会社概要・経営理念
渡邊大知氏:みなさまこんにちは。株式会社JMC代表取締役の渡邊大知と申します。本日はよろしくお願いいたします。この暑い中、弊社の四半期説明会にお越しいただきありがとうございます。早速ですが始めたいと思います、よろしくお願いいたします。
まずは会社概要・経営理念というページを掲載しております。2016年の11月にマザーズ上場いたしまして、現在105名・平均年齢31歳という会社になります。ロゴマークは狼をモチーフにしております。私ども若い会社……製造業で若いというのはなかなか難しいところがあるのですが、その中でも鋳造という古いものづくりを中心として営んでおります。
その中で人に頼ることなく、独立独歩でしっかり上を向いて歩いていきたいという思いから、こういった狼をモチーフにしたロゴマークを使っております。
今日話をさせていただく順番になります。1番目、2018年12月期第2四半期全社業績概要、(ここで)全社のアウトラインをご提示いたします。2番目、第2四半期の事業別の業績概要をお話しいたします。そして3番目に、それぞれの事業の下期の取り組みをお話しします。
2018年12月期 第2四半期 業績ハイライト(前年同期比)
まずはじめに、全社の業績概要をお話しします。ここでご注意をお願いしたいのですが、この2017年12月期第2四半期の数字と今期進行期の第2四半期の数字を対比してみますと、非常に伸び幅があるように見えます。ただし、2017年12月期第2四半期、これは大きな下方修正をしております。ですので会社としてこの次の第3四半期の方が悪かったのですが、非常に悪い兆候が出始めている時期の数字が対比の軸となっております。
その後に第4四半期も含めていろいろ工夫をして成果が出始めている数字が今回の数字になります。そういった対比になりますので、すごく伸びているな、というところよりこの前が悪かったというところと、まだまだ私どもの改善は発展途上、道半ばであるという認識でおります。そこを加味した中で、この表をご覧いただければと思います。
売上高に関しては(前年同期の)7億1,700万円に対して12億7,100万円。伸び率では77.1パーセント。総利益率は、(前年同期の)37.1パーセントに対して2018年12月期第2四半期は36.8パーセント。1番大きな差があるのが営業利益になります。昨年は300万円だったものに対して今期は1億6,400万円というところで、ここでは大きな伸びを示しております。
営業利益率は(前年同期の)0.5パーセントに対して13パーセント。前期の振り返りの時に、今期は6パーセントまで戻したいというお話をしておりますが、この中では上々の結果が得られ、13パーセントというところまで数字を伸ばせました。経常利益率・四半期純利益に関しては、それに準じた形になっておりますのでご覧ください。
2018年12月期 第2四半期 業績ハイライト(当初予想比)
第2四半期の業績ハイライト当初予想比という形で表を記載しております。(当初予想の)売上高10億8,800万円に対して12億7,100万円。伸び率としては16.8パーセント。増減額としては1億8,200万円。それぞれどうしてこういった数字になったかというのは、事業別のところでお話ししますので、ここでは概略の数字だけをお話しします。
営業利益に関しては(当初予想の)3,600万円に対して1億6,400万円。経常利益・四半期純利益に関してはそれに準じた形になっておりますのでご覧ください。
2018年12月期 経営方針①
今期、経営方針として掲げた言葉をここでまた再掲しております。「持続的成長に向けた基盤の確立」。(そのうち)既存顧客重視による売上拡大と利益率改善に関しては、既存顧客あってのJMCであり、既存客の方々に、私どものサービスに満足いただいて、リピートいただいて、付加価値を認めていただいて売上が増していくという構図だと思っております。その中で昨年は、その戦略を間違えながら進んだところがありましたので、ここでは改めて既存顧客重視であると……そこに対して売上を拡大していくというところを表した形になります。その後の利益率改善ということです。
これは改めて現場に向けて発した言葉です。私どもがいただいた言葉……去年の出来栄えでいうとなかなか物ができなかったり、不良が多かったり、後は納期遅延のために外(の企業)を使って費用が増してしまったりといったことがありました。そうしたところを改善していきたいという思いで、顧客重視による売上拡大と利益率改善という言葉を掲げました。
その下、製販両輪の再構築です。先ほどが、顧客と現場というところに対して、この2番目の製販両輪の再構築については、売るとつくるというところに関して再構築をしてこうというものです。私どもはR&Dの業界のため、非常にスピーディーに仕様変更、設計変更などに対応しなければいけません。去年はそういった意思伝達が疎かになってしまい、不要なものを作った経緯がありました。そこを悔い改めようという中で、この言葉を掲げました。
そして3番目が、市場の変化に対応できる柔軟な企業風土という形で記載させていただきました。昨年、EVに関して自動車業界が大きく舵を切りました。それに対して乗り遅れた結果、なかなか売上の改善が第3四半期でも見込めずに、第4四半期から少しずつ改善してきたという経緯がございます。
そういった変化の激しい中で、鋳造という古い業態をしておりますが、変化と前向きに向き合いながら対応していこうという思いで掲げました。そして市場の変化にという言葉で、CT事業に関しますと、我々はマーケットのリーダーとして、CT事業・CT産業を率いているという自負があります。こちらに関しては、我々がこのCT産業自体を変えていく、もっと啓蒙して市場を作っていくという思いも含めて、こういった3つ目の文章を掲げております。
増収の要因
増収の要因からお話しします。開発・試作における好調な市場環境です。もちろん中の努力もありましたが、忘れてはいけないのは、みなさまもお感じの通り、この外の環境です。景気がいいと思います。ものづくりに対して、メーカーさんも意欲旺盛だと思います。私どもも努力していますが、まだまだ足りない。外の環境に救われながら業績を伸ばしているという認識です。
2番目、継続的な業務改善の成果(製造・販売の強化)という形で記載をしております。この文章自体は、先ほど掲げたようにいくつかのものがだんだん目が出てきております。それはそれでしっかりとした自信にしなければいけません。そこを認識しながら、しっかりと前に進もうということで書いております。
コスト概要
コストの概要ですが、この後にコストの分析表をご覧いただきます。その中で売上原価・製造原価のコストを注視し、外注費・材料費の増加を抑制しました。製造業になりますので、当然、外注費・材料費というのが、収益のバランスを見るには大事な要素になっています。その中でトラブルを起こさずに、物をしっかり作っていくことによって人件費・労務費を見て、一件一件収支を見ながら取り組んだ結果が、このような形になっております。
そして次に、鋳造事業で外注案件の原価率が改善と書いております。これは先ほども言いましたが、昨年は納期遅延、不具合対応で、予定しなかった外注協力会社さんを使うといった場面が多々ありました。そういったところをしっかり管理することによって原価率が改善したということです。
3番目になります。前年同期比では、当四半期はCT販売があったため、仕入高が増加となっています。昨年の上半期に関しては、CTの販売はございませんでした。今期に関しては2台の販売実績がございます。そういったところで仕入高が増加しています。
販売費および一般管理費についてです。前年同期比で、人員増による人件費が増加。こちらは製造・販売管理に関して人を増強していますので、そういったところの費用が増加しています。
企業規模拡大に伴い費用が増加の部分に関しては、売上も好調なところがございますので、外形標準課税・未払法人税等で増加しています。そして3番目、売上高比率では12.7ポイントの減少についてです。こちらに関しては、売上が増した中で、販管費を小さく抑えられたというまとめになっています。
営業利益 増減分析【対前年同期】
先ほどお話ししたとおり、昨年非常に苦しんだ不良対策等で、(今期は)しっかり管理することによって、材料費・労務費がシンプルに小さく収まっています。それに対して、外注加工費も同様です。製品仕入に関しては、先ほどお話ししたとおり、CTの販売がありますので、1億3,600万円というボリュームになっています。
その他、販管費はご覧いただければわかると思いますが、売上増に対して非常にコンパクトなコストで、効率的に売ることができたのではないかなと思います。生産管理の強化により、売上高の増加、利益率の改善が実現できました。ただ、これ自体はまだまだ道半ばのため、よりよい改善ができるだろうと思いながら進めている次第です。
貸借対照表サマリー
貸借対照表です。こちらはサマリーだけお伝えしようと思います。流動資産で2億100万円増えています。これは売上高が増していますので、現金回収等で増額しています。固定資産に関してはCTを増やしたり、第5期棟、鋳造棟の内装工事をしているため、そこで1億1,500万円(の増加です)。流動負債は、先ほどお話ししたとおり、未払法人税・外形標準課税等で膨らんでいます。
事業概要・事業領域
2018年12月期第2四半期、事業別の業績の概要をお話しします。初めての方もいらっしゃると思いますので、一度、弊社の事業領域・事業概要をお話しさせてください。私どもは、3Dプリンター出力事業から始まった会社です。1999年に3Dプリンター出力事業を開始しています。その後、2006年に鋳造の会社を吸収合併しています。そして2016年11月、上場以降、CT事業を切り離して事業化しています。こちらのCT事業に関しては、撮像、請負の受託で撮影をする事業と装置販売の2つの要素を持っています。
この3つの事業は、一見するとシナジーがあるのかないのかが微妙なところではありますが、3Dプリンターでまず物を作り、その後に金属で多数個を作り、その後にCTで品質保証、中身の保証、かたちの保証をして価値を上げていく。そこでまたデータの採取ができ、リバースエンジニアリング等の技術を使って、また3Dプリンターに返していく(といった一連の流れがあります)。3つの事業を相互に牽制しながら、ものづくりを良くしていくというところで、この3本の事業が柱となっています。
事業別売上高比率
事業別の売上高比率になります。鋳造の事業が一番ボリュームが大きく、59.2パーセントです。そして2番目がCT事業になり、20.5パーセント。こちらは先ほどお話ししたとおり、装置販売の2台が入っています。そして3Dプリンター事業は20.3パーセントと、このような比率になっています。
2018年12月期 第2四半期 セグメント別売上高・営業利益
セグメント別の売上高・営業利益の一覧になります。まずここでお話ししたいのは、全事業セグメントで増収増益という結果になっていることです。3Dプリンター事業は、売上高2億5,800万円、利益が6,800万円。昨年対比で考えると54.1パーセント増加です。鋳造事業に関しては、(前年同期の)4億4,900万円に対して7億5,300万円と、大きく数字を伸ばしています。
CT事業に関しては、装置が2台入っていますので、昨年の7,300万円に対して2億6,000万円というかたちです。一番右端の利益と増減率を見ていただければと思います。牽引しているのは売上高・利益ともに、鋳造事業です。そして売上高では、CT事業の装置販売も牽引している要素の1つになっています。
3Dプリンター出力事業の好調要因
各事業ごとに、業績の好調な要因をお伝えしようと思います。外部環境、これはすべてのものに共通して記載をしています。私どもの努力もそうなのですが、そもそも外の環境がいいというところは大前提だと思っています。
施策といたしましては、3Dプリンターについて、昨年発表の際にお話ししましたが、当社の顧客の45パーセントから、JMCの納期について評価をいただいています。さらなる納期(への要望)に対応が可能な体制にしています。
そして、適正なコストコントロール。これに関しては、材料費もそうなのですが、中での人事配置を切り替え、最適な納期対応ができる人員配置に変えながら、なるべく人件費を抑たかたちで実現できたのではないかなと思います。そして3番目。医療分野への注力で、国内外の展示会へ出展しました。私どもは「HEARTROID(ハートロイド)」という商品を有していますが、こちらの啓蒙活動になります。
その下で、「HEARTROID」の国内外販売強化と書いてあります。これに関しては、代理店施策を取っております。前段の展示会で私どもが啓蒙活動を行い、そこで発生したニーズを、代理店さんが刈り取りにいくという流れを作り始めているところで、結果に出ていると思っています。
3Dプリンター出力事業 産業別売上高
3Dプリンター出力事業の産業別売上高になります。こちらに関しては、前期の下半期から掲載方法を変えていますので、前年対比という図が作れていませんが、そこはご了承ください。あくまでも、お客さまが業種分類で登録されている内容で記載しています。卸売業が27.6パーセントですが、この卸売業という言葉は、非常に広い言葉になります。
中には当然、医療系もありますし、車産業もありますし、素形材もありますし、という流れになります。そういったところをひっくるめて27.6パーセントです。電気機械器具製造業は19.1パーセント。後は医療機器が9.5パーセント。細かい数字がありますが、この中で最も活用の意味で分野が広いのはどの分野なのだろうと、ざっくりご提示しますと、おそらく3割から4割くらいは医療関係のものを、私どもは試作・開発でお手伝いしています。そのような結果です。
鋳造事業の好調要因
次は、鋳造事業の好調要因をお話しします。外部環境に関しては2つです。前段の試作・開発の好調に関しては、重ねてお伝えしているため、説明は割愛します。2番目、自動車のEV化による新規部品開発、重要保安部品試作案件増加と書いてあります。もちろんEV化に伴い、いろんな部品が複雑化して一体化する流れになっています。そういったところをお手伝いできたのが要因ではないかと思います。
施策に関しては、製造・販売の連携強化、既存顧客重視など、わかりやすいことが書いてあります。3つ目にあるように、この1月から新しい工場を稼働しています。その工場も垂直に立ち上げができたことにより、今の数字の実現に大きく寄与しています。その工場に引き続き生産設備を増強することによって、生産能力も拡大しています。
あとは4番目ですが、生産管理強化により、外注費の適正化(を実現しました)。社内のスケジュールを適正化することによって、協力会社さんにも迷惑をかけず、やりやすい仕事として、安価に製造いただける流れを作れたのではないかなと思います。
鋳造事業 産業別売上高
産業別の売上高内訳になります。鋳造事業ですが、こちらは電気機械器具製造業(についてです)。これは前回もお話ししていますが、私どもの一番のお客さまである日本電産さまが、この数字の中の大きな割合を占めています。
その下、輸送用機械器具製造業は「The クルマ」というものになりますが、そのようなわけで、私どもは約5割以上、輸送機器に携わっているかたちになります。その中身として、EVやディーゼル、ブレーキ、重要保安部品などの多種多様な部品を、鋳造という工法でお手伝いをしているのが現状になります。
CT事業の好調要因
CT事業の好調要因をお話しします。まずは撮像能力の拡充で、設備投資をいたしまして、マイクロフォーカスCTを導入しました。私どもが扱える中では3種類持っており、ナノフォーカス、マイクロフォーカス、ミリフォーカスです。この3種類を揃えることによって、国内では最大規模(になります)。
このラインナップを揃えているのは(当社くらいで)、おそらく他社にはない撮像体制がとれています。解析能力と充実した設備で、これからも数字を伸ばしていきたいと思います。好調要因としては、こういったキャパシティ・品揃えも大事だったのではないかと思います。
そして、マーケット・リーダーとして市場規模拡大を推進と書かせていただいています。先ほどお伝えしたとおり、この産業用CTはまだまだ知らない人が多いため、私たちがしっかり啓蒙することによってこの技術を知っていただいて、またご利用いただいて、もしくは購入いただくところまで結びつけていきたいと思っています。
3番目に産業用CT販売の増加と書いていますが、先ほどお話ししたとおり、上半期での2台の実績が含まれています。
CT事業 売上高分析
こちらに関しては、輸送用機械器具製造業が43.8パーセントという高い比率を示しています。そして窯業・土石製品製造業は、装置販売に対しての割合が含まれていますので、CTでは見ない業種が入っていますが、装置販売をした実績がここに入っているとご理解いただければと思います。
2018年12月期 経営方針②
各事業の好調の要因についてお話ししました。これから、2018年12月期下期の各事業の取り組みについてお話しします。これは再掲になりますが、あくまでも今期掲げた既存顧客重視によるという基本姿勢を貫きながら、製販両輪をさらに回転よく回る仕組みやシステムなどを使いながら、市場変化に柔軟に対応し、CT事業では自分たちで市場を作っていくという意思で、下期もやっていきたいと思っています。
2018年12月期 通期業績予想
通期の業績予想になります。この間、予想修正をしています。当初予想との対比になりますが、売上高は当初予想21億300万円に対して、25億円と修正しています。括弧書きで下に、2017年12月期の数字も記載しています。
営業利益は、少し大きめになっていますが、1億2,600万円に対して2億6,000万円です。営業利益率6.0パーセントが目標だったものに対して、10.4パーセントまで推進しようと考えています。その他の数字は、これらに準じていますので、ご覧いただければと思います。
2018年12月期 下半期 全社重点施策
下期の全社重点施策をお話しします。これ以降も、積極的な投資を実施してまいります。昨日もCT装置のリリースが出ていますが、各事業に対して適時設備強化をしていきます。そしてWebを中心としたマーケティングも強化します。既存顧客重視でもありますが、先ほどのCTのように、新しい技術を知っていただく場合、100人の会社のため営業がそれほどいませんので、しっかりWebを活用したマーケティング、もしくは広告をしながら強化していきます。
そして、これはどの企業も同じだと思いますが、人材採用です。鋳造に関してはとくに、人の手で作る部分が多い業種になります。長野県の飯田でしっかり採用を確保しながら、工場の拡大を目指してまいりたいと思います。2番目になります。医療分野の事業化に向けた先行投資も、大きな柱として行っていきたいと思います。
3Dプリンター出力事業 重点実行施策
現在、医療分野自体は3Dプリンターの下で「HEARTROID」という商品があったり、骨の模型を作ったりといったサービスを提供しています。ここでお話しするのは、あくまでも医療分野です。医療に近接した範囲でお仕事をさせていただいており、言い換えると、これは医療機器ではないところでお仕事をしていました。
8月9日に、JMCとして医療機器製造業の登録を完了しました。これによって、医療機器の製造、設計が受託できるようになります。そのため下期に関しては、医療機器製造免許を取りましたので、商材調査・商品開発をしたいと思っています。
そして2番目、医療機器製造販売業です。昨年発表した中で、この2つの免許のうち1つが今期中に取れたらと(いうことで)、それを目指しますとお話ししていました。1つ目の医療機器製造業の登録が早かったため、それを早めまして、医療機器製造販売業に関しても当期中に申請から登録完了までを目指そうと思います。
3番目です。心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の販売促進ですが、これは先ほどお伝えしたとおり、国内外に代理店を置きながら、いろいろな展示会……ESCやMEDICAといったものがドイツなどでありますが、こういった世界の展示会や学会に出ながらしっかり啓蒙をして、代理店というインフラを活用できるようにしていきたいと思っています。
そして、造形機ラインナップの拡充による新たな顧客層の獲得を目指すところで、ミマキ製のカラープリンター等、私どもは、もともと色を付けるところは商売のドメインとしてあまり行っていませんでした。しかし、こういったものにも取り組みながら、3Dプリンターで新しい顧客層を広げていくというのが、下期の重点実行施策になります。
医療分野における今後の展開
医療分野だけ、重ねて今後の展開をご提示いたします。まず、医療機器製造業によって何が変わるのかを重ねてお話ししますと、医療機器の設計・製造を受けることができます。もともとものづくりはしていますが、医療機器ではありませんでした。医療機器を手がけることによって、もちろん社会的責任は多く発生しますが、安定した収益構造が得られる市場に身を置くことができると思います。
それには、製品の保証や品質検査・管理など、もちろん課せられるものは多いのですが、それでも医療での製造業を担うことによって、収益構造を変えることができる一因になるのではないかと思っています。
その下、医療機器製造販売業です。こちらは、先ほどと少し変わりまして、販売も行うことによって、自分たちで仕入製品の薬事(承認)を取ることができるようになります。もしくは、自分たちが開発した商品の薬事(承認)を取ることができるようになります。
もちろん、クラス1からクラス4までありますので、すべて簡単に取れますということではないのですが、取ることができるようになったということです。それにより、自分たちの価格決定権が生まれたり、商材に対する工夫の余地が大きくなってくると思います。
このように医療に踏み込み、事業化を目指すことによって、会社として4本の柱にしたいと思いながら、この下期も精進していきたいと思っています。
鋳造事業 重点実行施策
鋳造の重点実行施策になります。こちらは、日々PR等でお騒がせしていますが、いろいろな設備投資をしながら、今年の頭より稼働している5期棟の工場に設備をどんどん入れながら、生産能力を増強しています。溶解炉を増やしたり、非接触測定機によってエラー検出を早くしたり、あとは低圧鋳造設備(を導入するなど)です。
こちらの設備限定で、仕事を指名依頼することが多くなっています。そういったところを入れることによって、仕事の中身をどんどん良質なもの、収益構造が高いものにしていきます。これはイコール、ものとしては難易度が高いものになりますが、どんどん投資をしながらチャレンジングな案件に対応していきたいと思っています。
CT事業 重点実行施策
CTの重点実行施策になります。こちらは重複しますが、マーケットリーダーとして市場規模をどんどん作っていこうと考えています。また、本社にデータ解析ルームという専用の部屋を設けながら、お客さんがもっと解析や撮像を依頼できるようにということでやっていきます。3番目は、フルラインナップが揃ったため、日本最大級の撮像能力を有して、どんどん前に進んでいきます。そういった意思表示になります。
売上高・営業利益の推移
売上高・営業利益の推移になります。こちら(左側の売上高のグラフ)の一番右端は業績予想になりますが、25億円です。(右側の営業利益のグラフでは)2年前に9.5パーセントあった利益率が、去年は1.4パーセントと大きく下げています。それを今期で10.4パーセントまで戻していこうと思っています。
【参考】半期売上高・営業利益の推移
こちらは参考までに、半期ごとで数字を掲載しています。変化がわかりやすく見れると思いますので、時間があるときにご覧になってください。とにかく私どもは、この数字を実現するために、全社一丸となって協力してやっていきたいと思います。引き続きご支援いただければと思います。ご清聴ありがとうございました。