2026年12月期第1四半期決算説明
サイバーセキュリティクラウド、売上高は前年同期比+17.5%の成長 脆弱性診断の売上高が上場来過去最高を記録
決算サマリー

小池敏弘氏:本日はお忙しい中、2026年12月期第1四半期の決算オンライン説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。株式会社サイバーセキュリティクラウド代表取締役社長兼CEOの小池です。
はじめに、2026年12月期第1四半期の決算概要およびトピックスについてご説明します。その後、質疑応答に移ります。それでは、決算概要についてご説明します。
まず、決算サマリーです。ARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収益)は51億9,000万円、売上高は13億9,000万円、営業利益は3億6,000万円で、いずれも順調に推移しています。トピックスについては後ほどご説明します。
業績の概況

業績の概況です。売上高は13億9,000万円で、通期目標の60億円に対する進捗率は23.2パーセントと順調に推移しています。営業利益は、通期目標である12億円に対する進捗率が30.2パーセントと、想定を上回る推移となっています。
ARRの推移

ARRの推移です。全体では前年同期比16.2パーセント増と堅調に推移しています。近年、生成AIの普及に伴い、AIそのものやAIを活用したソフトウェアによる通信量が世界的に大幅に増加しています。
特に多くのサービスが「AWS」や「Google Cloud」などのクラウドプラットフォーム上で構築され、それらを通じて通信が行われています。当社の「WafCharm」は、クラウド上の通信量が多いほど売上が増える従量課金型のビジネスモデルであるため、通信量の増加が売上拡大に寄与し、上昇基調にあります。
また、現在複数のプロダクトで価格改定を予定しています。こちらを順次実施することで、ARRのさらなる向上が見込まれます。
売上高の推移

売上高の推移です。売上高は13億9,300万円で、前年同期比17.5パーセント増となりました。グラフ上部の薄い色の部分はその他収益を示しており、ストック型ではなくスポット収益を表しています。
その他収益の比率は徐々に増加しています。サブスクリプション型で収益を上げるSaaS企業では、ストック収益比率が高いほうが望ましいという見方もあります。
当社では、脆弱性診断を健康診断のような位置づけで提供しています。まず、対象となるWebシステムに潜在的な問題がないか診断を行い、その後、当社のストック収益に関連するソフトウェアを活用していただくことで、安全性を維持していただくという流れを理想としています。
この脆弱性診断の売上がこれまでになく好調であることは、今後のストック収益の拡大にもプラスの影響を与えると考えています。
営業費用(売上原価・販売費及び一般管理費)の推移

営業費用についてです。人件費は、前年度の第4四半期末に決算賞与を支給した影響で第1四半期は減少していますが、人員数は順調に増加しています。
また、当社はソフトウェアメーカーとして複数の製品を開発しており、サーバーなどのインフラコストが一定の割合を占めています。継続的に最適化に取り組んだ結果、前四半期比で通信費が減少しました。
これにより、今回、粗利率の改善にも貢献しはじめています。引き続き、経営と開発部門の双方で改善を進めていきたいと考えています。
従業員数の推移

従業員数の推移です。2026年3月末時点で179名となりました。この数字には反映されていませんが、4月に新卒社員を受け入れ、引き続き人員数は増加しています。
(参考情報)当社グループにおけるAI戦略

当四半期のトピックスをご紹介します。まず、多くの企業と同様に、当社にとってもAIへの対応は重要なテーマです。こちらは参考情報として、当社グループのAI戦略を1ページにまとめたものです。当社およびサイバーセキュリティ業界におけるAI活用は、大きく3つの領域に分かれます。
まず、スライド左側の「AI for Security」は、セキュリティ製品・サービスにAIを組み込む領域です。「攻撃遮断くん」「WafCharm」などの外部からの攻撃を防ぐ製品では、生成AIではありませんが、従来から機械学習技術を活用してきました。現在は、より高度な計算が可能なAIを実装することで、防御精度を向上させることを日常的に行っています。
「CloudFastener(クラウドファスナー)」は、お客さまのシステム全般のセキュリティ運用を支援するサービスです。運用に必要な人の経験や知識をAIに置き換える取り組みを進めており、AI活用を前提としたサービス導入が進んでいます。これにより、人件費を含む製品提供コストの抑制に加え、品質向上も実現できると考えています。
続いて、中央の「Security for AI」は、AIを活用する時代にどのようなセキュリティが必要かという領域です。当社の視点から言えば、新たな事業領域に近い位置づけです。
昨今、AI利用による情報漏えいや、AIが意図せず機密情報を外部に渡してしまうといったリスク・課題が話題になっています。具体的な内容は差し控えますが、AI活用による課題解決のニーズは高まっています。
当社としてもこの領域に強い関心を持っており、新たなサービスとして、今後断続的に新サービスを投入していきたいと考えています。
最後に「AI-Native Organization」についてです。当社は一般的な会社組織として、組織運営においてAIを活用し、生産性向上を図る取り組みを行っています。特に開発部門では、日常的にAIを活用して業務効率化を進めています。
また、当社特有の取り組みとして、さまざまなセキュリティ関連の情報やデータを分析し、それを実用的な情報へと変換する用途にもAIを活用しています。
その他、セールス領域やコーポレート領域でも、活用可能な分野からAIの導入を進めています。サイバーセキュリティ企業におけるAIの活用には、多様な切り口があります。AIの技術革新も非常に速いため、情報や利用可否の意思決定を一元管理する戦略策定の組織横断チームとして、「AI Trust Board」を組成しました。以上が1つ目のトピックです。
グループのAI戦略を加速させる推進組織「AI Trust Board」を新設

私とともに代表権を有するCTO渡辺を中心に、「AI Trust Board」を組成しています。主要メンバーはそれぞれ、サイバーセキュリティやAIテクノロジー領域など、異なる専門的な知見を有しています。
また、昨年グループ入りしたDataSign社は「Data & Trust」として、主権を持つ人がデータを安全かつ適切に取り扱うべきという考えの下、事業開発を進める会社です。このような知見を活かし、当社がAI時代にどのように対応していくべきかを検討しています。
今後は、新サービスの投入や既存製品へのAI実装による効率化・高収益化のニュースについて、継続的に発信していきたいと考えています。
総務省事業を通じASEAN各国政府から技術信頼を獲得

当社によるASEAN各国への情報および知見の提供についてです。総務省が主導するASEAN諸国向けのサイバーセキュリティ研修プログラムがありますが、その中に当社も選定されました。
当社は特にクラウドセキュリティ分野に強みを持っています。ASEAN各国は、まさにクラウドの活用が進展するタイミングにあり、各国の政府機関の方々に対して、当社から実践的な知見を提供しました。
当社としてもアジア各国での事業拡大を進めていますが、ASEAN諸国は日本以上に、政府機関の意向やセキュリティビジネスにおけるガバメント領域の比率が高いと感じています。そのため当社も、政府機関とのコミュニケーションが非常に重要だと認識しています。
その中でこのようなプログラムに選定されたことは、世界への貢献のみならず、当社自身の成長にもつながるものと考えていますので、今回ご紹介しました。
クラウドインシデント対応強化による事業領域の拡大

最後に、「CloudFastener」についてご紹介します。「CloudFastener」の新サービスとして、「IRDFオプションサービス」の提供を開始しました。「IRDF」とは、「インシデントレスポンス・デジタルフォレンジック」という用語の略称です。
これは当社にとって大きな取り組みです。サイバーセキュリティにおいて、平時は不正アクセスの監視や攻撃からの防御・遮断を行っています。
当社の祖業であるWAFの「攻撃遮断くん」は、スライドに示している矢羽根の中でいうと、防御領域を担います。つまり、常に平時の状態を保つための防壁を提供してきました。そこから監視範囲をさらに拡大したのが「CloudFastener」です。
しかし、昨今はさまざまな部分でインシデントが発生する可能性があり、有事の際の対応力が一層重要になっています。有事発生時の被害範囲の抑制や対応速度は、平時にどの程度準備を進めていたかに大きく左右されます。
例えば、Webシステムで情報漏えいが発生した際には、「誰が、どの経路でアクセスしたか」といった履歴を調査し、原因を突き止める必要があります。そのためには、サイバーセキュリティ業界でいう「ログ」が適切に取得され、保管されていることが重要です。
さらに、複合的にデータを確認する必要があるため、必要なデータがどこに存在するのかを平時から把握し、準備しておくことが求められます。防犯カメラがなければ、侵入された際に犯人の特定や追跡ができないのと同じです。
平時の万全なシステム監視はもちろんのこと、有事の際にも迅速にリカバリーが可能となる体制をセットで提供しています。この点はお客さまにとって非常に価値の高いサービスであると考えています。こちらは開始直後にもかかわらず、特に大手のお客さまを中心に非常に高い関心をお寄せいただいています。
国内の独立系ソフトウェアベンダーとして初の認定を獲得

新サービス「IRDFオプションサービス」の提供開始とともに、今回AWSのコミュニティにおいて「Security Incident Response Ready パートナー」の認定を取得しました。現時点でこの認定を取得している企業はグローバルでも限られており、取得時点ではスライドに記載している会社のみで、多くが大手企業となっています。
当社のような日本のITベンチャーがこの認定を取得できたことは、高い技術力だけでなく、ここ2年から3年にわたりクラウドセキュリティ領域に注力し、知見を積み上げてきた成果だと考えています。これは当社にとって大きな強みであり、今後の営業活動や事業成長にも寄与すると認識しています。
以上で、決算概要およびトピックスの説明を終了します。
質疑応答:「CloudFastener」の成長率鈍化について

「『CloudFastener』の成長率が鈍化していることについて、考えを教えてください」というご質問です。
まず、ポテンシャルという観点では、この成長率には満足していません。より大きな成長を実現したいと考えており、「CloudFastener」を必要としているお客さまはまだまだ数多く存在すると強く認識しています。
この前提をもとに考えると、ARRベースでは、四半期もしくは年間での成長率がやや緩やかに見える部分があると思っています。一方で、引き合いの件数やお客さまの関心は順調に増加しています。
「CloudFastener」は非常に新しいコンセプトの製品であり、市場には競合するサービスや製品がほとんど存在しません。そのため、一度価値をご理解いただければ、評価していただけるケースは多いものの、この製品の正しい価値をお客さまに伝える点では、依然として試行錯誤を続けています。
当社が公開している導入事例をご覧いただくと、非常に信頼性の高い大手企業からの受注が着実に増加しています。これは当社にとって大きな自信につながっており、今後さらに成長できるという確信を持っています。
営業手法やお客さまに伝えるべきメッセージについては、今後さらに調整を進めていきます。お伝えしたとおり、AIの普及に伴い、各社の通信量が非常に増え、動きが活発化しています。動きが活発になるほどセキュリティリスクは高まります。
「CloudFastener」は長期的に見て爆発的に成長することを確信していますが、現在は成長に向けてさまざまな試行錯誤を行い、爆発に至る前段階であると認識しています。
質疑応答:営業利益率改善の要因について
「当四半期は営業利益率が26パーセントまで大きく改善しましたが、この改善は一時的なものではなく構造的なものですか? 特にAI活用による効率化、サポート工数の削減、顧客単価上昇など、どの要素の寄与が最も大きかったのかを教えてください」というご質問です。

今回、高い営業利益率を達成できた主な要因としては、インフラコストの最適化や、AIを含めた運用効率化が挙げられます。ご質問いただいた「一時的か構造的か」については、構造的かつ継続的な施策を実施できていると考えています。

一方、当四半期は、脆弱性診断の売上が年度末の3月末に向けて非常に多かったことに加え、一部政府系の入札案件があったことなど、利益率が多少良い売上があったことも事実です。
粗利益の向上に長年取り組んでおり、現時点ではその道筋が立ってきたと考えています。今後は、特殊な要因がなければ粗利益は上がっていくと見込んでいます。
質疑応答:ARRとNRRの現状およびアップセル・クロスセルの進捗について

「現在のARRおよび既存顧客のNRR(Net Revenue Retention:売上維持率)のトレンドについて教えてください。アップセルやクロスセルはどの程度進んでいますか?」というご質問です。
ARRについては、全体としてどれだけストック収益をもらえているのか、どれだけ売れているのかというお話であると理解しています。NRRについては、既存のお客さまにおいて追加で何かが売れているのか、あるいはオプションを購入していただいているのかというお話だと認識しています。
当社では、今年からARR全体を伸ばすことはもちろんのこと、アップセル・クロスセルに多く取り組むことを大きなテーマとして掲げています。そのため、ご質問いただいた点については、私たちも非常に注目している部分であることは間違いありません。
全体のARRについては、当四半期の成長率は前年同期比16.2パーセント増となりました。製品ごとに順調に推移しているものもあれば、もう少し成長させたい部分もありますが、それぞれが補完し合いながら順調に成長していると考えています。
NRRについては、具体的な数値は開示していませんが、アップセル・クロスセルは順調に進んでいます。また、そのための施策を数多く打ち込んでいるところです。

一方で、当社の既存製品は、必ずしもクロスセル・アップセルが行いやすい製品というわけではありません。
そのため、会社全体として2030年中計経営計画達成に向けて、プロダクトの改善・改良を進め、クロスセル・アップセルを実施しやすいようにすることが必要です。また、スライド左側と右側に記載しているような、重ねて販売できる新しいサービスのラインナップを増やしていくことも重要です。
この施策は2026年から本格的に進めていこうと計画しており、第1四半期においてはまだ道半ばといった状況です。今後、クロスセル・アップセルは確実に加速していくと考えています。
これらが再現性の高い仕組みとして確立された際には、NRRなどの数値の開示も含めて検討していきたいと考えています。現時点では、それに向けて努力を進めており、実際にクロスセル・アップセルが進んできている状況です。
質疑応答:営業利益率の見通しについて

「第1四半期は営業利益率26パーセントとなり、通期予想の20パーセントを大きく上回っています。これは、広告宣伝費・R&D・人件費等の投資が第2四半期以降に後ろ倒しになっているだけでしょうか? それとも構造的なコスト削減の成果でしょうか?」というご質問です。
先ほどのご質問への回答でほぼカバーできているかと思いますが、もう少し具体的にお話しします。広告宣伝費は季節性もありますので、現時点の見込みとしては増加していく予定です。人件費については今後も人員を増やしていく予定であり、特にAI分野を中心にR&Dも進めていく方針です。
後ろ倒しになって最後にまとめて使うのかという点については、そのようなことはありません。構造的なコスト削減効果も影響していますので、決して見た目上だけではないとご理解ください。
質疑応答:「WafCharm」の収益モデルにおける業績のボラティリティについて
「第1四半期はAI普及に伴う通信量増加が『WafCharm』の従量課金売上を押し上げましたが、トラフィック依存の収益モデルは、今後の業績のボラティリティを高めるのではないでしょうか? 現在、ARRに占める『WafCharm』の従量課金売上の割合が何パーセントまで高まっているかも併せて教えてください」というご質問です。
「WafCharm」は、固定でいただいている基本料金のような収益と、期間中の通信量に応じてプラスアルファでいただく従量課金売上という2つの収益によって構成されています。トラフィック依存、すなわち通信量に依存することで、今後の業績にボラティリティが生じる可能性についてお答えします。
確かに通信量は当社でコントロールできるものではなく、過去も今後も変動性が存在することは事実です。そのような意味では、ご指摘のとおりだと思います。
一方で、当社は「WafCharm」の事業成長について、基本料金、すなわち継続的にご利用いただく固定の売上を基に計画を立てています。現在も解約率が0.94パーセントと低い水準を維持していることから、トラフィックに依存した、ボラティリティが高く読みにくいものという捉え方はしていません。
むしろご利用いただいているお客さまが着実に増え続け、固定料金に加えて従量課金売上が上積みされることで成長していくことを期待しています。
ARRに占める従量課金売上の割合に関しては、現時点で個別の開示は行っていません。ただし、先ほどお伝えしましたように、当社としてはアップセルを意図的に発生させたいと非常に強く思っています。
「AIを多くの人が使ったから通信量がたまたま増えた」というのは意図してできないため、結果論としては良いものの、当社が収益をコントロールするという観点では少し弱いと考えています。
現時点では固定の基本料金が収益のほとんどを占めているため、事業への貢献度という意味では、従量課金売上の影響は限定的です。
ただし、従量課金売上をさらにコントロールできるように商品プランや機能を改良することで、より多くの売上を確保することは、具体的な話には至っていないものの、1つの検討材料ではあります。
このように意図的にコントロールできるように構造を転換した際には、ご質問いただいた従量課金売上の割合についての開示を含めて検討できるのではないかと考えています。
質疑応答:「攻撃遮断くん」の価格改定について

「主力である『攻撃遮断くん』のARR成長率が前年同期比4.7パーセント増と鈍化しています。これを打破するための、計画中の価格改定の実施時期、対象範囲、解約率への影響について現時点での考えを教えてください」というご質問です。
「攻撃遮断くん」は全体として緩やかに成長を続けており、前年同期比4.7パーセント増と、やや鈍い印象を受ける点は私も同感です。価格改定に関しては、「攻撃遮断くん」を対象とするかどうかも含め、現時点では具体的な回答を差し控えたいと思います。
「攻撃遮断くん」は、全体の市場規模としては非常に大きなものではありませんが、複数の外部機関のレポートによると、クラウド型でWAFを提供する領域において、当社がマーケットリーダーであると評価されています。
そのため、値上げや機能追加といった具体的な施策を含め、当社がどのような製品戦略を採用するのかは、日本のクラウド型WAF市場に大きな影響を与えると認識しています。
単純に価格をどのように変えるかということだけではなく、長くご利用いただいている「攻撃遮断くん」のお客さまや、今後新たにご検討いただくお客さまに対し、末永く満足してご利用いただくための最適なプランとは何かを現在検討しています。
解約率への影響についても同様です。例えば最初に値上げを行い、お客さまが乗り換えた結果、いろいろな問題が生じたり、慣れない製品の利用で予期せぬトラブルが発生したりするのはあってはならないことです。
そのため、解約率を大幅に上げてまで、多額の料金を払っていただけるお客さまだけを対象にすることは現時点では想定していません。
当社は社会インフラ・経済インフラの一端を担う存在と考えていますので、緩やかな成長を維持しつつ、収益をしっかりと確保していけるバランスの取れたポイントを模索することが現時点での考えです。
質疑応答:「Claude Mythos」の影響について
「話題となっている『Claude Mythos(クロード・ミュトス)』を御社ではどのように受け止めていますか? サイバー関連の株価にはマイナスの影響があったようです」「『Claude Mythos』の性能は、御社の売上に影響はありますか?」というご質問です。
ニュースでも話題となっているとおり、「Claude Mythos」は非常に性能が高く、日本だけでなく米国においても非常に高い注目を集めています。「Claude Mythos」は、おそらく数日から数ヶ月の間にさらにアップデートされていくと考えられます。
したがって、「Claude Mythos」そのものよりも、これほど進化が早い生成AIの能力を、我々がどのように見定めていくかが重要だと思います。
また、実際に事業を営んでいるすべての会社やそれぞれのシステムに対する脅威が非常に高まっており、防御しなければならないニーズも増加しています。特にAIが日常化していく中で、攻撃・防御の両面においてAIの影響力が増大していくと考えています。
表面的な話として、「『Claude Mythos』があらゆる脅威を見つけて攻撃できる」といった話は1つの事実ではあります。
しかし、当然ながら、それがすべての世界経済を破壊し尽くすような事態になれば、誰にとっても利益にはならないため、一定の均衡が保たれると考えています。もちろん、防御側も対策を講じる必要はあります。
また、外側から調べる限りにおいての脅威を高度化できることが事実であったとしても、それによりすべてのアプリケーションやシステムが機能しなくなるわけではありません。例えば、そのような脅威を防ぐために構造を変更し、異なるかたちでシステムやアプリケーションを動かし続けることは十分に可能です。
AIの技術自体は非常に優れていますし、例えば「攻撃遮断くん」や「WafCharm」と最先端AIを比較しても、脅威が相対的に高まるとは思います。しかし、私たちもそれら(AIに対する防御技術)がほどなく実装されていきます。
また、サイバーセキュリティの領域では、基本的に多層防御を行うことが基本的な考え方です。そのため、当社ではWAFだけではなく、複数のレイヤーで監視を行います。
一定の段階まで攻撃が進行した場合でも、どこかで防御を行います。仮に「Claude Mythos」のような高度な脅威が攻撃を成功させたとしても、その後のリカバリーに関するニーズは、今後ますます増加すると見込んでいます。
サイバーセキュリティ領域における生成AIの技術的な進歩は、一見すると脅威に映る側面もあります。確かに、特定の計算や処理においては脅威となり得るため、場合によっては勝ち目がないように見える場面もあるかもしれません。
しかし、当社としてはここを見越しつつ、運用・運営、対応・リカバリーを含めた包括的なサービスを提供することで、AIの普及がむしろ商機になると考えています。技術的な進展がもたらす新たなニーズと商業的なメリットを考慮すると、私たちにとっては非常にプラスになると捉えています。
サイバー関連企業の株価にマイナスの影響があったことは事実です。当社も「Claude Mythos」が公開された時、週明けに株価が大きく下がりました。「むしろチャンスなんだけどな」と、少し悲しい思いをしました。
しかし、AI時代においてどこから手をつけるべきか、多くの方が混乱している状況です。そのため、ここでのニーズの拡大は間違いないと見込んでおり、中長期的にはプラスに転じるのではないかと期待しています。
質疑応答:M&Aの進捗状況について
「M&Aの進捗状況をお話しできる範囲でお聞かせください」というご質問です。
M&Aの進捗状況についてはお伝えできないことも多くあり、ご満足いただける回答になるかわかりません。ただし、昨年までと今年からのM&Aへの取り組み姿勢を比較すると、力の入れ具合が大きく変わっていることは間違いありません。これに伴い、ソーシングをはじめとした具体的な取り組みや関係各所との話し合いが非常に活発化しています。

当社は現在、スライド中央に示しているサービスを有しています。これに加え、左右の要素やこれを支えるAI基盤も含め、クロスセル・アップセルを進めるためにラインナップを拡充していく取り組みを行っています。
また、LTV(顧客生涯価値)については、セキュリティが初めて必要になった時から、事業が成熟し、閉じる時までの非常に長い期間にわたり、さまざまな場面で当社との接点を持ってもらうことを目指しています。その中でも、M&Aは非常に重要な施策と捉えています。
昨年、上場後初の増資を行い、事業の非連続的な成長を目指しています。2030年までの間に、早い段階でM&Aを実行できればと考え、現在進めているところです。今後、良いニュースをお届けできるように強化していきます。
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