損益の状況

川合秀司氏:それでは、第1四半期の業績の説明に入らせていただきます。連結ベースのご説明となります。

売上高は前年同期比で9パーセント増加して、3,771億9,300万円。営業利益は前年同期比で21.9パーセント増加しまして、370億7,200万円。経常利益は前年同期比で21.9パーセント増加しまして、384億6,700万円。四半期純利益は前年同期比で24.8パーセント増加の、265億3,500万円となりました。

こちらは第1四半期としましては、6期連続の増収増益かつ、売上各利益の段階におきまして、過去最高を更新させていただきました。

セグメント別損益(建設事業)①

建設セグメントの業績です。完成工事高は前年同期比で13.4パーセント増加の、1,480億円となりました。これは、とくに前期の第1四半期が出来高が少なかったこと。それから、前期の第4四半期に着工促進をしたことによって、とくに完成工事出来高が969億円と大幅に伸長したことが、増収の要因となっております。

完成工事総利益額は前年同期比で18.9パーセント増加の、477億円となっております。営業利益は31.4パーセント増加の、260億円となりました。

セグメント別損益(建設事業)②

続きまして、利益率の状況です。上段の濃い青の折れ線グラフが、完成工事の総利益率の推移になります。総利益率は前年同期比で1.4ポイント上昇の、32.2パーセントとなっております。

前年同期から1.4ポイント上昇しておりますけれど、1つの要因としましては、今期特別なもので、住宅支援機構等がございました。大東ファイナンスが持っている債権を売却したことによる、繰延利益の戻しがございまして、これがプラス0.7ポイント。

また、労務費の改善でプラス0.6ポイント。そして、資材費の改善でプラス0.1ポイントといった状況になっております。したがいまして前年同期との比較で言いますと、先ほどの繰延利益の戻しの0.7ポイントを除いた31.5パーセントということです。傾向としましては、0.7ポイントほど、利益率は改善しているといった状況になっております。

また、開示はしておりませんでしたが、第1四半期の計画としては31.0パーセントと見ておりました。これは先ほど完成工事高のところでご説明しましたけれど、前期の第4四半期に着工促進をしたことによって、工程が順調に推移したこと。発注が前倒しでできたこと。立ち上げの段階になる前に発注できたことによって、原価が抑えられたことがございました。

また、この第1四半期の傾向としましては、ツーバイフォー住宅の割合が比較的高かったのです。ツーバイフォーの物件の方がRCより利益率が高いものですから、そういった商品ミックスの変化の中で、利益率が改善しているといった状況になっております。今後は、RC物件が増加していくことが予想されます。

去年の第1四半期、第2四半期、第3四半期第、第4四半期。そして今年の第1四半期。四半期別に見てみますと、去年の第1四半期をピークに粗利益率は徐々に下がっている傾向にあります。これからも需給はひっ迫していくと見ていることから、先行き不透明ということで、粗利益率等の見直しは今現在のところ、行っておりません。

セグメント別損益(不動産事業)①

続きまして、不動産事業セグメントでございます。売上高は前年同期比で5.8パーセント増加の、2,153億円となりました。売上総利益は前年同期比で7.3パーセント増加の、216億円。営業利益は前年同期比で5.6パーセントの、115億円となりました。

ただ、資料の吹き出しに書いてあるとおり、昨年はハウスリーブという会社の決算について、決算期を合わせるために13ヶ月決算といたしました。前年の第1四半期については3月から6月に、4ヶ月の決算数字が入っております。

したがいまして、売上高は7.4億円。売上総利益は7億円。営業利益は6.4億円が上目に出ております。これを除きますと、売上では6.1パーセント増。売上総利益は10.5パーセント増。営業利益は11.7パーセント増という状況になります。

売上総利益・営業利益の段階で増益幅が増えているのは、ハウスリーブの保証人代行部分が、非常に原価が少ないことにより、利益額の上昇が大きいということです。

それから同じく、太陽光発電の売電を、まだ多少やっております。こちらの方も増えており、原価率が非常に低いものですから、売上総利益・営業総利益の伸びが高くなっている状況になっております。

セグメント別損益(不動産事業)②

不動産セグメントの利益率です。総利益率は前年同期比0.2ポイント上昇の、10.1パーセント。13ヶ月決算の影響を除きますと、昨年が9.6パーセントになりますので、0.5パーセントの改善となりました。

それから営業利益率につきましては、5.4パーセント。こちらは前年同期と同一水準になっております。こちらもハウスリーブの13ヶ月決算を除きますと、昨年が5.0パーセントとなり、0.4ポイントの改善という状況になっております。

セグメント別損益(その他事業)

その他事業のセグメントについてご説明します。売上高は前年同期比で16.5パーセント増加の、138億円。売上総利益は前年同期比で10.3パーセント増加の、51億8,000万円となりました。また、営業利益は前年同期比で12.2パーセント増加の、30億8,000万円となっております。

その他セグメントは、売上の伸びが悪くなっております。こちらは昨年の途中、上期の終わりぐらいからはじめました、電気の小売事業。入居者向けの電気を供給している大東エナジー株式会社が、昨年から販売を開始しました。昨年第1四半期は供給件数が0戸でしたが、2017年6月末では、19万1,000戸に供給しております。

その影響で、売上高が約25億円伸びております。ただ、利益の方は、急激に供給戸数を伸ばしたものですから、いわゆるカスタマーセンターと呼ばれるコールセンターの費用がかさんでおります。そのため、大東エナジーの利益そのものはいまだ出ておらず、若干の赤字といった状況になっております。

大東エナジーの業績は、資料の38ページにエナジー単体の業績を載せておりますので、そちらをご参照ください。

また、その他事業セグメントでも、ケアパートナー株式会社という会社が13ヶ月決算をしております。こちらは売上高で8億5,000万円。営業利益段階で約2,000万円。前期は、売上利益が増えているといった状況になっております。

販管費の推移

続きまして、販管費の状況です。販管費は前年同期比で8.3パーセント増加の、375億円となりました。前期から29億円の増加となっております。その内訳は資料に記載のとおり、人件費で13億円。広告宣伝費で3億円。その他で13億円となっております。

広告宣伝費の内訳は、テレビコマーシャルでレギュラー枠を増やしたこと。それからサッカー日本代表のオフィシャルスポンサーになり、協賛金が増えていることです。

その他の13億円は、細かい数字が多いのですが、まず新システム開発費用で約3億円。それから先ほどの電力小売業の、大東エナジーのカスタマーセンター費用で、約2億円増加しております。その結果、売上高販管費比率は、前年同期比で0.1ポイント減少の、9.9パーセントとなっております。

連結貸借対照表

続いて、連結貸借対照表の状況についてご説明いたします。総資産は、前期末との比較で658億円減少しまして、7,156億円となりました。負債は590億円減少の、4,469億円。純資産は67億円減少の、2,687億円となりました。

その結果、1株当たり純資産は、62円32銭減少の3,568円27銭。自己資本比率は2.3ポイント上昇しまして、37.6パーセントとなっております。

第1四半期は毎年の傾向としまして、法人税・賞与・配当金等の支払いがございます。それにより、資金の使用が非常に高いということで、資産・負債・純資産のすべてが減少という状況になっております。

キャッシュフローの状況

続きまして、キャッシュフローの状況についてご説明いたします。営業活動によるキャッシュフローは、326億円の使用となっております。こちらは当期純利益の383億円を計上した一方で、法人税等の支払いが301億円。賞与の支給が156億円。

また、売上債権がございます。こちらは完成工事未収入金です。住宅支援機構完成物件は、完成してから3ヶ月後に融資されます。その支援機構物件の完成が増えているということで、完工未収入金がございました。売上債権の増加で、122億円といった状況になっております。

それから、投資活動によるキャッシュフローは、113億円の使用となっております。こちらは社債等の有価証券の取得・償還等で、69億円の使用。太陽光パネルも現在1万3,500戸になり、前年から約500戸ぐらい増えておりまして、そちらの取得で29億円(の使用)。新システム開発にかかるソフトウェアの取得で、16億円の使用となっております。

財務活動によるキャッシュフローは、392億円の使用となっております。こちらは、まず配当金228億円の支払いがございました。また、この6月末までに株主還元の一環としております、前期利益の30パーセントを自己株式取得することがございました。その授権枠の約半分の125億円を、自己株取得した結果になっております。

それから、長期借入金の返済が42億円でございます。この結果、2017年6月末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、期初と比較しまして、840億円減少の1,161億円となっております。