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株式会社日宣6543

東証スタンダード

サービス業

新任のご挨拶

飛川亮氏(以下、飛川):みなさま、本日は当社の2026年2月期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。2026年3月に、株式会社日宣代表取締役社長に就任しました飛川亮です。簡単ではございますが、ご挨拶を申し上げます。

当社は現在、広告業界の変化をチャンスと捉え、2031年2月期に時価総額100億円を目指す「2030ビジョン」を掲げています。

本日は、2026年2月期の決算説明に続き、今年度よりスタートした新たな中期経営計画についてご説明します。あわせて、新しい成長戦略とそれに基づく取り組みについてお話ししますので、どうぞよろしくお願いします。

事業概要

当社の事業概要についてご説明します。当社は独自の「コミュニティ発想」という考え方に基づき、業界に特化したマーケティング支援を提供しています。

主なビジネス領域は2つあります。1つ目は、エリアビジネスです。地域社会のインフラ企業であるケーブルテレビ局や、地方に暮らす世帯というローカルコミュニティを起点に、全国のケーブルテレビ局のマーケティング支援およびサービス支援を行っています。

2つ目は、コミュニケーションビジネスです。顧客企業のマーケティングおよびコミュニケーションにおける課題解決を支援しています。

企業とつながる生活者をブランドのコミュニティと捉え、その視点を起点に住宅、建設、外食など、さまざまな業界に特化し、それぞれの業界・市場における課題解決を行っています。

一流のクライアントと長期間にわたり深い関係を構築し、ともに事業成長を実現することで、長年にわたる実績を積み重ねてきました。それにより、業界のマーケティングに精通した知見と独自のノウハウを蓄積しています。

事業概要(事例・実績)

我々は、顧客伴走型の支援を強みとし、顧客企業の経営に貢献することで、顧客とともに成長しています。

具体的な実績として、エリアビジネスでは、全国のケーブルテレビ局向け加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作サービスを基盤に、約30年にわたり全国のケーブルテレビ局と強固な関係を築き、マーケティング支援および経営支援を展開しています。

また、ケーブルテレビ局と顧客をつなぐLINEツール「CCG」を提供しており、業界初の独自の取り組みとして展開しています。

コミュニケーションビジネスでは、大手住宅メーカーや外食産業のクライアントをはじめとする顧客企業に対し、広告やマーケティング戦略の立案から実行までをトータルにサポートしています。次のスライドで、それぞれのビジネスにおけるトピックについてご説明します。

事業概要(事例・実績)

まず「CCG」についてです。こちらはケーブルテレビ局と顧客とをつなぐLINEツールで、2024年7月にリリースしたサービスです。

「CCG」は、デジタルによる次世代番組ガイド機能と、顧客とケーブルテレビ局のダイレクトなコミュニケーション・CRMツールの機能の2つを兼ね備えています。

これまでケーブルテレビ局にとって、デジタルの顧客接点の強化は課題でした。「CCG」は、全国のケーブルテレビ局340局と1,600万人の顧客との関係に変革をもたらす画期的なコミュニケーションツールとしてローンチされました。好評を得て、導入局が拡大しています。

事業概要(事例・実績)

コミュニケーションビジネスにおけるトピックは、ファンベースドマーケティング(FBM)事業と呼んでいるものです。

FBM事業は、ファンマーケティング支援という領域に特化し、企業やブランドのファンの力を活性化させることでビジネスの成長に貢献する事業です。

その特徴は、XやInstagram、LINEといったソーシャルメディアを活用してファンの熱量や発信力を高めることに加え、リアルな顧客体験や店舗体験の設計・開発、さらに商品企画開発にも携わる点にあります。

ファンの発信力や推進力を総合的に最大化し、マーケティングの効果を向上させることで、クライアントの成長に貢献しています。現在急成長中の事業であり、外食クライアントを中心にクライアント数が拡大しています。多くの企業から、興味や問い合わせをいただいています。

過去最高益、投資事業組合運用益、株主還元

今回の決算のポイントについてご説明します。ポイントは3点あります。

1点目は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてで過去最高を記録しました。新たに立ち上げたファンベースドマーケティング事業の成長に加え、放送・通信業界向け事業での大型案件の受注、さらには住まい・暮らし業界向け事業も好調に推移しました。

2点目は、投資先ファンドの分配金によって、5億円超の投資事業組合の運用益を営業外収益として計上しました。

3点目は、積極的な株主還元の実施です。当期純利益が大幅に増加し、株主資本も増加したことから、4期連続での増配を予定しています。中間配当の新設や株主優待制度の導入など、新たな株主還元施策を積極的に実施しました。

以上が、ポイントとなります。ここからは、執行役員CFOの中角より、決算内容の詳細についてご説明します。

目次

中角翔氏(以下、中角):執行役員CFOの中角です。スライドの目次に沿ってご説明します。

サマリー

業績ハイライトをご説明します。第73期となる2026年2月期は、売上高64億8,100万円、営業利益4億8,500万円、経常利益10億7,900万円となり、増収増益での着地となりました。いずれも過去最高です。

営業利益率は7.5パーセントで前期比0.4ポイントの上昇、当期純利益率は10.2パーセントで同5.7ポイントの上昇となりました。

2026年2月期 連結損益計算書

決算概要についてご説明します。連結損益計算書についてです。売上高が前期比17.1パーセント増となったことに加え、生産性の向上や利益率の高い案件の受注拡大により利益率が向上し、営業利益は前期比23.3パーセントの増益を実現しました。

投資ファンドからの分配金の影響により、経常利益と当期純利益も大幅に増加しました。

2026年2月期 業界別売上高・売上比率

連結売上高の内訳は、スライドのとおりです。放送・通信業界では大型案件の受注がありました。住まい・暮らし業界では、2024年12月にM&Aを実施したアスティ社の売上約6億円が含まれていますが、オーガニックな部分でも前期比で増収となりました。

その他業界には、FBM事業が含まれています。各施策が成果を上げ、全体の業績を押し上げました。

売上高 四半期推移

四半期ごとの売上高の推移です。主要領域における戦略が功を奏し、売上高は着実に伸びました。特に第3四半期では、放送・通信業界向けの大型案件の受注もあり、売上高が大きく伸び、第4四半期も順調に推移しました。

経常利益の増減

経常利益の増減についてです。スライドのグラフでは、増益要因を水色、減益要因をグレーで示しています。

売上高は前期比で9億4,700万円増加した一方、売上原価が6億2,700万円増加し、粗利ベースでは差し引き3億2,000万円の増益となっています。営業費用では、人件費が1億3,300万円増加しました。

株主優待導入に係る費用として1,800万円、M&Aに伴うのれんの償却費として1,200万円を計上しています。このほか、減価償却費や税金費用、支払手数料などが前期比で増加しました。営業外収支では、投資事業組合運用益として5億7,000万円を計上しました。

2026年2月期 連結貸借対照表

バランスシートについてご説明します。当社は、約70パーセントの自己資本比率を維持し、強固な財務基盤を確立しています。前年度との比較では、総資産が49億1,400万円から57億5,400万円に増加しました。

投資先ファンドからの分配金により、流動資産、特に現金および預金が大幅に増加しています。

成長戦略

前中期経営計画について振り返ります。前中期経営計画における成長戦略は、独自の「コミュニティ発想」に基づく成長の実現でした。事業成長・創造とM&A・投資の2つを成長戦略の軸とし、これらを支える戦略として、人的資本の強化とESG経営への取り組みにも注力しました。

取り組みと結果

各戦略の取り組みと成果についてご説明します。

事業成長・創造においては、FBM事業の立ち上げおよび事業拡大、ケーブルテレビ業界向けの新サービスのローンチと受注拡大に取り組み、大きな成果を上げました。

M&A・投資においては、「コミュニティ発想」が機能する戦略市場における有望クライアントやテクノロジーの獲得に取り組み、大手デベロッパーやゼネコン等の有望クライアントの獲得に成功したほか、投資事業組合の運用益を計上し、今後の投資余力を大幅に高めることもできました。

また、人的資本の強化とESG経営への取り組みについても、サクセッションプランの導入やケーブルテレビ局と連携した新規事業開発に取り組み、それぞれ成果を上げました。

数値計画の達成状況

業績の推移についてです。2023年2月期決算の計画公表時と比較して、売上高は28.1パーセント増加し、営業利益は約1.5倍となり、当初の計画を達成しました。企業価値向上や資本コスト・株価を意識した取り組みにより、株価は約2倍となり、PBRも1倍を回復しました。

新成長戦略(Road to 2030)

ここからは、新たな中期経営計画についてご説明します。2030年を見据えたビジョンのもと、次の成長戦略を策定しました。新たな成長戦略における基本方針は「競争を出来る限り回避し、戦わずして勝つ」です。

この方針は、前中期経営計画において成果を上げた当社の重要な考え方を引き継いでいます。その柱となるのは、市場に対するフォーカスと独自のビジネスモデルです。

特定の市場やコミュニティに焦点を当て、ニーズを的確に捉えた商品やサービスを提供することで、市場内での認知度と評判を向上させ、独自のポジションを確立します。

また、従来の広告媒体、いわゆるペイドメディアには依存せず、「コミュニティ発想」に基づく独自のビジネスモデルを確立することで、競争が発生しない市場を構築します。

これらの戦略を通じて、他社にはない独自の参入障壁を生み出し、競争が激しい広告業界でも優位性を確保することを目指します。

新成長戦略(Road to 2030)

事業環境の変化が起こる中で、これに対応するために事業ポートフォリオの見直しをこのタイミングで行います。前中期経営計画からセグメント区分を変更し新たにフォーカスする市場を、ケーブルテレビと地域コミュニティの市場、住宅・建設・不動産と暮らしのコミュニティの市場、外食とブランドのファンの市場、M&Aなどにより開拓する新しい市場と再定義します。

これらのフォーカスする市場に基づき、事業ポートフォリオを再構築し、CATV&地域コミュニティ事業、住宅建設&ライフコミュニティ事業、ブランド&ファンコミュニティ事業の3つの事業に再編します。

新成長戦略(Road to 2030)

各市場でのニーズが大きく変化している中、新中期経営計画では、それぞれの市場の変化に対応する取り組みを進めていきます。

ケーブルテレビと地域コミュニティの市場においては、成熟・縮小期を迎えるチャンネルガイド事業の合理化を進めるとともに、地域社会における新たなニーズを掘り起こし、新しいビジネスモデルを創出します。

住宅・建設・不動産と暮らしのコミュニティの市場では、幅広い事業領域に対応する体制の拡充とサービスの強化・進化を図るとともに、多数の優良クライアントを有するグループ会社であるアスティ社とのシナジー最大化に取り組みます。

外食とブランドのファンの市場では、引き続きクライアントの拡大に注力するとともに、市場における認知度と評判、そしてポジションをさらに高め、仕事が舞い込む仕組み作りを推進します。また、サービスの標準化やメソッド化、再現性の強化を進め、強いビジネスモデルの確立を目指します。

新成長戦略(Road to 2030)

そうした市場の更新と拡大を推進するため、市場の変動フェーズに最適な経営体制を構築します。

クライアントと事業のフロント社員との間を価値創出の現場と捉え、そこで新たなニーズを次々と創出し、市場そのもののアップデートを推進するため、フロント社員を専門性、ノウハウ、技術で全社を挙げてサポートする体制を構築します。

それが、今回の成長戦略の肝である共有基盤です。

新成長戦略(Road to 2030)

当社は、これまで事業ごとに専門性を重視し、個別最適化により効率的な事業成長を実現してきました。

しかし、市場の変化が激しい現在では、個別最適の戦略よりも、全社のリソースを融合・集約し、共通の基盤として強化するほうが、事業の多角化や市場の複雑化に迅速に対応できます。効率的な組織体制を構築することで、成長を一気に加速させます。

新成長戦略(Road to 2030)

共有基盤による事業の強化・変革の一環として、新中期経営計画における重要施策としているのが、全社的なデータベース開発とAI化の推進です。

新設するイノベーション&エキスパート本部を中心に、社内データベースの開発とAI化をより強力に推進します。この取り組みにより、既存事業が持つ専門機能やノウハウを強化し、各市場での商品・サービスのアップデートを支援します。

全社一体となって事業強化と変革を図ることで、事業間の相乗効果を生み出します。

新成長戦略(Road to 2030)

共有基盤が果たす役割は、ケイパビリティ強化、人財強化、M&Aにおけるシナジー創出です。

ケイパビリティ強化により、新たな商品やサービスの開発、事業間のシナジー創出を推進します。

また、人財が強化されることで、事業におけるフロント人財の提案力、課題解決力、ビジネスプロデュース力が底上げされ、市場の進化や拡大を後押しします。

加えて、共有基盤の強化により、多様な人財を引き寄せることが可能となります。オンボーディングや成長を早めることで、あとから入ってきた新しい人財がより高い位置からスタートできるようになります。

さらに、共有基盤はM&Aにおけるシナジーの基盤でもあります。自社が持つケイパビリティ、情報、データを固有の強みや価値として明確化することで、M&Aをさらに推進し、新たな市場を獲得していきます。

新成長戦略(Road to 2030)

人的資本の強化についてです。当社は、成長の源泉である人財の力を重視し、人件費をコストではなく人財への投資と捉えています。

こうした考え方に基づき、新中期経営計画では、仲間が引き寄せられる会社を目指し、さまざまな人事関連の施策に取り組んでいきます。最重要指標としてeNPSを導入し、働き続けられる環境や制度の整備に注力していきます。

新成長戦略(Road to 2030)

以上を総括したものが新成長戦略です。市場のニーズに合わせた商品やサービスのアップデートを通じた市場のアップデートと、M&Aなどを活用した市場数の拡大を、共有基盤と人的資本の強化が支え、2030年に向けて、持続的で飛躍的な成長を実現します。

新成長戦略における成長イメージ

新中期経営計画における成長イメージです。

日宣は、コミュニティとともに成長する会社です。日宣が提供する商品・サービスにより、フォーカスする市場、コミュニティが増える、活性化する、喜ぶことでその市場がアップデートされ、ビジネスが生まれる仕組みを構築していきます。

M&Aなども活用して市場を拡大するとともに、共有基盤と人的資本という強力な武器を活用し、組織全体を効率よく成長させていきます。

事業ごとの重要施策

戦略に基づく各事業における重要施策を紹介します。

CATV&地域コミュニティ事業では、AIを活用したチャンネルガイド事業の合理化推進、制作・編集で培った効率化ノウハウの商品化、地域社会の課題解決を起点とした高単価なビジネスモデルの確立に取り組みます。

住宅建設&ライフコミュニティ事業では、住宅、不動産開発、リフォーム等の幅広い事業領域に対するソリューション提供力の強化、M&A(アスティ社)によるシナジーの最大化、建設業界が抱える潜在ニーズの掘り起こしを通じた新規ビジネスの開発の3点に取り組みます。

ブランド&ファンコミュニティ事業では、外食チェーンにおけるマーケティング支援のリーダー企業としての地位確立、AIを活用したファンマーケティングの仕組み化と深化、仕組化されたマーケティング支援スキームの新市場への展開に取り組みます。

これらの施策を着実に実行し、事業成長を目指します。

数値目標

数値目標についてご説明します。新中期経営計画の最終年度である2029年2月期には、売上高80億円、営業利益7億円、時価総額70億円を目指します。共有基盤の強化を通じた内製率の向上と仕入コストの抑制により、営業利益率も9パーセント近い水準に達する計画です。

2030年のありたい姿「2030ビジョン」

このスライドは、2030年のありたい姿である「2030ビジョン」のイメージです。私たちは、コミュニティビジネスカンパニーとしての未来を構想しています。

「2030ビジョン」に向けた成長イメージ

このスライドは、「2030ビジョン」の実現に向けた成長イメージです。2027年2月期からの3年間を変革期と位置付け、連結売上高100億円以上の達成とさらなる成長の実現に向けて、体制を強化していきます。

以上が、新しい中期経営計画のご説明です。

業績予想

2027年2月期の業績予想についてご説明します。通期の業績予想はスライドのとおり、売上高66億円、営業利益5億円、経常利益5億1,500万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億3,500万円を見込んでいます。

2027年2月期は、人財をはじめとする投資が先行するフェーズであることに加え、直前の2026年2月期が、特殊要因もあり、特に経常利益や当期純利益が大幅に増加したため、これらは対前年比マイナスとなる見込みです。

しかしながら、その前年度となる2025年2月期との比較では、2027年2月期は大幅な増収増益を見込んでいます。

株主還元方針について

株主還元についてご説明します。当社は、株主のみなさまへの利益還元を重要な経営課題と認識し、配当方針の見直しや中間配当の新設、株主優待の導入など、さまざまな株主還元施策を実施しています。自己株式の取得についても、適切な機会を捉えて実施していきます。

2027年2月期 配当予想

2027年2月期の配当予想についてご説明します。前期に続き増配を見込み、年間33円の配当を予定しています。4期連続の増配を見込んでおり、引き続き株主のみなさまに安定的な利益還元を行っていきます。

株主優待制度

当社では、株主還元の一環として株主優待制度を導入しています。毎年8月末と2月末を基準日とし、300株以上を半年以上継続保有する株主さまに5,000円分のQUOカードを年2回、合計1万円分を進呈します。300株を継続保有された場合の配当金と株主優待の年間合計額はスライドのとおりです。

今後も積極的に株主還元を行うことで、投資対象としての魅力を高めていきます。

以上をもちまして、2026年2月期の決算説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:今期の業績予想と成長投資について

「今期の業績予想が弱気ではないか?」というご質問です。

今期の業績予想について、スライドに示しているとおり、売上高は前期比1.8パーセント増、営業利益は同3.1パーセント増となり、過去最高の業績を記録した前期を上回る予想です。一方で、経常利益や当期純利益はマイナスとなる見込みです。

今期は成長戦略を遂行する上で必要な人財やシステム投資などが先行するフェーズであること、前期においてイレギュラーな要素があったために前期の利益が膨らんだことが主な要因と考えています。

特に、人財への投資では人件費ベースで約1億円以上の増加を見込んでいるほか、戦略部分でご説明した「チャンネルガイド」制作のAI化など、システム投資も予定しています。これらの要素を考慮した上で、業績予想を作成し、開示しています。

当社では、これらを単なるコストの増加ではなく、将来の成長に向けた投資と位置付けています。新中期経営計画の最終年度である2029年2月期には、売上高80億円、営業利益7億円までの成長を計画しています。

質疑応答:新しい中期経営計画と日宣の意気込みについて

「新中期経営計画のスタートにあたり、社長のビジョンと意気込みを聞かせてほしい」というご質問です。

飛川:私のビジョンと意気込みについて回答します。先ほどのお話とも重複しますが、日宣は、競争を可能な限り回避しつつ、付加価値を発揮することを基本戦略として掲げ、長年にわたりそのエッセンスを追求してきた広告会社です。

市場にフォーカスし、「コミュニティ発想」という独自のブランディングの下、市場特化型のマーケティング支援を展開してきた広告会社だと考えています。

特化した市場に特化したサービスを掛け合わせるかたちを磨き、研ぎ澄まし、非常に筋肉質なかたちを追求することで、他の広告会社にはない高い付加価値を発揮してきたと自負しています。

一方で、現在の社会を見渡すと、私たちが所属する広告業界やクライアントが属する市場は、非常に大きな変化の流れの中にあると考えています。このような市場そのものの変化の中で、私たちの提供するサービスや提供価値も、従来のままではいられないと思っています。

市場を再定義し、再解釈しながら、その市場の新しいニーズに対応したサービスやソリューションを見出し、それを拡大させていくことが、私たち自身のアップデートとして求められていると感じています。

変えない部分や大切にすべきことは維持しつつ、変えるべき部分にはしっかりと舵を切って変えていく、そのようなスタンスと覚悟で今回の中期経営計画を策定しました。

これまでは、事業ごとの最適化を非常に追求してきましたが、新しい中期経営計画においては、各事業が磨き、培ってきた専門性やノウハウ、経験を全社が共有する基盤、つまり全社で保有する財産として捉えています。

それらを統合・融合し、活用可能なものとすることで、各事業に求められる新しい変化やアップデート、多様化を後押しする力として機能させていこうと考えています。

体制、マネジメントを推進することで、データベース化やAI導入を一気に進めていくとともに、デジタルからリアルまでを統合的に設計・運営できるという、日宣の強みでありユニークなケイパビリティをさらに深化させていきたいと考えています。

今回の新中期経営計画の要点は、こうした取り組みを通じて、変化と拡張、成長の効率とスピードを向上させることだと考えています。人財の成長を促進し、AIやシステムへの投資を強化するとともに、M&Aも積極的に推進していく方針です。

これらを高速に進める体制を構築するため、今回、組織や制度を一新し、さまざまな新しい取り組みを導入しました。その上で、新中期経営計画の最終年度である第76期において、利益を一段高いレベルに成長させる高い目標を掲げています。

足元では、中東情勢の影響が当然あり、当社のサービスやクライアントのビジネスにおいても、先行きを楽観視できる状況ではなく、不確かな状況が続いています。しかし、幸いにも日宣には長年の信頼関係がある顧客と強い財務基盤、潤沢なキャッシュがあります。

こうした時こそ、新しいことへの挑戦が必要であり、それを実現できるのが日宣の強みです。新しい中期経営計画においては、人財投資やAI、システムへの大胆な投資を進めていく所存です。

引き続き、独立性を保ちながらユニークな広告会社として魅力的と感じていただけるよう、失敗を恐れずに新しい市場を開拓することに貪欲でありたいと考えています。新しい日宣に、引き続きご期待いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。

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