2026年12月期第2四半期決算説明
ソディック、2Q売上高は四半期ベースで過去最高 上期営業利益は前年同期比2倍超、通期業績予想を上方修正
設立50周年のご挨拶

古川健一氏:代表取締役会長の古川です。本日はお忙しい中、当社の第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
当社は今年8月3日をもちまして、設立50周年を迎えることができました。これもひとえに株主のみなさまをはじめ、お客さま、お取引先さまなど、多くのステークホルダーのみなさまのご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。
当社は1976年の設立以来、「創造」「実行」「苦労・克服」を社是として掲げてきました。その頭文字に由来する「Sodick」という社名のもと、多くの困難を乗り越えながら成長してきました。
現在、新たな中期経営計画のもと、事業構造改革、収益力の強化、新たな成長領域への挑戦を進めています。
50周年はこれまでの歩みを振り返る1つの節目であると同時に、次の成長に向けた新たなスタートの1年となります。今後もソディックならではの技術と挑戦の精神を大切にしながら、持続的な成長と企業価値の向上を目指していきます。
引き続きご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、業績の概要について常務の高木よりご説明します。
業績ハイライト

高木正人氏:取締役常務執行役員で、財務の責任者を務める高木です。まず、2026年12月期第2四半期の業績についてご説明します。
業績ハイライトをご確認ください。次のページから詳細をご説明します。
決算概要(2026年12月期 第2四半期)

2026年12月期第2四半期累計期間の決算概要です。中華圏を中心に放電加工機の需要が想定を上回り、工作機械事業が業績を牽引しました。売上高は前年同期比23.5パーセント増の469億円となっています。営業利益は44億円で、前年同期比で2倍超の水準に拡大しました。
販売増加に伴う費用や人件費など販管費の増加はありましたが、生産台数の増加による工場操業度の向上や現場の生産効率の改善が寄与し、利益率が改善しています。
円安による為替差益4億円もあり、経常利益は55億円、当期純利益は39億円と、前年同期比で3.6倍の増益となりました。
その結果、通期業績予想も上方修正しています。
売上高・営業利益率推移(四半期毎)

四半期ごとの売上高と営業利益率の推移です。第2四半期単独の売上高は約253億円となり、四半期ベースで過去最高の水準を記録しました。営業利益率も10パーセントを超える水準まで改善しています。
セグメント別業績

事業セグメント別の業績です。次ページ以降で詳細をご説明します。
セグメント別業績 工作機械事業

工作機械事業の業績についてです。上期累計の売上高は、前年同期比30パーセント増の365億円となりました。全地域で増収となり、中でも中華圏が好調に推移しました。アフターサービスでは、ワイヤ電極線を中心とした消耗品販売が堅調に推移しました。
セグメント利益は、前年同期比78パーセント増の54億円となりました。売上の拡大、工場操業度の向上、自動化や現場の改善活動により収益性が改善しました。人件費など販管費の増加はありましたが、セグメント利益率は15パーセントに高まりました。
セグメント別業績 産業機械事業

産業機械事業においては、データセンター向け光コネクタの需要が堅調に推移した結果、売上高は52億円となりました。研究開発費などの販管費の増加がありましたが、セグメント利益は3億円となり、利益率は6.2パーセントに改善しました。
セグメント別業績 食品機械事業

食品機械事業についてです。製麺機の需要は堅調ですが、無菌包装米飯製造装置の販売が低迷し、売上高は微減の26億円となりました。前期にあった高収益案件の反動減や、販売手数料および展示会出展費用の増加などの影響で、セグメント利益は約3億円、利益率は10.9パーセントに低下しました。
セグメント別業績 その他事業

その他事業についてです。売上高は昨年と同水準の24億円、セグメント利益は販管費の増加により1,300万円に減少し、利益率は0.5パーセントとなりました。
貸借対照表

貸借対照表です。前期末比で総資産は45億円増加し、負債は3億円減少、純資産は49億円増加しました。
現預金は利益の増加や前受金の増加、売上債権の減少により、61億円増加しています。
負債については、契約負債として前受金が増加しましたが、電子記録債務や長期借入金の減少により、前期末比で3億円減少しました。
純資産は、利益剰余金の増加や円安による為替換算調整勘定の増加により、前期末比で49億円増加しました。
キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローについてです。営業キャッシュ・フローは利益の増加と前受金により、100億円を創出しました。投資キャッシュ・フローは固定資産の取得と売却により7億円のマイナスです。財務キャッシュ・フローは長期借入金の返済や自己株式の取得などにより51億円のマイナスとなりました。
為替の影響により20億円の押し上げ効果があり、現預金残高は511億円となりました。
日本工作機械工業会受注額 / 当社放電加工機受注台数 推移

2026年12月期の見通しについてご説明します。スライドのグラフは、日工会(日本工作機械工業会)の月次受注金額と当社の放電加工機の受注台数を示しています。2023年末を底に回復基調が継続しており、日工会と同様に当社の受注台数も堅調に推移しています。
放電加工機受注台数 四半期推移(地域別)

地域別の放電加工機受注台数の推移です。第2四半期の受注台数は961台と、高い水準を維持しています。中華圏では電子部品関連が好調であり、加えてNEV(新エネルギー車)やモバイル関連など幅広い業種からの需要が継続しています。
日本・アジアでは電子部品や半導体関連が、北・南米ではデータセンター向け発電設備などエネルギー関連、航空宇宙、医療関連が、欧州では航空宇宙や医療関連が受注を下支えしています。一方で、自動車関連需要は中華圏を除き低調な状況が続いています。
2026年12月期 通期業績予想

通期業績予想です。上期の業績と足元の受注状況を踏まえ、通期業績予想を上方修正しました。主な要因は、工作機械事業での中華圏における放電加工機の受注販売が想定を上回って推移していることです。
また、生産台数の増加に伴う工場操業度の向上や自動化の促進、現場の改善活動による生産性の向上も進み、収益性が向上しています。
2026年12月期 通期業績予想(セグメント別)

通期業績予想をセグメント別に整理したものです。工作機械事業では、中華圏の電子部品関連を中心とした需要が継続しており、放電加工機の販売台数見込みを1割程度引き上げたことにより、売上高・利益ともに大幅に上方修正しました。
産業機械事業は、データセンター向けの光コネクタ需要を背景に売上高を上方修正しましたが、販管費の増加もあり、利益は据え置いています。
食品機械事業は、製麺機の販売増加により売上高を上方修正した一方で、利益は下方修正しました。
その他事業は実績を加味して下方修正しています。
上期は工作機械事業を中心に想定を上回る成果を上げることができました。特に受注環境は引き続き堅調であり、収益力の改善も着実に進んでいます。今後も成長市場への対応と生産性の向上を進め、企業価値の向上に取り組んでいきます。
続いて、社長の圷より企業価値向上に向けた取り組みをご説明します。
【再掲】中期経営計画の位置づけ

圷祐次氏(以下、圷):代表取締役CEO社長執行役員の圷です。ここからは企業価値向上に向けた取り組みについてご説明します。
本日は、中期経営計画の詳細についてポイントを絞りつつ、その後の進捗状況や今回の上期決算および通期業績予想の上方修正を踏まえた当社の考え方についてお話ししたいと思います。
スライドの21ページと22ページは、中期経営計画「Grow Forward 2029」の位置づけと基本方針について記載しています。当社は2023年から構造改革を進めており、現在は持続的な成長を目指す成長フェーズに移行しています。中期経営計画では、「事業戦略」「経営基盤の強化」「財務戦略」の3つを柱としています。
【再掲】中期経営計画の基本方針と主なねらい

この基本的な考え方に変更はありませんので、本日は詳細な説明を省略し、次のページから進捗についてご説明します。
中期経営計画の各種指標

今回、2026年度の業績予想を売上高970億円、営業利益92億円に上方修正しました。これにより、2029年度に掲げた売上高1,000億円、営業利益100億円という目標の早期達成が視野に入ってきたと考えています。この点については、非常に前向きに受け止めています。
一方で、今回の業績拡大は、中華圏を中心とした放電加工機需要の伸びに加え、射出成形機の需要が国内や中華圏、米国で拡大していることが大きく寄与しています。
その背景には、AIやデータセンター関連を中心とした非常に強い需要があります。中華圏が今回の業績拡大を大きく牽引した一方で、北米や欧州、ASEANなどアジア地域においても前年同期を上回り、海外各地で売上が拡大しています。
このような状況の中で今後重要なのは、現在の成長を持続可能なものとするとともに、営業利益率10パーセント以上を安定的に確保し、ROEや資本効率を継続的に高めていくことだと考えています。
工作機械事業の収益性は大きく改善していますが、ソリューションビジネスやアフターサービス事業の強化などに加え、産業機械事業のさらなる収益性改善、食品機械事業の新市場開拓など取り組むべき課題も明確になっています。
まずは、今回発表した2026年度の業績予想を確実に達成するとともに、中期経営計画で掲げた各施策を着実に実行し、現在の成長を持続可能な企業価値向上へとつなげていきたいと考えています。
【再掲】重点領域

こちらは、中期経営計画で掲げている重点市場です。6月の中期経営計画説明会でご説明しましたので、詳細は割愛します。
既存市場に加え、新たな用途や市場への展開を推進し、特定の地域や市場に偏ることなく成長領域を広げていきます。
事業別戦略

各事業の進捗についてご説明します。こちらは工作機械事業の主な取り組みです。工作機械事業は中華圏を中心とした放電加工機の販売拡大に加え、その他の地域でも堅調に推移しており、収益性も大きく改善しています。
現在、放電加工機が事業全体を牽引していますが、工作機械事業がさらに成長するためには、放電加工機以外の製品を伸ばしていくことも重要だと考えています。
こちらの資料には記載していませんが、マシニングセンタや金属3Dプリンタについて、それぞれの強みを活かしながら対象市場や用途を拡大していきます。
また、新規のレーザー加工機については、次世代の加工を補完するだけでなく、新しい加工方法や用途を生み出し、当社の加工技術の幅をさらに広げる可能性を持っていると考えています。
お客さまへの提供価値を高めながら、工作機械事業全体の持続的な成長へとつなげていきます。
事業別戦略

産業機械事業についてです。高精度成形分野を中心とした需要が堅調に推移し、上期は増収増益となりました。また、高付加価値モデルへのシフトにより、収益改善の効果も表れ始めています。
一方で、収益性に関しては、まだ大きな改善の余地があると認識しています。現在は高水準の受注残を抱えていますが、今後重要なのは、受注量の増加だけにとどまらず、受注の質を高め、売上拡大を確実に利益成長へつなげることだと考えています。
そのため、価格の適正化や原価低減、生産性向上を進めると同時に、生産能力を強化し、現在長期化している納期の短縮に取り組んでいきます。納期を短縮することで、お客さまの需要により機動的に対応できる生産体制を整え、生産効率と収益性の向上を図りたいと考えています。
当社が強みを持つ高精度・高付加価値領域に経営資源をしっかりと集中させ、ICTや車載、医療、軽金属などへの展開強化、および成形支援や保守サービスの強化を進め、収益性の高い事業構造への転換を目指していきます。
事業別戦略

食品機械事業についてご説明します。こちらでは、製麺および米飯といった既存事業を強化しつつ、惣菜や菓子・パンなど新たな市場への展開を進めています。
厳しい状況が続いていた米飯分野では、足元で回復の兆しが見え始めており、こうした既存事業の需要を着実に取り込んでいきます。
また、連続式真空冷却装置が「FOOMA JAPAN 2026」のFOOMAアワードで優秀賞を受賞しました。当社との接点が少なかったパン業界や惣菜関連のお客さまから多くのお問い合わせをいただくなど、新たな市場への広がりが見え始めています。
さらに、国内市場だけでなく海外市場の開拓も進めていきます。既存事業の回復に着実に取り組みつつ、新しい市場や用途、そして海外へと事業領域を広げ、食品機械事業を今後の成長を担う事業としてさらに発展させていきたいと考えています。
事業別戦略

グループ会社であるソディック エフ・ティを中心としたその他の事業についてです。ソディック エフ・ティでは、精密金型や精密成形、セラミックス、LED、自動化設備・システムなど、ソディックグループが培ったさまざまな技術を活用し、事業を展開しています。
今後は、こうした技術をグループ内で活用するだけでなく、外部のお客さまへの展開をさらに強化し、新たな収益源へ育てていくことが重要だと考えています。
特に、金属3Dプリンタを活用した高付加価値部品や半導体分野向けの製品開発、自動化設備・システムの提供など、グループが持つ技術を組み合わせることで、新しい事業機会を広げていきます。
また、LEDについては、照明や投光器用途に加え、天然芝育成といった独自性のある用途への展開を進めています。
ソディック エフ・ティを、グループの技術と生産力を活かして新しい製品やソリューションを創出する事業へと成長させ、外販の拡大と収益性の向上につなげていきたいと考えています。
資本コストや株価を意識した経営の推進

こちらは資本コストや株価を意識した経営の進捗状況です。今回の業績予想を反映し、ROEは中期経営計画で掲げた8パーセントの目標水準を達成し、EPSも「130円以上」という目標を上回る148円となる見込みです。PBRについても、現在は1倍近傍まで改善しています。
これらの指標は非常にポジティブに受け止めていますが、今後重要となるのは、収益力を一層高めつつ、資本効率を持続的に改善していくことだと考えています。
そのため、事業の収益性向上に加え、資本効率の改善、適切な株主還元、IR/SR活動の強化を引き続き進め、企業価値のさらなる向上に取り組んでいきます。
【再掲】外部知見の活用 アドバンテッジパートナーズ社(AP社)との各種施策の推進

こちらはアドバンテッジパートナーズ社(以下、AP社)との連携に関する取り組みについてです。本ページについては、6月の中期経営計画説明会で詳しくご説明していますので、詳細は割愛します。
AP社が持つ外部の知見やノウハウを活用し、それを当社の経営力や組織力の強化につなげることで、持続的な改革を進められる体制を構築することが重要だと考えています。引き続き、各施策を着実に実行していきます。
キャピタルアロケーション

こちらはキャピタルアロケーションの方針とその進捗です。本内容については、2月の公表時から大きな変更はありません。
当社では、事業から創出したキャッシュを将来の成長に向けた投資と株主還元にバランス良く配分することを基本方針としています。
成長投資については、米国に加え、インドにおいても経営基盤の強化を進めるなど、グローバルで成長に向けた投資を着実に実行しています。
また、将来の競争力につながる設備投資や研究開発投資を継続するとともに、M&Aについても当社の成長戦略との整合性や投資リターンを十分に見極めながら検討を進めていきます。
今後も成長に必要な投資を着実に進める一方で、資本効率を意識しながら株主還元とのバランスを図り、企業価値の向上に努めていきます。
【再掲】株主還元

こちらは株主還元についてです。本内容については、2月に公表した方針から変更はありません。
中期経営計画では累進配当を前提とし、2026年から2029年までの4年間の累計で総還元性向70パーセント以上を目標としています。
今年の中間配当については、普通配当14円に加え、設立50周年記念配当の6円を加えた1株当たり20円とすることを決定しました。
また、配当に加え、自己株式取得も組み合わせ、機動的な株主還元を実施する方針です。今期はすでに約10億円分の自己株式取得を実施しました。
今後も成長投資とのバランスや財務状況、資本効率などを総合的に判断し、株主還元の充実と1株当たりの価値向上に取り組んでいきます。
【再掲】サステナビリティ

スライドの33ページと34ページには、サステナビリティとコーポレートガバナンスに関する資料を掲載しています。詳細は資料をご覧いただければと思いますが、これらは財務とは切り離された取り組みではなく、持続的な企業価値向上を支える経営基盤そのものだと考えています。
非財務の取り組み ~コーポレートガバナンスの強化~

特に当社は、グローバルに事業を拡大する中で、透明性の高い経営および取締役会の実効性、多様な人材の活用がこれまで以上に重要となっています。事業の成長と同時に、経営基盤の強化にも取り組んでいきます。
非財務の取り組み ~IR/SR活動の推進~

当社では経営企画室を中心に、株主や投資家、アナリストのみなさまとの対話を強化しています。そこでいただいたご意見や市場からの評価を、私自身も協議を経て経営に活かすよう努めています。
一方、私自身も社長就任以来、国内外のお客さまのもとへ積極的に訪問するとともに、国内外の各拠点でタウンホールミーティングを開催し、社員との直接対話を重ねています。
お客さまが抱える課題や当社への期待、社員が現場で感じている課題や提案を直接聞くことで、経営幹部だけでは得られない多くの気づきを得ています。
株主や投資家のみなさま、お客さま、そして社員それぞれの声にしっかりと耳を傾け、これからもそれらを経営や事業戦略に反映させることを大切にしていきたいと考えています。
今回、2026年12月期の業績予想を売上高970億円、営業利益92億円に上方修正しました。中期経営計画で掲げた数値目標も、当初の想定より早い段階で達成が視野に入ってきています。
現在の成長を一過性のものとせず、持続的な成長につなげることが重要だと考えています。収益性と資本効率をさらに高めるとともに、各事業の競争力を強化し、次の50年も成長を続けられるソディックを築いていくことが私の役目だと考えています。
「Grow Forward 2029」の実現に向けて、スピード感を持って改革を進め、企業価値のさらなる向上を目指していきます。私からの説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:業績予想の上方修正に伴う中期経営計画の見直しについて
司会者:「今回の業績予想の上方修正に伴い、中期経営計画の見直しを行うのでしょうか?」というご質問です。
圷:中期経営計画の取り組みについては推進していますが、まだ道半ばであると認識しています。
今回は中期経営計画の見直しは実施しない予定です。最も重要なのは、今回の業績予想を確実に達成すること、そして中期経営計画で掲げた各施策を着実に実行し、今年度末を迎えることだと考えています。
ある程度の数値が固まってきた段階で今後の方針を経営側で判断し、決定していきたいと思っています。
質疑応答:放電加工機の受注残について
司会者:「放電加工機の受注残はどの程度積み上がっているのでしょうか?」というご質問です。
圷:放電加工機については、生産能力を上回る受注が続き、非常に高水準で推移しています。2025年末の受注残と比較して、現時点ではおおよそ1.5倍の水準で推移しています。
産業機械事業の射出成形機についても高水準で推移しており、昨年末と比較して現時点で約4倍の水準となっています。
質疑応答:中華圏の受注動向について
司会者:「中華圏の受注について、第1四半期から第2四半期にかけて減少していますが、これは中華圏の季節性の問題でしょうか? それとも需要が一服したのでしょうか? もしくは高水準の受注が下期も継続するのか、どのようにお考えでしょうか?」というご質問です。
圷:例年、中華圏では春節が明けた時期が需要のピークになります。今年も同様に3月頃に受注がかなり入りました。
昨年と比較すると、今年の受注量は約2倍になりました。この影響で第1四半期の受注が増加しましたが、第2四半期に入ると少し正常な水準に戻ってきています。
毎年の傾向としては、3月をピークに年末にかけて徐々に減少する傾向があります。ただし、昨年は12月に大きく受注が増加する動きも見られたため、この点については引き続き注視していきたいと思います。
質疑応答:AIデータセンターおよび光コネクタ関連需要の見通しについて
司会者:「AIデータセンターおよび光コネクタ関連需要について、今後いつ頃まで継続するとお考えでしょうか?」というご質問です。
圷:このようなご質問をさまざまな場所でいただきます。正直なところ、設備投資がどこまで続くかを明確にお答えすることは難しいです。ただし、市場性などを考慮すると、中期的にはしばらく需要が続くと考えています。
明確な回答にはなりませんが、少なくとも数年は続くのではないかと考えています。
質疑応答:受注増加に伴う生産能力増強の計画について
司会者:「受注残の積み上がりに関して、生産能力増強の見直しはどのように考えていますか? 短期・長期双方の観点からタイムラインを教えてください」というご質問です。
圷:現在、多くの受注があり、生産キャパシティが逼迫している状況が続いています。
一部の機種ではリードタイムが長くなり、1年以上となっているものもあります。現状、いかにキャパシティを確保し、生産増強に取り組んでいくかについて、対応を進めているところです。
リードタイムが長期化するほどリスクが高まるため、当社が現時点で取り組めることとして、各工場での生産増強を図ることに加え、旺盛な需要に応える生産をいかに実現するかが課題です。今年中にはその方向性を決定する予定です。
質疑応答:AP社との業務提携による効果について
司会者:「AP社との業務提携による効果は出ているのでしょうか?」というご質問です。
圷:AP社とは、さまざまなプロジェクトで組んでいます。例えば、販売力や管理体制、ソリューションおよびM&Aの推進など、複数のテーマで取り組んでいます。
現時点では、市場環境の追い風と社内施策の双方が業務改善に寄与していると考えています。
質疑応答:放電加工機の受注残の状況について
司会者:「放電加工機において、台数ベースでは受注残は何台になっているのでしょうか? 前期末および前年同期比でどの程度の伸び率でしょうか?」というご質問です。
圷:受注残については有価証券報告書で金額のみを開示していますが、台数については開示していません。しかし、昨年末と比較して現時点で約1.5倍の水準となっています。産業機械事業についても、現時点で約4倍の受注残がある状況です。
質疑応答:国内市場と中国市場における放電加工機や射出成形機の需要について
司会者:「データセンター向け光コネクタにおいて、国内の光通信部品メーカーでもMTフェルール等の増産投資が進んでいる一方、御社の国内向け工作機械受注はそれほど増えていないように見えます。MTフェルール向け放電加工機や射出成形機の需要は国内でも拡大しているのでしょうか? それとも、中華圏の需要が特に強い背景には、光通信部品の生産や設備投資が中国にシフトしているということもあるのでしょうか?」というご質問です。
圷:おっしゃるとおり、中国へシフトしているという側面はあります。当社の場合、MTフェルール向け射出成形機は国内での需要が高まっており、受注残も積み上がっている状況です。
工作機械についてはMTフェルールの金型製作に使用されています。金型製作の需要は国内にも一部ありますが、金型自体はやはり中国市場の規模が大きいという印象を持っています。
質疑応答:MTフェルールの金型製作における「EXC100L+」の競争優位性について
司会者:「MTフェルールの多心化に伴って精度要求が上がっています。『EXC100L+』について、他社の放電加工機や他の加工方法では要求精度や量産性を満たすことが難しくなり、御社の装置でなければ対応しにくい領域が拡大しているのでしょうか? また、12心・16心から24心・48心へと多心化が進むほど技術優位性は大きくなると考えてよいでしょうか?」というご質問です。
圷:「EXC100L+」は、MTフェルールの金型製作で使用される機械です。このような超精密領域では、競合他社と比較して当社が優位性を保てている状況が続いています。
例えば、光ファイバーの通信量が100パーセントのコネクタもあれば、その70パーセントや50パーセントのコネクタなど、さまざまなレベルのものがあります。当社の製品が使われている機械は、非常にレベルの高いコネクタの領域に該当します。そのため、これらの領域においては、今後も優位性を維持できると考えています。
なお、多心化自体の実現も大変ですが、多心化したからといってそのMTフェルールでの光の通る割合が100パーセントになるか50パーセントになるかは明言できません。そのため、多心化と同時に通信に使用される光の量や質が重要になります。
質疑応答:中華圏への受注増加とバランスについて
司会者:「中華圏への依存が高まっているのではないでしょうか?」というご質問です。
圷:現状、中華圏からの受注が大幅に増加しており、見方によっては中華圏への依存が高まっているように見えるかもしれません。
しかしながら、当社はモノづくりのお客さまに設備を販売するメーカーであり、市場が拡大すれば、それに伴いビジネスチャンスも広がります。現在はその市場のボリュームが中華圏で拡大しているという認識です。
欧米やASEAN地域でもニーズが高まっているため、これらの地域とのバランスをしっかりと取りながら進めていきたいと考えています。
質疑応答:AltForm社の状況について
司会者:「子会社化されたイタリアの金属3DプリンタメーカーのAltForm社について、足元の状況はどうなっていますか?」というご質問です。
圷:受注や売上は順調に積み上がっていますが、一方で利益面については、今期も営業利益が赤字になる見込みです。
研究開発に力を入れており、研究開発に対するEU圏やイタリア政府からの助成金収入があります。したがって、収益はボトムラインの改善につながる方向にあります。
中期経営計画では、AltForm社の3年以内の黒字化を目指しています。将来的には、AltForm社が培う技術力や、グローバル、特に欧米での事業展開力が当社グループ全体の競争力強化と利益貢献につながることを期待しています。
質疑応答:現時点での生産能力と売上成長率の見通しについて
司会者:「現時点における生産キャパシティについてはどのように理解すればよいでしょうか? 売上成長率が加速しているように見えるのですが、現在の受注残の積み上がりの状況から、今後さらなる売上成長率の加速は期待しないほうがよいでしょうか?」というご質問です。
圷:先ほどご説明したとおり、受注残に対して売上が追いついていない状況があります。工作機械および産業機械の生産増強については、ある程度方向性が見えていますが、それをさらに上回る生産状況については現在議論している最中です。今後も売上成長率の加速に向けてしっかりフォローしていきたいと考えています。
質疑応答:「EXC100L」の生産能力と今後の見通しについて
司会者:「『EXC100L』の生産能力について教えてください。1年ほど前は1ヶ月当たり1台から2台の生産能力と聞いていました。現在は、強い需要を受けて月3台から4台ぐらいに増えているのでしょうか? また、今後の増産の見通しも教えてください」というご質問です。
圷:1年前は月2台程度でしたが、下期はおおむね月4台から5台の生産を計画しています。来年以降はさらに引き上げ、月5台から10台を目標に生産を増強していく予定です。
質疑応答:産業機械事業の利益率が伸びていない要因について
司会者:「産業機械事業の利益率が伸びていないのはなぜでしょうか?」というご質問です。
圷:射出成形機という領域は非常に幅広く、汎用機械を中心に競争が激しく、利益を出すのが難しいビジネスです。
当社では、高付加価値分野でしっかりと利益を確保できるよう利益率改善に取り組んでいます。特にデータセンター向けの小型機などについては、価格改定も進めています。これまでの受注分ではなかなか対応が難しい状況でしたが、今後はある程度の利益率の伸びを期待しています。
質疑応答:今後の資本政策の実施について
司会者:「総還元性向70パーセント以上を打ち出されていますが、今後、新たな資本政策を実施するのでしょうか?」というご質問です。
圷:総還元性向70パーセント以上という目標は単年度ではなく、中期経営計画の4年間全体で総還元性向70パーセント以上と設定しています。株価水準や投資機会、キャッシュポジションと総還元性向との整合性を総合的に勘案し、資本政策の実施を検討していきます。
質疑応答:米国関税還付の影響について
司会者:「米国関税の還付の影響はありますか?」というご質問です。
圷:米国ではトランプ大統領が関税を課したことにより、輸入した機械に対してすべて関税を支払ってきました。関税が法にそぐわないということで連邦政府が還付を開始し、現時点で還付金が返ってきています。
返ってきた金額については上期の収支に計上しています。機械のコストや前年分については、利益として計上しました。
質疑応答:工作機械事業の成長について
司会者:「工作機械事業の好調は放電加工機だけでしょうか? 金属3Dプリンタやレーザー加工機など他の機械の進捗はどうなっていますか?」というご質問です。
圷:今回の上期の結果を振り返ると、成長を牽引しているのは放電加工機です。先ほどの説明のとおり、金属3Dプリンタやレーザー加工機についても、成長分野での用途開拓を進めている最中であり、中長期的な事業拡大に向けて取り組んでいる領域となります。
新着ログ
「機械」のログ





