2017年1〜6月 業績の概要
大塚裕司氏:ただいまご紹介いただきました、大塚商会の大塚でございます。本日は少し足元がよろしくない天気になってしまいました。
お忙しい中、私どもの決算説明会にご参集いただきまして、誠にありがとうございます。しっかりと説明させていただきたいと思います。
それでは、さっそくでございますが、2017年1~6月期の業績につきまして、ご案内をいたします。
1~6月期、おかげさまで連結・単体とも増収増益、上期としては売上高・営業利益・経常利益・純利益とも過去最高になります。
また、公表予算に対しての計画比、これは連結・単体とも全項目を達成することができました。
また、売上高の伸長と比較しまして、営業利益・経常利益・純利益とも、利益の伸びの方がよいと。
大塚商会が通常の巡航速度で動いている時のパターンに戻ってきたのかなと、こんな感覚で受け止めております。
連結子会社の概要
連結会社、だいぶ少なくなっておりますけれども、1、2、3、4、5社ということになります。
連単倍率は売上高で1.10倍。営業利益も同じく1.10倍。そして、経常利益1.08倍。また、純利益は1.06倍という数字になります。子会社全体として概ね順調でございます。
その中でも、やはりこのネットワールド、こちらが好調でございまして、1-6月の売上高は456億円、プラスの77億円、20.4パーセントのプラスということで、連結の収益等々も含めて、けん引をいただきました。
仮想化ソフト、大型案件、またはストレージ、ハイパーコンバージドインフラなど、バックアップセキュリティを含めて、ネットワールド、好調さを継続しております。
連結 売上高・利益の状況
続きまして、売上高・利益の状況ですが、上期は利益伸長が改善いたしました。前年と比較すると、全体のグラフが少し右肩上がりになったかと思っております。数字の方はご覧いただければと思います。
連結 セグメント別売上高
セグメント別でも同様でございますが、SI関係でプラスの126億円、6.2パーセントの伸長です。
サービスアンドサポートが64億円のプラスで、4.8パーセントと着実に増加を果たしております。
単体 詳細セグメント別売上高
また、単体での詳細セグメント、こちらもSI、これは65億円のプラス。受託ソフトで11億円、サプライが26億円、保守などで37億円です。
伸長でいきますと、SIが4.2パーセント、受託が5.7パーセント、サプライ3.8パーセント、そして保守、これが一番引っ張っておりますが、6.0パーセントということで、非常に収益構造のいい形で伸長が進むことができました。
連結 売上高の四半期推移
これは以前から示させていただいている売上高の四半期推移ですが、おかげさまで堅調に売上の方は推移をしております。
連結 経常利益の四半期推移
また、経常利益につきましては、昨年ほぼフラットというようなかたちでありましたけども、今年は本来の姿に戻ってきたと思っています。
2017年4〜6月 業績の概況
4-6の業績ですが、連結・単体とも増収増益。
売上高・各利益とも第2四半期としては、これも過去最高という数字を更新をしております。
連結 4〜6月 売上高・利益の状況
昨年の第2四半期は英国のEU離脱等、お客さんのマインドが急降下をいたしました。この第2四半期はそのことも含めて、売上高・利益とも改善が継続をしております。
営業利益率、昨年が8.3パーセント、今期、第2クォーターが8.5パーセントと、プラス0.2ポイント改善を図ることができました。
単体 詳細セグメント別 売上高増減率の四半期推移
詳細のセグメント別ですが、ハード、SI関係ですべて水面上というかたちでございますので、非常に順調に推移をしているということになります。
SI関連ではハードのパッケージソフトが増加、受託ではインストール搬入設置料、こちらの方の影響が大きくなります。
サプライ3.8億円、保守の方では契約保守が20.3億円、毎月お金の入る契約保守ですが、こちらが20億円強伸びることができました。
また、コピー保守につきましても、コピーのカウント料金の単価がここ数年、年率で3ポイント、5ポイントぐらいずつ落ちてきております。
その中で、このコピー保守につきましても2億円プラスということで、単価ダウンを台数の増でカバーすることができております。
また、システム保守も同様に18億2,000万円、合計して20億3,000万円の増加と、非常にいいかたちでこの保守等の方が進んでいる状況であります。
単体 顧客企業の年商別売上構成
年商区分別では売上高・シェアとも10億円~100億円から100億円以上のところが伸びまして、10億円未満のところが金額で約6,000万円減ると。
シェアも若干ということですが、ミドル層、それからラージアカウントが伸びたという形になります。
1企業当たりの売上高、前年同期比でいきますと、同様に10億円未満ではマイナスの2.2ポイント、ミドル層がプラスの3.5ポイント、それから100億円以上で2.4ポイントのプラスということで。
大塚商会の一番数の多いお客様であります10億円未満のところについてはまだ火がついていないという感覚かもしれません。
ただ、ミドル層・ラージアカウントのほうは堅調に推移をいたしました。
単体 顧客企業の業種別売上構成
業種別、こちらにつきましても大きな変化はございません。金額では建設、そして小売り、この2業種が若干減少と。
それ以外の業種は増加をいたしました。
連結 キャッシュ・フロー
キャッシュ・フロー、こちらが、営業キャッシュ・フローが403億円と、前年積み増ししていたパソコンの在庫を圧縮したということも含めて、改善が図れております。
財務キャッシュ・フロー114億円、これは18億円の増になりますが、この18億円が配当金の増加ということになります。
連結 自己資本と有利子負債
自己資本と有利子負債ですが、自己資本比率も堅調に0.4ポイントアップ。
流動比率につきましては185.3パーセントと、前年対比でプラスの5.1ポイントと堅調な推移をしております。
着実に財務体質改善が進み、流動比率、今期末には200パーセントに迫るという状況でございます。
連結 正社員の職種別人員構成
社員の職種別の人員構成ですが、連結でまいります。
前年対比でプラスの119名、率で1.4パーセントの増になります。
1人頭の売上高、これが4,073万、前年同期比でプラスの165万。これは過去最高になります。
かつてXP特需等々もございましたが、そこを抜いて、売上高を伸ばしております。
単体 社員1人当たり 売上高と営業利益の推移
また、同様にこれは半期でご覧いただいておりますけれども、単体になりますが、単体も104名の増になります。率では1.5ポイントのプラスと。
昨年、もしくは一昨年の説明会等々でも大塚商会の効率化アップ、そろそろ厳しいのではないでしょうかと、IRなどでもいろいろご質問もいただいております。
まだまだいろいろな工夫もしておりますけれども、着実に、やはり推移・前進をまだ続けております。
売上高・営業利益とも過去最高水準と、今期末にはまたレコードを作れるように頑張りたい。
生産性向上のトレンドは現状も継続をしているということをご報告申し上げます。
単体 重点戦略事業の状況
戦略商品ですが、今期につきましてはこのOSM、これは大塚セキュリティマネジメント、セキュリティ関連のビジネスですが、昨年ランサムウェアが大きく活躍、非常に蔓延をいたしました。
その関係上、非常に大きな特需がございました。
それから見ますと、沈静化をしているということも含めて、セキュリティ関連では第2クォーターマイナスということになっています。
複写機関連は堅調に推移。
それから、サーバー・パソコン・クライアントについては若干減ということですが、次のスライドで少しご説明をいたします。
パソコン販売台数の四半期推移
ご覧いただきますように、パソコンの販売台数、第2クォーターですね、一応こういうかたちではきておりますけれども、前年が大きなものがございます。
前年と、また、第1クォーター前年に比べて大口が少なかったということもありまして、少し推移が低めに見えておりますが、JEITAの記録でいきますと、第1クォーターのJEITAが0.6の減、第2クォーター、JEITAで1.3の減。
大口があった関係上、第1クォーターは13.7のマイナスになりますが、第2クォーターは0.6のマイナスということで、JEITAと比較すると、落ち幅が少し低くなっております。
今後Windows10への入替提案を進める段階にそろそろ入ったと。
また、XPの2巡目の特需もこの下期あたりから影響し始めてくると思っておりますので、この台数のところは特にクライアントという意味で強化はしていきたいと思っております。
複写機販売台数の四半期推移
複写機、こちら多店舗展開の台数口が寄与しています。
また、POD、オンデマンドプリントの大型機ですが、これが第1クォーターでは328台、84ポイントのプラス、第2クォーターが384台、77ポイントのプラスと、大型のPOD関係も堅調に推移をしております。
これのおかげで、逆に言えばコピーのカウンター料金等々が、結果的に増えているというバックグラウンドでございます。
複写機の台数が伸びていかないと、基本的にはやはり単価が下がってきておりますので、その分他社パークを取りにいくというような施策であります。
単体 たのめーる年次推移
たのめーる、順調に推移をしております。
第1クォーター、1~6月の伸長率が3.4ポイント、第2クォーターが4.0ポイントの伸長率であります。
以前より若干低めに見えておりますが、ここ1年超、低収益の案件については精査をし、取引の中止を行っております。
そういう意味では、トップラインが少し低めに見えていると。
で、粗利率はアップをしておりますが、サプライ関係につきましては、サプライとしてプラスの0.7ポイント粗利率が向上しております。
ですから、トップラインは下がってはおりますけれども、これは収益性の低いところを整理していることの関係で、内実につきましては粗利率がアップということで、堅調な進みをしているというふうに思っています。
文具・生活用品の堅調、また、介護・作業用品など、お客様ニーズは幅広くカバーをしております。
登録口座も8.1パーセント伸びておりますので、まだまだこれから数字の面では期待できるビジネスでございます。
主なWebサービス(ASP)ご利用人数推移
ASP、こちらにつきましても、202万人がご利用いただいております。
『たよれーる Office 365』サービスなど、また、『どこでもキャビネット』など、お客さんに喜んでいただけるような、通常で言うとクラウドサービスという言い方ですが、私どもこのスタートが99年でありますので、ASPという名称をそのまま使っておりますけれども、この202万人のうち、この半年間では9万人増加をしております。
非常に堅調な動きをしていると思います。
単体 ストック(足し算)ビジネスの推移
また、ストックビジネスにつきましても1,324億円と着実に積み上がっております。
前年対比で62億円、4.9ポイントのプラス。
で、この総額でございますが、1,324億円をそのまま横へもっていきますと、2005年の頃の1年間のストックビジネスとほぼほぼ同水準ということになります。
そんな面では、大きく保守とサプライ、この部分で会社のバックグラウンドを、しっかり足元を固めているというふうに思っています。
基本方針と中期計画
今後の部分です。基本的には方針は従前通りでございます。
1~6月の営業利益率が7.5パーセント、経常利益率が7.7パーセントになっております。どちらも過去最高水準であります。
こちらで7パーセントを目指すといつも書いておりますが、下期の方が少し低めになりますので、なかなか届かないというのがありますが、今年は過去最高水準ではありますので、少しでも期末でこの7パーセントに近づけられるよう、努力はしていきたいと思っています。
2017年下記の市場予測
市場はご覧いただく通りでございますが、緩やかに改善と。
でも、まだまだ過去、ITバブルとか、本当の高度成長の時のパソコンの急速な伸びとか、ああいう時代を経験して比較すると、やはりお客様導入には慎重な様子を持っています。
攻めのIT、生産性向上、コスト削減、人手不足と。
また、そういうところの中に新しいIT、AIとかIoTを活用するIT利用への関心が高まっています。
また、働き方改革、これもございます。
2017年下期の方針と施策
企業のIT活用のニーズは底堅いと。
具体的には、昨年8月から進めた地域営業部主体の運営で現場力・お客様接点の強化をさらに図りたい。
大塚商会には1on1比率という言葉があります。
年間で約27万社のお客様がお取引をいただいておりますが、そのうちのデータ上では65パーセントが、例えばたのめーる1つ、1品だけのお取引、こういうような数字が出ています。
オフィスにはコピーもコンピュータも多種、10種類以上は私どもの取扱商品ございますので、複合的に働き方改革を提案しながら、いろいろな商材を同時に導入を進めていけるように努力していきたいと。
クロスセルを進めていく、また、働き方改革を推進する中で、お客様にしっかり提案をしていく、そういうような形で進んでいきたいと。
また、ネットワークソリューション、IP電話、ユニファイドコミュニケーションなどなど、こちらの方も確実に進めていきたいと思います。
本部主導から地域主体の営業体制へ
そこで、先ほどの営業体制の変更、こちらを補足させていただきます。
前回も話をさせていただいていますが、本部主導から地域主体へ、『答えは現場にある』と。
『地域の社長』として現場が活躍をしてもらう、よりきめ細かいお客様との接点・運営をしてもらうということを意識しております。
でも、ある意味では縦と横が変わっただけなので、運用が大きく少し変更になっているというかたちでありますので、組織的に大きな大混乱を起こすというものとは少し異なっていると思っています。
原点回帰
原点回帰、大塚商会が創業した時点、もちろん地域だけ、それぞれの支店がすべてでございました。
そののちに、コンピュータ・オフコンなどが販売を開始して、部門というものができ、または大戦略で事務関係のセンター化、またPC-LANを含めて本部に技術者のノウハウの集中、また、上場を含めて本部機能の強化を図ってまいりました。
それが、ある意味では少し限界にきたのかなという部分も感じましたので、もう一度地域密着、お客様に近い現場力を強化すると、この方針を今、推進しております。
昨年の7月、こちらで宣伝をいたしまして、山に猟犬を放つというところまではお話ししました。
現実に、7月までの体制でいくと、たぶん年末には相当厳しい環境だったように思いますが、増収増益を続けてこられたのも、一因はこの体制の変更というふうには思っております。
ただ、また『地域の社長』という立場と、それから期待している現場力の強化というところについては道半ばと。
65点、70点ぐらいのところだと思いますので、伸びしろと考えてください。
お客様との新たな関係創り
また、同じようにITを活用したものと、お客様のマイページ、Webを含めてお客様との関係創りを強化しております。
今までそれぞればらばらで管理されたものを一元管理をしていくこと。
それから、AI。これについてはコールセンターのオペレーターの支援、それから全社のビッグデータ、そして、今私どものホームページの中にもチャットボットで実はAIの方で、AI君のパソコン君、AI君がチャットに対してご返事を返しているものが今実際に受け答えをして動かしております。
AIにつきましては、過去大戦略SPRから蓄積している豊富なデータが私どもにはございます。
ですから、AIを進めるためにはデータがあることがやはり一番の武器と、こういうふうにも思っております。
そんな意味では、様々な可能性をテスト・検証しております。
お客様マイページも含めて、お客様とさらに密着した関係をこの大塚商会全体として構築をしていきたいと考えております。
働き方改革
また、働き方改革につきましても、自社でパソコンも86年に導入した弊社でございますので、お客様より先行をしていきたいと。
7月から営業職のテレワーク、一部試験運用を始めております。
以前から、タブレットさえあれば社内以外のところでも仕事は現実にはできる環境を用意しておりましたので、勤怠含めて仕組みを少し工夫をすることで、このテレワークを、または半休制度、在宅勤務などを運用を開始しております。
いろいろな課題・問題点もそこで経験をしてまいりますので、それをある意味ではお客様に具体的な提案として、そのノウハウをお返しをしていきたい、それでご提案をしていきたいというふうに考えております。
連結 売上高・利益の計画
売上高・利益の計画、これは年初計画と同様でございます。
恥ずかしながら、2期連続の営業利益未達、私嘘つきになっておりますので、重く受け止めまして、今回は着実に計画を達成し、目線は上振れする、その意欲で、社内予算も含めて高く、目線は高く、頑張りたいと思っておりますが。
まずは2期連続嘘つきになってしまった自分を悔いる意味でも、戒める意味でも、計画は変更、このまま継続、年初計画を継続をさせていただきますが、気持ちはもっと上ということで、トライをしたいと思います。
よろしくお願いします。
連結 セグメント別売上高計画
こちらも年初計画と同様でございます。
「風景の足跡」
最後に、大塚商会、実は初めてミニ番組が4月から放送を開始いたしました。
『風景の足跡』という番組です。
富士通様の『世界の車窓から』というのがありますが、ああいう短い番組なんですけども、週に1回、毎週火曜日、テレビ東京で『ガイアの夜明け』と『ワールドビジネスサテライト』の間のところに入ります。
ちょうど今日も火曜日ですので、よろしかったらご覧いただければと思いますが、より多くのお客様に大塚商会を知っていただきたいということと、これが長く継続できるようにありたい。
『風景の足跡』第1回目は秋葉原でした。秋葉原が、昔東京駅ができるまでは東京のメイン玄関であった、その時の名残の風景と今の現実の、商業施設になっておりますが、そういうところの違いを4分間でいろんな各地を見せる番組ではあります。
秋葉原というと、ちょうど大塚商会の創業の地でもありますので、なにか因縁があるのかなと思いながら、これも長く頑張れるように継続していきたいと思っております。
信頼に応える
以上、31分になりましたけども、ご説明はこれで終了させていただきます。
ご清聴ありがとうございました。