YouTuberヒカキンの成功哲学

頼藤太希氏(以下、頼藤):投資とは関係ない話なんですけど、YouTuberのヒカキンさんは、よく(視聴者からの)質問で「どんな動画を上げたほうがいいと思いますか?」とか「うまくいくかわからないので、もうちょっと勉強してからやろうかな」と言われて、「まず(動画を)上げてみなよ」「評価がついたらそれが評価されたということだし、やってみないとわからないじゃん」「行動でしか人生は変わらないんだよ」と言っていて、いいこと言っているなあと。

高山一恵氏(以下、高山):いいことですね。

頼藤:だから、(大事なのは)行動ですよね。

高橋忠寛氏(以下、高橋):そうですね。やっぱりまず始めて動いてみないとわからないし、動いてみたら見えてくるものがすごく多くあると思いますので。

高山:まずは勉強しながらやってみようと。

頼藤:情報発信している人がどういう人なのかを見て、その情報を取得して、取得するだけで終わらないで実践すると。実践も小額からやって、失敗してなんぼだよということですね。

高橋:そうですね。やっぱり失敗から入ることが多いと思いますし。

高山:本当にアドバイスを求めたい時は、高橋さんのところに行きましょうということですかね。

頼藤:そうですね。成功する資産運用アドバイザー。

高橋:まあそうですね(笑)。

(会場笑)

頼藤:ただ、お金がかかりますからね。

高橋:僕でなくてもいいんですけど、やはり売り手に相談してしまうと中立ではない可能性があります。金融機関の方も別に騙そうと思っているわけではないのですけれども、中にいると売るための情報がいっぱい入ってきます。銀行であれば、投資信託と保険とか、商品を作っている投信会社・保険会社の人であれば「こうやって(商品の)魅力を伝えてください」とか。

頼藤:研修がある。

高橋:はい。悪意はないんですけれども、そういう売るための情報がどんどん入ってくるのでバイアスがかかってきて、偏ってしまっている方が多いのかなと思いますので、相談するのであればその方がどのような立場でアドバイスをしているのかを意識したほうがいいと思います。

高山:いっぱい聞けましたね。

資産形成のコツは「コア・サテライト戦略」にあり

頼藤:最後に(質問を)1個ぐらい。お時間がきますので。

高山:まだ大丈夫ですか?

頼藤:まだ大丈夫です。

高山:じゃあ「銀行員が自分の家族にそっと教える資産運用の処方箋」ということで、ここのポイントを。

頼藤:たくさんあるんですもんね。

高山:たくさんあるんですよ。

頼藤:僕は「コア・サテライト戦略」という(ことについて)。いろいろなところでも記事を書かれているので、これを説明していただければなと。

高橋:投資にはいろいろな方法がありますし、何が正解ということはないと思うんですけれども、ただ、コアとなるところは共通項というか、「こうしたら確率が高いのではないか?」という方法があると思っています。

そのコアとなるところは国際分散投資といって、どこかの特定の国や企業に集中して投資をするよりかは、世界中に幅広く分散して、できるだけシンプルに低コストなものを使うということが、確実に資産運用をうまくやっていくコツなのかなと思います。

コアとなるところでちゃんと基盤を作った上で、サテライトでは興味がある個別の株式であったり、FXなどもそうですし、いろいろなことにチャレンジしていくといいと思います。

高山:なるほど。

頼藤:長期分散、積立、低コストという感じですか?

高橋:そうですね。資産形成層であれば必然的に積立になると思いますし、まとまったお金がある人であれば、どのようにタイミングを分けるかというのも大事かと思います。

高山:この本(『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』)を買うしかないですね。

頼藤:買うしかないですね。

高橋:(笑)。

銀行員はコストとリスクをどこまで説明する?

高山:他にも聞きたいことが本当にいろいろあるんですけれども。先ほどの「銀行員の本音」についてももっと聞きたいことがありますよ。

頼藤:どういうのですか?

高山:「アナリストレポートを見せればお客さまは信じてくれる」とか、「コストの表示義務がない金融商品を何も言わずに販売する」とか(笑)。

頼藤:(笑)。

高橋:そうですね。コストを表示しなくていい商品……保険なんかもそうですけど、保険の中でどのような費用がかかっているかはオープンになっていないので、言わなくていいものは黙っておこうというところがあります。言ってもお客さんもあまり聞いていないことが多いですけど。

頼藤・高山:(笑)。

頼藤:まあ、わからないから(笑)。

高橋:投資信託はちゃんとコストが開示されているんですけど、例えば運用期間中に毎年2パーセント費用がかかると言っても、それが高いのか安いのかわからなかったり、よくわからない「信託報酬」という名前がついていたりするので、言ってもちゃんと理解してもらえるかどうかはわからないんですけど、言わなくていいものは言わないでおこうと。

それはコストもそうですし、リスクもそうです。やはりリスクもあまり強調しすぎてしまうと、お客さんはびびってしまって、なかなか投資しようとならないので、最低限伝えないといけないことはさらっと伝えて……。

頼藤・高山:(笑)。

高橋:「ちゃんと伝えましたね」「お客さん聞きましたよね?」と言ってサインをしてもらって、販売するというのが現場の事業なので。

高山:なるほど。

頼藤:このあたりはいろいろと聞きたいところですよね。

「銀行員が舌を巻くほど資産形成に成功している人」の習慣

高山:(本を見て)「キャンペーンが大好きなお客様は要注意」。

頼藤:そういうところが気になったら買って読んでいただければね。「投資はギャンブルと同じようなものという誤解」とか、「資産運用は難しいものという誤解」(という内容が書いてあります)。

高橋:資産運用は難しい方法もありますが、別の本『ズボラでも「投資」ってできますか』でもお伝えしたんですけれども、シンプルに手をかけずにやる方法もあるので、まずは多くの人にその方法を知ってもらいたいなと。

残念ながら、金融機関はお客さんがそういう方法を知ってしまうと商品が売れなくなってしまうので、教えてくれません。

頼藤:(笑)。

高橋:ですので、手間暇かけずにシンプルにやりたかったら、自分で情報を取りにいかないと、やることはできないと。

高山:まずは自分から動かないといけない。

頼藤:あとは、「銀行員が舌を巻くほど資産形成に成功している人」の習慣とかも書いていますので。

高山:ここはどうしたらいいか参考にして。

高橋:そうですね。「こうやっている人がうまくいっているんだな」とか。銀行員のアドバイスを聞いていない人はうまくいっていると(笑)。

頼藤:(笑)。

高橋:他にも「こういう人はだいたいうまくいっているな」というのは、ありがたいことに(銀行員は)お客さんの口座が見られるので、以前担当していた人がどんなに一生懸命アプローチしても話をまったく聞いてくれなかった人は、勝手にネットで(資産形成を)やっているとか。どういう行動をしている人がうまくやっているかというのは、これまでいろいろ見てきたので。

頼藤:本当に学べることがたくさんある。

高橋:10年ぐらいの銀行員時代に、実はネタを貯めていたというわけではないんですけれども、いろいろ見てきたことで、「本当はこうしたらいいのではないかな?」ということをずっとメモしていたものを1冊にまとめた感じなので、僕が10年かけて経験してきたこと、見てきたことを濃縮してお伝えできると思っています。

高山:なるほど。「よく銀行に行っちゃうのよね」という方にも。ぜひ読んでいただきたいですね。

頼藤:読んでいただければと思います。じゃあ最後、リスナーに向けてメッセージをお願いします。

高橋:メッセージですか。何言おうかな。あまり僕はこちらから伝えたいことってないんですけど。

頼藤・高山:(笑)。

高橋:ただ、多くの方が本を読んだり、こうやって聞いて興味を持っても、やっぱり行動に移らない方が多いと思うので、「自分もやってみようかな?」とか、「興味があるな」と思った時には、単純に情報収集を続けるのではなく、実際に行動に移していただければうれしいです。

頼藤:ありがとうございます。本日はファイナンシャルプランナーで、株式会社リンクマネーコンサルティング代表取締役の高橋忠寛さんにお越しいただきました。ありがとうございました。

高橋:こちらこそありがとうございました。