マネックス証券「お客様感謝Day2026」【第5部】日本株鼎談 #3
【テスタ氏×桐谷氏】日経平均の急落局面をどう見る?高値に惑わされない視点と一喜一憂しない投資術
2026年3月7日に開催されたマネックス証券「お客様感謝Day2026」。第5部「日本株鼎談」では、個人投資家として著名なテスタ氏と桐谷広人氏を迎え、日本株をテーマに鼎談が行われました。和やかな雰囲気の中で、それぞれの投資スタイルから私生活まで、多岐にわたる話題が繰り広げられました。【全4回】(※2026年3月31日公開のマネックス証券YouTube動画に基づく内容です)
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【#1】 「株主優待」だけに飛びつくのは要注意 桐谷さんが語る銘柄選定のポイント
【#2】 投資スタイルの正解は1つではない 値上がりを追う「猛獣狩り」と安値をじっくり育てる「農業」
マネックス証券「お客様感謝Day2026」【第5部】日本株鼎談(テスタ氏、桐谷広人氏)#3

ーー今の相場状況についてうかがいたいと思います。日経平均は一時6万円に到達するかというところまで上昇しましたが、直前で世界情勢の悪化などにより大きく下落してしまっています。先の見通しも少し難しいというところですが、今の相場についてどう見ていますか?
テスタ氏(以下、テスタ):これは、今日ぜひ言いたいことがあります。本当にいいことを言っておきますね。
みなさま高値を意識しすぎるというか、高値から考えてしまう癖があるわけです。これは自分の持っている会社の株でもそうですが、高値を付けて下がると「あの時、含み益がいくらだったのに」「いくら儲かっていたのに」と、高値から考えてしまうのです。
「また戻るまで待とう」「1週間前までこれだけあったのに」などと考えますが、やはり含み益は幻のようなものです。よく「頭と尻尾はくれてやれ」などと言いますが、「底で買って天井で売る」なんてことは僕も絶対にできないわけです。
それで言うと、底の値段も意味がないし、天井の含み益もあまり意味がなかったりするわけですよ。
高値から逆算して考えず、年初の株価から今の水準を見る

テスタ:5万9,000円からすごく急落している、すごく下がっているという意識で見てしまうかもしれませんが、去年の日経平均の終値は確か5万300円ほどで、ほぼ5万円くらいだったのですね。
そして、今はまだ3月7日です。2ヶ月ちょっとで5万9,000円までになり、今5万6,000円になりました。月曜日に5万4,000円ほどになるかもしれません。先物は5万4,000円くらいで終わりましたよね。
去年の12月31日なんて、この間じゃないですか。年が明けた時はまだ5万円だったのです。そこから考えると、「今はめちゃくちゃ急落して、めちゃくちゃ買い時なのか」というと、少し見方が変わりませんか?
5万9,000円から考えてしまうと、「すごく下がった。すごく安くなったから買いだ」と、一瞬思ってしまうかもしれません。でも、ほんの2ヶ月ちょっと前に5万円だったものが、まだ5万4,000円、5万5,000円の水準なわけです。そこで、どう行動すべきか考えます。
ここ何年かで始めた人に対して、感覚的に「少し危ないな」と思うのは、基本的にずっと上昇トレンドだったことです。でも、株には横ばいが何年も続く時もあるし、長年下落していく時もあるわけです。実際に、僕も2006年くらいから始めて2012年くらいまでは6年間ずっと下がっていました。そのような時期もあるわけです。
したがって、「高値をすぐに更新するのが当たり前」「高値から少し下がっているから高値まで待とう」などと考えることは、けっこう危険だと思います。僕は、今だったら「年初は5万円だったな」「なんなら去年の年初は4万円だったな」という見方で相場を見ます。
そう考えると、どこかでトレンド転換はするので「もしかしたらトレンド転換の入り口なのかな」というふうにも見えたりします。そこが罠というか、個別銘柄でも常にそうですが、天井から逆算して考えないほうが、いろいろな見方ができると思います。
長い目で見れば投資をしている人は確実に儲かっている

ーー直近の高値を意識しすぎないというところですね。桐谷さんはいかがですか?
桐谷広人氏(以下、桐谷):株価が高い今でも安い株はありますし、高配当でいい優待のある株もあります。
私は会社の業績などはあまり見ませんが、余っている資金でいい優待を出している会社の株を買います。ただ、優待はたくさん持っていても少し持っていても同じ優待品しか届かないので、今はやはり安くなった株、高配当の株がいいのではないかと思います。
4年前の夏に『日本経済新聞』に書かれていましたが、日本の株は明治11年に取引所ができて以来、144年間で平均すると配当込みで584万倍になっているそうです。
賃金や物価の上昇をはるかに上回って、株式の指数というのは伸びているのです。個別株では損することはあっても、全体としては世界中の経済が発展しており、時々リーマンショックなどで失速しますが、長い目で見れば投資をしている人みんなが確実に儲かっているのです。
ですから、FXや単なるギャンブルのように誰かが勝って誰かが負けるのではなく、みんなが利益を得ていけるものなのですね。今は日経平均株価が高いですが、その中でも配当の高い株、いい優待を行っている銘柄もいっぱいあります。そのような株を自分で見つけて、余剰資金で購入するのがいいと思います。
配当と優待を合わせて4パーセント以上が合格ライン

テスタ:例えば今、日経平均がすごく下げていくと、配当利回りや優待利回りは増えるわけじゃないですか。そうなると買うチャンスは増えると思うのですが、何パーセントなどの基準はあるのですか?
桐谷:私は13年前に日本テレビの『月曜から夜ふかし』という番組に出るようになり、一度に4冊ほど本の執筆を頼まれました。その時に考えたのが「配当と優待を合わせて4パーセント以上が合格だ」ということです。
今でもその考え方は変わらなくて、配当金とQUOカードなどの優待品を合わせて4パーセントあれば合格です。仮に株価が下がっていけば利回りは増していくわけですし、株が上がらなくてもそれだけの利回りを毎年もらっていれば、定期預金より良くていいのではないかと思います。
値上がりを狙って投資をしていた頃は、毎日一喜一憂するというか、平均株価が上がったらもう心がウキウキするし、下がったらがっかりするという、その繰り返しでした。現在は一喜一憂せず「優待と配当が来ればいいや」という気持ちで投資しています。時々、配当も優待も来なくなる会社があるため、分散投資をしているという感じです。
自分としては、株価のことや値上がりで儲けようということをあまり考えなくなったら、なぜか投資がうまくいくようになりましたね。
テスタ:それが向いていたのですね。
【続きは後日公開します】


