなく一致してくるのではないかと考えています。

本日公表した2021年7月期中間期の業績予想ですが、売上高は78億1,800万円、営業利益は8億5,300万円、経常利益は7億1,300万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5億7,300万円を計上しています。

2021年7月期、通期の業績予想ですが、売上高は180億500万円、営業利益は29億5,000万円、経常利益は25億7,100万円、親会社株主に帰属する当期純利益は25億100万円です。こちらの通期業績予想は、現在のところ据え置いています。

2021年7月期の営業方針

今期、2021年7月期で当社が営業方針として掲げているものを発表します。「売上高重視から利益重視へ」についてですが、当社は売上高を追求するのではなく、あくまでも利益の積み上げを重視していきたいと考えています。

「在庫回転率を上げる」についてですが、当社は案件を仕入れる時点で、あらかじめ出口の会社をタッピングしておき、ある程度出口を絞った上で物件を仕入れることにしています。その結果、在庫回転率を上げることが可能となり、年間で2回転から3回転を目指すことにしています。

この2点については、当社が上場時に掲げていた営業方針と重複していますが、当社は先期より原点回帰を謳っています。営業方針も原点回帰して、売上高重視から利益重視へ、また在庫回転率を上げて商いをしていこうと考えています。

私どもはこれまで、100億円を超える大型案件も取り扱ってきました。先期より原点回帰として、大型案件よりも中型・小型の案件に注力して業務を行っていくと発表しています。

しかしながら、大型案件の情報は従前から、より多くの情報をいただくことができています。そのような情報に対して、私どもが取り扱わないからといって「もういらないです」というものではありません。

バランスシートで抱えて商売をしていくのではなく、そのような大型案件については、仲介業務として取り扱っていくということです。そこで仲介手数料として利益を獲得していきます。この3つの営業方針を今期の営業方針として掲げています。

株主還元方針について

当社の株主還元方針についてご説明します。当社は従前より、配当性向30パーセントを基本方針として掲げています。2020年7月期末においては、1株当たり50銭(0.5円)の復配を実施できました。

また今期、2021年7月期の配当ですが、今期の配当性向は20パーセントということで、すでにみなさまにお約束しています。その結果、通期の予想EPS7.42円をもとに算出して、1株当たり1円50銭の配当を予定しています。

最後になりますが、当社は中長期的目標として、現在の発行済株式総数を減少させることとします。この方法として、自己株式の取得を行います。以上、私から決算の概要をご説明させていただきました。

ビジネスモデルの変遷

秋元和弥氏(以下、秋元):秋元でございます。私から、当社の事業内容についてご説明いたします。スライドをご確認ください。まずは、当社のこれまでのビジネスモデルの変遷をご説明します。

当社のビジネスモデルは、2004年のIPO以前から、区分所有マンションのリフォーム販売をメインとしてきました。2008年以降、一棟ビルおよびマンションの再活事業を展開し、現在では退去交渉等の権利調整を行う再開発アジャストメント事業、およびリースアップ・リノベーション等を行う再活事業の2本柱として展開しています。

扱う物件の価格帯に関してですが、現在は数億円から数十億円規模の不動産を中心に取り扱っています。先ほど社長から説明させていただいたとおり、過去には100億円を超える物件も扱っていましたが、大型不動産はプレイヤーの数も限られます。万が一、想定相手が脱落した場合に売却期間が長期化する恐れがあることから、現在は扱っていません。そのかわりに、仲介業務にシフトしています。

先ほどの社長の説明にもありましたが、先期との対比における今期の増益部分に関しては、当該フィー収入を見込んだものとなっています。

当社の得意とするビジネスモデル

当社の得意とするビジネスモデルをご説明します。大きく2つで構成しており、1つ目が再開発アジャストメント事業、2つ目が再活事業となっています。

1つ目の再開発アジャストメント事業に関してご説明します。当社は仕入、交渉段階から、ある程度の売却出口を固めた上で権利関係の調整を行い、開発素地として大手のデベロッパーや事業法人等に売却するビジネスモデルを展開しています。

当社では、このような権利調整ビジネスを再開発アジャストメント事業と名付けています。昨今では、この再開発アジャストメント事業をメイン事業として推進しています。この事業の推進は、専門性と経験実績、および交渉ノウハウが必要となるため、比較的参入障壁が高く、競合他社が少ないニッチなビジネスモデルとなっています。

ビジネスモデル - ①権利調整 基本スキーム

ビジネスモデル、権利調整の基本スキームをご説明します。この再開発アジャストメント事業において、当社は立地がよく、再開発による資産価値の増大が見込める旧耐震のマンションおよびビルの権利調整に取り組んでいます。

当社は、東京都内の中心部をメインとして権利調整案件を取り扱っているため、従来からその物件のポテンシャルは非常に高いものがあります。また、当社が権利調整を実施することにより、さらにその素地の価値はアップすることになります。

これは、デベロッパーの観点からも新たな都市開発が可能となり、素地の有効利用が可能となることから、事業採算的にもデベロッパー側の取得意向は非常に高いものがあります。当社としても、本事業は粗利益率が高く、高収益の事業となっています。

当社は、耐震性に不安がある旧耐震のビルをターゲットにして、健全な再開発事業につなげる本事業を推進することにより、結果的に人命を救い、土地の有効活用という社会貢献に寄与することができると考えています。

ビジネスモデル - ②不動産再活事業

ビジネスモデルの2つ目として、不動産の再活事業に関してご説明します。不動産の再活事業は、仕入を行った不動産に修繕等のリノベーションを行い、バリューアップを施して売却する事業となっています。

このモデルでは、仕入、バリューアップ、売却までをいかに迅速に進めていけるかがポイントとなります。また、「売り手」と「買い手」の情報の収集力およびスピーディなバリューアップが勝負のカギとなっています。当社のネットワークに関しては、他社にも負けないものと自負しています。

当社の仕入検討の基準

当社の仕入検討の基準に関してご説明します。当社の仕入基準は、大きく4つの項目を設けています。1つ目が「エリア」、2つ目が「立地条件」、3つ目が「退去交渉の難易度」、4つ目が「潜在価値が高い物件」となっています。

1つ目の「エリア」ですが、当社は首都圏および支店を置いている関西エリアを含めた中心エリアの扱いをメインとしています。これは、プレイヤー数を含めた希少性の観点を大事にしたいという思いからです。このエリア感を大事にすることが、結果的に在庫回転率の高さにつながっています。

2つ目が「立地条件」です。1つ目の「エリア」と重なる部分もありますが、権利調整における代替テナント地、および再活事業におけるリテナントの選択肢が広がるのも、この立地条件を重視する大きな理由となっています。

3つ目が「退去交渉の難易度」です。退去交渉の難易度に関しては、立退き交渉の金銭的、また時間的目途が立ちやすい物件かどうか、つまり、退去交渉を行う上で十分な正当事由が確保できているか等の判断が非常に大切になってきます。当社のノウハウとしては、この点におけるデューデリジェンスの高さだと自負しています。

4つ目が「潜在価値が高い物件」です。潜在価値が高い物件として、物件自体の潜在価値が高いエリア、物件に注力しています。また、再活により付加価値が高まるポテンシャルを持っている案件かどうかという点が非常に大事になります。

当社の仕入基準として、以上の4つを中心に据えています。

再開発アジャストメント案件(渋谷区渋谷物件)

再開発アジャストメント案件の具体的な例をいくつかご紹介します。1つ目が、渋谷区渋谷の物件になります。こちらは、権利調整の仕掛りビル2棟の区分所有権をまずは大半一括取得させていただきました。

その後、残りの区分所有権をすべて取得し、テナントの退去交渉を完了して、開発業者へ一括で売却しました。本件に関しては、区分の買い増しからテナント退去完了まで、約半年ほどで行っています。

再開発アジャストメント案件(港区六本木物件)

港区六本木の案件です。当社はまず、約1,400平米の土地の上に古ビルが3棟建っている物件を取得しました。その後、全テナントの退去を完了させ、香港の上場企業の関連会社へ売却しました。

本件に関しては、売却先が国内第1号のホテルブランドを開発する予定で、完成は2024年を予定していると伺っています。都内で好立地であれば、このように海外投資家も参加してくる1つのよい例になったと思っています。

再開発アジャストメント案件(文京区物件)

文京区の物件をご紹介します。スライドに記載のとおり、まずは右側のビルを取得後、隣地を買い増し、その後テナント交渉が完了したら、一団の土地としてデベロッパーに売却したものです。

売却予定先のデベロッパーとの交渉と買増を同時並行で進めていた案件で、結果的に在庫期間1ヶ月以内で売却まで完了できた案件です。

再開発アジャストメント案件(銀座4丁目物件)

銀座4丁目の案件です。先ほどの文京区の案件同様、古ビルを順次買増取得して、一団の土地として、デベロッパーにホテルの建設予定地というかたちで売却しました。

本件も、買増と売却交渉を同時並行で進めることで、在庫期間が1ヶ月未満の案件となっています。

再開発アジャストメント案件

大阪府吹田市原町2丁目の物件です。同じく買増の案件ですが、用途が事務所、倉庫等の特殊なセットが含まれたかたちでの買増となりました。

当社は、このような事務所や倉庫を取得して退去交渉を完了させ、本件に関しては一団の土地として建売業者に売却しました。

再開発アジャストメント案件(渋谷区富ヶ谷物件)

再開発アジャストメント案件の最後の事例です。場所は渋谷区富ヶ谷ですが、当社ではまず病院、倉庫、マンションの一部およびマンションの底地を取得しました。

その後、デベロッパーにマンションの管理組合として参画いただくことで、5分の4の建替え決議の取得を推進していった案件です。当社が土地の権利者として、組合の旗振り役を担った案件となります。

再活案件(新宿区歌舞伎町物件)

再活案件の事例をいくつかご紹介します。1つ目は、新宿区歌舞伎町の物件です。まず、旧耐震の古ビルを当社で取得し、ビルの漏水等を改善して、エンドの事業法人に早期売却しました。

本件に関しては、当社で購入後、エンドの事業法人から直接問い合わせをいただき、成約に至った案件となっています。この案件も、エリアの希少性があったからこそ、早期に成約できた案件の1つの例となっていると思っています。

再活案件(大阪市中央区西心斎橋物件)

再活案件の2つ目の事例は、大阪市中央区西心斎橋の物件です。こちらも当社で古ビルを取得し、スライドの写真のとおりエントランスを中心にきれいなバリューアップを完了させ、エンドの事業法人に売却しました。

再活案件(大阪市北区大淀南一丁目)

最後になります。こちらも大阪の物件で、大阪市北区大淀南一丁目の案件になります。我々でビルを取得後、バリューアップの箇所は異なりますが、共用部の階段、屋上の防水設備等を改修して、エンドの事業法人に売却しました。

先ほどの西心斎橋の案件同様、両案件とも迅速なバリューアップおよび売却を達成できた案件となっています。

私からのご説明は以上となります。

質疑応答:コロナ禍における権利調整の期間について

質問1:前回の説明会で、コロナ禍の影響によって権利調整が早まっているというご説明もありましたが、その状況は現状も変わっていないのでしょうか?

秋元:権利調整の期間が新型コロナウイルスの影響で早まっているかというご質問についてです。感染者数だけで見ると、4月、5月の緊急事態宣言の時よりも新型コロナウイルスに感染している人数は増加しています。

権利調整に関しては、結果的には飲食店舗や事務所など、継続して事業を行っていくことが難しいというお声の中で、結果的に我々の権利調整がうまくいっているケースはあります。

同時に、そのようなテナントに対して、我々が一定金額の営業保証をさせていただくことで、早期退去、またはお互いの退去に関しての合意をうまく取っています。その意味では、新型コロナウイルスの状況で権利調整の期間が早まっている結果にはつながっていると思っています。

質疑応答:外国人投資家の動きについて

質問2:外国人投資家など、買い手の属性に変化は生じていますか? 先ほどの六本木の物件の事例で「香港の投資家」のお話もありましたが、購入が増えているなどの変化はありますか?

秋元:海外投資家の海外マネーの流入に関して、一部、先ほどの新型コロナウイルスの状況とも重なる部分がありますが、現在日本においては諸外国に比べて新型コロナウイルス感染症対策が比較的うまく進んでいます。

また経済的リスクも少ないことから、現在は投資の目が日本に向いていることは間違いないと思っています。グローバルで安定的な投資先がない中で、今後さらなる資金流入が起こる可能性は十分あり、当社としてもビジネスチャンスだと考えています。

質疑応答:コロナ禍における金融機関の融資姿勢について

質問3:コロナ禍の影響の1つとして、金融機関についての質問となります。新型コロナウイルスの影響の中、金融機関の姿勢の変化等は感じますか?

椎塚:今回のコロナ禍における金融機関の姿勢ということですが、私どものビジネスモデルを非常に評価してくれる金融機関が多数いらっしゃいます。

このような方々の当社への融資姿勢は従前と変わらず、逆に多少は数値が伸びているのが現状です。また他社についても、金融機関の融資姿勢は従前来、さほど変わっていないと聞いています。

質疑応答:通期業績予想について

質問4:業績についてのご質問です。第1四半期は赤字、第2四半期は黒字化の予想を出されていますが、進捗として、通期では安心できるという予想で間違いないでしょうか?

椎塚:先ほどの決算概要のご説明の中でもお伝えしましたが、当初、今期の事業計画を策定する時点で、すでに第1四半期においては仕掛かっている仕入案件を決済まで持っていき、すでに仕入れが完了しているものは重点的に権利調整を行って売却につなげていくという目的で策定していました。

その結果、第1四半期がこの程度の数字になるのは、当初の計画策定時点で想定していたものです。よって今期の業績は、事業計画の策定時点とあまり変わらずに順調に進捗していると考えています。

質疑応答:物件情報の仕入ルートについて

質問5:第1四半期は仕入に専念したと伺っていますが、物件情報等は、日々どんなルートで仕入れているのでしょうか? もし他社と違うルート等があれば教えてください。

秋元:当社の仕入に関する物件情報のルートですが、これまで継続的に取引させていただいている仲介会社を中心に情報をいただいています。また、そのような既存ルートだけでなく、当社の営業マンは同時に新規開拓営業も行っており、ありがたいことに情報は多数いただいています。

現在のコロナ禍の影響に関してですが、直近では年末が近いこともあり、情報は以前よりも活発になっています。年明けからについては、3月末の決算期の企業も多い中、決算対策等での売却物件の数も増えてくると考えています。

質疑応答:営業人員について

質問6:権利調整作業についてのご質問です。権利調整作業は、ノウハウのみならず人手が必要だと思いますが、社員だけで業務を行っているのでしょうか? また今後、人員等の増強計画はありますか?

秋元:まず、権利調整に関する窓口のお話ですが、基本的には当社社員が交渉窓口を行っています。現在、営業部の人数は大阪の支店を含めて約10名ほどです。案件や相手先によっては、権利調整に秀でた弁護士事務所と連携を図りながら業務にあたっています。

また、今後の営業マンの人数拡充に関してですが、現状、人数あたりの生産性に関してはかなり高い水準を維持していると自負しています。今後の業績を向上させていくにあたり、当然ながら営業マンの増員を予定しているものの、先ほどお話ししたビジネスモデルのとおり、当社のビジネスモデルはニッチなもので、特殊なノウハウやビジネスモデルの理解がないとなかなか難しいものがあります。

当社としても営業マンの募集は継続的に行っていく予定ではありますが、採用に関しては厳選して採用作業を続けていければと思っています。

質疑応答:来期以降の業績について

質問7:今期の業績は据え置きと伺っていますが、来期以降の業績についてはアグレッシブに捉えているのか、保守的に見ているのか、どういった計画を練っているのかお聞かせください。

椎塚:来期以降の業績ですが、説明の中でも触れているとおり、当社は売上高を重視するのではなく、あくまでも利益面を積み上げることを重視していきたいと考えており、この部分は基本的に、来期も変えるつもりはありません。

当然ながら、来期、新型コロナウイルスが世界的な経済にどう影響を及ぼしてくるのかは未知数な部分も多数あると思います。ただし、そのような中でも当社は当然のごとく増益を目指しており、ここは譲れないと考えています。

売上高を重視するのではなく、あくまでも利益を重視して業務を行っていきたいと考えています。具体的な数字に関しては、業績を策定した時点で、あらためてみなさまに発表させていただければと思っています。