決算のポイント
坪井親弘氏:3ページをご覧ください。当第3四半期決算のポイントは、記載のとおりでございます。親会社株主に帰属する四半期純利益、株主還元対象利益である実質利益は、通期業績予想に沿った進捗となっています。
新契約価値は、第三分野・就業不能保障等の好調な販売を背景に、着実に積み上がり、その結果、Group MCEVについても前期末比で増加しました。
株主還元については、2018年3月期の1株当たり配当金予想を2.5円上方修正し、年間配当金は37.5円としました。これは、2017年3月期の1株当たり配当金実績より、5円増配となります。
連結主要収支
次のページへお進みください。連結主要収支は、グラフのとおりです。各指標ともに、通期業績予想に沿った結果となりました。
連結損益計算書(要約)
5ページには、連結損益計算書を記載しています。経常利益は、主に料率改定等による責任準備金等操入額の増加により、前年同期比182億円減少の、1,146億円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比77億円減少の、581億円となりました。
なお、価格変動準備金の法定基準を超える繰入は、大同生命が60億円を計画通り実施いたしました。
基礎利益・順ざや
次のページにて、基礎利益および順ざやについてご説明します。3社合算の基礎利益は1,145億円となり、前年同期比で36億円減少しました。これは、大同生命および太陽生命の料率改定等にともなう、標準責任準備金積増負担増による増加等によります。
なお、T&Dフィナンシャル生命は、2017年3月期決算より、業界統一の基準変更にともなう基礎利益の計上方法に変更しております。
具体的には、前年同期は、「外国為替参照型終身保険の負債に係る市場為替レート変動にともなう損益」および、「マーケット・バリュー・アジャストメントに係る解約返戻金額変動にともなう損益」の合計を基礎利益に計上しましたが、当第3四半期はキャピタル損益に計上しております。
同社の前年同期の基礎利益を、当第3四半期と同様の方法で算出した場合は6億円となり、前年同期比で12億円の減少となります。3社合算の順ざや額は、前年同期より115億円増加し、301億円となりました。
これは主に、大同生命の外国証券の利息及び配当金等収入が、外債の残高の積み増しにより、増加したこと等によります。
基礎利益の増減要因
次のページをご覧ください。大同生命と太陽生命の、基礎利益の前年同期からの増減要因は、ご覧のとおりです。大同生命では、利息及び配当金等収入が増加した一方、料率改定等にともなう標準責任準備金積増負担の増加などが減少要因となり、前年同期から20億円減少しました。
太陽生命では、予定利息負担が減少した一方、料率改定等にともなう標準責任準備金積増負担の増加などが減少要因となり、前年同期から7億円減少しました。
連結貸借対照表(要約)
8ページでは連結貸借対照表を記載していますので、後ほどご確認ください。
MCEV計算結果(四半期)[概算値]
9ページにお進みください。このページでは、EVについてご説明しますが、本数値は第三者の検証を受けていません。グループ全体のEVであるGroup MCEVは、新契約価値の積み上げ・国内株式の上昇などにより、前期末から3,142億円増加し、2兆6,048億円となりました。
新契約価値は、第三分野および就業不能故障等の好調な販売などにより、前年同期から337億円増加し、1,066億円となりました。
9ヶ月間のROEVおよびコアROEVは、それぞれ年率換算前で14.5パーセント、5パーセントとなりました。
また、グループ全体の新契約マージンは、9.4パーセントとなりました。なお、終局金利を適用して試算したGroup MCEVは約2兆7,000億円、新契約価値は約1,133億円となりました。
EV変動要因[概算値]
10ページには、EVの変動要因について記載していますので、MCEV計算結果と合わせてご確認ください。
ESRの状況
続きまして、ESRの状況についてご説明します。11ページへお進みください。
ESRは、前四半期より2ポイント上昇し、182パーセントとなりました。リスク量の増加は、外貨エクスポージャーおよび株式エクスポージャーの上昇などにより、資産運用リスク量などが増加したためです。
経済価値ベースの純資産であるサープラスは、新契約の積み上げ・国内株式の上昇などにより、増加しました。
(参考)終局金利を適用した試算値
なお、終局金利を適用したESRは12ページに記載していますので、後ほどご確認ください。
健全性指標
13ページには、ソルベンシー・マージン比率および、実質純資産について記載していますので、後ほどご確認ください。
中計のマーケティング戦略:大同生命
14ページへお進みください。このページ以降では、中核生保3社が中期経営計画で注力している、各社の契約業績指標およびEVの状況について、ご説明します。
このページでは、大同生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略を記載しています。
主要経営指標:大同生命 ~保有契約高~
15ページでは、大同生命の主要経営指標である保有契約高の推移を記載しています。
(参考)契約業績:大同生命
次のページをご覧ください。大同生命の契約業績は、表の通りです。新契約高は、2017年10月に発売した介護定期保険など、 就業不能および介護保障商品の販売好調により、前年同期から1.0パーセント増加の3兆6,409億円となりました。
解約失効率は6.43パーセントと、引き続き低水準を維持しています。保有契約高は、前期末から2.5パーセント増加し、42兆42億円となりました。
なお、就業不能および介護保障商品の保有契約高に占める割合は、10.9パーセントとなっています。
主要経営指標:大同生命 ~EV~
17ページでは、大同生命のMCEVおよび、新契約価値についてご説明します。MCEVは、新契約価値の積み上げ・国内株式の上昇などにより、前期末から1,774億円増加し、1兆5,948億円となりました。
新契約価値は、料率改定にともなう影響などにより、前年同期から266億円増加し、722億円となりました。
中計のマーケティング戦略:太陽生命
次のページへお進みください。18ページでは太陽生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略を記載しています。
主要経営指標:太陽生命 ~保障性新契約年換算保険料~
19ページには、太陽生命の重視する契約業績指標である、保障性新契約年換算保険料の推移を記載しています。詳細につきましては、20ページでご説明します。
(参考)契約業績:太陽生命
太陽生命の契約業績は、表の通りです。太陽生命では、EVの増大に直結する契約業績指標として、主に貯蓄性商品を除く保障性新契約年換算保険料を重視しています。
この保障性新契約年換算保険料について、第1四半期は、2016年3月に発売を開始した 「ひまわり認知症治療保険」の新商品発売効果にともなう反動減が一部見られたものの、第2四半期以降は、前年同期を上回る好調な販売となりました。それにより、第1四半期の前年同期ベースの減少率が縮小し、第3四半期は前年同期2.2パーセント減少の134億円となりました。
また、主力の営業職員チャネルについては、(2017年)12月末の営業職員数が8,957名と、前期末から55名増加しており、引き続き営業基盤の強化に取り組んでいます。
主要経営指標:太陽生命 ~EV~
21ページでは、太陽生命のMCEVおよび新契約価値について、ご説明します。太陽生命のMCEVは、新契約価値の積み上げ・国内株式の上昇などにより、前期末から1,227億円増加し、9,002億円となりました。
新契約価値は、料率改定にともなう影響および保障性商品の堅調な販売などにより、前年同期から40億円増加し、316億円となりました。
中計のマーケティング戦略:T&Dフィナンシャル生命
次のページから、T&Dフィナンシャル生命についてご説明します。中期経営計画におけるT&Dフィナンシャル生命のマーケティング戦略は、22ページに記載の通りです。
主要経営指標:T&Dフィナンシャル生命 ~新契約高~
23ページでは、T&Dフィナンシャル生命の主要経営指標である、新契約高の推移を記載しています。詳細については、24ページでご説明します。
(参考)契約業績:T&Dフィナンシャル生命
T&Dフィナンシャル生命の契約業績は、表の通りです。新契約高は、前年同期比で1,184億円増加し、2,736億円となりました。
これは、主に2017年5月にリニューアルした、外貨参照型の一時払終身保険「生涯プレミアムワールド4」および、平準払商品の収入保障保険「家計にやさしい収入保障」の販売が、堅調に推移したことによります。
主要経営指標:T&Dフィナンシャル生命 ~EV~
25ページでは、T&Dフィナンシャル生命のMCEVおよび新契約価値について、ご説明します。MCEVは、新契約価値の積み上げなどにより、前期末から65億円増加し、1,039億円となりました。
新契約価値は、生涯プレミアムワールド4の好調な販売実績などにより、前年同期から31億円増加し、27億円となりました。
資産運用状況:大同生命
大同生命および太陽生命の資産運用状況について、ご説明します。
大同生命については、引き続き公社債等の円金利資産中心のポートフォリオを継続し、リスクバッファーの範囲内で、株式や外国証券などのリスク性資産に投資しています。
ALMの観点から、超長期国債や国債を上回る利回りが確保できる超長期の社債等に投資しました。また外国債券は、欧米の国債・社債に投資しました。
また、実質的な株式エクスポージャーおよび外貨エクスポージャーは、市場見通しに基づく残高積み増しや株高等の影響から、増加しました。
資産運用状況:太陽生命
次のページをご覧ください。太陽生命の資産運用状況について、ご説明します。太陽生命も同様に、公社債・貸付金といった、円金利資産中心のポートフォリオを継続し、リスクバッファーの範囲内で、株式や外国証券のリスク性資産に投資しています。
国内債券は、低金利環境を背景に社債を中心に買入れを行いましたが、残高はほぼ横ばいです。外国債券は、相対的に金利が高い米国債などの積み増しを行いました。
なお、実質的な株式エクスポージャーおよび外貨エクスポージャーは、市場見通しに基づき、増加させました。
一般勘定資産の差損益
28ページには、一般勘定資産の差損益を記載しています。3社合算の一般勘定資産の差損益は、株価上昇などの影響により、前期末から1,806億円増加して、1兆3,437億円となりました。
2018年3月期 通期業績予想
次のページへお進みください。29ページには、T&Dホールディングスの通期業績予想および進捗について記載しており、計画に沿った順調な進捗となっています。
なお、通期業績予想は、2017年5月15日開示の予想数値から変更はありません。
(参考)2018年3月期 通期業績見通し:生保3社
30ページには参考として、生保3社の通期見通しおよび実績について記載しています。後ほどご確認ください。
株主還元
次のページへお進みください。株主還元につきまして、本日(2018年2月14日)発表の通り、2018年3月期の1株当たり配当金予想は、利益見通し等を踏まえ、2.5円上方修正の37.5円としました。
2017年3月期の1株当たり配当金実績より、5円増配となります。これは、中長期的な利益見通し等を勘案し、決定したものです。
今後も、中計の還元方針に基づき、さまざまな観点より総合的に判断し、株主還元の拡充に取り組んでまいります。
最後となりますが、当四半期決算は、第三分野・就業不能保障等の好調な販売を背景に、新契約価値は着実に増加し、利益指標も含めて、全体として業績見通しに沿った結果となりました。
今後も中計戦略に基づき、第三分野・就業不能保障等の販売強化に加え、シニアマーケットへの取り組み強化など、成長領域の拡大に向けた施策を推進し、企業価値の安定的・持続的な増大を実現してまいります。
以上をもちまして、2018年3月期第3四半期決算の説明を終わります。