井関農機株式会社【速報版】
【速報版】井関農機株式会社 2026年12月期第2四半期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2026年12月期第2四半期決算説明
冨安司郎氏:井関農機会長の冨安でございます。
本日は大変お忙しい中、当決算説明会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。
平素は当社IR活動に関しまして、種々ご指導ご鞭撻を賜りまして心より厚く御礼申し上げます。
今回の本決算説明会につきましては、本会場・オンラインを合わせ、前年度を上回る多くの投資家・アナリストの皆様にご参加をいただいております。当社へのご関心とご支援を大変ありがたく感じており、心より感謝申し上げます。
また、令和8年熊本地震(や千葉豪雨、インドネシアで発生した地震などの自然災害)により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。なお、当社は昨年まで熊本県に生産拠点を有しておりましたが、昨年末に生産を終了しており、現時点で当社グループの事業活動への大きな影響は確認されておりません。一方で、一部取引先に被害が発生していることもあり、現在影響を精査しております。
それでは、2026年12月期第2四半期の決算につきましてお手許の資料に沿って説明をいたします。2ページをご覧ください。
目次
本日はご覧の内容でご説明いたします。次ページをご覧ください。
ポイント
最初に、決算のポイントを整理しております。第2四半期(1-6月)の業績は、前年同期比、増収増益。営業利益率は5.5%と前年から+1.2%改善いたしました。
バランスシートは、売上債権の回収も進み、有利子負債は継続して削減しております。
プロジェクトZの抜本的構造改革と成長戦略の施策実行により、収益性の改善が確実に進展しております。2027年目標達成は十分に射程圏内であると考えております。
それでは、連結業績の概要について5ページでご説明いたします。
連結業績の概要
売上高は、前年同期比10億円増収の1,019億円。うち、国内は、受注は好調に推移したものの、一時的な生産能力低下により19億円の減収。海外は、成長戦略の軸である欧州で順調に売上を拡大し、29億円増収。
利益面は、営業利益は、前年同期比12億円増益。経常利益は、14億円増益。親会社株主に帰属する中間純利益は、固定資産売却益のはく落があったものの、前年並みの31億円となりました。
次に、売上高の詳細をご説明いたします。まず国内から、次ページをご覧ください。
国内売上高
国内売上高は、表の下段合計欄の通り、前年同期比19億円の減収。
表の上から4段目農機製品は、受注は好調に推移しておりますが、生産拠点再編中のため、生産能力が一時的に低下していることに加え、前年は7月の価格改定前の駆け込みの反動から前年同期比42億円の減収。
一方、農機製品の4つ下作業機は、稲作向けが伸長し、6億円の増収。その上段、メンテナンスにかかる売上は10億円の増収となり、安定収益源として順調に拡大しております。
メンテナンス収入比率は、最下段に記載のとおり、19.5%となりました。
次に海外について、次ページをご覧ください。
海外売上高
海外売上高は、表の下段合計欄の通り、前年同期比29億円の増収。
欧州は、現地通貨ベースでの販売拡大に加え、為替影響もあり、40億円増収となりました。
北米は、一部商品で供給遅れがあり2億円減収となったものの、OEM先からの受注は回復傾向であります。
アジアは、韓国向けのプロ用稲作機械が堅調だったものの、タイでは景気低迷で販売が伸び悩み減収となりました。
最下段海外売上高比率は37.3%となりました。
次に営業利益についてです。
営業利益
営業利益は、前年同期比で右側にグラフでお示しの通り、(左から2つ目)営業利益増加の最大要因はプロジェクトZの効果16億円、その隣、価格改定効果12億円、原材料価格高騰影響10億円、販管費増加10億円などにより12億円の増益となりました。
営業利益率は、1.2%プラスの5.5%。プロジェクトZと価格改定効果が、利益率改善に寄与しております。
また、下の表に記載しておりますが、為替による影響は、売上高でプラス36億円、営業利益でプラス4億円。その右、プロジェクトZの施策の効果は通期28億円の計画に対し、16億円の進捗となりました。
次にバランスシートについて、次ページをご覧ください。
バランスシート
総資産は、前年同期末比123億円増加の2,239億円となりました。棚卸資産は、海外子会社において為替円安影響による17億円を含んでいるため9億円増加しておりますが、圧縮の取り組みは継続して進展しております。
有形固定資産は、生産最適化に向けた設備投資を計画通り実施したことなどにより85億円増加。また、投資その他資産は、主に保有株式の時価上昇により増加しております。
(有形)固定資産の増加はあったものの、有利子負債は、売上債権の回収も進み32億円削減し、財務体質の改善も着実に進んでおります。
次ページをご覧ください。
自己資本比率・有利子負債
このグラフは、中間期における自己資本比率、および有利子負債残高の推移を表しております。
有利子負債は、バランスシートでご説明の通り、継続して圧縮が進み、D/Eレシオは0.84倍。自己資本比率は35.1%となりました。
次に、キャッシュフローについてです。次ページをご覧ください。
キャッシュ・フロー
第2四半期の営業キャッシュフローは、6月末は春商品の売上債権の回収がまだ本格化していないため、マイナスではありますが、7月以降、回収が進むことから、通期では黒字化し、現時点では80億円のキャッシュフロー創出を見込んでいます。
また、投資キャッシュフローでは、生産最適化にかかる投資等に伴い、支出が増加しておりますが、在庫圧縮の継続と収益性の更なる改善により営業キャッシュフローの拡大を図り、有利子負債の増加をマネジしていくことが重要なポイントと考えております。
次ページをご覧ください。
営業キャッシュ・フローの進捗
プロジェクトZでは、収益性改善と資産効率化、特に棚卸資産の圧縮等により、2024年から27年の4年間で営業キャッシュフロー500億円を創出する計画としております。
実績は右側にお示しの通り、2024年から25年の2年間で322億円を創出しております。また、今期も80億円程度の黒字を見込んでおり、3年間累計では400億円程度となる見通しです。4年間の計画500億円は射程圏内にきています。
営業キャッシュフロー創出は着実に進捗しており、2027年目標達成に向け順調に推移しております。
次に、業績予想について14ページをご覧ください。
2026年12月期 連結業績予想
通期連結業績予想は、2月公表の予想から修正はなく、前期比増益を見込んでおります。
第2四半期は増収増益となりましたが、熊本地震により外注先に被害が発生しており、影響を精査中のため、現時点では予想を据え置いておりますが、今後、開示すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせいたしますので、よろしくお願いいたします。
なお、為替については、足元の為替市場の動向も踏まえ、下期の想定レートは期初見込みを据え置きとしています。
次ページをご覧ください。
連結業績の推移
こちらは、売上、営業利益の推移をお示ししております。棒グラフが売上高(青:国内、黄:海外)、折れ線グラフが営業利益です。
第2四半期は第1四半期に続き堅調に推移しました。特に営業利益率が改善しており、プロジェクトZの効果が業績に表れております。下期についても、前期は営業利益が1億円の赤字であったのに対し、今期は黒字化(+5億円)を見込んでおります。
なお、業績予想は先ほど申し上げた通り据え置いておりますが、足元の業績は想定を上回って推移しており、今後、震災影響を見極めながら業績予想の見直しについて検討してまいります。
次に、国内外の市場動向についてご説明いたします。まず国内から17ページをご覧ください。
国内市場の動向(米価の推移)
ご覧のグラフは、赤色の棒グラフは、主食用米60キロ当たりの生産コスト。折れ線グラフは60キロ当たり年平均の生産者価格の推移をお示ししております。
2021年以降、米価が下落、生産資材費高騰により購買意欲も減退しておりましたが、24年からは米価回復により、農家の購買意欲が回復しました。
足許では、米価はピークアウトしたものの、2024年以前を上回る水準を維持しております。なお、肥料高騰影響など、生産コストは上昇基調にありますが、依然として米価が生産コストを上回っており、農機需要は概して底堅く推移しております。
次ページをご覧ください。
国内市場の動向(農業の大規模化)
こちらは、農業経営体数と経営耕地面積の推移をお示ししております。
日本の農業は、農業経営体の数は減少する一方で、1経営体あたりの耕地面積は拡大しています。家族経営中心から、法人や集落営農などによる大規模経営へと構造的に移行しております。
こうした中で、課題となる労働力不足の解消、生産性の向上に向けて、大型農機・先端農機の普及拡大は不可欠だと考えています。
次ページをご覧ください。
市場の動向・当社の状況(2026年:日本・欧州)
左側、国内についてこのような市場環境の中、当社の1月〜6月の状況は、売上以上に契約が伸長しており、前期末よりも、受注残は増加しております。
大規模向け販売を強化しており、下期には、当社のフラッグシップモデル「JAPANシリーズ」(トラクタ・田植機・コンバイン)のモデルチェンジを行い、一斉に市場へ投入いたします。更なる拡販を図り、2030年目標の大型機売上高比率50%の前倒し達成を見込んでおります。また、8月に対象機種平均約4.6%の価格改定を実施いたしました。(値上げには新商品、仕入れ商品は含まず)
続いて、(右側)欧州です。地政学的リスク等不確実性はあるものの、プロ市場は引き続き堅調。中長期的にはロボット製品や、電動商品の需要増が見込まれております。
当社の状況は、フランスを中心に販売が堅調に推移しております。ドイツでは、当社製品に加え、収益性の高い部品売上も好調でした。今後は、既存市場における商品ラインアップの拡充に加え、周辺地域への販売開拓を進めてまいります。
次ページをご覧ください。
市場の動向・当社の状況(2026年:北米・アジア)
左側は、北米です。当社が主に供給しているPTO40馬力以下コンパクトトラクタクラスの市場、足許1月〜6月の状況は前年同期比▲16%ですが、OEM先AGCO社の販売状況は、市場を上回って推移しています。地域戦略商品として投入した新型機の販売が拡大しております。また、OEM先から当社への受注は回復傾向にあります。
右側のアジアは、韓国では、農業人口の減少や高齢化を背景に、大規模化・スマート化が進んでおり、当社は販売促進の強化により、1月〜6月の出荷は好調を継続しました。
タイでは、農家の購買意欲は引き続き低調ですが、重点地域に販売リソースを集中することで、効率的な販売活動を進めています。
インドネシアでは、政府・地方入札が継続。前年に比べると若干弱含んでおりますが、下期は前年並みの入札を獲得すべく推進しております。加えて、入札以外の販路拡大にも取り組んでおります。
次にプロジェクトZの進捗状況についてご説明いたします。20ページをご覧ください。
プロジェクトZ概要 〜井関の成長ストーリー〜
プロジェクトZは、2024年にスタートし、2027年を期限とし、抜本的構造改革と成長戦略を走らせています。
特に、前半2年の2024年・25年は、短期集中で構造改革を最優先で進めてまいりました。生産、開発、営業、あらゆる業務をゼロから見直し、成長への礎を築きながら強靭な企業体質への転換を進めています。
その進捗について、次ページでご説明します。
プロジェクトZ 全体進捗
こちらでは、2026年第2四半期までの成果と、27年目標に向けた進捗を表の右側にお示ししております。全体として、2026年に計画していた効果は概ね計画通り発現しており、2027年目標の達成に向け順調に進捗しております。
抜本的構造改革については、生産最適化では、コンバインおよび油圧機器の生産移管や、生産機種集約に向けた設備投資・体制整備を計画通り進めております。熊本ではコンバイン生産を昨年末計画通り終了し、松山では6月から量産を開始いたしました。
一方、熊本地震により、熊本外注先からの一部部品供給に影響が発生しておりますが、生産への影響を最小限に抑えるべく対応を進めております。
また、開発最適化では、一部遅れが生じ、対象範囲・手法の拡大等、計画の見直しを行い、改善を図っております。
国内営業深化では、ISEKI Japanの統合シナジー創出に向けた販売・物流改革を進めており、棚卸資産の圧縮についても、継続して計画を上回る進捗となっております。
強靭な企業体質への転換では、人的資本投資を拡充しながら、適正な人員水準を維持するとともに、経費圧縮についても計画水準で推移しております。
成長戦略では、海外の中核である欧州事業が順調に拡大しております。現在は欧州子会社3社の連携強化を進め、シナジー創出に着手しております。国内では、「大型」「先端」「畑作」「環境」の成長分野へ集中しており、「大型」「先端」分野で販売計画を達成いたしました。
プロジェクトZの成果が着実に表れており、2026年からより成長戦略へ軸足を移しております。国内外とも成長分野へ資源を集中させ、より収益性を高めてまいります。
次に、その成長戦略について、ご説明いたします。ページをご覧ください。
成長戦略
成長戦略では、海外と国内の両輪で収益拡大を図ります。
海外では、欧州を中心に地域別戦略を展開し、2030年に海外売上高800億円、海外売上高比率を40%以上へ拡大。
国内では、「大型」「先端」「畑作」「環境」への集中により、安定した収益を確保してまいります。
成長戦略による増益効果は、2027年は海外・国内合わせて15億円程度ですが、2030年は、40億円程度まで収益を積み上げてまいります。
本日は、お時間の関係上、成長戦略の中でも軸となるテーマについてのみご紹介させていただきます。まず、海外成長戦略について、次ページをご覧ください。
成長戦略:海外欧州事業
当社は海外事業を、欧州・北米・アジアの3地域を重点市場として展開しており、中でも欧州を最重要市場と位置づけています。
ご覧のとおり、欧州事業は売上規模の拡大に加え、営業利益率も継続的に改善しており、現在では10%を超える営業利益率を目指せる収益性の高い事業であります。
2030年の目標として、海外売上高800億円のうち、欧州で470億円以上を計画しています。
その実現に向けた取り組みとして、欧州事業における「製品ラインナップ強化」についてご紹介いたします。次ページをご覧ください。
成長戦略:欧州事業 製品ラインナップの強化
こちらは、(青色)自社製品と(赤色)他社製品の売上比率を示したものです。右側の円グラフは、ヰセキフランス社の売上内訳を表しています。
ご覧の通り、プロ向けの自社製品を核とする一方、他社仕入製品を組み合わせることで、プロユーザーのみならず、セミプロやコンシューマー(一般消費者)層にも、「ISEKI」のブランド力を利用して裾野を広げています。
他社仕入れ製品も含めたラインナップの充実を通じて、安定した収益成長を実現してきました。
今後も欧州の3子会社で共同購買も進めるとともに、欧州内においてこの成功事例の並行展開を推し進めていきます。
次に国内成長戦略についてです。
成長戦略:国内事業 大型機の拡販
国内では、農業の大規模化に向けて大型機の拡販を図ってまいります。
当社が開発・生産を行っている農機製品売上高に占める大型機比率は、既に40%を超える水準となっております。
2026年は、当社のフラッグシップモデル「JAPANシリーズ」のモデルチェンジを行い、一斉に市場へ投入いたします。
トラクタBJシリーズ、田植機PJシリーズ、コンバインHJシリーズと、主要3機種そろい踏みで新型機を順次販売開始いたします。
これにより、2030年の目標として掲げている大型機比率50%以上については、前倒しでの達成を見込んでいます。
成長戦略:国内Non‐Agri 草刈関連商品の拡販
さらに、Non-Agri分野にも注力します。
欧州で実績・定評のある景観整備用機械を、日本市場へ本格展開します。
自治体、公園、ゴルフ場、建設土木など、BtoB・BtoG分野を中心に、新たな収益源として育成します。
国内の草刈関連機器売上高は、2030年に100億円規模を目標としています。
次に、当第2四半期における成長戦略の進捗状況についてです。
プロジェクトZ 成長戦略の進捗について
(左側)欧州事業については、(青色)自社製品および、(赤色)仕入製品のいずれも増加しております。引き続き、仕入製品の拡充を進めながら、さらなる増収を目指してまいります。
(右側)国内大型機については、昨年に引き続き、国内売上高に占める大型機販売比率は40%を超えました。生産拠点再編に伴い一時的に生産能力が低下する中でも高水準を維持しております。
また、大型機は製品粗利率が高いだけでなく、販売後のメンテナンス収入を含めライフサイクル全体で収益を生みます。将来的なメンテナンス収入の拡大も見据えながら、大型機の販売拡大に取り組んでまいります。
最後に、トピックスを2つご紹介いたします。次ページをご覧ください。
TOPICS:ISEKIレポートの発行について
一つ目は、統合報告書ISEKIレポート2026年版を発行いたしました。
プロジェクトZの進捗や成長戦略の展開について、トップメッセージや各担当役員による説明を掲載しております。
また、社外取締役座談会では、取締役会の実効性向上やコーポレートガバナンス強化への取り組みをご紹介しています。
商品企画・開発・営業担当者による座談会では、大型新商品「JAPANシリーズ」開発の背景や想いをお伝えしております。
ISEKIレポートは、皆様とのコミュニケーションツールのひとつとなればと思っております。ぜひご一読いただき、アンケートもございますので、ご感想やご意見も伺えましたら幸いです。
TOPICS:IR活動の強化 対話機会の充実
二つ目は、IR活動の強化についてです。
株主・投資家の皆さまとの対話機会の充実に向け、取り組みを進めております。今年も日経・東証IRフェアに出展いたします。会社説明会では私からご説明させていただきます。また、ブースでのミニ説明会では、若手社員のほか、IR担当の谷からもご説明いたします。
右側には、これまで実施したイベントの動画や書きおこしを掲載しております。事業説明会では、先ほどの欧州事業・大型機戦略について、より詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
今後も、幅広い投資家の皆さまとの対話機会の充実に取り組んでまいりますので、引き続き、よろしくお願いいたします。
以上で本日の説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。
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