【速報版】タカラスタンダード株式会社 2026年3月期第3四半期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
会社概要
皆さま、ご覧いただきありがとうございます。タカラスタンダード株式会社代表取締役社⻑の⼩森です。本⽇は2026年3⽉期第3Q決算ならびに当期の⾒通しについてご説明します。
まずは、当社の概要について簡単にご説明します。我々、タカラスタンダードはホーローに特徴を持つ総合住宅設備機器メーカーで、キッチン・浴室・洗⾯化粧台が主⼒製品となります。⼤阪に本社があり、創業からずっと⼤阪城にほど近い⼤阪市城東区に社屋を構えています。
販売先をスライド左下に記載していますが、特に上の3つ、リフォーム市場、マンションなどの新築集合市場、新築⼾建市場が販売の中⼼となる市場です。なお、いずれの市場においても当社からエンドユーザーに直接販売はせず、各市場ごとに異なる販売先を通じて、製品をお届けするビジネスモデルとなります。
スライドの右下、主な製品における国内の業界シェアとしては、キッチンが1位、浴室・洗⾯化粧台が3位というポジションとなります。
決算ハイライト
それでは、ここから2026年3月期第3Q決算についてご説明します。まずはハイライトです。
3Qについては、売上⾼・各利益とも過去最⾼を更新しました。売上⾼は特に新築向けが⼾建・集合とも好調に推移しました。利益については増収に加え、粗利率の改善や経費の抑制により、前年同期⽐25パーセント超の⼤幅増益となりました。
続いて業績予想です。新築向けの販売が想定以上に好調だったため、今期2回⽬の上⽅修正を公表し、売上⾼・各利益において過去最⾼を⽬指します。ROEは来期に8.0%達成を⽬指しており、当期は7.0%を予想しています。
最後に株主還元です。期初から修正はありませんが、昨年5⽉に還元策の⼤幅な拡充を公表しており、当期および来期における配当性向は50%、総還元性向は130%⽔準を計画しています。
経営成績
経営成績です。表の⻘い枠内に3Q実績を記載しています。
売上⾼は1,926億円で、前年同期から83億円、率にして4.5%の増収となりました。営業利益は161億円で、前年同期から32億円、率にして25.4%の⼤幅増益となりました。また、純利益は業績の好調さに加え、以前から推進している政策保有株式を中⼼とした⾮事業⽤資産の売却を進めたことで、40.4%の⼤幅増益となりました。
経営成績(四半期別対⽐)
こちらは業績をQごとに分解した表です。1Q・2Qと⽐較すると、3Qの増収・増益率が低く⾒えるかもしれませんが、その要因についてご説明します。
まず、当社はもともと3Qの季節性が⾼く、売上⾼および利益の額が相対的に⼤きくなります。加えて、2025年4⽉に建築基準法等が改正された影響で、前期3Qは売上が通常より強く、YoYでのハードルは⾼かった状況において、3Q単独でも増収増益を確保できたことは⼀定の評価ができると認識しています。
売上⾼、営業利益の増加要因および建築基準法等改正の詳細については、次スライド以降でご説明します。
営業利益の増減要因
こちらは営業利益32億円の増益要因を⽰したスライドです。
左側の「売上要因/売上構成要因」がプラス54億円と最も⼤きな要因となりますが、これは前期から引き続き新築向けの売上が⼾建・集合とも好調に推移したことにより、売上総利益が増加したことが主な要因です。その他の要因として、物件価格の⾼級化などに伴う商品単価の上昇もこの項⽬に含まれています。
「合理化/コストダウン」は、購買資材のコストダウンや在庫圧縮を進めたことによる外部倉庫撤収に伴う物流費の削減、⽣産の合理化などです。⼀⽅、「コストアップ」については、⽊質材などの価格の⾼⽌まりや仕⼊商品の値上げにより、18億円の利益減少要因となっています。
「⼈的資本投資」は、賃上げに加え、成⻑事業やDX関連の⼈材強化などによる増加です。
市場別の売上⾼
市場別の動向です。
新築⼾建向けの売上⾼は580億円、前年同期⽐6.1%の増収となりました。まず、前期・今期と当社の業績に影響があった建築基準法等改正について、改正内容は省エネ基準の適合義務化などで、端的に⾔えば主に新築⼾建の建築基準がより厳格化されました。
2025年4⽉に改正されましたが、それ以前の申請は旧基準が適応されるため、新築着⼯数は2025年3⽉まで急増し、その反動で4⽉以降は減少している状況です。
当社の売上に関しては、前期3Qから徐々に駆け込み需要の影響が表れ始めましたが、当社製品は建築がある程度進んでからの納品となるため、今期上期もプラスの影響が残りました。この法改正の影響に加え、物件の⾼級化やオプション品の拡販などによる商品単価上昇も進んでおり、新築⼾建は好調に推移しています。
続いて、新築集合向けは、売上⾼が670億円、前年同期⽐7.1%の増収となりました。当社は新築分譲マンションにおけるキッチンおよび洗⾯化粧台の市場シェアが80%程度と⾮常に⾼い割合を有しています。
今期も含め近年は⾸都圏を中⼼にマンション市場は底堅い需要が続くとともに、物件⾃体の⾼級化に伴い当社製品も以前より⾼価格帯への移⾏も⾒られるなど、商品単価の上昇が図れています。
最後にリフォーム向けの売上⾼は595億円、前年同期⽐1.6%の増収となりました。
中⻑期的には新築着⼯数が減少するなかで、豊富な住宅ストックを背景としたリフォーム需要は増加する⾒込みで、当社としても注⼒市場と位置付けています。
そのなかで⾜元は業界全体で伸び悩みがあり、当社としても当初の想定通りの伸びは⽰せていないものの、前期の下期以降進めているリフォーム向けのボリュームゾーン商品であるシステムキッチン「トレーシア」、システムバス「グランスパ」の仕様強化やお客様のニーズに寄り添った商品提案により、増収を確保しました。
⼀⽅、新築と⽐較すると低い増収率に留まっていることもあり、引き続き更なる改善に注⼒します。
市場別の売上⾼(四半期別対⽐)
こちらは市場別の売上⾼をQごとに分解した表です。
先ほどご説明した通り、前期3Qは建築基準法等が改正された影響で強い数字が出ていましたが、今期3Qは新築⼾建でシェア拡⼤が進むなど、そのハードルを越えてすべての市場で増収を確保できました。
特に上期苦戦したリフォームが回復基調に転じたことは、今期はもちろん、中計最終年度である来期に向けた明るい材料と考えています。
製品部⾨別の売上⾼
キッチン・浴室・洗⾯化粧台の主要3部⾨の販売状況です。新築・リフォームともに前年同期を上回ったため、すべての製品部⾨で増収となりました。
洗⾯化粧台はキッチンと⽐べると市場シェアが若⼲低い状況ですが、特に新築向けでキッチンとともに採⽤されることが増え、⾼い伸びとなりました。
また、スライド下段は、今後伸ばしていくべき事業を「新規事業関連」として掲載しています。
各事業ともまだまだ⼩粒ではありますが、将来的には主⼒事業の⼀つに成⻑させるべく、引き続き取り組みを進めます。
製品部⾨別の売上⾼(四半期別対⽐)
こちらは製品別の売上⾼をQごとに分解した表となりますので、参考としてご確認ください。
出荷台数前期⽐及び当社シェアの推移
このスライドは業界⽐較と当社のシェアを製品別に⽰しています。
折れ線グラフは、コロナ禍前の20年3⽉期を基準として、当社と業界の出荷台数を⽐較しており、数値は各期における前期⽐を⽰しています。その下は、⾦額ベースでの各製品における当社シェアを記載しています。
グラフの⼀番右にある今期3Qの実績について、業績が好調に推移したことから、業界を⼤きく上回る結果となりました。
また、当社の出荷台数は、期によって多少の増減はあるものの、基本的に業界を上回っており、結果としてシェアは拡⼤傾向です。
こうした状態を継続することで、キッチンのシェアNo.1をキープするとともに、システムバス・洗⾯化粧台のシェアも更に⾼めていきたいと考えています。
市場別の各製品売上構成
続いて、市場別の各製品の売上構成を⽰しています。3Qの実績はご説明のとおり、特に新築向けが好調で、各製品とも順調に推移しています。
また、先ほど少し触れましたが、キッチン・洗⾯化粧台における新築集合向けのシェアの⾼さもこのスライドから分かるかと思います。
これは当社の競争優位性の⼀つと捉えており、こうした安定的にキャッシュを創出できる市場での強みを発揮しながら、市場⾃体の成⻑が期待できるリフォームの更なる開拓を進めていく⽅針です。
⼀⽅、浴室における新築集合向けの構成⽐は7.4%に留まります。新築集合市場における浴室事業が後発だったことが主な要因ですが、逆に開拓余地は⼤きく、成⻑分野と位置付けて販売を強化しており、⼤規模な⼯場投資を⾏うなど、売上拡⼤の取り組みを進めています。
貸借対照表
貸借対照表です。
前期末から⽐較すると現⾦が減少していますが、これは株主還元として、今期に⾃⼰株式取得を約110億円計画し、3Qまでに101億円を実施したことや、増配を⾏ったことが主な要因です。そのため、純資産の圧縮も進んでいます。
⾜元のPBRは1倍⽔準となっており、以前からは上昇しているものの、まだまだ満⾜できる⽔準ではないため、引き続きBSマネジメントを進めてまいります。
キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況です。好調な業績を背景にフリーキャッシュ・フローは増加しています。
現⾦及び現⾦同等物は減少していますが、こちらは先ほどの貸借対照表のご説明と同様、自己株式取得や増配によるものですので、想定通りの推移となります。
事業環境の認識
ここから2026年3⽉期通期の業績予想についてご説明します。
まず、⾜元の事業環境です。住宅市場に関しては、2025年4⽉施⾏の建築基準法等改正の影響により、新設住宅着⼯⼾数は⼤きな増減を記録しています。
このスライドでは3Q累計のみの⽐較をしていますが、Appendix(33ページ)にも統計資料を掲載していますので、ご参照ください。
今期の着⼯数が⼤幅な減少となっており、着⼯と当社製品を納品するタイムラグを考慮すると、今後の当社の新築⼾建向けの売上にも⼀定の影響はあるものと想定しています。
リフォーム市場に関しては、豊富な住宅ストックを背景に市場成⻑が⾒込まれますが、資材価格の⾼⽌まりや職⼈不⾜、業界内での競争の激化が懸念されます。
為替や関税についてですが、現時点において当社の販売先や仕⼊先は国内市場がメインとなります。そのため、為替や関税の変動に対して、間接的な影響を受ける可能性はあるものの、直接的な影響は軽微と捉えています。
2026年3⽉期 業績予想
通期予想に関しては、今回の3Qの公表と合わせて再度上⽅修正しました。
スライド上部の表の③が最新の業績予想となり、売上⾼は2,510億円、営業利益は178億円と前回予想から売上・各利益とも増加を想定しています。
なお、上⽅修正は2Qの公表時に続き今期2度⽬となり、期初予想も含め、各予想を公表した際の市場別の前提をスライド下段に記載しています。⼤きな⽅向性としては、新築が期初予想より好調に推移したことに加え、リフォームも前回予想を超える推移を⾒込んでいます。
期初予想においても、売上⾼・営業利益ともに過去最⾼値でしたが、それをさらに上回る着地を⽬指します。
また、来期は中計最終年度として、当社にとってチャレンジングなKPIとして営業利益200億円、ROE8%を掲げており、この達成に向けても、まずは今期予想を着実に達成したいと考えています。
2026年3⽉期 業績予想(1-3Q実績・4Q予想)
通期では総じて順調な推移を⾒込んでいるものの、4Qの3ヶ⽉の業績に関して詳細をお伝えします。
売上⾯については、新築集合とリフォームは堅調な推移を想定していますが、新築⼾建が低調となる⾒込みで、全体としても減収を予想しています。
新築⼾建の業績悪化の主な要因は建築基準法等改正の影響となり、同市場向けの前期4Q売上は駆け込み需要により18%を超える⾮常に⾼い増収率だったため、その反動減はあるものと想定します。加えて、職⼈不⾜などに伴う⼀部⼯期遅れも懸念しています。
しかしながら、今期は⼾建においてシェア拡⼤や商品単価のアップも図れてきていることから、減収幅は抑えられているものと考えております。
販管費としては、4Qに⼈件費の増加を⾒込んでいます。当然これは短期的な利益の圧迫には繋がるものの、当社の持続的な成⻑に⼈的資本への投資は⽋かせないとの考えのもと、業績に⾒合った拡充を図るものです。
こうした売上要因と販管費の増加があり、4Qの3ヶ⽉では減収減益を予想しています。
営業利益の増減要因
こちらは業績予想修正後の営業利益の増減要因についてです。
「売上要因/売上構成要因」は、新築の売上が好調なことに加え、オプション品を含む商品単価の上昇もあり、⼤きな増益要因となります。
「合理化/コストダウン」は、⽣産性向上・在庫⽔準の適正化、資材のコストダウンなどにより12億円の増益効果を⾒込んでいます。
「コストアップ」は、⽊質材・樹脂材料など資材価格の上昇となります。
「⼈的資本投資」は、当初は8億円程度の減益要因と想定していましたが、先ほどご説明した通り、より積極的な拡充を図ります。
これらの結果として、営業利益は前期⽐22億円の増益を⾒込んでいます。
設備投資の状況
設備投資は期初から修正しておらず、今期は123億円を計画しています。内訳や過年度の推移は資料をご覧ください。
株主還元:新株主還元⽅針の策定(2025年5⽉公表)
ここからは株主還元ですが、改めて昨年5⽉に⼤幅に引き上げた当社の株主還元⽅針について、詳細をご説明します。
当社では2024年5⽉に「中期経営計画2026」を策定し、そのなかで株主還元⽅針もリニューアルしました。
⼀⽅、その後の株価の状況や、投資家の皆様との対話を通じて様々なご意⾒をいただき、特に資本コストの認識について当社と株式市場でズレがあることを確認しました。こうしたズレを解消するため、新中計公表から1年後の昨年5⽉に、中計を⼀部アップデートし、株主還元⽅針をご覧の内容に改定しました。
改定した株主還元⽅針では、従来40%だった配当性向を50%に引き上げました。また、自己株式取得については、今期・来期の2年間で約220億円を⾏います。
こうした還元策を実施することで、現状過⼤と認識しているキャッシュポジションや純資産額を調整し、BSの適正化を進め、中計最終年の来期2027年3⽉期の重要KPIであるROE8%達成を⽬指します。
当然そこがゴールではなく、その先のROE10%⾒据えながら、その時々で最適な還元策は常に検討してまいります。
株主還元:配当性向
株主還元⽅針に基づく1株当たりの配当額について、今期は中間50円、期末50円の年間100円となり、前期から22円の増配を予定しています。
なお、当社は今回の還元策の⼤幅改定前から33期連続で減配をしないなど、従前より株主様に安定的な配当を実施していたことはお伝えさせていただきます。
また、EPSを持続的に成⻑させることが企業価値の向上、すなわち株価の上昇につながることから、ここをしっかりと意識した事業運営を⾏います。
株主還元:総還元性向
先ほどお伝えした通り、⾃⼰株式取得は今期・来期で約220億円を想定しており、総還元性向は130%⽔準を予定しています。こうした株主還元と利益成⻑の両輪で、資本効率を向上させ、株式市場での評価を⾼め、恒常的なPBR1倍超えを⽬指します。
これ以降はAppendixとなりますので、参考情報としてご確認いただければと存じますが、1点だけお伝えさせていただきます。
当期のトピックス
こちら3Qのトピックスになりますが、お伝えしたい内容は左上です。
ご存じの通り、東証は上場企業に対し「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の推進を要請しています。この要請に対して、当社としては株式市場を強く意識した中計のリバイスなど、企業価値向上に向けた取り組みを積極的に進めております。
そうした中、東証が年1回アップデートする資本コスト経営の事例集において、2025年12⽉に「課題解決に向けた企業の取り組み事例」の⼀つとして当社が取り上げられました。数ある上場企業の中から、当社の資本コストを意識した経営が評価いただいたことは、素直に嬉しく捉えています。
⼀⽅で、当社が抱える課題への対応策を公表しただけとも⾔えますので、まだまだスタートラインに⽴ったに過ぎません。
今後も株式市場との積極的な対話を進めながら、上場企業としての在るべき姿を⽬指してまいりますので、引き続きのご⽀援をよろしくお願いします。
以上で説明を終了します。ありがとうございました。
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