マネックス証券「お客様感謝Day2026」【第5部】日本株鼎談 #1
【テスタ氏×桐谷氏】高利回り優待株でも要注意の理由とは?失敗しないための銘柄選定のポイントを紹介
2026年3月7日に開催されたマネックス証券「お客様感謝Day2026」。第5部「日本株鼎談」では、個人投資家として著名なテスタ氏と桐谷広人氏を迎え、日本株をテーマに鼎談が行われました。和やかな雰囲気の中で、それぞれの投資スタイルから私生活まで、多岐にわたる話題が繰り広げられました。【全4回】(※2026年3月31日公開のマネックス証券YouTube動画に基づく内容です)
マネックス証券「お客様感謝Day2026」【第5部】日本株鼎談(テスタ氏、桐谷広人氏)#1

ーーみなさま、お待たせしました。第5部の「日本株鼎談」をスタートします。それではさっそく、テスタさんと桐谷さんをお呼びしたいと思います。どうぞご登壇ください。
テスタ氏(以下、テスタ):どうも! よろしくお願いします。
桐谷広人氏(以下、桐谷):株主優待で暮らしている桐谷です。よろしくお願いします。
テスタ:桐谷さんちゃんとしていますね。いやいや、すごい会場ですね。
桐谷:そうですね。
ーー本日、朝から参加されているみなさまはおわかりだと思いますが、ずいぶん難しいテーマが続いていました。ここからは日本株鼎談ということで、みなさまご存知のテスタさんと桐谷さんのお二人に、お時間の許す限り日本株のことをいろいろとうかがっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
テスタ:お願いします。
桐谷:よろしくお願いします。
ーーお二人のことを知らないという方はいらっしゃらないと思いますが、自己紹介を兼ねてご挨拶を一言ずついただければと思います。まずは桐谷さん、お願いしてよろしいでしょうか。

桐谷:桐谷広人と申します。リーマンショックで大損をして生活が立ち行かなくなった時に、株主優待のある株をたくさん持っていたので株主優待品がたくさん届きました。リーマンショック以来、株主優待で暮らしています。
家賃と公共料金は優待では賄えませんが、それ以外は全部優待です。もちろん今日身につけているものも全部優待です。よろしくお願いします。
ーーありがとうございました。テスタさんお願いします。

テスタ:はじめまして、テスタと申します。株の専業トレード、いわゆる専業投資家として、株だけで生活するようになって21年くらいになります。ついに20年を超えてしまいました。
なんとか毎年プラスで、どちらかといえば堅い取引を心がけて少しずつ積み上げ、ここまでやってきたという感じです。今日はどうぞよろしくお願いします。
ーーありがとうございます。さっそくですが、最初に桐谷さんにお話をうかがいます。先ほど本日のお召し物も優待とうかがったのですが、具体的にどのお召し物が優待なのですか?
桐谷:身につけているものは全部優待品です。一番新しくもらったのが、2026年2月までの期限のものです。優待は期限があるものが多いですからね。
ジーフットという会社がありまして、2月28日が期限でした。その日は渋谷で講演の仕事があったので、前日の27日に自転車で片道45分ほどかけて、東京都練馬区光が丘にあるイオンまで行きました。その中にグリーンボックスという靴のお店があるのです。今履いている靴は、そこでいただいたものですね。
このシャツは、ベルーナの2025年12月が期限の優待で、12月31日にハガキを出して、2026年1月10日に届いたものです。もちろん眼鏡はJINSという優待のある眼鏡会社のものですし、とにかくリーマンショック以降は、お金を使わないでいかに生活するかということを心がけてきました。
桐谷さんのリュックの中身を大公開

テスタ:桐谷さん、リュックを背負ったままですけど、リュックには何が入っているのですか?
桐谷:リュックの中に優待券が入っています。優待は期限があるものが多いため、外出したら常に優待券を使わなければいけないということで、いつも外出する時はリュックを背負っています。
テスタ:使わなければいけないものなのですね(笑)。
桐谷:いや、それは使わなければ紙切れになるからです。
ーー先ほど少しだけリュックの中身を見せていただいたのですが、テレビで見るのと同じように、優待券の束が入っていました。
テスタ:いっぱい入っているのですね。
桐谷:ちょっと出してみましょうか。
(会場拍手)
テスタ:優待券を見るのに拍手が要りますか(笑)?
桐谷:このリュックは昔の東京デリカ、今はサックスバーホールディングスという会社の優待でもらったものです。もちろんこの「優待財布」も優待でもらったものです。
期限の近いものは2026年3月までのものです。まず日本マクドナルドホールディングスが入っていますね。ロイヤルホールディングスも3月までです。ファーマライズホールディングスの優待券は薬ヒグチで買い物できるのですが、それも3月です。
テスタ:なるほど、やはり期限が近いものは別のところに入れているのですね。
桐谷:そうですね。期限の近いものから手前に入れて使っていかないと、期限切れになってしまいます。
ーーもう3月半ばに入りそうなので、計画的に使わないといけませんよね。
テスタ:毎月、月末頃は追われているわけですか?
桐谷:そうですね、追われていますね。2月も28日が渋谷で仕事だったので、27日はまず東京都新宿区の新宿野村ビルに行きました。
その50階に「星空の中へ」というお店があります。DDグループという上場廃止になった会社のお店ですが、優待券が2,500円分残っていたので、2,400円のランチをいただきました。
そのような具合に、月末はとにかく期限切れを防ぐために忙しくて大変です。
テスタ:いつが一番忙しいのですか? 月はあまり関係ないのですか?
桐谷:毎月月末は大変なのですが、特に6月です。日本は4月が年度替わりなので、3月末に株主優待の権利をもらうところが多いのです。だいたい優待は3ヶ月後に届くため、6月末に期限が切れるものが一番多いですね。6月末が1年で一番大変です。
テスタ:うれしそうじゃないですよね(笑)。優待の使い方が間違っている感じがします。普通はもっとうれしいもののような気がするのです。
桐谷:私は分散投資をしているので、6月は株主総会の月でもあるのです。去年もXに投稿しましたが、1日で最高280通ほどの郵便物が来た日がありました。
テスタ:1日で!?
桐谷:1日です。6月になると、50通や80通、150通と毎日たくさん届くのです。
テスタ:全部郵便受けに入るのですか?
桐谷:いや、入らないのでインターホンを押してくれます。昔は段ボール箱を2箱、3箱と持ってくるのです。
テスタ:郵便局の方も段ボール箱に入れて持ってくるのですね。
桐谷:テスタさんのように、狙った数少ない銘柄をヒットさせて儲ける、そのような達人はいいのですが、私は値上がりを狙う投資が下手なので、優待株投資に切り替えました。とにかく広く薄く浅くいろいろな優待株を持ち、優待をもらって人生を楽しむという投資法にしました。
ですから、手間はかかって面倒なのですが、確実に少しずつ利益が積み重なるという投資手法を取っています。
テスタ:桐谷さんはそのようにおっしゃっていますが、やはり優待の利回りや新しい優待などを常に目を光らせていて、いいところでちゃんと買うのですよね。やたらめったらに優待だから買うわけではなく、買うポイントなどを本当にちゃんと精査していらっしゃるので、勝つべくして勝っているのだろうなと、見ていて思います。
優待利回りは高いものの、配当がゼロの会社は要注意

ーーやはり桐谷さんといえば株主優待ですが、テスタさんがおっしゃったように、優待内容だけで銘柄選定していいのかというところですよね。昨今、優待が人気なので新設されたり拡充されたりした株が急激に上がったりしていますが、優待内容のほかに「ここは見ておいたほうがいいよ」というポイントはありますか?
桐谷:株主優待は日本独自の制度で、配当も優待ももらえるという非常にいいものなのですが、数年前に実施する会社が減ったことがありました。機関投資家や外国人投資家が「優待をやめて配当を増やせ」という圧力をかけてくるので減っていたのですが、最近になってまた増えてきました。
市場再編に原因があるのではないかと思うのですが、市場で基準を達成できないと振り落とされてしまうので、優待を新設して株価を上げたり、株主を増やそうとしたりしているのです。最近は、優待利回りは非常に高いものの配当がゼロで、しかも業績が悪いという会社がけっこう優待を新設しています。
ですから、いい優待に飛びつくだけでなく、やはり会社が配当を出しているかどうかも大事なところだと思います。1回も実施しないでやめてしまったところもあるのですが、配当を出していないのにすごく高い利回りの優待を出しているというのは、すぐに改悪しそうです。
テスタ:それはすばらしいですね。やはり配当をちゃんと出しているところは、もともと利益があり体力がある会社ですので優待を出しても信用できますが、そのようなことをしていないところが、いきなりすごい優待を出してもちょっと信用できないのではないか、ということですね。
桐谷:そうですね。いい優待というだけでなく、やはり配当を出しているかどうか、あるいは会社の業績も少し見ておかないといけないですね。
テスタ:確かに、今の話はすごくいいですね。ちゃんと配当も出ていたらけっこう安心感があるというのは本当ですよね。
ーーテスタさんはあまり株主優待というイメージはないと思うのですが、優待を使われたりするのですか?
テスタ:以前、僕も使ったことがありましたが、それこそ桐谷さんと同じように、毎日すごい数の優待品が届きました。一人暮らしなので、桐谷さんのように使い切ろうというところまでいかず、やはり余ってしまったり、そのまま捨てる時にもったいないなと思ったりして、だんだんとやらなくなっていきましたね。
でも、先ほどおっしゃったとおり日本独自の文化で、意外とアメリカなどにはなかったりするものです。一度は実施する企業が減ったものの、また増えてきているということは、それだけ日本人の性質に合っているものなのでしょうね。今後も増えていくのではないかと思います。
「優待がなくなっても売らない」その真意とは?

ーー続いて桐谷さんにおうかがいします。やはり優待銘柄はどうしても、買ったらずっと保有しているという、長期保有が前提かと思うのですが、売却のタイミングや見切りのポイントみたいなものはあるのでしょうか?
桐谷:そうですね。何倍かになれば売却してもいいと思いますが、私の場合、基本的に優待のある株は買うとずっと持っていますね。2、3日前に私のXに投稿したのですが……、そうそう、テスタさんはXのフォロワーが100万人を超えられたそうで、おめでとうございます。
テスタ:ありがとうございます。
桐谷:私はやっと49万7,000人くらいで、まだテスタさんの半分もいかないのです。
テスタ:もう、それは50万人でいいでしょう(笑)。桐谷さんが始めたのは最近ですからね。ここ何年かですよね。僕はもう10年以上やっています。
桐谷:始めて3、4年になりますかね。3日くらい前に投稿したのですが、ラックランドという会社から最後の優待が届きました。優待廃止になったのです。そのことを優待品の写真を撮って書いたのですが、昔、約500円の時に株主になったのです。
その後優待を新設して、なんと3,500円まで上がりました。6、7倍になったのですが、ずっと優待をもらい続けていたら、やはり業績が悪くなって優待廃止になってしまったのです。すると1,000円割れまでいきまして、現在は1,600円か1,800円くらいです。
そのような具合に上がったり下がったりするのですが、私は基本、優待がもらえればいいなと思っているのです。ただ、優待廃止になると下がります。でも、下がっても私は売りません。とにかくたくさんの銘柄を持っているので、いちいち小さなことにこだわっていられないと思っています。
テスタ:優待目的で持っているのに、優待がなくなっても売らないのですか? ではもう、一生売らないということですか?
桐谷:そのようなことが多いですね。
テスタ:そうなのですね。
桐谷:優待が廃止されると下がりますよね。ある優待投資家によると、優待が廃止されて大きく下がったところを買うと、そのうちリバウンドするという作戦を取っている人もいます。
私の場合、松竹という映画会社を100株持っていますが、やはり100万円くらい上がったり下がったりします。でも、上がった時に売ると映画を見に行けなくなると思って売りません。
ある司会者の方が「上がった時に売って、儲かったお金で映画を見に行けばいいじゃないか」と言うのですが、お金を払って映画館に行くということは、私にはできないのです。優待券があるから行くわけです。
テスタ:できない!? 本当はできますけどね(笑)。
ーーだいたいの方はそうされていますからね(笑)。
テスタ:僕はお金を払って行けますからね。なるほど、おもしろいです。桐谷さんは徹底されていますからね。
【続きは後日公開します】


