第3四半期累計 連結完成車販売台数

高橋充氏:みなさん、こんにちは。富士重工の高橋です。いつもたいへんお世話になっております。

本日はお忙しい中、富士重工2017年3月期第3四半期決算説明のネットカンファレンスにご参加いただき、まことにありがとうございます。

富士重工業という社名での決算説明は今日が最後となります。限られた時間ではございますが、できるかぎりポイントを絞ってご説明させていただいたのち、みなさまよりご質問をお受けしたいかと存じます。

なお、本日は私のほかに、経営企画部長の岡田をはじめとする関係スタッフも出席させていただいておりますので、どうぞよろしくお願いします。

それでは、さっそく説明に入らせていただきます。まず、2017年3月期第3四半期累計の実績についてです。3ページに連結完成車販売台数の表があるかと思います。

2017年3月期第3四半期累計の連結販売台数は、第3四半期累計期間として過去最高となる、78万5,800台となり、前年同期比で7万3,600台の増加となりました。

国内では、軽自動車は前年同期比で1,600台の減少となる2万2,400台となりましたが、登録車は前年同期比で7,200台の増加となる8万3,100台となり、国内合計では前年同期比で5,600台の増加となる10万5,500台となりました。

海外では、北米を中心に引き続き好調に推移し、前年同期比で6万8,000台の増加となる、68万300台となりました。

第3四半期累計 連結業績

次に、4ページ、連結業績です。

売上高は、為替レート差により、マイナス2,615億円。カンパニー等での売上減少によりマイナス80億円となったものの、販売台数拡大による売上構成差の改善プラス2,788億円により、前年同期比93億円の増収となる2兆4,279億円となりました。

営業利益につきましては、販売台数増加等による売上構成差の改善や、原価低減の進捗があったものの、諸経費や試験研究費の増加、為替変動が影響し、前年同期比1,290億円の減益となる3,068億円となりました。

経常利益は、1,368億円の減益で、2,972億円。税前利益は、前年同期比で1,816億円の減益となる、2,988億となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比で1,303億円の減益となる、2,075億円となりました。

第3四半期累計 営業利益増減要因

続きまして、5ページ、前期実績4,357億円から今期実績3,068億円へと、1,290億円の減益となった、営業利益の増減要因についてです。

増益要因は、まず売上構成差等でプラス1,035億円で、内訳はいつものように3つに分けてご説明します。

1番目。新車国内ビジネスはプラス117億円です。フォレスターおよびインプレッサなどの販売が好調に推移したことにより、売上台数は増加となりました。

2番目。新車海外ビジネスはプラス789億円です。北米を中心に海外市場で売上台数が伸びたことが主因です。

3番目。在庫調整等・その他でプラス129億円です。

次に、原価低減でプラス301億円です。そのうち、富士重工がプラス241億円。SIA(スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ)はプラス60億円です。富士重工では、原価低減がプラス93億円、原材料・市況等についてはプラス148億円となりました。

SIAでは、原価低減がプラス45億円、原材料等がプラス15億円となりました。一方、減益要因は、まず諸経費等の増加でマイナス1,303億円で、内訳はいつものように3つに分けてご説明します。

1番目。製造固定費の増加により、マイナス258億円です。その内、富士重工がマイナス63億円、SIAはマイナス195億円です。富士重工では、外製型費の減によりプラス10億円、固定加工費の増でマイナス73億円です。

SIAでは、外製型費の増によりマイナス23億円、固定加工費の増によりマイナス172億となりました。

2番目が、販売管理費の増加でマイナス461億円です。富士重工がマイナス42億円。国内ディーラー、マイナス15億円。SOA(スバルオブアメリカ)、マイナス370億円。カナダ子会社、マイナス35億円。その他、プラス1億円となりました。

SOAにつきましては、広告宣伝費等がマイナス22億円、インセンティブがマイナス348億円となりました。台あたりのインセンティブは、前年度は900ドル、今年度は1,350ドルと、450ドルの増加となりました。3番目が、クレーム費の増加でマイナス584億円です。

次に、為替レート差でマイナス1,236億円です。USドルは約15円の円高でマイナス1,329億円です。ユーロは約17円の円高でマイナス41億円。カナダドルは、約14円の円高でマイナス77億円。中国元はマイナス5億円。

富士重工と海外子会社の仕入れ為替調整でプラス18億円。在庫未実現利益分でプラス198億円となりました。最後に、試験研究費の増加でマイナス87億円です。

以上で、2017年3月期第3四半期累計の連結営業利益は、1,290億円の減益となる、3,068億円となりました。

連結貸借対照表

続きまして、6ページ、バランスシートです

総資産は、前期末に対して516億円の増加となる、2兆6,440億円となりました。有利子負債は、245億円の減少となる、1,455億円。純資産は、534億円の増加となる、1兆4,028億円となりました。

自己資本比率は52.8パーセント。D/Eレシオは0.10です。

第3四半期累計 連結キャッシュフロー

次に、7ページ、連結キャッシュフローです。

営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前純利益の計上2,988億円、未払費用の増加582億円、法人税等の支払い2,015億円等により、2,164億円のキャッシュインとなりました。

投資活動によるキャッシュフローは、生産能力増強などに伴う投資活動や、貸付による支出等により、1,665億円のキャッシュアウトとなりました。

フリーキャッシュフローは、499億円です。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払や自己株式の取得による支出等により、1,884億円のキャッシュアウトとなりました。

第3四半期累計 海外子会社業績

続きまして、8ページ、海外子会社業績です。

SOAの小売販売台数は、アウトバック、レガシィの販売が好調に推移したことにより、対前年3万1,700台増の48万1,600台となりました。売上高につきましても、1,865ミリオンの増収となる、1万3,454ミリオンとなりました。

営業利益につきましては、数量構成差プラス256ミリオン、販管費の増マイナスの304ミリオンにより、48ミリオンの減益となる609ミリオンとなりました。

SIAの売上高は、前年に対しプラス1,326ミリオンの5,293ミリオンとなりました。営業損益は、数量価格構成差プラス107ミリオン、原価低減活動プラス49ミリオン、固定費の増マイナス159ミリオンにより、対前年マイナス3ミリオンとなる132ミリオンとなりました。

通期計画 連結完成車販売台数

次に、2017年3月期通期の見通しについてです。まず、10ページをご覧ください。

今回、2016年11月2日に発表しました前回計画より変更しておりますが、まずは前年実績との比較からご説明します。

2017年3月期通期の連結販売台数は、国内で、前年同期比1万6,200台の増となる16万1,500台、海外で、9万3,500台の増となる90万6,100台を計画し、合計では106万7,500台と、5年連続での過去最高販売台数更新を計画します。

通期計画 連結業績

次に、11ページ、連結業績計画です。

売上高は、販売台数増加による売上構成差の改善プラス3,697億円、為替レート差マイナス2,881億円、カンパニー等での売上減少マイナス39億円により、前年同期比777億円の増収となる、3兆3,100億円を計画します。

営業利益につきましては、売上構成差の改善、原価低減の進捗があるものの、諸経費等および試験研究費の増加、為替影響により、1,556億円の減益となる、4,100億円を見込みます。

経常利益は、1,650億円の減益で4,120億円。税前利益は、2,070億円の減益となる4,120億円。親会社株主に帰属する当期純利益は、1,467億円の減益となる、2,900億円の計画であります。

通期計画 営業利益増減要因

次に、12ページ、前期実績5,656億円から今期計画4,100億円へと、1,556億円の減益となる、営業利益増減要因についてです。

増減要因は、まず、売上構成差等でプラス1,398億円で、内訳は3つです。

1番目。新車の国内ビジネスはプラス173億円です。2番目。新車の海外ビジネスはプラスの927億円です。3番目。在庫調整等・その他でプラス298億円です。

次に、原価低減でプラス319億円です。そのうち、富士重工がプラス257億円。SIAはプラス62億円です。富士重工では、原価低減がプラス124億円、原材料・市況等についてはプラス133億円を見込みます。

SIAでは、原価低減がプラス63億円、原材料等はマイナス1億円を計画しています。一方、減益要因は、まず諸経費等の増でマイナス1,703億円です。内訳は3つです。

1番目。製造固定費の増加によりマイナス341億円です。そのうち、富士重工がマイナス74億円、SIAはマイナス267億円です。富士重工では、外製型費の減によりプラス11億円、固定加工費の増によりマイナス85億円です。

SIAでは、外製型費の増によりマイナス44億円、固定加工費も増加を見込み、マイナス223億円です。

2番目。販売管理費の増加でマイナス648億円です。富士重工はマイナス54億円。国内ディーラーはマイナス21億円。SOAはマイナス510億円。カナダ子会社はマイナス36億円。その他でマイナス26億円です。

SOAにつきましては、広告宣伝費等がマイナス2億円、インセンティブがマイナス508億円となります。台あたりのインセンティブは、前年度が900ドル、今年度は1,450ドルと、550ドルの増加となる計画です。

3番目が、クレーム費の増でマイナス714億円です。次に、為替レート差でマイナス1,454億円です。USドルは、約13円の円高でマイナス1,433億円です。ユーロは、約14円の円高でマイナス47億円。カナダドルは、約10円の円高でマイナス75億円です。

中国元でマイナス7億円。富士重工と海外子会社の仕入れ為替調整でプラス17億円。未実現利益分でプラス91億円です。

最後に、試験研究費の増加でマイナス116億円です。以上で、2017年3月期の通期営業利益は、1,556億円の減益となる、4,100億円を計画しています。

前回計画(2Q発表値)対比 通期 連結完成車販売台数

次に、13ページで、前回計画からの変化についてご説明します。

連結販売台数は、国内で前回計画比2,900台の増、海外で前回計画比2,300台の増、合計では5,200台の増を計画します。

前回計画(2Q発表値)対比 通期 連結業績

14ページ、連結業績計画は、諸経費等の増加などが見込まれるものの、為替変動の影響などを織り込むことにより、前回計画に対し売上高は1,300億円の増収、営業利益は370億円の増益、経常利益は150億円の増益、税前利益は150億円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は120億円の増益を計画します。

前回計画(2Q発表値)対比 通期 営業利益増減要因

続きまして、15ページ、前回計画3,730億円から今回計画4,100億円へと、370億円の増益となった、営業利益の増減要因についてです。

増益要因は、まず為替レート差でプラス510億円です。USドルは、約5円の円安でプラス519億円。ユーロは、約4円の円安でプラス15億円。カナダドルは、約4円の円安でプラス20億円。

中国元はプラス4億円。富士重工と子会社の仕入れ為替調整でプラス78億円。未実現利益分ではマイナス126億円となります。

次に、売上構成差等でプラス45億円で、内訳は3つです。1番目、新車の国内ビジネスはプラス23億円です。2番目、新車の海外ビジネスはマイナス4億円です。3番目、在庫調整等その他でプラス25億円です。

続いて、試験研究費の減少でプラス30億円です。一方、減益要因は、まず諸経費等の増加でマイナス195億円で、内訳は3つです。1番目。製造固定費の減少でプラス4億円です。そのうち、富士重工がマイナス2億円、SIAはプラス6億円です。

富士重工では、外製型費の減によりプラス7億円、固定加工費の増によりマイナス9億円です。SIAでは、固定加工費の減によりプラス6億円となります。

2番目が、販売管理費の増加でマイナス105億円です。富士重工がプラス32億円。国内ディーラー、マイナス7億円。SOA、マイナス89億円。カナダ子会社、マイナス1億円。その他でマイナス40億円となります。

SOAは、広告宣伝費等がプラス5億円、インセンティブがマイナス94億円となります。台あたりのインセンティブは、前回計画は1,300ドルでしたが、今回計画は1,450ドルと、150ドルの増加です。

3番目が、クレーム費でマイナス94億円です。最後に、原価低減でマイナス20億円です。そのうち、富士重工がマイナス15億円、SIAはマイナス5億円です。

富士重工では、原価低減がプラス10億円、原材料・市況等についてはマイナス25億円となります。SIAでは、原価低減がプラス12億円、原材料等がマイナス17億円となります。

以上で、2017年3月期通期計画の営業利益は、前回計画より370億円の増益となる、4,100億円となります。

通期計画 海外子会社業績

続きまして、16ページ、米国子会社の業績計画です。

SOAの通期小売販売は、アウトバック、レガシィ、クロストレック、フォレスターの販売好調により、対前年5万8,700台増の64万100台を目指します。売上高は、対前年プラス2,673ミリオンの1万7,876ミリオンを見込みます。

営業損益につきましては、数量構成差プラス360ミリオン、販管費の増マイナス427ミリオンにより 、対前年67ミリオンの減益となる、703ミリオンを計画します。

SIAの売上高は、前年に対してプラス2,048ミリオンの7,516ミリオンを見込みます。営業損益は、数量価格構成差プラス179ミリオン、原価低減活動プラス50ミリオン、固定費の増マイナス223ミリオンにより、対前年プラス6ミリオンとなる215ミリオンを見込みます。

設備投資・減価償却費・試験研究費・有利子負債

最後に、17ページ、設備投資・減価償却費・試験研究費・有利子負債についてです。

設備投資、減価償却費については、前回計画より変更はなく、それぞれ1,600億円、800億円となります。

試験研究費につきましては、前回計画より30億円減の1,140億円、有利子負債につきましては、前回計画より50億円減の1,550億円を計画しています。

なお、1株あたりの年間配当額につきましては、前回計画の144円より変更はありません。10ページ以降は、セグメント情報や各種指標などで、ご参考となります。

以上で、2017年3月期第3四半期決算の説明を終わります。どうもありがとうございました。