2019年2月期 決算ハイライト

辰已崇之氏:みなさん、こんにちは。ただ今ご紹介いただきました、株式会社No.1の社長の辰已でございます。本日はご多用のところ、多数ご来場いただきまして誠にありがとうございます。この後、資料に沿いまして、私より2019年2月期の決算を説明させていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

内容に関しましては、2019年2月期の決算ハイライト、2020年2月期の業績予想、株主さまへの還元、中期的な成長戦略についてご説明申し上げます。

はじめに、2019年2月期決算ハイライトでございます。前年同期に比べまして、増収増益で終わりました。売上高が81億6,400万円、営業利益が3億3,000万円、当期純利益が2億1,800万円でございます。

業績の概要といたしましては、売上高・各利益とも過去最高値を更新しています。自社企画商品で、主に情報セキュリティ機器のラインナップの拡充によりまして、販売台数が前年に対して増加しています。また、パートナー事業における代理店さまの開拓など、販売チャネルの拡大もこの業績に寄与しています。

2019年2月期 連結損益計算書の概要

続きまして、連結損益計算書の概要でございます。2019年2月期は、売上高81億6,400万円。こちらは対前年比で5.8パーセント、金額で4億4,900万円の増収でございました。また、売上総利益は33億3,100万円。こちらは対前年比で9.6パーセント、金額で2億9,100万円の増益でございます。

営業利益に関しましては、3億3,000万円。こちらは対前年比で18.8パーセント、金額で5,200万円の増益でございます。経常利益につきましては、3億2,300万円。こちらは対前年比で20.7パーセント、金額で5,500万円の増益でございました。当期純利益に関しましては、2億1,800万円。こちらは対前年比で20パーセント、金額で3,700万円の増益で着地しています。

2019年2月期 業績推移(前年度比較)

続きまして、2018年2月期と2019年2月期の業績推移でございます。こちらのスライドのグラフで示しているとおりでございます。

2019年2月期 セグメント実績の概要

続きまして、2019年2月期のセグメント実績の概要でございます。まず、オフィスコンサルタント事業は、主力商品であります複合機や情報セキュリティ機器の販売が堅調に推移しております。とくに自社企画商品の販売台数の増加、およびパートナー事業における代理店さまの新規獲得、そしてWeb事業の売上高増加が前期比アップに寄与しています。システムサポート事業に関しましては、おおむね予想どおりで推移しています。

売上高ですが、2019年2月期のオフィスコンサルタント事業につきましては56億4,300万円。対前年比で5.5パーセント、金額で2億9,600万円の増収でございます。システムサポート事業につきましては25億2,100万円。対前年比で6.4パーセント、金額で1億5,300万円の増収でございます。売上高の連結合計は、81億6,400万円。金額で4億4,900万円の増収でございます。

セグメント利益ですが、フィスコンサルタント事業が2億4,600万円。対前年比で21.8パーセント、金額で4,400万円の増益でした。システムサポート事業につきましては、8,400万円。対前年比で10.5パーセント、金額で800万円の増益でございます。セグメント利益の合算では、連結合計で3億3,000万円。対前年比で18.8パーセント、金額で5,200万円の増益でございました。

セグメント別実績(オフィスコンサルタント事業)

セグメント別の実績です。オフィスコンサルタント事業に関しましては、このスライドのようなグラフの推移になっています。

セグメント別実績(システムサポート事業)

また、システムサポート事業につきましても、こちらのスライドのグラフが示しているとおりでございます。

2019年2月期 連結貸借対照表の概要

続きまして、2019年2月期の連結貸借対照表の概要についてご説明申し上げます。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、自己資本比率が44.3パーセントから47.4パーセントに増加しています。

2019年2月期の流動資産といたしましては、33億9,500万円。対前年比での増減は1億3,400万円増でございます。固定資産に関しましては、5億4,900万円。こちらは対前年比で8,500万円増でございます。資産の合計といたしましては、39億4,500万円。こちらは対前年比で2億1,900万円増でございます。

続いて、流動負債につきましては18億7,800万円。こちらは対前年比で6,300万円増でございます。固定負債については1億8,700万円。こちらは対前年比で6,800万円減でございます。

負債の合計としましては、20億6,500万円で、増減でみると500万円減でございます。これらによりまして、純資産は18億7,900万円。増減で2億2,400万円増でございました。

2020年2月期業績予想サマリー

続きまして、2020年2月期における、業績予想を発表させていただきます。2020年2月期の業績予想サマリーについては2つです。1つ目が、売上高・各利益ともに、過去最高値の更新を予想しています。

2つ目が、中期的な成長計画です。成長戦略等に関しましては後述いたしますけれども、こちらの達成と持続的な成長実現のために、従来の「販売戦略」の変更、および「業務システムの刷新」を実施しています。積極的なシステム投資や人材教育投資をこなしつつ、増益を見通しています。

2020年2月期の業績予想

2020年2月期の業績予想でございます。こちらは、2018年2月期から2020年2月期までの推移の計画をグラフで示させていただいています。

2019年2月期の業績予想

2020年2月期の業績予想は、売上高および各利益とも、増収増益という予想でございますが、さらなる生産性向上および業績向上に努めてまいります。2020年2月期の計画は、売上高87億2,700万円。増減率で6.9パーセント、金額で5億6,300万円の増収を見込んでいます。

営業利益の計画は3億5,000万円。こちらは増減率で6.1パーセント、金額で2,000万円の増益を見込んでいます。経常利益に関しましては、3億5,400万円。こちらは増減率で9.6パーセント、金額で3,100万円の増益を見込んでいます。そして当期純利益に関しましては、2億3,300万円。増減率で6.9パーセント、金額で1,500万円の増益を見込んでいます。

株主還元

続きまして、株主さまへの還元についてご説明申し上げます。まず、株主還元といたしましては2点あります。1点目が、配当の実施でございます。こちらは、上場後初配の実施でございます。対象といたしまして、2019年2月28日現在の株主名簿に記載の株主さまへ、1株あたり配当金15円とさせていただいています。内訳といたしましては、普通配当が10円、また弊社30周年を記念した記念配当が5円でございます。

配当に関しましては、今後も継続実施を経営の最重要政策と考え、配当性向30パーセントをめどに、将来の事業展開等を総合的に勘案して決定する方針でございます。

2つ目が、自己株式の取得でございます。取得し得る株式の総数が9万5,000株。発行済株式総数に対する割合としては、3.04パーセントでございます。株式の取得価格の総額としては、8,200万円を上限とさせていただいています。取得の期間につきましては、2019年4月13日から2020年2月20日とさせていただいています。

業績イメージ(中期経営計画)

続きまして、中期的な成長戦略について、説明させていただきます。業績のイメージは中期経営計画のとおりでございますが、2022年2月期に売上高100億円を目指してまいります。当社は、さらなる事業規模の拡大に、果敢にチャレンジしてまいる所存であります。

目標数値について

目標数値についてでございます。スライドは2021年2月期の目標でございますが、売上高92億円、営業利益4億7,000万円、当期純利益3億1,000万円、ROE13.4パーセントを目標数値として設定させていただいています。赤枠が、今期、第31期となる2020年2月期と、翌年の第32期となる2021年2月期の計画目標です。

4つの基本戦略

それらを実現可能とするための4つの基本戦略について、説明させていただきます。まず、4つの戦略でございます。販売戦略に関しましては、当社の運営上、いろいろな組織がございましたが、縦割りだった営業とサポート……いわゆるサービス・保守・メンテナンスの事業でございますけれども、こちらの組織を統合いたしました。これにより、より地域に特化、密着して、お客さまとの関係の深化を図ってまいりたいと考えています。

人材戦略に関しましては、システム投資を通した生産性の向上でございます。商品戦略は、お客さまの課題を解決する商品の企画です。そしてチャネル戦略は、M&Aや新規代理店さまの開拓、あるいは商品開発における協業などで、それらを含めて、アライアンス手法の継続的な強化を図ってまいりたいと考えています。

販売戦略

はじめに、販売戦略の中身について説明させていただきます。こちらのスライドのイラストのとおり、従来の運営方法は、A社さま1社に対して複数の担当が提案している状態です。(スライドの右側が)今期より取り組んでいるものですが、組織統合いたしまして、原則としてお客さまに対して1人の担当が担わせていただくというスタイルでございます。

主担当である営業担当、バックヤードは商品に精通した商品担当、日常的な保守やメンテナンスに対応するサポート担当がカウンターのもとにいまして、社内的なリレーション……ノーストレスでお客さまに適した提案ができるというスタイルで行ってまいります。

これによりまして、今まで以上にお客さまとの関係性が深まり、信頼度がアップするものと考えています。既存顧客へのクロスセルにより、顧客生涯収益の増加を追求していく。それが販売戦略でございます。

人材戦略

そして、人材戦略でございます。こちらは、システム投資を通した生産性の向上を図ってまいりたいと考えています。2019年2月期の重点施策としていた「営業プロセスの型を造る」についてですが、営業には狩猟型、農耕型等がございますけれども、当社は従来は狩猟型というスタイルでした。そこに、農耕型を取り入れた「狩農型」を考えていまして、営業プロセスのかたちをしっかり造っていこうというのが、昨年度の重点施策でございました。

こちらにつきましては、外部の専門業者等と(組んだ)社内プロジェクトで、約10ヶ月間を費やしました。当社における成績優秀者を中心に、それらの見込み管理、あるいは習慣や行動パターン、提案に対するアプローチといったものを全部棚卸ししまして、それらを抽出して標準化していこう、営業プロセスの型を造っていこうということが昨年度の重点施策だったわけです。この営業プロセスの型造りが完了いたしました。

その効果も含めまして、昨年度の生産性が向上したものと考えています。ただし、型ができたとは言え、まだまだアナログの領域でしたので、第2弾ということで、2020年2月期の重点施策で、約1億円程度のシステム投資を実施しています。

こちらは、従来の営業社員個々のアナログ的な管理手法から、SFAへの変更です。SFAは営業支援システムで、先ほど抽出したものを営業支援システムの活用によって、横展開と言いますか……標準化して、ボトムを上げていきたいと考えています。

あるいは、ERP等の業務システムへの投資を行いまして、営業プロセスの標準化と生産性の向上を追求していくのが、人材戦略でございます。

商品戦略(顧客課題を解決する商品の企画)

続きまして、商品戦略でございます。お客さまの課題を解決できる商品を、今後ますます企画してまいりたいと考えています。お客さまの悩みに適した商品、あるいはサービスを拡充し、ニーズそのものを深掘りしてまいります。こちらのスライドのイラストの中央部分が、弊社が対象とする、あるいは弊社とお取引をさせていただいている会社さまとお考えいただければと思います。

国内には380万法人があると言われていますけれども、その8割強が、従業員さまが10名未満の会社さまで、いわゆる小さな会社さまとなります。それらの会社の経営者の方々の経営課題は多岐にわたっていまして、とりわけ売上の拡大、あるいはコストの削減、人手不足、事業基盤の強化です。これらの課題が、多くの経営者の方々が悩まれているところでございます。

こちらに関しまして、(スライドの)実線の部分が、当社の既存の商品、あるいはサービスでございます。今後ますます需要が高まってまいります点線の部分に着手しており、2階建・3階建という立場で網羅的にお客さまのお悩みを解決してまいりたいと考えています。

当社の売上比率として、ウエイト的にはコスト削減のカテゴリにある「セキュリティ&業務効率化」が高いわけですが、その他のカテゴリについて、Webマーケティングは、テストマーケティングを経て取り組んでいるところでございます。

また、下段にあります「みんなの悩みに応え隊」は、お客さま向けの役務系のサービスです。こちらは無料経営相談サービスでございますが、多くの方が会計まわりで非常に手をこまねいている実情がございます。そこで、提携先のNo.1税理士法人さまに紹介しているのが、現状の役務ソリューションサービスでございます。

その他、RPAや助成金、資金調達支援に関しましても、テストマーケティング、あるいは提携先の会社さまと今、商談等をしているところでございます。いずれにしましてもトータルソリューション……ワンストップでお客さまのお悩みを解決できるような商品・サービスを今後も展開し、事業領域自体を拡大していきたいと考えています。

チャネル戦略(M&A・アライアンス手法の継続的な強化)

4つ目になりますけれども、チャネル戦略でございます。こちらはM&A、あるいは新規代理店さま、あるいはアライアンス手法の継続的な強化ということです。当社が不得手である地域、まだ出店していない地域、および業種に対するアプローチを検討しています。

先ほどと重複しますけれども、従業員さま10名未満、あるいは(創業)10年未満という小規模の会社さまが、日本企業の約85パーセント程度あると言われています。翻って、当社保有の継続的なお取引をさせていただいているお客さまは、まだそのうちの1パーセントにも満たないのが実情でございます。

まだまだ大きなマーケットで、獲得する伸びしろがあると考えています。そのためにはフランチャイズ、あるいは代理店網の拡大(が重要です)。昨年度の実績としましては、全国で新規代理店さまを16社ほど提携させていただきました。

また、販売チャネルの拡大についてでございます。弊社の顧客の業種別分布で考えますと、あまり得意ではない業種・業態がございます。こういったお客さまとの接点を持つには、その業種・業態における特有の悩みごとを解決できるような手法、商品、サービスが必要だと考えています。

2019年4月12日に適時開示でみなさまにご報告済みですが、子会社を設立いたしました。社名は、株式会社No.1パートナーです。代表者は、当社のプロパー社員である熊野という者で、事業内容としては、Webマーケティングを活用した各種情報通信端末等の販売を主としています。

また、業種の拡大については、今の話とリンクいたします。我々のお客さまの多くが、オフィス系のお客さまでございます。例えば、店舗展開されている飲食業の方や、小売業といった業種に関しましては、獲得顧客数が少ない部分でございます。

これらの業種の方たち(の声)にさらに耳を傾け、マーケティングを経て、苦手業種と言われているお客さま方の獲得、業種の拡大に努めてまいりたいと考えています。

また、販売地域の拡大についてでございます。直営店で新規に出店する、あるいは全国を問わず、我々がまだまだ出店できていない地域を優先して、代理店さまの開拓を行っていくことを考えています。その他、アライアンス、M&Aを積極的に活用してまいる予定でございます。

戦略に関しましては、この4つの戦略でございます。中期経営計画の達成に向けて、4つの戦略に集中させていただき、ますます「日本の会社を元気にする一番の力へ。」という立場を確立させてまいる所存でございます。

以上をもちまして、当社の決算説明会として、2019年2月期決算ハイライトから2020年2月期の業績予想、株主さまへの還元、中期的な成長戦略についてご説明申し上げました。ご清聴、大変ありがとうございます。