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コーア商事ホールディングス株式会社9273

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卸売業

※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。

Ⅰ-1. サマリー

2026年6月期通期実績

原薬セグメントは近年上市した品目の拡販や選定療養により一部品目の取引量が増加したことで前期比増収・増益となりました。医薬品セグメントは蔵王工場の主力製品が堅調に推移したものの本社工場の主力錠剤の販売が減少したため前期比増収も利益は横ばいとなりました。なお、医薬品セグメントのEBITDAは2,630百万円でした。

2027年6月期業績予想

2027年6月期の業績予想では原薬セグメントは拡販と取引回復により増収・増益、医薬品セグメントは主力錠剤の競合参入や薬価改定の影響等による販売減や、減価償却費、賃上げによる人件費、研究開発費等のコスト増により増収・減益を見込んでいます。蔵王第二工場の稼働を3月に前倒ししてプレフィルドシリンジ製剤の主力製品を増産することで対応を図ります。なお、医薬品セグメントのEBITDAは2,571百万円を見込んでおります。

市場環境

市場環境では選定療養における患者負担が2分の1へ引き上げられ、G1ルールの適用が10年から5年へ短縮され、オーソライズドジェネリックの薬価を先発品と同額とするなど制度改定が相次いでいます。毎年の薬価改定による価格引き下げ圧力が続き業界全体で一層の経営効率化が求められています。

Ⅰ-2. 2026年6月期 通期業績ハイライト

2026年6月期通期の業績ハイライトについてご説明します。

売上高は246億7,000万円、前期比プラス6.1パーセントとなりました。営業利益は54億7,000万円、前期比プラス2.3パーセントとなりました。親会社株主帰属当期純利益は37億4,000万円、前期比プラス3パーセントとなりました。

これらにより売上高と各段階利益は過去最高を更新しました。

ROEは12.6パーセント、前期比マイナス1.1ポイントとなりました。PBRは1.02倍、前期比マイナス0.02ポイントとなりました。

配当性向の予定は20.2パーセント、前期比プラス1.7ポイントとなりました。

Ⅰ-3. 業績推移

業績推移についてご説明します。

売上高は246億7,800万円となり、8期連続増収となりました。売上高は原薬セグメントが157億1,700万円、医薬品セグメントが89億6,100万円となりました。

営業利益は54億7,600万円となり、営業利益以下は7期連続で過去最高を更新しました。営業利益の内訳は原薬セグメントが33億1,200万円、医薬品セグメントが21億2,300万円となりました。

営業利益率は22.2パーセントとなりました。

表全体を通じて、2020年6月期の売上高160億3,400万円から2026年6月期の売上高246億7,800万円まで、両セグメントとも増加傾向が続いている点が確認できます。

Ⅰ-4. 2027年6月期 業績予想ハイライト

2027年6月期の業績予想のハイライトについてご説明します。

売上高は267億円、前期比プラス8.2パーセントとしています。両セグメントの増収が売上高の増加要因となっています。

営業利益は52億7,000万円、前期比マイナス3.8パーセントと予想しています。

なお、連結EBITDAは60.0億円、前期比マイナス1.4パーセントを予想しています。

原薬セグメントの堅調に対して医薬品セグメントの減益が営業利益の減少要因となっています。

以上の結果、親会社株主帰属当期純利益は35億9,000万円、前期比マイナス4.2パーセントとしています。

一株当たり配当金は19円、前期比プラス1円の予想です。配当性向は22.3パーセント、前期比プラス2.1ポイントの予想です。

Ⅰ-5. 2027年6月期 業績予想概要

セグメント別の業績予想です。

原薬セグメントの外販は173億8,000万円、前期比10.6パーセントとなっています。医薬品セグメントは93億2,000万円、前期比4.0パーセントとなっています。

両セグメントの増収が売上高の増加要因となっています。

原薬セグメントの営業利益は33億5,000万円、前期比1.1パーセントとなっています。医薬品セグメントの営業利益は19億5,000万円、前期比マイナス8.1パーセントとなっています。

原薬セグメントの堅調に対して医薬品セグメントの減益が連結営業利益の減少要因となっています。

Ⅰ-6. 蔵王第二工場の竣工

当社は2026年6月30日に蔵王第二工場を竣工し、竣工式を2026年7月3日に開催しました。

第二工場は稼働開始時期を当初より前倒しし、2027年3月の稼働開始を目指します。

Ⅰ-7. 株主還元:「原則、毎年増配」

株主還元についてご説明します。

当社は原則、毎年増配の方針を掲げており、2027年6月期も1株当たり配当金を1円増配し19円を予想しています。配当性向は20パーセント以上を目安に総合的に判断します。配当基準日は6月末日です。

Ⅰ-8. 当社グループの信頼への取組み

当社グループの信頼への取組みについてご説明します。

内部では自己点検、年次照査、整合性点検を実施していることに加え、グループ間無通告監査と内部監査室による薬機法監査も行っています。外部として当局による査察と顧客による監査を受けています。

2026年6月期の実績では、当局による査察は原薬セグメントが4回/年、医薬品セグメントが2回/年でした。顧客監査は原薬セグメントが34回/年、医薬品セグメントが7回/年でした。

Ⅱ-1. 10ヵ年長期事業計画

続いて、10ヵ年の長期事業計画についてご説明します。

新薬の開発の主体が従来の低分子からバイオ医薬品を含む高分子へ移行し、中分子や再生医療、遺伝子治療などモダリティが多様化・複雑化しており、こういったモダリティの変化を踏まえ、2030年までの長期事業計画での到達像として医薬品専門商社および特長のある注射剤の国内トップメーカーを掲げています。

モダリティ革命を企業価値向上の機会と捉え、当社グループの持続的成長につなげていきます。

Ⅱ-2. 10ヵ年計画におけるグループ成長イメージ

2026年6月期~2028年6月期までの中期経営計画におけるグループの成長イメージについてご説明します。

当社グループは今後も安定的な収益基盤として原薬セグメントの業績を伸ばしていくとともに、医薬品セグメントを成長ドライバーとして大きく成長させていきます。具体的にはコーアイセイの蔵王第一工場におけるプレフィルドシリンジ製剤の増産とバイアルライン稼働率向上へ継続して取り組んでいきながら、本社工場で2026年12月に業許可更新と再構築を開始します。

また、先ごろ竣工を迎えた蔵王第二工場では2027年3月に前倒しで稼働を目指しており、中計の最終年度では医薬品セグメントが40億円、原薬セグメントが40億円、連結営業利益80億円を目指しています。

Ⅱ-3. 中・長期財務目標

中・長期財務目標についてご説明します。

先ほど申し上げましたように、成長ドライバーである医薬品セグメントを拡大させ、2028年6月期の中期目標は連結の売上高319億円、営業利益65億円、また長期財務目標の最終年度である2030年6月期には同売上高400億円、営業利益80億円を目指しています。

ROEは中期目標として12パーセント以上を掲げ、長期では更なる向上を目指しています。

Ⅱ-4. 中期経営計画の進捗について

中期経営計画の進捗についてご説明します。

原薬セグメントでは、2030年6月期目標達成に向けて新規収載品の採用増加、既存品のシェア拡大、長期収載品の新薬メーカー向けビジネス展開、サプライチェーン強化と多様化、新規事業推進を柱としています。

2026年6月期の取組み状況は、新規収載品の目標をジェネリック大手中心に達成し、新規2ndの案件化目標も達成しました。また、開発部門の新規調査着手品目は順調に増加しています。サプライチェーンの強化と多様化については重点サプライヤーとの面談と顧客への同行訪問に関する目標件数を達成しています。

医薬品セグメントでは、開発提案型の受託事業であるCDMO戦略に関して、蔵王工場の受託事業本格展開、プレフィルドシリンジ製剤の増産、バイアル液剤および凍結乾燥製剤の受託獲得を重点戦略としています。

2026年6月期の取組み状況は、新規シリンジ製剤の受託獲得が順調に進行し、マキサカルシトールの生産は計画を達成しました。新規バイアル液剤のCDMO案件は治験薬の製造等で順調に進行しています。また、蔵王第二工場の早期稼働については、シリンジ製品の市場拡大に伴い第二工場の稼働時期を前倒しで目指しております。

Ⅱ-5. 中・長期事業戦略 〜原薬セグメント

原薬セグメントの中・長期事業戦略についてご説明します。

当社は長期成長戦略として原薬輸入商社から医薬品専門商社への転換を掲げており、その戦略を七つに整理しています。

第一に2030年6月期の目標達成に向けて組織的アプローチにより新規収載、MSP、長期収載品等の先発品の採用を最大化します。第二にサプライチェーンを多様化して安定供給体制を強靭化し、パートナーシップを深化させます。第三にDXプロジェクトを実装し、データとAIの活用により業務変革を実現します。

第四に輸出や製剤を含む新規事業を推進し、新規モダリティ事業モデルを確立します。第五に営業活動を加速する実行支援型バックオフィスへの進化と横浜医薬分析センターの更新を進めるほか、グループ間のシナジー強化、ESGへの対応も進めてまいります。

Ⅱ-6. 中・長期事業戦略 〜医薬品セグメント

医薬品セグメントの中・長期事業戦略についてご説明します。

長期成長戦略として特長ある注射剤の国内トップメーカーを目指します。第一に2030年6月期の目標達成に向け、蔵王第二工場の稼働を2027年7月から2027年3月へ早期化し、企業指標を踏まえた安定供給体制の実践を進めます。第二に開発提案型の受託事業であるCDMO戦略を推進するため、シリンジ製剤、バイアル液剤、凍結乾燥製剤の新たな受託獲得を図ります。

第三の法令順守については、改正薬機法に対応した品質管理体制を強化して安心安全な医薬品の安定供給を実施します。第四のウェルビーイング経営については、人的投資と教育を通じて医薬品製造販売業者としての責任体質を強化します。

Ⅱ-7. 医薬品セグメントにおける成長戦略

受託事業の強化に向けた医薬品セグメントの成長戦略についてご説明します。

受託事業を強化し、シリンジとバイアルに特化した開発から製造までの一貫したCDMO体制の下で事業展開を進めます。

蔵王第一工場は少量・多品種生産を特長とし、高薬理付加価値製剤の治験薬の生産から商業生産まで対応できる体制を整えています。先ごろ竣工した蔵王第二工場は量産型高薬理無菌製剤工場として事業拡大を推進し、まずは1,200万本/年の生産能力を想定し、将来的には1,600万本/年を目指します。

さらに本社工場では、炭酸ランタンOD錠を始めとする固形剤製造と注射剤受託製造を推進します。2024年3月から稼働し始めた蔵王倉庫は、医薬品セグメントの安定供給体制強化に大きく貢献しています。

Ⅱ-8. 蔵王工場の特徴

蔵王工場の特徴についてご説明します。当社の蔵王工場は蔵王第一工場と蔵王第二工場の二つの施設で構成され、それぞれ生産の特性が分かれています。

蔵王第一工場は少量多品種生産でシングルユース対応を特長とし、充填設備はシリンジライン、バイアルライン液剤・凍結乾燥ラインを備え、製造品目は高薬理活性注射製剤のプレフィルドシリンジ製剤およびバイアル製剤です。

蔵王第二工場は大量少品種生産でプレフィルドシリンジ専用の体制を整え、充填設備は大量生産型シリンジラインを備え、製造品目は高薬理活性注射製剤のプレフィルドシリンジ製剤です。

Ⅱ-9. グループシナジー

グループシナジーについてご説明します。

両セグメントの事業領域を拡大し、グループシナジーを強化します。具体的にはライセンスイン活動を推進し、新規受託および新規開発を拡大し、安定供給の体制を確立します。

Ⅱ-10. キャッシュ・アロケーション

キャッシュ配分の方針についてご説明します。

中計3年間で創出するキャッシュ約170億円を成長に向けた投資と株主還元に配分します。配分の内訳は株主還元が約25億円、成長投資が約120億円、研究開発費が約6億円、借入金の返済が約10億円の見通しです。

そのうち成長投資については、原薬セグメントで横浜医薬分析センターの更新や既存拠点の改修工事を、医薬品セグメントでは蔵王第二工場の建設、本社工場の更新、包装機械導入等を実施します。

株主還元は配当方針である原則、毎年増配を基本として長期安定的な配当を継続します。その他、設備投資やM&A、株主還元の強化も検討しています。

Ⅱ-11. 成長投資と株主還元

成長投資と株主還元の方針についてご説明します。

当社は投資、回収、還元というサイクルを回すことで企業を持続的に成長させ、資本コストを意識した経営を実現します。ROEの向上を目指すとともに、流動性改善策として積極的なIR活動や株主還元策、資本政策を実施していきます。

設備投資は医薬品専門商社としての取り組みを進め、特長のある注射剤トップメーカーに向けた設備投資を推進します。回収・リターンについては中長期的な成長に向けた事業計画を作成し、数値目標を公表することで実現を図ります。

また、株主還元は原則、毎年増配を基本とし、利益を意識した配当の維持・増配を実施します。

Ⅲ-1. 決算ハイライト

続いて決算概要と業績予想に移り、まず決算ハイライトについて説明します。

売上高は246億7,800万円、前期比6.1パーセント増となりました。連結売上高は過去最高を更新しました。売上総利益は80億400万円、前期比4.0パーセント増となりました。

営業利益は54億7,600万円、前期比2.3パーセント増となりました。営業利益も過去最高を更新しました。経常利益は55億2,100万円、前期比2.7パーセント増となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は37億4,800万円、前期比3.0パーセント増となりました。

配当金は18円/株、前期比12.5パーセント増となりました。

減価償却費は6億1,400万円、前期比マイナス11.1パーセントとなりました。

研究開発費は1億5,200万円、前期比マイナス0.7パーセントとなりました。全体として横ばいの状況でした。

設備投資額は蔵王第二工場の建設により37億8,400万円、前期比23.0パーセント増となりました。

Ⅲ-2. セグメント別 前期比較(1)

セグメント別の前期比較についてご説明します。

原薬セグメントの売上高は169億5,800万円、前期比6.5パーセント増となりました。

原薬セグメントの外販は157億1,700万円、前期比7.7パーセント増となりました。原薬セグメントの内販は12億4,100万円、前期比マイナス6.7パーセントとなりました。

医薬品セグメントの売上高は89億6,100万円、前期比3.4パーセント増となりました。

原薬セグメントの営業利益は33億1,200万円、前期比3パーセント増となりました。医薬品セグメントの営業利益は21億2,300万円、前期比マイナス0.6パーセントとなりました。

営業利益率は22.2パーセント、前期比マイナス0.8パーセントとなりました。

両セグメントが増収となり、利益は原薬セグメントが伸長しました。

Ⅲ-2. セグメント別 前期比較(2)

売上高と営業利益の前期比較についてご説明します。

売上高は原薬セグメントが169億5,800万円、医薬品セグメントが89億6,100万円です。

営業利益は原薬セグメントが33億1,200万円、医薬品セグメントが21億2,300万円、営業利益率は22.2パーセントです。

医薬品セグメントでは受託製造しているプレフィルドシリンジ製剤と抗がん剤のバイアル製剤の販売が堅調に推移した一方で、主力製品の錠剤販売が競合の参入等により減少したこと等により増収も利益は横ばいとなりました。

原薬セグメントでは、近年上市した品目の拡販や選定療養等によるジェネリック医薬品の数量シェア拡大に伴う取引量の増加により増収増益となりましたが、セグメント利益率は人件費の増加等により低下しました。

Ⅲ-3. 原薬セグメント 売上高分析

原薬セグメントの売上高分析についてご説明します。

原薬セグメントでは2025年以降に上市した品目が堅調に推移し、増収となりました。

セグメント利益率は2026年6月期で19.5パーセントでした。2022年6月期の16.2パーセントから上昇し、2025年6月期の20.2パーセントまで高まりましたが、2026年6月期は20.2パーセントから19.5パーセントに低下しました。

アレルギー用薬、中枢神経系用薬、その他の代謝性医薬品は近年上市した品目の拡販および数量シェアの拡大により売上が増加しました。

薬効別の売り上げについては、腫瘍用薬および循環器官用薬は顧客の購入タイミングの影響や競合原薬への置き換えにより売上が減少しました。また、抗生物質製剤についても顧客の購入タイミングの影響や得意先の在庫調整により売上が減少しました。

腫瘍用薬と循環器官用薬については選定療養等による数量シェアの拡大や得意先の在庫調整の解消により売上が増加しています。

Ⅲ-4. 医薬品セグメント 売上高分析

医薬品セグメントの売上高分析についてご説明します。

2026年6月期のセグメント利益率は本社工場の主力製品である錠剤等の販売が減少したことなどにより前期からは減少しました。

蔵王工場では受託製造しているプレフィルドシリンジ製剤と抗がん剤のバイアル製剤の販売が堅調に推移し増加しました。これに対して本社工場は競合の参入等により錠剤の販売が減少し、セグメント全体の利益率は直近で低下しました。

Ⅲ-5. 2026年6月期 業績予想比

2026年6月期の業績予想比についてご説明します。

売上高は246億7,800万円、期初予想の257億円に対して予想比はマイナス10億2,200万円、予想比増減率はマイナス4.0パーセントでした。

原薬セグメントの売上高は169億5,800万円、期初予想の178億2,000万円に対して予想比はマイナス8億6,200万円、予想比増減率はマイナス4.8パーセントでした。顧客の購入タイミングの影響や得意先の在庫調整等により売上は未達となりましたが、近年上市した品目の拡販等により営業利益は期初予想を達成しました。

原薬セグメントの外販は157億1,700万円、期初予想の166億2,000万円に対して予想比はマイナス9億300万円、予想比増減率はマイナス5.4パーセントでした。医薬品セグメントの売上高は89億6,100万円、期初予想の90億8,000万円に対して予想比はマイナス1億1,900万円、予想比増減率はマイナス1.3パーセントでした。

営業利益は54億7,600万円、期初予想の54億3,000万円に対して予想比は4,600万円、予想比増減率は0.8パーセントでした。

原薬セグメントの営業利益は33億1,200万円、期初予想の33億円に対して予想比は1,200万円、予想比増減率は0.4パーセントでした。

医薬品セグメントの営業利益は21億2,300万円、期初予想の21億5,000万円に対して予想比はマイナス2,700万円、予想比増減率はマイナス1.3パーセントでした。営業利益率は22.2パーセント、期初予想の21.1パーセントに対して1.1パーセント上回りました。

経常利益は55億2,100万円、期初予想の54億3,000万円に対して予想比は9,100万円、予想比増減率は1.7パーセントでした。当期純利益は37億4,800万円、期初予想の36億4,000万円に対して予想比は1億800万円、予想比増減率は3.0パーセントでした。

Ⅲ-6. 経常利益の増減要因

経常利益の増減要因についてご説明します。

経常利益は両セグメントで売上高が増加し、その影響は14億900万円の押し上げ要因となりました。売上高の増加に伴い売上原価も増加し、その影響はマイナス11億200万円となりました。

賃上げや人員増による人件費の増加や一時的な株主関連費用の発生により、販売費及び一般管理費はマイナス1億8,500万円の影響となりました。助成金や外貨建て債券の利息等により営業外損益は2,500万円の増加要因となりました。

これらの増減の結果、2026年6月期の経常利益は55億2,100万円となりました。

Ⅲ-7. 要約連結貸借対照表

要約連結貸借対照表についてご説明します。

資産合計は395億3,200万円です。流動資産は253億2,900万円で構成比は64.1パーセントです。現金及び預金は172億1,000万円、売上債権は46億6,600万円、棚卸資産は28億4,000万円、その他は6億1,100万円です。

固定資産は142億200万円で構成比は35.9パーセントです。有形固定資産は123億6,500万円で、蔵王第二工場の竣工により増加しました。投資その他資産は18億2,900万円で、外貨建て分割償還債券の購入により増加しました。

負債合計は83億5,200万円で構成比は21.1パーセントです。流動負債は69億5,100万円で仕入債務は14億6,300万円、短期借入金は23億4,900万円です。固定負債は14億円で長期借入金は9億7,100万円です。

純資産合計は311億8,000万円です。

Ⅲ-8. 要約連結キャッシュフロー計算書

要約連結キャッシュフローの概況についてご説明します。

現金及び現金同等物の期首残高は147億3,900万円でした。

営業キャッシュフローはプラス75億9,200万円で、税金等調整前当期純利益がプラス55億2,500万円となっており、売上債権の増減額がプラス34億5,500万円、減価償却費がプラス6億1,400万円、仕入債務の増減額がマイナス5億5,200万円、法人税等の支払額がマイナス18億8,000万円となっています。

投資キャッシュフローはマイナス81億5,400万円です。投資有価証券の取得がマイナス18億5,600万円、固定資産の取得がマイナス36億7,600万円となっています。

財務キャッシュフローはプラス1億8,900万円です。短期借入金がプラス12億2,000万円、配当金の支払額がマイナス6億7,300万円となっています。

現金及び現金同等物の期末残高は143億8,800万円です。

Ⅲ-9. 通期業績予想

通期業績予想についてご説明します。

連結売上高は267億円で、前期比20億2,200万円、8.2パーセント増となっています。原薬セグメントの売上高は183億1,000万円、前期比13億5,200万円、8.0パーセント増となっています。医薬品セグメントの売上高は93億2,000万円、前期比3億5,900万円、4.0パーセント増となっています。

連結営業利益は52億7,000万円、前期比マイナス2億600万円でマイナス3.8パーセントとなっています。原薬セグメントの営業利益は33億5,000万円、前期比3,800万円、1.1パーセント増となっています。医薬品セグメントの営業利益は19億5,000万円、前期比マイナス1億7,300万円、マイナス8.1パーセントとなっています。

連結経常利益は52億6,000万円、前期比マイナス2億6,100万円、マイナス4.7パーセントとなっています。親会社株主に帰属する当期純利益は35億9,000万円、前期比マイナス1億5,800万円、マイナス4.2パーセントとなっています。

減価償却費は8億2,500万円、前期比2億1,100万円、34パーセント増となっています。研究開発費は2億5,900万円、前期比1億700万円、70パーセント増となっています。設備投資額は16億4,900万円、前期比マイナス21億3,500万円、マイナス56パーセントとなっています。

Ⅲ-10. 原薬セグメント 業績予想

原薬セグメントの業績予想についてご説明します。

セグメント利益率は、2026年6月期が19.5パーセント、2027年6月期の予想が18.3パーセントです。2027年6月期は販管費が税制改正の影響による租税公課の増加と人件費の増加が見込まれるため、営業利益率は1ポイント低下の見込みです。

2025年以降に上市する品目の販売は引き続き堅調に推移する見込みで、顧客側の購入タイミングの影響で販売が減少していた品目は回復する見込みです。図表は上市年別の売上構成を積み上げで示しており、個別の売上金額は明示されていません。

Ⅲ-10. 医薬品セグメント 業績予想

医薬品セグメントの業績予想についてご説明します。

2027年6月期は、主力の錠剤が競合の参入や薬価改定の影響で販売減となることやコストの増加により、増収・減益の予想としています。蔵王第二工場の稼働を2027年3月に前倒ししてプレフィルドシリンジ製剤の主力製品を増産することにより対応を図ります。

表はその他、本社工場、蔵王工場の区分とセグメント利益率の推移を示しています。セグメント利益率は2024年6月期が20.2パーセント、2025年6月期が24.6パーセント、2026年6月期が23.7パーセント、2027年6月期の予想が21パーセントです。利益率の低下は本社工場の錠剤販売の減少と賃上げによる人件費や研究開発費の増加等が要因となります。

Ⅳ-1. SWOT分析

続いて、当社の市場環境と戦略の優位性を整理したSWOT分析について説明します。原薬と医薬品それぞれの内部外部環境を整理したSWOT分析の要点を説明します。

原薬セグメントの強みは世界10か国90社以上の海外サプライヤーと国内100社以上の製薬会社との取引実績がある点です。新規収載品目向け原薬の採用実績と医薬分析センターによる品質保証も強みとなっています。医薬品セグメントの強みは長年にわたる注射剤の製造経験とプレフィルドシリンジ製剤や抗がん剤の製造実績、開発から製造まで一貫した受託体制、蔵王工場による高薬理活性注射剤対応です。

弱みとしては原薬セグメントにおけるジェネリック医薬品以外の取引や海外への販売力、横浜医薬分析センターの維持更新、医薬品セグメントにおける蔵王工場のバイアルライン稼働率や自社販売力、2026年12月の業更新と本社工場再構築と考えています。

また成長の機会として、長期収載品の選定療養に伴う患者負担増やAG収載時の薬価が先発薬価と同額になる点、協業による安定供給や製造能力強化への期待、付加価値を備えたジェネリックやモダリティ革命、製薬会社のマルチソース化があげられます。

脅威についてはジェネリック医薬品の品質・供給問題と規制強化、毎年行われる薬価改定と企業評価制度、マルチソース化に伴う競争激化、国際情勢不安による為替や物流等コストへの影響、一部原薬調達での国内回帰の機運などです。

Ⅳ-2. ジェネリック医薬品業界の動向 市場拡大への取組み(1)

ジェネリック医薬品市場の拡大に向けた取り組みについてご説明します。

後発医薬品の金額シェアを2023年度56.7パーセントから2029年度末までに65パーセント以上とする新目標が設定されています。

選定療養については2026年6月より患者負担が価格差四分の一から二分の一へ引き上げられました。左図で示した薬価調査による数量シェアと金額シェアの推移によれば、数量シェアの上昇に伴い金額シェアも徐々に上昇している傾向です。

Ⅳ-2. ジェネリック医薬品業界の動向 市場拡大への取組み(2)

長期収載品の薬価適正化についてご説明します。

長期収載品については、後発品価格の加重平均値に向けて段階的に薬価を引き下げるG1の適用が全体像として示されています。

G1に該当する長期収載品は後発品上市5年後に撤退可否を判断し、増産可能な時期である6年後までに撤退することになります。後発品置換え率が80パーセント以上となった場合は、その後の薬価改定時に置換え率が80パーセント以上であることを再確認した上でG1を前倒しして適用します。

Ⅳ-3. オーソライズド・ジェネリック(AG)の新規収載時の対応(1)

オーソライズド・ジェネリックの新規収載時の対応についてご説明します。

バイオ後続品及びジェネリック医薬品の適切な競争環境の形成・維持を図る観点から、図でお示ししている通り、2026年10月以降に薬価収載されるAG・バイオAGについて収載時薬価を先発品薬価と同額で算定することとなりました。

Ⅳ-3. オーソライズド・ジェネリック(AG)の新規収載時の対応(2)

厚生労働省「令和8年度薬価制度改革について」では、オーソライズド・ジェネリックが薬価収載された場合、収載時期に関わらずジェネリック医薬品と比べて数量シェアが大きくなる傾向があると指摘しています。

先発品企業がオーソライズド・ジェネリックの製造販売業者からライセンス料等を得ることで、先発品企業の長期収載品依存という構造の変化が生じている点も指摘されています。これらの指摘を踏まえて、今回の見直しが行われました。

Ⅳ-4. 市場規模:治療薬推移と透析患者死亡者数推移(要因別)

治療薬市場の推移と透析患者の死亡者数の推移についてご説明します。

表は二次性副甲状腺機能亢進症治療薬の販売数量の推移を示しています。表は当社調べで主要な二次性副甲状腺機能亢進症治療薬の注射剤を集計したものです。施設調査票に基づく2024年末の慢性透析療法を受けている患者総数は33万7,414人です。透析患者数は2021年をピークとして以降は減少傾向です。

一方で二次性副甲状腺機能亢進症治療薬市場は増加傾向です。透析患者の2024年の死亡原因は感染症が24.2パーセントで最も多く、透析施設における感染症予防が重要なテーマとなっています。

Ⅳ-5. 感染症予防とプレフィルドシリンジ

感染症予防とプレフィルドシリンジについてご説明します。

日本透析医会のガイドラインは、プレフィルドシリンジ製剤が市販されている薬剤については極力これを選択することを推奨する旨を明記しており、その根拠ランクはLevel 1 Aです。これを背景にプレフィルドシリンジのニーズが高まっています。

市場シェアは徐々に増加しているものの、更なる向上には生産能力の強化が必要であると判断し、当社は蔵王第二工場の建設を決定しました。

説明は以上です。ご参加ありがとうございました。

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