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株式会社ナレルグループ9163

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目次

柴田直樹氏(以下、柴田):株式会社ナレルグループ代表取締役の柴田です。本日はお忙しい中、ナレルグループの2026年10月期第1四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本日のご説明は、スライドの構成に基づいて進めます。ポイントは大きく3点です。1つ目は、需給調整の影響で売上は計画比でやや弱めの進捗である一方、利益は計画を上回る進捗となっています。

2つ目は、採用投資を継続して、中長期の成長基盤を拡大していることです。3つ目は、建設DXの実装モデルが本格始動したことです。

FY2026 1Qの位置づけ

まず、2026年10月期第1四半期の位置づけについてです。当期は、中期経営計画「Change and Growth 2030」の実行初年度にあたります。この第1四半期は、中期経営計画で掲げた成長戦略を実行フェーズに移行した最初の四半期と位置づけています。

当社はこれまで、建設人材派遣を中心としたビジネスモデルで成長を遂げてきました。今後は、建設人材派遣を基盤としながらも、建設DX、BPO、職人紹介といった領域を組み合わせ、より付加価値の高いビジネスモデルへ進化させていく方針です。

短期的には投資が先行する局面となりますが、これは将来の収益拡大を見据えた基盤構築フェーズと位置づけています。

成長戦略実行フェーズへの体制移行

経営体制についてです。創業者である小林が取締役会長として中長期戦略および対外関係を担い、私、柴田が実行責任者として経営をリードします。この体制により、中長期戦略と実行スピードの両立を図りつつ、中期経営計画を推進していきます。

市場環境と成長機会

市場環境についてです。建設市場は建設投資の回復を背景に、底堅い需要環境が続いています。

建設投資額は、2026年度には80兆円規模まで回復すると見込まれています。一方で、建設業界では深刻な人手不足やDXツールの導入遅れといった構造的な課題を抱えています。建設技能工は最大で87万人不足していると言われています。

また、DXについても全社的に推進している企業は1割程度にとどまっています。つまり、人材不足とDXツールの導入、運用の遅れが同時に存在するマーケットとなっています。当社はこの課題に対し、「人材×DX」というかたちでソリューションを提供できるポジションにあります。

業界トップクラスの成長性・収益性

業界内での当社のポジションについてです。技術者派遣企業と比較すると、当社は売上成長率と営業利益率の両面で業界トップクラスの水準を維持しています。直近3年間の売上成長率は15.9パーセント、営業利益率は13.3パーセントです。

これらは、当社の採用力と営業力が成長の基盤となっていることによるものです。

成長戦略を構成する4つの重点領域

先ほどご説明した市場環境と成長機会、業界内でのポジションを踏まえ、中期経営計画では4つの重点領域を設定しています。

1つ目は、コア事業である建設人材派遣事業の競争力強化です。2つ目は建設DXの推進、3つ目は職人紹介事業の拡大、4つ目は生産性の向上です。トップラインの拡大と並行して業務効率化を進めることで、規模拡大に販売管理費が比例しない収益構造を目指していきます。

将来的には、人材派遣や人材紹介、建設DXを融合し、統合させた上で、建設に特化した人材プラットフォーム型企業への進化を目指していきたいと思います。

売上・営業利益の成長イメージ

中期経営計画では、5年後のFY2030に売上収益500億円、営業利益50億円を目標としています。この実現に向け、コア事業の強化と先ほどお話しした新規事業の拡張を進めていきます。

FY2026-FY2027:先行投資フェーズ

なお、FY2026からFY2027の2年間は、投資フェーズと位置づけています。短期的には、採用投資やDX投資により営業利益率が一時的に低下する可能性がありますが、FY2028以降は単価の向上、建設DXの収益、BPO収益、新たな事業の創出により、利益成長フェーズへ移行する計画です。

付加価値型ソリューション企業への進化

当社が目指す付加価値型ソリューション企業への進化についてご説明します。従来、当社のビジネスモデルは労働集約型モデルでしたが、今後は伴走型建設DX人材サービスや受託機能を組み合わせることで、付加価値型ソリューション企業へと進化していきます。

これは、人数の拡大だけに依存するのではなく、技術者の付加価値を高めることで成長するモデルを目指しています。つまり、規模を追求した成長ではなく、事業構造そのものを進化させることで競争力を高めていく戦い方にチェンジしていくことを意味しています。

建設DX領域における戦略提携の推進と収益力の強化

当社の成長戦略の柱の1つである建設DXについてご説明します。建設業界ではDXツールの導入が進み始めていますが、現場で使いこなせていないという課題があります。

当社は、建設DXのプロダクト企業ではなく、DXを現場で実装できる人材会社を目指しています。現場に配属する技術者を通じて、DXツールの導入、運用、そして定着までを支援するモデルです。

人材派遣モデルを起点とした付加価値収益モデルの拡張

収益モデルとしては、人材派遣を起点に、DX人材派遣、DX伴走支援、さらにBPOへと拡張していきます。つまり、人材派遣からDX、そしてDXからBPOへと付加価値を積み上げることで、収益構造の質を高めていく計画です。

建設DXを収益化するBPO収益比率の段階的引上げ

一方で、建設現場では建設DXツールの導入が進み始めているものの、現場では十分に活用されていないケースも多いのが現状です。そこで当社は、施工管理人材、建設DXチーム、DX専属のソリューション営業を組み合わせ、業務プロセスまで受託できるモデルを構築しています。

株主還元方針

株主還元についてです。当社は安定配当を基本方針としており、2026年10月期の配当予想は年間115円です。また、中期経営計画の期間中は減配を行わない方針としています。

1Q連結業績ハイライト

ここから第1四半期の連結業績についてご説明します。まず、第1四半期の連結業績ハイライトです。売上収益は62億7,600万円で、前年同期比プラス6.5パーセントの増収となりました。一方、営業利益は7億2,400万円で、前年同期比マイナス19.6パーセントとなりました。

この結果は、採用投資および営業体制の強化によるものであり、将来の売上成長に向けた投資と位置づけています。

1Q連結業績ハイライト

通期の計画との関係についてです。中核事業である建設人材派遣は、現在需給調整の過程にあり、売上収益はやや弱含みとなりました。

一方で、この需給調整の進捗を鑑みた結果、稼働率の適正化に加え、原価および販管費のコントロールが功を奏し、現状、利益は計画を上回る進捗となっています。

四半期連結業績推移

スライドは四半期ごとの連結業績推移を示しています。売上高は概ね成長トレンドを維持しており、営業利益は投資のタイミングによって四半期ごとに変動しています。

セグメント別業績推移

セグメント別業績推移です。建設ソリューション事業は売上収益が前年同期比7.2パーセント増と成長しています。在籍人数は3,650名まで増加しました。ITソリューション事業は、引き続きグループシナジーの創出を進めています。

なお、構成比は建設ソリューション事業が9割、ITソリューション事業が1割です。

営業利益減少の要因と位置づけ(前年1Q実績比)

前期の第1四半期実績と比較した際に営業利益が減少している要因についてご説明します。主な要因は、先ほどお話しした採用投資と営業体制の強化です。

これは将来の売上成長に向け、単価向上やDX事業の強化、さらにBPO事業への展開を見据えた戦略的な投資となります。そのため、構造的な収益力の低下ではなく、中長期的な売上成長基盤を構築するものであり、今後は投資効果の顕在化を見込んでいます。

営業利益増減分析(対当期1Q計画比)

第1四半期と当期計画との比較です。稼働率の適正化を意識した需給調整の進捗に合わせ、原価および販管費のコントロールを行った結果、計画比で大幅な増益となりました。

主要KPI:在籍人数・稼働人数・稼働率

主要KPIについてご説明します。

建設ソリューション事業における2026年1月の在籍人数は3,650名、稼働人数は3,334名、第1四半期の稼働率は平均91.3パーセントとなりました。需給調整を行いながら稼働状況のコントロールを進めていますが、足元では改善方向に推移しています。

ITソリューション事業における2026年1月の在籍人数は426名、稼働人数は376名、第1四半期の稼働率は平均90パーセントです。

主要KPI:採用人数・退職人数・退職率

需給調整の影響を受けているものの、建設ソリューション事業では、第1四半期の採用人数は429名、退職人数は428名、退職率は32.8パーセントでした。

ITソリューション事業では、採用人数は21名、退職人数は28名、退職率は22.2パーセントとなっています。当社の派遣ビジネスモデルにおいては、高い稼働率と人材定着率の向上が最優先課題です。この点について、後ほど具体的な取り組みをご説明します。

主要KPI:契約単価

スライドでは契約単価の推移についてご説明しています。両事業ともFY2024からFY2026第1四半期にかけて、概ね51万円台から52万円台で推移しています。

今後の重点強化領域

成長加速に向けた重点施策についてご説明します。スライドには、今後の重点強化領域と施策を記載しています。まず、中期経営計画の成長戦略に掲げる4つの領域について、各施策を中心に着実に実行し、事業成長の実現を図っていきます。

稼働率向上への取り組み

稼働率向上への取り組みについてご説明します。稼働率は前期第3四半期以降、低下傾向にありましたが、当第1四半期では営業活動の強化や施策の投下、さらに需給調整により、徐々に改善傾向に転じ始めています。下期には、稼働率92パーセント台までの回復を見込んでいます。

定着率向上への取り組み

定着率向上への取り組みについてです。当社では、稼働率の安定化とともに、技術者の定着率改善を重要な経営課題として位置づけています。

現在は、営業体制の強化に伴う需給調整の過程にあるため、退職率は一時的にやや高い水準で推移しています。当社のビジネスモデルでは、技術者の稼働人数が売上成長の基盤となるため、定着率の改善は中長期的な成長を支える非常に重要なKPIの1つと認識しています。

このため、当社では技術者の成長機会の提供と現場でのサポート体制の強化、この両面から定着率の改善に取り組んでいます。稼働率の安定化と定着率の改善を両輪で進めることで、技術者数の持続的な拡大と収益基盤の強化につなげていく考えです。

成長を支える人材定着・エンゲージメント強化策

人材定着とエンゲージメントの強化策についてご説明します。

当社では、人材の定着を利益成長の前提条件と位置づけています。従業員との接点を増やす施策として、具体的には福利厚生制度「giftee Benefit」の導入、社内コミュニティの活性化などを通じて、エンゲージメントの向上を図り、定着率の改善につなげるべく取り組んでいます。

具体的には、会社からの経営情報の発信や、経営幹部が積極的に登場して技術部門の方々に会社のビジョンや今後のキャリアパスをご説明する機会を設けています。

また、社内でのサークル活動も今年1月から開始し、現在、約400名が参加しています。技術部や営業部といった組織や部署の枠を超えて交流できる場を設ける体制を会社として整え始めたところです。

建設DX収益化ロードマップ

建設DXの収益化に向けたロードマップをご説明します。建設DXは現在、業界全体としてまだ初期導入フェーズにあり、今後大きな成長余地がある領域と考えています。

当社では、すでに建設DX人材の配属や導入支援を開始しています。今後は現場での実装、運用、支援を通じて、着実に事業化を強化して進めていきます。

FY2030には、DXやBPO関連の売上を連結売上目標500億円のうち20パーセント以上を占める事業規模に拡大することを目指しています。

なお、この領域は当社にとって新しい取り組みであり、現時点では予測が非常に困難であるため、保守的な目標設定としています。しかし、今後の事業推進状況やマーケットの動向および変化に応じて、戦略の見直しを柔軟に行っていく考えです。

人材基盤を活かした「実装型建設DXモデル」始動 -スカイマティクス社との戦略的業務提携-

実装モデルについてご説明します。昨年9月に戦略的業務提携を締結したスカイマティクス社との取り組みを通じて、当社が進める建設DX領域の具体的な展開についてご紹介します。

スカイマティクス社は、累計5万現場での活用実績を有する空間データ統合プラットフォーム「くみき」を提供しており、当社はその導入支援を担っています。

当社の強みである人材基盤と顧客基盤を活かし、「くみき」の導入から運用定着、さらには横展開までを支援する実装型DXモデルの構築を進めています。

具体的には、当社がこれまで構築してきた建設会社との強固な顧客基盤を活かし、専属の営業部隊が「くみき」の導入提案を全国で推進しており、見込みも着実に上がってきています。

その上で、当社の中核子会社であるワールドコーポレーションが保有する建設DX人材を現場へ派遣し、DXツールの実装から運用、定着までを一体的に支援していきたいと思います。

このように、営業と人材の両面からサービスを提供することで、従来の人材派遣モデルにとどまらず、建設現場に建設DXを実装し、定着させるという新たな実装型建設DXモデルを当社が確立したいと考えています。

Arent社との戦略的業務提携 -実装型建設DXモデルの戦略的拡張-

先週金曜日に戦略的業務提携について公表したArent社との取り組みについてご説明します。

Arent社との提携では、同社が提供するAIの工程管理システム「PROCOLLA」について、当社の中核子会社であるワールドコーポレーションの伴走型建設DX人材が、現場での導入支援および定着支援を担います。

具体的には、従来の施工管理人材に加え、オンボーディングを専属とする伴走型建設DX人材を現場に派遣することで、建設現場の生産性向上に向けたDX活用のコンサルティングが可能となります。

それによってお客さまに対して新たな価値提供が可能となるよう取り組んでいきたいと考えています。さらに、実装現場で得られた知見をArent社の開発チームにフィードバックすることで、現場を起点にプロダクトが進化していく実装型DXの循環モデルの構築を目指しています。

今回の業務提携に加え、現在進行形で検討している他の取り組みも含め、当社としては、実装型建設DXモデルの戦略的拡張を着実に進めていく考えです。

建設業界向けIT業務支援領域への拡張によるグループシナジー創出

建設DXの取り組みとしてグループ会社のATJCに、建設領域に特化したIT部門を新設しました。当社が有する建設分野の顧客基盤と業務知見を活かし、IT人材を提供することで、建設会社のDX推進を支援するモデルとなります。

既存のお客さまへの提案を中心に営業効率を高めながら、サービスの拡大を進めていきたいと考えています。

職人紹介事業の強化

最後に、重要な事業戦略のポイントとして、職人紹介事業の強化に向けた取り組みについてご説明します。

当社グループでは、建設業務有料職業紹介事業の許可を保有しています。これは、グループ会社である全国建設人材協会(以下、全建)が全国でわずか3団体のみに許可しているものになります。

この職人紹介事業は、建設業界のピラミッド構造の中で最大のボリュームゾーンである専門工事会社を主なターゲットとして展開しています。職人、いわゆる技能労働者は全国で約340万人規模と言われていますが、高齢化が進み、平均年齢は47歳から48歳とされています。

現在、業界全体として職人の分野において深刻な人手不足が課題となっています。また、当社のグループ会社である全建は、設立以来、1,800社を超える会員企業のご賛同をいただき、顧客基盤を固めてきました。

会員企業からの人材採用に対するニーズは非常に強く、このマーケットは規模的にも今後さらに大きな成長余地がある市場だと強く認識しています。

このような環境を踏まえて、当社グループでは昨年11月より、現状の人材紹介に加え、建設業界に特化したダイレクトリクルーティング(DR)サービス事業と、専門工事会社向けの技術者派遣事業をスタートしました。

今後、お客さまからの多様な採用ニーズにしっかり応えていくため、新たなマーケットの開拓に取り組んでいきます。

将来的には、これらの事業で構築する人材基盤や顧客基盤、そして建設業界のピラミッドを点ではなく面で網羅しているという強みを有機的にすべて連携させ、建設業向けの総合人材プラットフォームの構築を目指していきます。

本日の私からのご説明は以上です。ご清聴いただき、ありがとうございました。

質疑応答:新たな事業領域の収益モデルについて

司会者:「御社の成長戦略では、建設DXや職人領域など、新たな事業領域への展開が示されていますが、これらの事業が将来的にどのような収益モデルになるのか教

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