logmi Finance
logmi Finance

今回の記事では、新業態である「Workman Colors」を拡大し、同時に増収増益を続けるワークマン(7564)を取り上げます。

ワークマンは、日本全国に1,051店舗(2026年2月10日時点)ありますが、中長期目標として1,500店舗まで出店していく予定です。

その中で、現在最も出店に注力しているのが、新業態の「Workman Colors」です。

同社は、こうした出店拡大の中でも、直近の決算では営業利益率20.3パーセントを達成しています。このように高い水準の営業利益率を支える3つの戦略を考察していきます。

新業態「Workman Colors」を拡大、2026年度末84店舗へ

https://www.workman.co.jp/ir_info/pdf/2026/45ki_3q_kessan.pdf

上図は、ワークマンの出店計画です。

ワークマンの店舗数は、中長期では現在の1,051店舗から1,500店舗へ拡大予定となっています。その中で最も店舗数を増やしているのが、新業態の「Workman Colors」で、2026年度末までに、17店舗から84店舗への拡大を計画しています。

Workman Colorsは2025年から出店している業態で、男女のベーシック衣料・トレンド衣料をまとめるブランドです。

つまり、従来の作業服ユーザーに加え、一般消費者(特に女性層)を取り込むことで、売上成長の新たな柱となっています。これは、ワークマンが作業服市場から一般アパレル市場へと拡張していることを示しています。

売上拡大を続けるワークマン、営業利益率は20%台に到達

ワークマンの業績は増収増益となっており、FY2025には、営業総収入が1,396億円(YoY+3.2パーセント)、営業利益が243億円(YoY+5.4パーセント)となります。

同時に営業利益率も年々改善していき、FY2026 3Q累計では営業利益率20.3パーセントまで伸長しています。

アパレル小売でも高水準、営業利益率20%の強さとは?

アパレル小売各社の営業利益率と比較すると、ファーストリテイリングは17.2パーセント、しまむらは9.2パーセントとなっており、ワークマンの営業利益率である20.3パーセントは非常に高い水準であることがわかります。

ワークマンの増収増益と営業利益率20パーセントは、「売上が伸びるほど利益が出る構造」によって支えられています。その中核となるのが、次章以降で見ていく3つの戦略です。

戦略#1 低価格で高機能な商品を提供

ワークマンの強みは、作業服で培った防水・防寒などの高い機能性にあります。そのプロ品質の技術を一般向けウェアにも展開することで、日常使いには十分すぎる性能を実現しています。

加えて、1点あたり1,200円台という平均単価からわかる通り、低価格を維持しながら高機能を両立しており、「安くて高性能」というわかりやすい価値が一般消費者から支持されています。

この「低価格×高機能」により顧客層が拡大し、売上成長のドライバーとなると同時に、高い機能性によって価格以上の価値を感じさせることで値下げ圧力が弱まり、利益率の維持にも寄与しています。

戦略#2 高いプライベートブランド比率

ワークマンの販売商品の多くは、自社企画のプライベートブランドが占めています(上図参考)。ワークマンのプライベートブランド比率は70.9パーセントと、しまむらの25.1パーセントを大きく上回る水準となっています。

この高いプライベートブランド比率により、中間マージンを抑えつつ商品開発から価格設定までを一貫してコントロールできています。

つまり、「低価格」と「高い利益率」という一見相反する要素を両立している点が、ワークマンの収益力の源泉となっています。

この仕組みにより、低価格でありながら高い利益率を確保でき、営業利益率20パーセントを支える構造となっています。

戦略#3 加盟店中心のフランチャイズ網で店舗拡大

https://www.workman.co.jp/ir_info/pdf/2026/45ki_3q_kessan.pdf

ワークマンの店舗網は、91.8パーセント(2025年12月時点)がフランチャイズで構成されており、加盟店主体の出店モデルが徹底されています。

この仕組みでは、店舗運営を加盟店が担うため、本部は人件費や運営コストを抑えながら出店を加速できます。そのため、「低コストでの多店舗展開」と「高い収益性」を同時に実現できる構造となっています。

加えて、これまで中心だった個人オーナーに加え、2025年10月から法人フランチャイズの展開も開始しています。このように、出店余地が広がることで、今後は店舗数の拡大ペースが一段と加速すると考えられます。

同時に、このモデルによって、低コストで出店を拡大しながら売上を伸ばしつつ、販管費率の低下を通じて高い利益率を維持できていると言えるでしょう。

これまで紹介した3つの戦略に共通しているのは、「売上拡大と利益率向上が同時に進む構造」を作っている点にあります。

ワークマンは単に売上を伸ばしているのではなく、売上が伸びるほど利益が出るビジネスモデルを構築していることが、高い営業利益率20パーセントを支える本質といえます。つまり、「高粗利×低販管費」という理想的な収益構造を実現している点に、ワークマンの強さがあります。

▼ワークマン(7564)の最新企業情報はこちら▼ 株式会社ワークマン - ログミーファイナンス

※本記事で使用したスライド及びデータは、
株式会社ワークマン2026年3月期 第3四半期 決算説明会資料
https://www.workman.co.jp/ir_info/pdf/2026/45ki_3q_kessan.pdf
株式会社ワークマン2025年3月期 決算説明会資料
https://www.workman.co.jp/ir_info/pdf/2025/44ki_03_kessan.pdf
株式会社ワークマン2024年3月期 決算説明会資料
https://www.workman.co.jp/ir_info/pdf/2024/43ki_03_kessan.pdf
より引用しています。

執筆:松本吉史
Webディレクター兼ライター。投資歴5年。現在は企業のDX支援に従事しながら、分析実務で得た知見をもとに、ビジネスに関するコンテンツを執筆。


※記事内容、企業情報は2026年03月27日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

facebookxhatenaBookmark