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株式会社アイキューブドシステムズ4495

東証グロース

情報・通信業

目次

佐々木勉氏(以下、佐々木):みなさま、こんにちは。株式会社アイキューブドシステムズ代表取締役執行役員社長CEOの佐々木です。

本日はご多用の中、当社の通期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。この機会に、当社の事業成長についてのご理解を深めていただけるよう努めていきますので、どうぞ最後までよろしくお願いします。

本日は、まず2026年6月期の業績についてサマリーをご説明します。続いて、当社グループの事業概要を簡単にお話しした後、事業ハイライトと業績についてご説明します。

なお、業績については取締役執行役員管理本部長CFOの坂田がご説明します。その後、私から市場環境および成長戦略、そして2027年6月期の業績見通しについてご説明します。よろしくお願いします。

2026年6月期 通期サマリー

まずは、2026年6月期通期サマリーについてご説明します。連結売上高は44億4,000万円、連結営業利益は11億7,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は7億3,000万円となりました。

営業利益と当期純利益は前年同期比で30パーセント近い増加を記録し、いずれも過去最高益を更新しています。売上高の拡大は、主にNTTドコモグループさまへのOEM提供を通じて新規顧客を獲得したことによるもので、概ね計画どおりの拡大を実現しました。

利益面では、人材採用や広告宣伝など将来の成長に向けた投資を継続しつつも、収益性を高めることができたと考えています。詳細は後ほど、業績報告のパートでご説明します。

当社グループの事業構成

当社グループの事業概要についてご説明します。当社グループは、CLOMO事業と投資事業の2つを展開しています。当社の事業成長の中心となるのはCLOMO事業です。一方、投資事業はCLOMO事業のさらなる成長機会を獲得することを目的に、スタートアップへの投資を中心に取り組んでいます。

MDMが注目されている背景

CLOMO事業について、さらに詳しくご説明します。当社のCLOMO事業では、MDMというサービスを提供しています。MDMとは、モバイル・デバイス・マネジメントの略称で、会社で使用するスマートフォンやタブレットを一括管理する仕組みを指します。

このような事業が必要とされる背景として、近年、DXやペーパーレス化が進展し、さまざまな業種でスマートフォンやタブレットを業務に利用する機会が増加している点が挙げられます。モバイル端末の利用が拡大するにつれて、新たな課題も生じています。

例えば、紛失や盗難による情報漏洩のリスクです。スライドの円グラフに示すとおり、とある調査によると、企業が過去1年間に経験したセキュリティインシデントのうち、最も多かったのが「従業員によるデータ、情報機器の紛失・盗難」であり、全体の約4割を占めています。

このようなリスクに対応するために注目されているのがMDMという仕組みです。

CLOMO事業の概要(サービス内容)

実際に、MDMによってどのようにセキュリティリスクを軽減できるのかについても触れたいと思います。「CLOMO MDM」は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にインストールすることで、企業が保有する端末を一元的に管理できるソフトウェアサービスです。

機能は、大きく3つに分類されます。1つ目は、端末の利用状況を可視化して把握すること、2つ目は、業務用途に応じた利用ルールを設定して制御すること、3つ目は、紛失や盗難などの事故発生時に迅速な対応を行うことです。

これにより、業務に不適切なアプリの利用を把握したり、接続可能なWi-Fiアクセスポイントを制限したり、写真を撮らせたくないような場所でカメラ機能を制限したりする対応が可能になります。

このように、CLOMO事業では、企業がモバイル端末を安心・安全に業務で活用するための基盤となるサービスを提供しています。

豊富なオプションサービス

ソフトウェアサービス以外にも、お客さまのニーズに応じた豊富なオプションサービスを提供しています。最近は特に、セキュリティ対策の強化と運用支援メニューの拡充に注力しています。

例えば、セキュリティ対策においては、外部のセキュリティソリューションと連携することで、MDM単体では対応しきれないサイバー攻撃などへの備えを強化し、モバイル端末をより安全に活用できる環境を整えています。

運用支援については、情報システム部門の業務負荷が増加する中で、端末の導入から運用までを一貫して支援するサービスを用意し、お客さまの運用負担の軽減を図っています。

このように、顧客ニーズに沿ったオプションサービスを拡充することで、お客さまの利便性を向上させるとともに、当社としてはクロスセルによる顧客単価の向上につなげる位置付けでオプションサービスを提供しています。

販売体制

CLOMO事業の販売体制についてご説明します。

「CLOMO」は、スライドに示すとおり、販売パートナーを通じた間接販売を基本としています。主な販売パートナーは携帯キャリアおよびその代理店であり、当社はこれらのパートナーと連携してサービスを展開しています。

「CLOMO」の販売開始当初は首都圏を中心に顧客が拡大しましたが、近年は地方の中小企業のみなさまからのニーズが高まっており、現在は国内に7つの営業拠点を設け、全国各地の販売パートナーとの連携を強化して販売に努めています。

中でも、NTTドコモグループさまには最もご協力をいただき、「CLOMO」サービスを積極的に販売していただいています。2022年からは、ドコモブランドの「あんしんマネージャーNEXT」という製品に「CLOMO」をOEM提供しており、OEM経由での顧客獲得にも貢献しています。

投資事業の概要

投資事業についてご説明します。当社は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)子会社である株式会社アイキューブドベンチャーズを通じてファンドを組成し、2021年より投資事業を開始しています。

スタートアップ企業の新たな事業創出を支援することが、当社の事業領域の拡大や継続的な発展につながると考え、業種を特定せず幅広い領域を投資対象としています。そのため、ITやソフトウェアに限定せず、さまざまな企業やファンドへの投資を行っています。

投資先の選定にあたっては、財務的なリターンに加え、CLOMO事業とのシナジーが見込めるかどうかも判断材料の1つとしています。具体的な投資活動の状況については、この後の事業ハイライトのパートでご説明します。

以上、簡単ではありますが、事業概要についてご説明しました。

CLOMO事業 進捗サマリー

ここからは、2026年6月期の事業ハイライトについてご説明します。まず、CLOMO事業の進捗です。「CLOMO」はサブスクリプション型ビジネスであり、売上高は顧客基盤と顧客単価であるARPUの掛け算で構成されます。

そのため当社では、「顧客基盤の拡大」「ARPUの向上」「サービス価値の向上」の3つを成長戦略の柱として推進しています。

「顧客基盤の拡大」についてです。NTTドコモグループさまへのOEM提供を通じた顧客獲得が順調に進みました。同グループが提供しているMDMサービスとして、当社の「CLOMO MDM」をこの3年間OEM提供し、旧サービスから当社の新サービスへの契約切り替えを進めていただいていました。

2026年3月に、NTTドコモグループさまでの旧サービスの提供が終了したことに伴い、新サービスへの切り替えが進んだ結果、当社のOEM経由の顧客が大きく増加しました。導入法人数が1年間で2,121社増加し、年間純増社数は過去最多となりました。

また、マーケティング活動においては、イベント出展を中心に、潜在顧客との接点を増やし、「CLOMO」の認知度を高めるための取り組みを推進しました。

業務のデジタル化が進んでいる医療機関や、官公庁に対して積極的なマーケティング活動を実施した結果、医療分野・公共分野において、シェアNo.1を獲得することができました。

「ARPUの向上」についてです。「CLOMO」周辺のオプションサービス拡充を基本方針として、新たに2つのオプションサービスの提供を開始しました。

1つ目は、連結子会社のワンビ株式会社と連携して開発した「Windows PC」向け情報漏洩対策サービス「CLOMO アドバンスドワイプ secured by TRUST DELETE」です。

2つ目は、トレンドマイクロ株式会社が開発したモバイル端末向けセキュリティサービス「Trend Vision One Mobile Security」です。

「サービス価値の向上」についてです。「Windows PC」向けの機能拡充として、「CLOMO」にWindowsアプリ配布機能を新たに搭載しました。

また、ワンビ株式会社との連携をさらに深め、当社の技術基盤およびプラットフォーム上でワンビ株式会社の製品を提供するための基盤構築を完了しています。

以上のとおり、2026年6月期においては、今後の成長につながる施策を着実に実行することができました。

国内MDM市場15年連続シェアNo.1の達成

このような取り組みの結果、自社ブランドは国内MDM市場で15年連続シェアNo.1を達成し、今年も無事にシェアトップを維持することができました。販売パートナーをはじめ、関係者のみなさまのお力添えにより、着実に事業を成長させることができており、心より感謝申し上げます。

生成AIの進展を背景に、SaaSビジネスモデル全般に対する見方が多様化しつつある状況です。当社はAIの進化を、企業におけるモバイル活用や業務高度化のさらなる推進へ向けた機会と捉えています。

15年連続で国内MDM市場No.1のシェアを維持できているのは、このような環境変化に対応しつつ、継続的に製品機能をアップデートしてきたことによるものです。

今後も多様化・高度化するニーズに対応し、変化の激しい社会環境においても価値あるサービスを提供できるよう、引き続き市場シェアの拡大を目指していきます。

投資活動の状況

投資事業における投資活動の状況についてご説明します。

2026年6月期には、新たに株式会社favyへの投資を実行しました。株式会社favyは、飲食店向けにモバイルオーダーなどのDXソリューションを提供しています。

今後は、店舗で利用する業務用端末の管理に当社の「CLOMO MDM」を導入していただくなど、当社事業とのシナジーを創出することも視野に入れています。

なお、会計期間のずれにより、この新規投資については2027年6月期に連結決算へ取り込む予定であるため、2026年6月期期末時点での営業投資有価証券の残高には含まれていません。

また、既存の投資先であるリーフラス株式会社が昨年10月に米国ナスダック市場へ上場し、当社として投資事業開始以来初めてのIPO事例が誕生しました。

これにより、当社グループ保有のリーフラス株式会社の株式を時価で評価することとなり、3,200万円の評価益を計上しました。これにより、当社の投資実績は着実に積み上がっています。

一方で、他の投資先について評価替えを行った結果、7,200万円の評価損が発生しました。これは、投資先の事業進捗を踏まえ、慎重に評価額の見直しを行ったことによるものです。当社は、今後も中長期的な視点で投資先の成長を見守っていく方針です。

投資事業では、引き続き新規投資先の開拓を進めるとともに、既存の投資先とも密接に連携し、収益創出を図っていきます。

ここまで、事業ハイライトについてご説明しました。ここからは取締役執行役員管理本部長CFOの坂田より、業績についてご説明します。

導入法人数・継続率・ARPU

坂田崇典氏:取締役執行役員管理本部長CFOの坂田です。私からは、2026年6月期の業績についてご説明します。まずは、親会社単体の業績からご説明します。

CLOMO事業のKPIについてご説明します。CLOMO事業では、導入法人数、継続率、ARPU、ARRを主要なKPIとして設定しています。

スライドの棒グラフで示している導入法人数についてです。導入法人数の増加については、先ほど佐々木のご説明にありましたように、OEM経由での新規顧客獲得が大きく貢献しています。

2026年6月末時点の導入法人数は、グラフの一番右側の棒グラフで示しているとおり、1万741社となり、1年間の純増社数は2,121社で過去最多を更新しました。

スライドの一番上の折れ線グラフで示している継続率についてです。顧客基盤が拡大する局面においても手厚い顧客サポートを提供した結果、継続率は95.8パーセントと引き続き高い水準を維持しています。

スライド中央の折れ線グラフで示しているARPUについてです。ARPUは1社あたりの月額契約単価を示しており、緩やかな低下傾向が続いています。

導入法人数の増加により、中小企業の顧客比率が高まったことが主な要因ですが、これは顧客基盤が着実に拡大している証拠でもあります。今後も、オプションサービスの拡充やクロスセルを通じて、ARPUの維持・向上に努めていく方針です。

ARR

ARRについてご説明します。ARRは月間の契約金額を年換算したもので、当社の将来収益を占う先行指標として重視している指標です。

2026年6月末時点のARRは37億8,000万円で、前年同期比で15.2パーセントの増加となりました。通期を通じておおむね安定した成長ペースを維持しています。

ARRの拡大は、OEM経由の新規顧客の獲得が進んだこと、既存顧客によるモバイル端末の活用拡大に伴い追加ライセンスの導入が進んだことの両方が寄与した結果です。顧客基盤の拡大とARPU向上施策が着実に成果として表れているものと認識しています。

2026年6月期 通期 単体 売上高・営業利益

このような結果、親会社であるアイキューブドシステムズ単体の2026年6月期の業績は、売上高が37億2,700万円、営業利益が11億5,700万円となりました。

組織強化のための人材採用や事業拡大のための広告宣伝費など費用の増加があった一方で、売上高の成長と売上原価の減少によりこれらの費用の増加を吸収し、親会社単体の営業利益率は31.1パーセントと収益性が向上しました。

費用面の詳細については、この後のグループ全体業績において補足します。

2026年6月期 第4四半期 連結売上高・営業利益

ここから、連結業績についてご説明します。第4四半期の連結実績です。

第4四半期の連結売上高は11億7,800万円、連結営業利益は1億5,100万円となりました。「CLOMO」サービスの販売拡大に加え、OEM経由の顧客獲得が進み、売上高は前年同期比で14.3パーセント増加しました。

一方で、営業利益は前年同期比で25.2パーセント減少しました。これは、来期以降の成長を見据えた人材採用や広告宣伝などの投資を第4四半期に集中して実行したことが要因です。

2026年6月期 通期 連結売上高・営業利益

通期累計の連結実績についてです。連結売上高は44億4,000万円、連結営業利益は11億7,000万円となりました。CLOMO事業の拡大を背景に、売上高・営業利益ともに前期を上回り、着実な成長を実現しています。

期初計画との比較では、営業利益は計画を上回った一方で、売上高はわずかに計画を下回りました。これは、投資事業におけるEXITに伴う売上計上のタイミングが当初の想定とずれたことが主な要因です。

CLOMO事業の単体での売上・利益の推移は、概ね計画どおりです。

2026年6月期 第4四半期 連結損益計算書

第4四半期の損益計算書について補足します。売上原価は、ソフトウェアリリース時期の影響により減価償却および製造経費が前年同期比で減少した一方、子会社の連結による影響などでその他の項目が増加しました。

販売費および一般管理費は、一時的に大きく増加しました。例年、広告宣伝や採用関連の投資が第4四半期に集中する傾向があり、2026年6月期においても同様の傾向が表れた形です。

この結果、第4四半期の営業利益は前年同期比で25.2パーセント減少しましたが、通期では増益を確保しており、これは投資のタイミングによる一時的なものとご理解いただければと思います。

2026年6月期 通期累計 連結損益計算書

通期累計の損益計算書です。売上高の拡大に加え、ソフトウェアリリースの時期が通期に影響したことで売上原価が減少し、売上総利益は前期比27.2パーセント増加しました。

一方で、人材採用や広告宣伝といった成長投資を進めた結果、販売費および一般管理費は前期比で26.2パーセント増加しました。この影響で、営業利益以下の各段階利益はそれぞれ前期比でおよそ30パーセントの増加となりました。

なお、売上原価の減少については、2026年6月期特有の要因によるものであり、減価償却費の水準が継続的に引き下がるものではないことを認識いただければ幸いです。

連結営業利益の増減要因

営業利益の増減要因については、これまでご説明した内容をスライド1枚にまとめています。

結果として、連結営業利益は11億7,000万円となり、営業利益率は前期比2.3パーセント改善して26.4パーセントとなりました。将来の成長に向けた投資を行いつつも、高い利益水準を維持することができています。

2026年6月期 連結貸借対照表

期末時点の連結貸借対照表についてご説明します。現金および預金は7億円増加し、29億2,500万円となりました。成長投資や増配・株主優待の実施などの株主還元を進めながらも、自己資本比率は58.6パーセントと安定した財務基盤を維持しています。

この健全な財務基盤があることで、今後もM&Aを含めた機動的な成長投資を計画的かつ積極的に実行できる体制を整えていると考えています。

ここまで、2026年6月期の通期業績についてご説明しました。佐々木より、市場環境および成長戦略についてご説明します。

CLOMO事業がターゲットとする市場

佐々木:ここからは、当社グループの市場環境および成長戦略についてご説明します。

当社がターゲットとしている市場は、モバイル端末管理を中心としたMDM市場に加え、PCや業務専用端末を含むエンドポイント管理市場へ拡大しており、2026年の市場規模は698億円と見込まれています。

これらの市場は今後も成長を続ける見通しであり、主な成長要因について説明します。MDMの需要について、まだ中小規模の企業を中心に未導入の会社が一定数存在しており、開拓の余地があると見込んでいます。

スマートフォンやタブレットは3年から4年のサイクルで買い替えが行われているため、すでにMDMを導入している企業においても定期的なリプレイスの機会があり、安定した需要が見込まれます。

MDM市場の成長に関しては、DXの進展により、医療、製造、運送業などの現場でモバイル端末の導入が進み、管理対象端末が拡大しています。

これにより、MDMでスマートフォンやタブレットを管理している企業が、新たに導入した他の端末もMDMで管理することで、市場のさらなる成長が期待されています。

エンドポイント管理市場への拡大に関して、企業ではモバイル端末とPCを一元管理したいというニーズが高まっています。

これにより、モバイル端末のみを管理するMDM市場は、PCを含むさまざまな端末、いわゆるエンドポイント全体を管理するエンドポイント管理市場へと成長しています。

当社は、このような事業環境の変化に対応するため、ワンビ株式会社のM&Aをはじめ、PC向けサービスの強化に注力しています。

それぞれの市場規模予測や成長イメージについては、この後の資料ページに記載していますので、お時間のある際にご覧いただければと思います。

中期売上目標に対する取り組み

中期売上目標に対する取り組みについてご説明します。

当社グループでは、2026年6月期に連結売上高50億円を目標として事業拡大に取り組んできました。その結果、2026年6月期の売上高は44億4,000万円となり、目標には達しませんでした。この結果を要因別に整理してご説明します。

1つ目の柱である「既存事業の拡大」については、OEM経由での顧客獲得が進み、CLOMO事業はほぼ計画どおりに拡大しました。この点については、想定していた成長ドライバーとして着実に機能したと評価しています。

2つ目の柱である「PC領域への進出」については、ワンビ株式会社のM&Aを通じて足がかりを構築できた段階です。技術基盤や販売体制を共有することで、「CLOMO」のオプションサービスとしてPC向けの情報漏洩対策サービスの販売を開始することができました。

引き続き、技術面・販売面の双方で連携を強化し、PC領域での売上拡大に向けて一丸となって取り組む方針です。

3つ目の柱である「周辺領域でのM&A」については、有力な案件を複数検討したものの、実行には至りませんでした。これは、案件成立を急ぐことよりも、当社グループにとって真に成長に資する投資であるかどうかを慎重に見極めることを優先した結果だとご理解いただければと思います。

このように、3つの柱のうち既存事業の拡大は計画どおり進捗した一方で、目標を完全に達成するには至りませんでした。この結果を真摯に受け止め、今後のさらなる成長につなげていきたいと考えています。

次回の中長期目標については、9月29日に開示を予定している事業計画および成長可能性に関する説明資料であらためて示す予定です。

2027年6月期 売上成⻑の見通し

2027年6月期の売上成長の見通しについてご説明します。連結売上高は前期比12.6パーセントの成長を目指します。この計画には新規のM&Aを織り込まず、CLOMO事業を中心とした着実な成長シナリオとして計画しています。

CLOMO事業の成長ドライバーは3つあります。

1つ目は、ストック収益の積み上げの加速です。2026年6月期に獲得した「CLOMO」およびOEMの新規契約が通期で寄与することに加え、市場成長に伴う新規顧客の獲得を推進していきます。

2つ目は、PC領域への展開です。1万社を超える「CLOMO」の顧客基盤に対し、PC向け情報漏洩対策サービス「TRUST DELETE」を提案し、PC領域での売上拡大を図ります。

3つ目は、クロスセルによるARPU拡大です。運用代行やキッティング、セキュリティ製品など、顧客ニーズが高い周辺サービスの組み合わせ導入を積極的に提案していきます。

2027年6月期 連結業績見通し

これらの取り組みにより、2027年6月期の連結業績は売上高50億100万円、営業利益12億9,100万円を見込んでいます。売上高が実現すれば、当初の目標より1年遅れとなりますが、中期目標としていた売上高50億円を達成することになります。

なお、ここでコスト面について補足します。売上原価については、2026年6月期にはソフトウェアリリース時期の影響で減価償却費が一時的に抑えられていましたが、2027年6月期にはリリースが進む見込みであるため、減価償却費は一定程度増加する見通しです。

販売管理費および一般管理費については、2026年6月期と比較して突出して増加する費用や項目はありませんが、引き続き採用活動や広告宣伝に注力する方針であり、相応のコスト増加を見込んでいます。

このようなコスト増加要因はあるものの、売上成長とのバランスを図りながら、営業利益は増益を維持する見通しです。

当社は現在、成長段階にあると認識していますが、利益率そのものよりも営業利益の額を着実に伸ばすことを重視しています。このように、事業拡大と成長投資の両立を図りながら、利益についても過去最高益の更新を見込んでいます。

株主還元

株主還元についてご説明します。当社では、株主のみなさまへの感謝を示すとともに、株式の流動性および認知度の向上を目的として、年2回の株主優待を実施しています。

配当については、上場以来継続して増配を行っています。2027年6月期には中間配当20円、期末配当20円の合計40円を予定しており、前期の配当と比較して2円の増配となる計画です。

当社グループは、引き続きトップラインの成長を重視し、成長投資を優先するフェーズにあります。株主のみなさまへの還元については、事業成長とのバランスを取りながら継続的に実施していく方針です。

ここまで、2026年6月期通期決算説明資料に基づきご説明しました。この後の36ページ以降は参考資料として会社概要などを添付しています。お時間のある際にご覧いただければ幸いです。ご清聴ありがとうございました。

この1年でCLOMO事業の導入法人数が1万社を突破しました。医療・公共といった分野でシェアNo.1を獲得するなど、顧客基盤を大きく拡大することができました。

また、PC向けのオプションサービスの提供を開始し、今後モバイル端末管理からPC管理へと具体的に事業領域を進展させることができた1年でした。今期も引き続き、グループ一丸となって事業拡大に取り組んでいきます。

なお、今後の中長期的な成長の見通しについては、9月末頃に開示予定の成長可能性資料にて示す予定ですので、ぜひそちらをご覧いただければ幸いです。

本日はお忙しい中、当社の説明会にご参加いただき、誠にありがとうございました。今後ともご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

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