丸藤シートパイル株式会社【速報版】
【速報版】丸藤シートパイル株式会社 2026年3月期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2026年3月期決算説明
丸藤シートパイル株式会社代表取締役社長の羽生です。本日は、当社の事業内容のご紹介と2026年3月期決算の業績と次期の見通し、今後の取組みなどについてご説明します。
01−会社概要
当社は1926年の創業以来、重仮設リースのパイオニア企業として建築、土木事業での地盤・地下の基礎工事に欠かせない建設工事用の重仮設資材の販売、賃貸、製品の加工ならびに土木建築の基礎工事の設計施工の請負業務を行っています。「地下エンジニアリング」企業として、国土の発展と社会資本の整備に貢献するという基本理念のもとに地下工事を支え、社会に貢献していきます。
当社は北海道から大阪までのエリアに事業拠点を構え、本店、6支店、11営業所、10工場で事業展開しています。当社の従業員数は2026年3月31日現在で393名です。
02−事業内容
当社は創業以来、重仮設業のパイオニア企業として、社会資本形成への貢献を理念に掲げ、建材リース業として国土の発展と社会資本の整備の地下仮設工事に総合的に携わってきました。
土木分野では河川・ダム、砂防・治山治水、海岸等の整備、交通(道路、鉄道、空港、港湾等)関連、エネルギー(各種発電所)関連の建設、老朽化したインフラ設備(道路、鉄道、上下水道、治山治水等)の維持更新、大規模自然災害の復旧工事に携わっています。
建築分野では、都市圏の再開発事業、地下の基礎工事を必要とする建物の建築などに携わっています。
皆様のおかげをもちまして、2026年3月に創業100周年を迎えることが出来ました。引き続き「コア事業の強化と次の100年の創造」を掲げ、「経営は堅実、仕事は誠実」の企業精神を引継ぎ、新たな事業領域へチャレンジし、お客様の課題に応えながら、積極的に取り組んでいきます。
決算サマリー(通期)
2026年3月期決算のサマリについてご説明します。当連結会計年度において、売上高は、前年同期比13.4%増収の403億4千万円となりました。営業利益は、前年同期比33.6%増益の21億1千万円となりました。
増収の要因と致しましては、建設現場の要望に沿った特殊品分野への営業活動と拡販活動を強化し、特に工事受注に注力したことによります。増益の要因と致しましては、採算性を重視した営業活動と建設コスト高に対応した価格改善とコスト削減を継続したことが寄与しています。
連結損益計算書(P/L)
損益計算書についてご説明いたします。売上高は、民間の設備投資の底堅い建設需要が継続されている環境の下、各四半期単位で順調に推移してきました。営業外収益の主な内訳は、賃貸等不動産の地代家賃収益と主要な工場に設置しています太陽光発電の売電収益となります。
連結売上高・連結営業利益の推移
売上高・営業利益の推移につきましてご説明します。民間設備投資プロジェクトの需要が底堅く推移したことから、売上高・営業利益は直近3か年の前年同期比でも順調に増収・増益で推移してきています。
連結売上高の増減要因
売上高の増減要因を項目別についてご説明します。当社の売上高は、建設資材の販売および賃貸、資材の提供に付随した工事、運送、製品の加工から構成されています。
販売収入は、現場の状況に応じて資材の販売を行っていますが、採算性を重視し、前期より販売数量を抑制しながらも10.2%の増収となりました。
次に賃貸収入は、量的には建設資材の現場への賃貸での提供をメインとしています。価格改善と稼働率向上に取り組んだ結果、13.8%の増収となりました。
工事収入はグループ会社と連携し、高付加価値工法の提案等で受注に注力した結果、18.3%の増収となりました。そのほか、運送収入、加工収入においても価格改善に取り組み、それぞれ増収となりました。
連結キャッシュ・フロー
キャッシュ・フロー計算書についてご説明します。2026年3月末の現金及び現金同等物の残高は、前年度末に比べ7億12百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの増減の要因をご説明します。
営業キャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加および棚卸資産の圧縮などによりプラスとなりました。
投資キャッシュ・フローの主な支出は、工事の収益力強化に向けた工事用機械の増強と工場の生産性向上を図るための設備投資によるものです。
財務キャッシュ・フローの主な支出は、配当金の支払いと自己株式の取得によるものです。
2025年4月から2026年3月末までの期間では、営業キャッシュ・フローで得た資金以上に設備投資の支払いと株主還元(配当および自己株式取得)を実施した流れとなりました。
連結貸借対照表(B/S)
貸借対照表についてご説明します。2026年3月末の総資産の残高は、前年度末より19億86百万円増加した459億55百万円となりました。資産の部の流動資産の減少は現預金および建設資材の減少が主な要因となりました。有形固定資産は、工場事務所と建屋の改修および増築と整備能力・生産性向上のための設備投資により増加となりました。
負債の部の流動負債の減少は、主に仕入債務が減少したことによります。固定負債の増加は、主に繰延税金負債の増加によるものです。純資産の部の利益剰余金の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるものです。この結果、現金及び預金は投資活動および財務活動によるキャッシュ・フローの支出増により713百万円減少しました。
事業環境
事業環境についてご説明します。当社グループが属する国内の建設市場は、都市部の再開発事業や鉄道関連、エネルギー関連施設および倉庫・工場案件の需要を中心とした民間の設備投資が堅調に推移しており、中長期的には公共事業も底堅い推移が見込まれます。
一方で、資機材および労務費の高騰などの建設コストの上昇に加え、建設業従事者の高齢化、慢性的な人手不足による労務需給の逼迫および建設業界への時間外労働の上限規制適用の影響により工事の見直しや遅延等の発生が懸念され、採算面での影響を注視する必要があります。また、中東情勢不安が長期化した場合は、機械類および輸送、塗装関係にかかるコストの上昇につながることが予想されます。
業績予想
業績予想の見通しについてご説明します。当社が属する建設業界は、さきほどの事業環境でご説明したとおり、今後も採算面での厳しさが増すものと予想されます。このような環境が予測される中で、次期の業績予想は、売上高では1.6%の増収を見込んでいますが、持続的成長に向けた投資関係に注力することにより、営業利益で5.2%、経常利益で2.4%の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は11.0%の減益の見通しとしています。計画達成と業績伸張に向け、引き続き、採算性を重視した営業活動及び拡販活動に取り組んでいきます。
配当金について
配当についてご説明します。2026年3月期は業績等を勘案し、普通配当を前期実績の130円から60円増配の一株当たり190円に創業100周年の記念配当10円を加えた一株当たり200円としました。また配当方針については、配当性向35%以上、1株あたり190円(株式分割後38円)を基軸とした累進配当を行うこととしました。
今後も、競争力強化のための保有資材の充実、設備増強、新工法・新技術の導入、新規事業への投資等を実施し、持続可能な利益を創出しながら、株主のみなさまへの利益還元に努めていきます。
次期の配当の予想については、業績予想で売上高は増収、営業利益、経常利益、当期利益では減益を見込んでいるものの、1株当たり190円(株式分割後38円)を維持しています。株主のみなさまにおかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
全社的な取り組み
全社的な取り組みについてご説明します。当社は、企業理念に掲げる「安全・安心を守る」ことを最重要課題と位置付けています。基本に立ち返り、「安全管理活動の強化と意識改革への取り組み」「不安全行動の撲滅」及び「心と身体の健康確保」の安全目標を掲げ、社員・協力会社のすべての関係者が一体となり、安全管理、リスク低減を実施し、労働災害撲滅、無事故・無災害を目指していきます。
また、大規模自然災害等で役職員の身体・生命の安全確保と、事業資産の損害を最小限にとどめ、事業の継続あるいは早期復旧を可能にしていくためのBCP(事業継続計画)を策定し、実施・運用していきます。
2026年5月にアップデートしました「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組み」では、新中期経営計画の定量目標達成に取り組むことにより企業価値向上を目指します。
工場部門では働き手の高齢化と人手不足に対応するため、生産性を高める設備投資を積極的に推進します。工事部門と加工部門では環境負荷軽減と工期短縮、現場の潜在需要を見定めた新工種と加工案件の更なる研究と機械への投資を継続します。また、必要に応じてM&Aやアライアンスも検討しながら収益力拡大を目指します。
中期経営計画(2026-2030年度)
2024年度からスタートした中期経営計画2024-2026年度において、当社は「コア事業の基盤強化と次の100年の創造」という中長期ビジョン(2030Vision)を設定し、そのあるべき姿に向かう戦略として「事業構造の変革」「成長」「経営力」の3本柱を掲げて企業基盤の強化に取り組んできました。
その結果、計画初年度より経常利益は目標20億円の水準を確保しました。また、2025年度実績は売上高403億円、経常利益26億円となり、事業の構造改革・収益体質改善が一定レベルは達成されたことから、中期経営計画2024-2026年度は前倒しで終了し、2026年度以降、中期経営計画(2026-2030年度)をスタートさせ、次なる打ち手を取っていく局面に入ります。
中期経営計画(2026-2030年度)では、企業価値向上に向けた取り組みは①稼ぐ力・資産効率向上、②戦略的な成長投資推進、③成長期待を醸成するための礎となる経営力(人材育成・安心安全・IR等)向上であり、前中期経営計画から継承しますが、物価上昇、建設業界の担い手不足等の外部環境変化・不確実性をふまえ、「社会資本整備への貢献」という当社の経営理念に照らし、事業の持続性と成長性を担保するための、安心安全なオペレーションによる社会インフラ構築、人的資本経営、協力会社等との共生をより意識した戦略を展開していきます。
つきましては、創業101年目にあたる2026年度(2027年3月期)から2030年度(2031年3月期)の5年間で、2030Visionに掲げた目指すべき姿を実現するための基本方針として「企業価値の向上」と「企業活力の向上」を掲げ、以下の重点戦略を策定しました。
当社は、急速に変化する内外環境の不確実性を踏まえ、持続可能なサプライチェーンの構築と共存共栄のための施策と投資を行っていきます。 建設業界の担い手不足や、取適法(中小受託取引適正化法)・トラック新法(改正貨物自動車運送事業法)の施行等、事業環境は常に変化しており、安心安全な社会資本構築を担う当社の役割と持続性は重要度を増しています。 今年度はそうした内外環境の変化や不確実性も踏まえて、 企業理念に掲げる「安心・安全を守る」ことを最重要課題と位置付けています。
収益力の強化と持続的成長に向けた投資に関しましては、 2026年度にスタートさせた中期経営計画<2026-2030年度>において、重仮設資材の販売・賃貸及び技術・工事・加工を提供するコア事業の基盤強化と収益構造の変革と強靭化に取り組んでいきます。建設業界のニーズに応える重仮設資材の提供に重心を置きつつ、現場の潜在需要を見定めた新工種の提案、加工案件の受注拡大を図っています。
また、工場の作業環境改善と整備能力・生産性の向上および安全対策のための積極的な設備投資を進め、建設資材の保有量を適切に維持管理し、資産の効率性を高めていきます。加えて、技術力強化・業務プロセス改革のためのIT関連投資を進め、成長に繋げていきます。
経営力強化に向けた人的資本投資に関しましては、 「人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指す」という経営理念のもと、2026年4月より人事制度を刷新し、従業員エンゲージメントの向上を図っていきます。今後も企業活力のさらなる向上に向けた取り組みを推進し、建設業界における担い手不足などの環境変化に対応できるよう、人材の確保および育成に継続的に取り組んでいきます。
定量的目標については最終年度の2031年3月期の連結ベースで売上高470億円、営業利益30億円、ROE8.0%以上の達成を掲げました。また、持続的成長への投資として中計期間中の5年間で100億円を計画しています。中期経営計画で掲げた「事業構造の変革」「成長」「経営力」の3本柱を戦略的に展開し、経営基盤を強化と計画の達成を進めていきます。
SDGs・企業イメージアップへの取り組み
現在の取り組み状況のうち、SDGs・企業イメージアップの取り組みについてご説明します。
まず、「福利厚生推進法人(ハタラクエール2026)」に認証されました。当社では、企業理念の一つである「人を大切にして人を育て」の考えのもと、社員が健康で安心して働くことが出来る職場環境整備に取り組んでおります。その実績が認められ2026年3月「福利厚生推進法人(ハタラクエール2026)」に認証されました。
次に、移転統合計画についてです。現在、当社本店と東京支店は約300m離れたオフィスビルでそれぞれ事業活動を行っています。両ビルに在籍する社員数とオフィスの規模及び機能の最適化を検討した結果、分散している2拠点を統合することとしました。
社員が一つのビルに集合することで、意思決定の迅速化、経営効率・業務効率の向上と、社員の働きがいとコミュケーションを促進し、職場の一体感の醸成を図り、さらなる成長と企業価値向上につなげていきます。
移転予定先は、現在、本店と東京支店の中間地点に建設中の野村不動産日本橋本町ビル(中央区日本橋本町二丁目)となり2027年3月に移転を予定しています。
また、新しいコーポレートロゴを制定しました。創業100周年を迎えた当社は、次の100年を目指すスタートに合わせ新しいコーポレートロゴを制定し、中期経営計画<2026-2030年度>の始動に合わせ運用を開始しました。
重仮設業のパイオニアとして確固たる存在感を示す丸藤の「M」をベースに、社名である鋼矢板と高い強度と剛性を連想させるトラス構造を組み合わせました。マークの下には見えない地盤や基礎を支える支持杭に模した社名ロゴを配置し「地下に強く、基礎を支える企業」としての姿勢を視覚的に表現しています。
工場設備の拡充・機械化の推進
現在の取り組み状況のうち、工場設備リニューアルへの取り組みについて説明します。建設資材は、建設現場の使用が終了した後、当社工場へ返却されます。工場では現場で付着した泥土などの洗浄・整備を行います。現在、当社の生産拠点である工場は人手不足と高齢化に考慮し、設備のリニューアルと作業のオートメーション化を図っています。
市原能満ヤード開設についてです。工場設備のリニューアル計画の一環として、2026年3月千葉工場の近隣に工場用地を取得しました。千葉工場から鋼板の整備ヤードを移設するほか、工事子会社も一部を利用します。千葉工場の整備能力を損なわず、順次設備のリニューアルを進めることで、安定的な供給体制を維持・強化していきます。
覆工板自動整備ライン導入についてです。当社では2025年12月、茨城工場に新たな建屋を新設し覆工板の自動整備ラインを稼働させました。覆工板のケレン作業および塗装、乾燥、集積までの全工程を自動で行います。整備能力は40%向上し1日あたり100体の整備が可能となりました。安全性の向上と省力化を同時に実現し、稼働時間の低減によるCO2の排出削減にも寄与します。
新商品・サービスの推進
現在の取り組み状況のうち、新商品・新工法の推進についてご説明します。
高強度腹起し材『丸藤550』運用開始についてです。当社では、施工性と経済性を両立する新商品として「丸藤550(ゴーゴーマル)」を開発しました。大深度の掘削現場では、高い土圧を支えるために山留支保工材を横2列に重ねて配置する必要があり、資材や施工時間の増加が課題となっていました。
「丸藤550」は高強度鋼材の採用により単独で従来の2列配置と同等の強度を確保、支保工の1列配置を可能としています。現在、首都圏を中心とした都市部の大深度掘削現場への積極的な拡販を進めています。
「RG工法」のNETIS登録(登録番号:SK-240008-A)についてです。環境負荷低減と建設コスト削減・工期短縮に寄与する新工法として受注拡大を進めている「RG工法(油圧バイブロ併用圧入工法)」は打設速度向上や濁水処理不要といった施工能力や環境性能が大きく評価され、2025年3月に国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録されました。
優れた杭打ち工法として関東圏では受注実績を重ねており、現在、中部・関西圏の建設現場への受注実績拡大に取り組んでいます。実績の積み重ねを通じた現場ノウハウの蓄積も進んでいます。
新工種分野で工事売上のさらなる拡大
現在の取り組み状況のうち、受注工事の収益拡大に向けた戦略的取り組みについてご説明します。受注工事の強化では、地域や現場特性を踏まえた基礎工事の工種・工法を現場に提供・強化しています。当社の基礎工事は、都市部再開発プロジェクトや港湾、河川工事、老朽インフラの更新などで貢献しています。主な工法のうち、ARハンマー工法、ジャイロプレス工法、TRD工法、鋼管杭施工などの強化に取り組んでいます。
以上で、2026年3月期決算の概要と当社の取り組み及び事業の紹介についてのご説明を終了します。今後も企業価値向上に向けて取り組んでいきます。引き続き、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
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