logmi Finance
logmi Finance
株式会社ゴールドウイン8111

東証プライム

繊維製品

【基本情報】株価:2,081.5円(2026年9月24日終値)/配当利回り:3.23%

国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、ゴールドウインを取り上げます。

「THE NORTH FACE(ノースフェイス)」が売上の約76%、スポーツ・アウトドア用品を展開

ゴールドウイン(8111)は、「THE NORTH FACE(TNF)」や自社ブランド「Goldwin」などを展開するスポーツ・アウトドア用品会社です。TNFは米国発祥のブランドで、同社は日本と韓国の商標権を保有し、日本では独自の商品企画・開発も手掛けています。2026年3月期の売上構成は、アウトドアの機能を日常着へ広げる「ライフスタイル」が59.8パーセント、登山・スポーツ向けの「パフォーマンス」が29.6パーセント、デザイン性を強めた「ファッション」が9.5パーセント、旅行・カフェなどの「その他」が1.1パーセントでした。

1Q決算は営業利益82.1%減、先行投資で販管費17.1%増

足元では全社業績が減速しています。2027年3月期第1四半期は、前期末の卸売先への前倒し納品の反動、中国大陸からのインバウンド需要減、6月の低気温による夏物の苦戦などが重なり、連結売上高は前年同期比1.2パーセント減の235.92億円でした。直営店や海外展開、人材への投資で販管費が17.1パーセント増えた一方、売上総利益は0.8パーセント増にとどまり、営業利益は82.1パーセント減の3.71億円となりました。売上総利益率自体は53.0パーセントから54.0パーセントへ改善しており、利益急減の主因は、売上の伸び悩みに対して先行投資による販管費の増加が大きかったことです。

「THE NORTH FACE」アパレルの増収率が2.6%まで鈍化

全社業績を考えるうえで重要なのが、売上規模が大きい一方で伸びが鈍っているTNFです。2026年3月期のTNF売上高は1,047.21億円で、連結売上高1,375.16億円の約76パーセント。そのうち衣料品をまとめた「アパレル」が785.81億円と、全社売上の約57パーセントを占めます。TNFアパレルの増収率は2024年3月期10.7パーセント、2025年3月期6.9パーセント、2026年3月期2.6パーセントと鈍化しています。2027年3月期第1四半期には、全社でもホールセール業態を中心に店頭消化の弱さが表れました。

スポーツアパレル市場では、2025年に9月以降も高温が続く「夏の長期化」で秋冬物の販売が鈍り、流通在庫が積み上がったことから、小売各社が2026年の仕入れに慎重になっています。卸売先が仕入れを増やしにくい環境にあることは、TNFの販売拡大にとって逆風です。

猛暑・暖冬対応の商品を拡充、直営店と卸売の双方で販売強化

これに対し、ゴールドウインは顧客の声を商品開発に反映する体制を整えるとともに、直営店と卸売の双方を使ってブランド価値を伝える販売戦略を進めています。気候変動への対応も重要です。2026年3月期は、夏場に吸汗速乾・通気・軽量といった機能性商品が伸び、冬場ではダウンジャケットが苦戦する一方、薄手のアウターや重ね着しやすい商品が好調でした。今後も猛暑や暖冬に対応する機能性商材を拡充する方針です。TNFアパレルの販売が回復し、販管費の伸びを抑えながら売上総利益を増やせれば、営業利益には売上以上の改善余地があります。

今後の業績はTNFアパレル6.0%増を計画、上期営業利益予想は42億円へ下方修正

2026年5月公表の会社計画では、2027年3月期のTNFアパレル売上高を前期比6.0パーセント増の832.91億円としています。ただ、第1四半期の不振を受け、会社は8月に上期売上高予想を599億円から556億円、営業利益予想を70億円から42億円へ引き下げました。TNFアパレルの販売計画を達成するには、天候やインバウンドの改善だけでなく、商品力や売場づくりによって店頭販売を再び伸ばせるかが重要です。低迷が続けば、TNFの低成長と「Goldwin500」などへの先行投資が重なり、利益率の回復が遅れかねません。

配当は年70円予想、DOE6%以上・総還元性向40%へ|予想PER11倍台

株主還元ではDOE(株主資本配当率)6パーセント以上、総還元性向40パーセントを目指しており、2027年3月期は年間70円配当を予想しています。

9月10日終値ベースの予想PERは11.12倍です。TNFアパレルが再成長すれば評価の見直し余地がありますが、低成長が続けば、現在の低PERは業績の不透明感を織り込んだ水準とも読めそうです。

さらに詳しく知りたい方へ――オンラインセミナーのご案内

事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営陣の考えを直接聞きたい」と感じた方へ。ゴールドウイン 取締役CSO・金田武朗氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。

今回のモデレーターは1UP投資部屋Ken氏です。

YouTubeチャンネル「1UP投資部屋」を運営する専業投資家・1UP投資部屋Ken氏がモデレーターを務めます。中長期で1.5倍から3倍を狙う銘柄選びを得意とし、投資家目線での鋭い質問が期待できます。

視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。

参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。

「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。

▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】

2026年9月25日(金)19:00時開催。ゴールドウインオンラインIRセミナー

※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。

10月16日(金)は、リアル会場での個人投資家向けイベントも開催

THE NORTH FACE ブランド誕生60周年|個人投資家向け特別イベント「地球への投資は、未来への投資」

テーマは「ブランド誕生60周年を迎えるTHE NORTH FACEは、60年先に何を残すのか」。自然と向き合い、人々の挑戦を支えてきたゴールドウインと、長期投資を実践するコモンズ投信。2つの視点から、「企業の未来」への投資について考える90分です。

会場はゴールドウインの東京本社(東京都港区北青山)。同じビルの1階では「THE NORTH FACE 60周年特別展示」も開催されます。オンラインのセミナーとは異なり、ブランドの本拠地で直接話を聞ける機会です。

参加費は無料、定員は160名です。

【開催概要】
イベント名:地球への投資は、未来への投資
~ブランド誕生60周年を迎えるTHE NORTH FACEは、60年先に何を残すのか~
日時:2026年10月16日(金)19:00~20:30
会場:株式会社ゴールドウイン 東京本社2階イベントスペース(東京都港区北青山)
登壇:森光氏(取締役副社長執行役員COO ザ・ノース・フェイス事業本部長 兼 グローバルブランド事業本部長)
参加費:無料
定員:160名
共催:株式会社ゴールドウイン、コモンズ投信株式会社
協力:ログミーFinance

▼詳細・お申し込みはこちら【特別イベント特設ページ】
2026年10月16日(金)19:00開催。ゴールドウイン 個人投資家向け対談イベント 地球への投資は、未来への投資 ~ブランド誕生60周年を迎えるTHE NORTH FACEは、60年先に何を残すのか~

※60周年記念イベントの詳細は特設ページをご覧ください。
THE NORTH FACE ブランド誕生60周年 特設ページ

※本イベントは登壇企業の提供です。
※本イベントに関するお問い合わせfinance_event@logmi.co.jp

ゴールドウイン(8111)をフォローして、最新情報やアーカイブ公開通知を受け取る

執筆者プロフィール

執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。


※記事内容、企業情報は2026年9月17日時点の情報です。

※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

facebookxhatenaBookmark