第133回 個人投資家向けIRセミナー 第4部
Laboro.AI、主要事業は上期売上高33%成長 AI活用による生産性向上と技術基盤のソリューション提供によるクロスセルの創出で中期成長へ
会社情報

椎橋徹夫氏(以下、椎橋):株式会社Laboro.AI代表取締役CEOの椎橋徹夫です。よろしくお願いします。当社を初めて知る投資家のみなさまもいらっしゃるかと思いますので、簡単に企業の概要とビジネスモデルについてお話しします。
当社は2016年4月に創立し、ちょうど10年が経過しました。3年前の2023年7月には東証グロース市場に上場しました。現在、従業員数は約120名です。この後にご紹介しますが、事業内容としてはスライド左下に記載のとおり、カスタムAIという事業を行っています。
経営陣紹介

椎橋:経営陣についてです。私、代表取締役CEOの椎橋と、もう1名の代表取締役COO兼CTOである藤原を含めた取締役4名、監査役3名、執行役員5名の体制です。
Laboro.AIのミッション

椎橋:当社はミッションとして2つのことを掲げています。「すべての産業の新たな姿をつくる。」と「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」です。
テクノロジーとビジネスを適切につなぐことで、さまざまな業界の企業のイノベーションを起こすパートナーになることを目指しています。
カスタムAIソリューション事業の全体構造

椎橋:具体的にどのような事業を行っているかですが、カスタムAIソリューション事業という事業を柱にしています。
狙う市場としては、「バリューアップ型」と表現しています。AIの取り組みは大手企業では非常に進展していますが、日本国内ではまだ業務効率化やコスト削減を目指した取り組みが中心であると考えています。
一方で、本当に大きなイノベーションを生む取り組みとしては、企業の売上が大きく向上する、新しい製品やサービスが生み出される、ビジネスモデルが変わるといったことが挙げられます。当社はAIを活用し、そのような企業のバリューアップを目指す取り組みに注力しています。
その中で、ビジネスモデルとして提供するサービスが2つあります。スライド左下に記載の「AI-ソリューションデザイン(AI-SD)」は、端的に言うと、企業ごとに最適なAIソリューションをゼロからフルカスタムで開発する取り組みです。
加えて、スライド右側の「エージェントトランスフォーメーション(AGT-X)」です。最近「AIエージェント」という言葉を耳にすることが増えたかと思います。このエージェントを活用し、セミカスタムのかたちで迅速に大きな成果を生み出す取り組みを行っています。
この2つの取り組みを提供サービスとして行っています。
「カスタムAI」提供の流れ

椎橋:カスタムAIのご提供の流れです。ポイントとしては、一気通貫で、AIを活用してどのようにビジネスを変革するかという企画構想や要件定義などからスタートし、中長期的にAIを導入した事業へと変革していく過程を伴走して進めていきます。
また、単なる開発だけではなく、コンサルティングという形式でビジネスをどのように変革していくかを共に考え、実行していくスタイルを取っています。
カスタムAIソリューション事業における注力領域

椎橋:注力領域です。先ほどビジネスモデルのお話でも触れた、フルカスタムの「AI-ソリューションデザイン(AI-SD)」と、セミカスタムの「エージェントトランスフォーメーション(AGT-X)」における技術の注力ポイントとして、特にフルカスタムの分野では、生産方法や設計の最適化にAIを活用することを強みとしています。
また、生成AIを中心としたエージェントを用い、AIの活用をさらに広げていくことを目指す取り組みも行っています。加えて、中長期的な投資領域として、さまざまな拡張を進めるための探索を続けています。
事業の全体構造

椎橋:事業の全体構造です。まず、当社Laboro.AIのコア事業として、カスタムAIソリューション事業があります。
加えて、グループ会社に連結子会社のCAGLA社があり、主にシステム開発を行っています。カスタムAIとシステム開発、この2つを合わせた事業で全体を構成しているかたちとなっています。
2026年9月期第2四半期の総括

椎橋:ここから決算のご報告に入ります。2026年9月期第2四半期の業績です。
全体総括として、スライド上段には2026年9月期第2四半期累積の連結数字を記載しています。売上高は13億2,600万円、売上総利益は8億7,900万円、営業利益は2億1,100万円、当期純利益は1億4,900万円と、上期はこのように着地しました。
スライド中段はセグメントごとの数値です。カスタムAIソリューション事業では、売上高が13億200万円で、前年比33パーセントの成長を遂げています。売上総利益は8億5,300万円、営業利益は2億800万円です。
システム開発事業では、売上高4,700万円、売上総利益2,600万円、営業利益200万円となっています。
全体的には、計画どおり、または計画をやや上回るペースで進展している状況です。カスタムAIソリューション事業は、この第2四半期が単四半期として過去最高の売上水準を達成し、狙いどおり順調に成長しています。
システム開発事業は、第1四半期においてタイミングの関係で赤字となっていましたが、第2四半期累計では黒字で着地しており、計画どおりの進展となっています。
スライド下段は今期の通期予想です。期初に掲げた数字を変更せず、売上高24億8,600万円、営業利益2億9,400万円、当期純利益2億100万円を引き続き目標として進めています。
半期までの進展状況は計画をやや上回って進んでおり、中期的にさらに大きな成長を目指しています。詳細は後ほどお話ししますが、今期の通期で計画を大きく上回る進展を見せられた場合、余剰利益を中期的な成長に向けた投資に充てる考えです。
塩谷航平氏(以下、塩谷):投資に関してですが、下期にはある程度の計画があると認識しました。具体的な内訳や、どの費用項目や投資項目に費用がかかりそうか、現時点でお答えいただける範囲で教えていただけますか?
椎橋:まず、下期および通期が終わる時点でどのくらいの余剰分が生み出せるのかについてですが、正直に申し上げると、まだ不確定な要素が多い状況です。その中でも可能な限り高い成果を目指し、生じた余剰分を適切に投資へ回していく方針です。
現時点で申し上げられることとして、まずは優秀な人材を早期に採用していくことです。したがって、組織拡大や採用に対して先行投資を進めていきます。
また、後ほどお話ししますが、当社はAIをクライアントや顧客企業が活用できるように支援する事業を展開しています。その中で、自社の価値提供やサービス提供そのものもAIによって生産性が大幅に向上する可能性が見えつつあります。
一人ひとりのAI装備率という表現を使っていますが、一人ひとりがAIをより多く活用することで生産性を向上させていきます。そのため、AIを導入するために必要な投資やコストが発生しますが、そのようなところに対して、できるだけ余剰分を振り向けていきたいと考えています。
2026年9月期 第2四半期 損益計算書

椎橋:第2四半期の損益計算書です。売上高は13億2,600万円で、通期全体に対する進捗率は53パーセントとなっています。四半期ごとに成長を目指している中、半分が終わった時点で進捗率が50パーセントを少し上回っており、想定していたよりもやや速いスピードで成長できている状況です。
粗利率は累計で66パーセントとなっています。通期の予想では65パーセントとなっているため、ほぼ想定どおりの水準であるといえます。また、営業利益率は16パーセントとなっており、通期予想の12パーセントを上回る水準をこの半期で達成しています。
コスト構造

椎橋:背景にあるコスト構造を少し見ていきます。2025年9月期第2四半期の累計と比較すると、人件費や研修・採用費が数ポイント上がっています。
営業利益率は、2025年9月期第2四半期の累計21パーセントから、現在は16パーセントに減少しており、この差分は人件費や採用費が影響しています。
昨年の第2四半期までの状況として、採用が計画どおりに進まなかったため、採用コストが使い切れなかったという面がありました。しかし、今期は採用活動が計画的に進み、人件費や採用費に反映される結果となっています。
貸借対照表サマリー

椎橋:貸借対照表です。大きな変化はなく、引き続き余力を確保した財務基盤となっています。
余力を確保している一方、この財務基盤を使った成長に向けてもう一段踏み込んでチャレンジをしていく必要があると認識しています。後ほどお話ししますが、M&Aを含めたインオーガニックな非連続成長にさらに踏み込んでチャレンジしていきたいと考えています。
売上高/営業利益の四半期推移

椎橋:各セグメントについて順にご説明します。まず、カスタムAIソリューション事業です。四半期ごとの売上高および営業利益ですが、売上高は第2四半期単独で6億8,600万円を記録し、スライドのとおり、過去最高の売上高となっています。
営業利益は単四半期で9,100万円となり、第1四半期よりやや減少しています。要因として、先ほどご説明したとおり、採用が順調に進んだことで人件費や採用費が増加している点が挙げられます。
2026年9月期 第2四半期 損益計算書

椎橋:P/Lです。スライド右端に記載のとおり、売上高は2026年9月期第2四半期累計で13億200万円となっており、前年の上期と比べて33パーセントの成長となっています。粗利率は累計66パーセントですが、前年比で3ポイントから4ポイント程度下がっています。
ただし粗利率については、外注比率の変動などで一定の変化があることを想定しており、計画上も6割から7割程度を健全な水準としています。そのため、現状は健全な水準の範囲内であると見ています。
営業利益ですが、利益率は累計16パーセントとなっています。前年比で5ポイント下がったかたちですが、先ほど少し触れたとおり、前年は採用の進展がやや遅れたため、逆に上期の利益率が上がっていた構造となっていました。したがって、計画に近い進捗であると見ています。
塩谷:カスタムAIソリューション事業の粗利率が上下する要因について、外注費の影響が大きいというお話でした。これは季節要因ではなく、案件によって変動するという理解でよいでしょうか?
椎橋:そうですね。当社では、AIのエンジニアリングと、それに付随したシステム開発のエンジニアリングをセットで提供すること、つまりAI単独ではなく、システムとして利用可能にすることが重要になってきています。
その中で、案件によってシステム開発の比率が大きくなる場合や、逆にAIの比率が高い場合など、案件の種類、フェーズに応じて構成比が変わることがあります。システム開発が多い案件が増えると、外注費の比率が上がるといったことが生じています。
塩谷:それに関連して、AI実装でエージェントを使用する案件については粗利率が下がるといった特徴があるわけではないという認識でよろしいでしょうか?
椎橋:現時点では、恒常的な差異があるとは想定していません。傾向として、エージェントを活用する場合はシステム開発の比率が高くなるケースが足元では見られる状況です。
ただ、「AI-ソリューションデザイン(AI-SD)」においてもシステム開発の比率が上がってくる部分があると考えています。そのため、各提供サービス間でコスト構造や粗利率について大きく違いが生じることは、現状想定していない状況です。
顧客ポートフォリオ(1/3):業界別顧客構成(2Q累計)

椎橋:「顧客ポートフォリオ」として、どのようなお客さまが全体の基盤を構成しているのかについてお話しします。
まず、業界別の状況です。当社が注力する領域は大きく2つあります。1つは、産業のバリューチェーンの川上側に位置する、もの作りや製造業です。
これを「研究開発型産業」と呼んでおり、半導体、建設、材料、自動車といった分野が該当しますが、第2四半期までで全体の65パーセント程度を占めています。
一方、産業のバリューチェーンの川下にあたる部分、生活者や消費者に近い領域は「社会基盤・生活者産業」と呼んでおり、こちらが全体の約35パーセントを占めています。
顧客ポートフォリオ(2/3):業界別売上高の推移

椎橋:もう少し踏み込んで、業界別売上高の推移を併せて見ると、直近では自動車セクターが最も大きな領域となっています。第2四半期では次に消費財/小売、さらに半導体が続きます。
半導体は、スライドのとおり、約2年前から継続的に大きな取り組みとして進めてきました。また、建設の領域も主要な領域となっています。
塩谷:自動車セクターについてですが、直近2四半期分で売上シェアが大きく伸びていると思います。これはなにか大型のプロジェクトを受注したことによるのでしょうか?
椎橋:そのとおりです。大型のプロジェクトであり、かつ顧客企業にとっては全社的にAIを活用し、変革を進めていく本格的な取り組みとなっています。これは自動車メーカーだけでなく、他の各業界でも増加している傾向にあります。取り組み自体が大型かつ長期的な性質を持つものです。
顧客ポートフォリオ(3/3):既存/新規顧客売上成長率

椎橋:既存/新規顧客売上成長率です。スライドの緑色の部分が既存顧客を示していますが、第2四半期の累計を見ると、去年の通期売上にかなり近づいてきています。昨年以前から取り組みを続けている企業とのプロジェクトが引き続き順調に進展しています。
スライドの青色の部分は新規顧客を指します。一見小さく見えますが、当社における新規顧客とは、その期に新たにプロジェクトを開始した企業を意味します。
現在はまだ半期が終わったところで、通期では下期に新たに始まる取り組みの売上も加わるため、現時点の新規と昨期の通期の新規を比較すると誤った見方になってしまいます。昨期の第2四半期と比較しても、現時点での新規顧客の割合はほぼ同じ水準を維持しており、計画どおり進展しています。
件数でいうと、当四半期だけで新たに取引を開始した企業が5社あり、累計では8社となっています。計画していた目標をほぼ達成し、若干上回るペースで進捗しています。
塩谷:新規の部分でやや伸びが鈍化しているように見える点について、私もこのグラフを誤解していたのですが、考え方としては、新規で取引を開始した企業が既存顧客に移行する過程で、1社あたりの売上規模が徐々に増加していくようなイメージでしょうか?
椎橋:おっしゃるとおりです。そのような傾向があります。小規模で始めた取引が徐々に拡大するケースや、プロジェクトをまず1部門で進め、それが全社展開されるケースも増えると思われます。新規取引から既存顧客として長期的な関係になるに従い、取引規模が拡大する可能性が高いと考えています。
塩谷:競合環境はいかがでしょうか? 貴社はこのAIの領域で業界でも早い段階から取り組まれていたと思いますが、最近競合が増え、新規顧客を獲得しにくくなっているということはありますか? それとも、従来どおり獲得できていますか?
椎橋:新規顧客の獲得が困難になっているという実態は、現時点ではないと思います。ただ、競合は特に生成AIやエージェントによって、以前よりもAI技術を一定のレベルで扱える企業が大幅に増えており、提供者側は増加しています。
一方で、ニーズも広がり、市場も急成長していると考えていますので、その中で新規顧客の獲得において、大きな障壁を感じることは今のところないという感覚です。
人員計画の見直し

椎橋:人員計画についてご説明します。このタイミングで計画の修正・見直しを行っています。1つはスライド右側に記載されている、AIエージェントの需要の増加に関する部分です。
当社では「エージェントトランスフォーメーション(AGT-X)」と呼んでいるチームがエージェント需要に対応しています。非常に多くの引き合いがあり、好調に成長しています。そのため、期初に計画していた人数よりも、採用を増やしていく方針です。
一方で、機械学習/LLM、生成AI領域のエンジニア採用競争は非常に激化しており、足元では計画からやや遅れ気味の採用ペースとなっています。
しかし同時に、コーディングエージェントやAIエージェントを活用した開発も順調に進んでいる中で、優秀なエンジニアをしっかり見極めて採用し、AIをフル活用しながら生産性を向上させる取り組みを進めていきます。
このように、半年前には見えていなかったことも見えてきたため、改めて採用計画を現在の状況に合わせつつ、生産性の向上も含めて計画するという方針で、今回の変更を行いました。
社員数の推移

椎橋:この修正計画を踏まえ、社員数の通期目標は、全体で135名です。第2四半期終了時点では全体で121名となっています。ソリューションデザイナは、この四半期で約2割増加しました。
エージェントトランスフォーメーションプロデューサー(AX-P)は、4人から6人へと1.5倍に増加しています。エンジニアも、計画スピードには達していないものの、人員の増加は進んでいる状況です。
塩谷:人材の採用計画について、現在少し修正を加えながら進めていると思いますが、プロジェクトの獲得や実際のエグゼキューションにおいて、これがボトルネックとなるようなことはありますか? 生成AIで生産性が向上することでカバーできるという理解でよいでしょうか?
椎橋:現時点では、それがボトルネックとなり、ニーズがあってお引き合いをいただいているにもかかわらず受注できない、といった事態は発生していません。
中期的には、今お話しいただいたように、生産性を向上させることと並行して、最適な人員計画を順次見直し続けていくことが重要だと考えています。
塩谷:スライド内に、報酬も含めた条件の見直しが記載されていたと思います。これについて、前年比で人件費率がどの程度上昇する見込みかについて、お答えいただける範囲で教えてください。
椎橋:具体的な水準は現在検討中の部分も多く、完全に開示するのが難しい状況です。お話しできる範囲でお伝えすると、コスト構造や事業モデルを、人件費が恒常的に増加し利益率を下げるようなモデルにすることは、まったく想定していません。
競争力のある報酬水準を提示しながら、それにふさわしい人材に来ていただくことで、生産性を向上させ、報酬アップを上回るかたちで利益を生み出すというサイクルを構築していきたいと考えています。
そのようなサイクルを回すことで、中期的には、利益率を恒常的に徐々に向上させることを目指しています。ただし、短期的には投資の観点から、利益を一時的に抑える場合はあるかもしれません。
26年9月期以降の成長戦略

椎橋:成長戦略です。これまで示してきた内容から大きな変更はなく、引き続き3つの柱を掲げています。
1つ目は事業に関する部分です。少し途中でも触れましたが、最適化や生成AIといった技術領域は、当社として非常に技術的な軸が確立されてきている分野です。これらを活かし、メリハリをつけた事業展開を進めていきます。
2つ目は、それを支える体制の強化です。そして3つ目は、これも先ほど少し触れましたが、新しい領域への染み出しの検討です。M&Aなど、インオーガニックな成長戦略とともに、新しいサービスや事業の開発を推進していきます。
2026年9月期第2四半期の事業進捗(サマリ)

椎橋:この3つの柱で、事業の進捗を少しまとめて振り返りたいと思います。まず、1つ目の柱である事業展開です。
これまでにも触れてきたように、「AI-ソリューションデザイン(AI-SD)」と「エージェントトランスフォーメーション(AGT-X)」、どちらも非常に良いかたちで進展した上半期であったと考えています。
これらの事業展開に加え、研究開発の分野も一段と強化していくことを期初から掲げており、こちらについても一定の進展が見られます。特に、コーディングエージェントやAIエージェントを活用したプロジェクトや開発手法のアップデートにより、生産性を向上させる取り組みが社内で進んでいます。
2つ目の柱については、エンジニア採用において少し課題が見えた点に触れましたが、それ以外の部分については計画どおり、順調に進展しています。
3つ目の柱については、新しい領域での事業展開やM&A、新しいサービスの開発に取り組んでいます。 この後も、それぞれについて触れていきます。
採用/育成:採用/育成の進捗状況

椎橋:採用および育成の進捗状況です。エンジニアの採用については、正直に申し上げると少し課題がありました。計画を修正しつつ、生産性を向上させるさまざまな取り組みを進めていく考えです。
新領域:「未来リサーチ」共同検証の取組みと今後の展開

椎橋:新領域として、新しいサービスの開発に取り組んでおり、「未来リサーチ」というサービスの検証を現在進めています。
簡単に説明すると、企業は新しい商品や製品を開発し、市場に投入する際、市場調査を行います。その場合、通常は何百人、何千人といった規模の消費者を対象に「このような商品が出たら買いますか?」や「いくらで買いますか?」といったアンケートを実施します。
「未来リサーチ」は、数百人、数千人、あるいは1万人といった消費者を集めて、人に直接アンケートを取らなくても、消費者の回答をAIでシミュレーションできる仕組みとなっています。
つまり、実際に市場調査を実施せずとも、AIが「仮に市場調査をしたらどのような結果になるか」をシミュレーションし、結果を提示してくれるのです。
従来は数百万円の費用と数ヶ月の期間を要して実施していた調査を、短期間、具体的には1週間から2週間程度で、かつ低コストで、シミュレーションを用いてできるようにすることを目指した取り組みです。
現在、これを検証していく中で、過去に実施された市場調査とAIによるシミュレーション結果が、非常に高い精度で一致することが確認されつつあります。さらに、トライアル販売として複数の企業にトライアルサービスを提供するところまで進んでいます。
主要な事業の進捗(1/4):主要取引先様

椎橋:その他、主要な事業の進捗状況です。主要な取引先企業さまの顔ぶれには大きな変更はなく、スライドに記載のとおりです。これらの企業さまとは、引き続きさまざまな取り組みを進めています。
主要な事業の進捗(2/4):主要プレスリリース

椎橋:外部のエキスパートや各領域で活躍している方々との連携も進めています。その一環として、技術顧問に須山敦志さんをお迎えしました。
主要な事業の進捗(3/4):主要な出展・講演・掲載

椎橋:主要な出展・講演・掲載についてです。
主要な事業の進捗(4/4):その他 主要なアクティビティ

椎橋:他にもさまざまな露出や発信を進めています。
システム開発事業:事業進捗

椎橋:システム開発事業の進捗です。スライドの左側をご覧ください。財務上の事業進捗状況は、冒頭でお伝えしたとおり、売上高4,700万円、営業利益200万円と着地しています。
定性的な事業進捗に目を向けると、既存の顧客企業との取り組みが良好に進み、売上にきちんと反映されています。
新規顧客の開拓については、さまざまなチャレンジがありましたが、Laboro.AIとの連携などグループ内での協力による営業活動が進展しています。組織の進展については、スライドに記載のとおりです。
2026年9月期通期の売上高及び営業利益の予想

椎橋:ここまでの事業進捗を踏まえ、通期の業績見通しについてご説明します。数字としては、冒頭でも触れたとおり、期初に掲げた内容と変わらず、30パーセント程度の成長を目指していきます。
さらに、余剰の利益が見込める場合には、それを成長に振り向け、投資していきたいと考えています。
中期方針 2026-2030

椎橋:中期方針の全体像です。中期の成長に向けた方向性について、この場で少し触れておきたいと思います。当社はこれまで中期計画を策定していませんでしたが、第4四半期中を目途に新たに策定し、ご説明する機会を設けたいと考えています。
本日は、大きな方向性についてお話しします。3つの項目でスライドに記載していますが、1つ目は「経営体制の変革」です。これは意思決定を迅速化し、よりダイナミックに、過去の延長ではないさまざまなチャレンジを可能にする体制を整えることを指します。
2つ目として、当社の中核事業であるカスタムAIソリューション事業を大きく変革し、飛躍的に成長させていきます。
3つ目は「新領域創出の体制整備」です。これはM&Aの分野において、さらにアクセルを踏み込んで推進していく取り組みを意味します。
1 経営体制の変革

椎橋:1つ目の「経営体制の変革」についてです。当社は2人の代表がいる構成になっており、これまで通常であれば経営チームが担っている部分も、2人の代表でカバーしてきました。また、さまざまな意思決定について合議制にすることで精度を高めていました。
しかし、市場環境が非常に早いスピードで変化している中、経営チームも成長してきています。このような状況を踏まえ、CXO制を拡充し、CXOチームを中心に迅速かつダイナミックな経営を推進するかたちへとシフトしています。
また、インセンティブ報酬についても、迅速でダイナミックな経営に合わせて変更していきます。これが1つ目のポイントです。
2 既存事業(カスタムAI)の変革(1/3)

椎橋:2つ目の「既存事業(カスタムAI)の変革」についてです。足元では、すでにいくつかのパイロットプロジェクトで、生産性が大きく向上するケースが見られます。
スライド左側に例がありますが、従来であれば3人月程度で行っていたプロジェクトを、AIをフル活用することで工数を3分の1、つまり1人月ほどでできるというものです。
完全に人月単価で進める場合、価格も3分の1になるところですが、当社が注力しているバリューアップ領域では、成果に対して報酬をいただく形態にしやすいため、工数を削減してもプロジェクトの単価は維持できるケースがいくつか出てきています。
このような事例を増やしていくことが目標であり、非常に重要なポイントとなります。
塩谷:生産性が大きく改善されるプロジェクトがあると理解しました。このような生産性を引き出しやすい案件にはどのようなパターンがありますか?
椎橋:製造業向けの最適化ソリューション開発において、他社さまには相対的に難しい、当社のユニークな強みを活かせる部分は取り組みやすいです。
ただし、さまざまなプロジェクトタイプも含めて、顧客企業さまにとっての企業変革を的確に支援し、大きなリターンを生み出せる取り組みにしていくことで、このバリューベース、価値ベースでのプライシングは、技術領域に限らず実現できる可能性があると考えています。
塩谷:価値ベースのプライシングを採用しているからこそ、工数削減があっても単価が下がらないということでしょうか?
椎橋:そうです。それが非常に重要なポイントだと思います。
2 既存事業(カスタムAI)の変革 (2/3)

椎橋:1人当たりの生産性を向上させることに加えて、高い生産性を発揮できるチームや組織を拡大することが非常に重要だと考えています。
現在、採用力の強化や離退職率の抑制に取り組んでおり、スライドの右側に記載しているとおり、これらが一定の成果を上げてきています。
中期的には、地道にさまざまな改善を行いながら、組織拡大の力を継続的に強化していきます。中期、3年から5年のスパンで、組織規模を数倍、具体的には現状の2倍、3倍に拡大することを目指しています。
2 既存事業(カスタムAI)の変革 (3/3)

椎橋:加えて、人月での課金だけでなく、技術基盤で課金するモデルも拡張し、クロスセルを進めていきます。スライド左側に記載していますが、まずプロジェクトとして参入し、カスタムAIの開発を一緒に進めます。
ただ、多くの企業さまでは、特定の1部門でプロジェクトを実施して終わるのではなく、それを全社に展開していきたいというニーズが非常に高まっています。一方で、全社展開の際にすべて同じようにプロジェクトを組むと、コストがかかり、スピードも遅くなってしまいます。
そこで、横展開する部分については、顧客企業が自身で、当社の技術基盤を利用しながら、カスタムAIを全社的に展開することが実現できるような基盤を提供し、それに対して一定の対価をいただくモデルを構築していくことを目指しています。
塩谷:技術基盤チャージは粗利率の改善につながる話だと考えています。これは、月額で課金するようなモデルでしょうか?
椎橋:そのとおりです。具体的なプライシングモデルは、これからさまざまな検証を進めていきますが、基本的にはクライアント企業に直接この基盤をご利用いただき、その利用状況に応じて利用料をいただくかたちを想定しています。
塩谷:目標とするARRなども、これから決めていくイメージでしょうか?
椎橋:そうですね。ただ、まずはこのプロジェクトにおいて、人月ベースで1割から2割程度、この基盤を活用いただき、横展開のフェーズで技術基盤による課金の比率が徐々に上がっていくというイメージを持っています。
3 新領域創出の体制整備

椎橋:3つ目の「新領域創出の体制整備」についてです。これはM&Aについてですが、足元では体制を整え、メンバーをアサインしながら活動量を増やす取り組みを進めてきました。活動量を増やすことで結果につながることが確認できています。
これを踏まえ、スライドの左下に記載しているとおり、戦略投資の専門組織を新たに立ち上げ、一段アクセルを踏み込み、M&Aに向けた成長のための活動量をさらに増やしていく考えです。
少し長くなりましたが、第2四半期の決算説明は以上です。
質疑応答:AI活用による生産性向上の再現性について

飯村美樹氏(以下、飯村):「AI活用による生産性向上のお話がありました。3人月から1人月でも同等の成果、1人当たり売上がおよそ3倍という解説について、このモデルは一部の案件限定なのか、それとも中長期的には全案件に横展開が可能な再現性があるの
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