セプテーニ・ホールディングス、増収、大幅増益でV字回復実現 VISION 2030、中期経営計画を発表
INDEX

神埜雄一氏:株式会社セプテーニ・ホールディングス代表取締役グループ社長執行役員の神埜です。2025年12月期通期の決算について、私よりご説明します。
本日のアジェンダはスライドのとおりです。初めに、エグゼクティブサマリで2025年12月期の実績と2026年12月期の見通しをお伝えします。続いて、2025年12月期の通期実績および第4四半期単体の実績、またセグメントごとの状況についてご説明します。最後に、2026年12月期の業績予想をお伝えします。
2025年12月期 通期決算 エグゼクティブサマリ

今回の決算のエグゼクティブサマリを記載しています。サマリは2点あり、2025年12月期の通期実績と2026年12月期の通期見通しについてです。
通期決算の概略としては、収益が前期比プラス7.2パーセントの増収、Non-GAAP営業利益はプラス38.1パーセントの大幅な増益となりました。
2025年は第2四半期から発生した一部顧客の影響を受けながらも、新規顧客獲得・既存顧客との取引拡大や対売上高収益率の改善による増収に加え、筋肉質な事業基盤の構築が進んだことで、営業利益のV字回復を実現することができました。
一方で、親会社の所有者に帰属する当期利益については、持分法適用関連会社であるコミスマ株式会社にかかる減損損失の計上によって、通期業績予想を下回ることとなりましたが、減損損失影響を除いた調整後当期利益としては、順調に増益となっています。
また、2025年12月期の期末配当については株主還元方針にのっとり、1株当たり18円で据え置きとしています。
2点目が2026年12月期の通期見通しについてです。
2025年に発生した一部顧客影響は、2026年の第1四半期まで続き、第2四半期以降で一巡する見通しです。
2026年12月期では引き続き既存案件拡大、新規顧客獲得でのトップライン成長と収益性の改善に取り組み、前期比プラス7パーセントの増収による収益ギネスの更新を目指していきます。加えて、販管費コントロールやAI活用などを含む生産性向上の実現により、Non-GAAP営業利益はプラス8.7パーセントの増益を計画しており、連結業績としては増収増益を目指していきたいと考えています。
エグゼクティブサマリについては以上です。
FY2025 通期決算ハイライト

2025年12月期の通期連結決算概要についてご説明します。
スライドは通期決算のハイライトです。収益が303億円、Non-GAAP営業利益が44億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が約35億円の着地となりました。
一部顧客影響を受けながらも、期中でのリカバリーや対売上高収益率の改善が進み、売上高、収益については過去最高を更新することができました。
また、前期比で見ると収益はプラス7.2パーセントの増収、Non-GAAP営業利益はプラス38.1パーセントの大幅な増益となり、業績予想も達成することができています。
FY2025 通期決算ハイライト(セグメント別)

セグメントごとの通期決算ハイライトです。
マーケティング・コミュニケーション事業は一部顧客影響に対するリカバリーが進み、累計では増収増益で着地することができました。また、業績予想に対してもオンラインとなっています。
ダイレクトビジネス事業は大幅な増収増益で、収益、Non-GAAP営業利益ともに過去最高を更新しています。
データ・ソリューション事業は一部案件の減少により若干の減収、Non-GAAP営業利益はほぼ横ばいで推移しています。
FY2025 通期連結業績推移

通期連結業績推移です。
既存案件拡大、新規案件獲得によって収益を成長させながら販管費をコントロールしたことで、Non-GAAP営業利益は前期比プラス38.1パーセントと、大幅な増益となっています。
加えて、Non-GAAP営業利益率としても前期比で3.3ポイントの改善ができました。
FY2025 「フォーカス&シナジー」の振り返り

当社が掲げている中期テーマである「フォーカス&シナジー」の振り返りを進めていきます。2025年は「フォーカス&シナジー」の方針のもと、4つのフォーカスポイントを掲げ、事業運営を進めてきました。
FY2025 「フォーカス」の振り返り ー収益性・生産性の改善

「フォーカス」の振り返りの1点目として、収益性と生産性の改善状況についてご説明します。
対売上高収益率としては、広告効果改善に向けた取り組みをはじめとした各種施策が功を奏し、2025年12月期のすべての四半期において、前期実績を上回る水準を維持することができました。
この収益性改善に加えて、生成AI活用などによってトップラインの成長と採用数コントロールの両立を実現することができ、1人当たり生産性についても前期と比べて改善が進んでいます。
FY2025 「フォーカス」の振り返り ー生成AIの活用

「フォーカス」の振り返りの2点目として、生成AIの活用についてご説明します。
当社では2024年に生成AIツールを全社導入して以降、広告運用プロセスへの組み込み、顧客への新たなソリューション提供、全般的な業務効率改善など、幅広く生成AIの活用が進んでいます。
こうした取り組みの積み重ねによって、収益性や生産性の改善を進めることができていますので、引き続き顧客への価値提供と業務効率改善の2軸で生成AIの活用を推進していきます。
FY2025 「シナジー」の振り返り ーグループ内外でのシナジー創出

「シナジー」の振り返りについてご説明します。
スライドには、グループ内外でのシナジー創出を目指して2025年に推進した主な事例を記載しています。
グループ内では、広告オペレーション領域の強化や、スポーツ・エンターテインメント領域や企業版ふるさと納税支援への事業展開に向けた会社設立やアライアンスを進めました。
グループ外での取り組みとしては、当社事業の強みやノウハウとの掛け合わせによってシナジー創出ができるパートナーの方々とのアライアンスを推進し、共同での事業開発やソリューション提供などのシナジーを創出してきました。
FY2025 セグメント別事業トピックス

2025年における各セグメントのトピックスをご紹介しています。
各事業において、TikTok Shopや縦型動画、AIアバターや生成AI、Dify(ディフィー)などのマーケティング領域における新領域やトレンドを捉えたアクションを推進することができています。
FY2025/4Q(10-12月)連結P/L

2025年12月期第4四半期の決算概要についてご説明します。スライドは2025年10月から12月までの第4四半期単体での連結PLです。
第4四半期の実績としては、売上高が約392億円で前期比プラス5.5パーセント、収益は80億円で前期比プラス8.4パーセントの増収となりました。
加えて、コスト効率化の徹底を継続し、Non-GAAP営業利益は15.5億円で前期比プラス64.4パーセントの大幅な増益を記録することができました。
また、持分法適用関連会社であるコミスマ社にかかる減損損失を計上しており、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前期比で減益となっています。
連結 税引前当期利益 四半期推移(非継続事業組替え後)

連結税引前当期利益の四半期推移です。
この四半期で、持分法適用関連会社のコミスマ社にかかる減損損失を約9.6億円計上することとなりましたが、コミスマ社以外の電通デジタルを中心とした持分法投資利益については堅調な推移となっています。
電通グループとの業務提携の進捗

電通グループとの業務提携の進捗についてご説明します。
電通グループとの協業によって生まれた売上の総額を棒グラフでお示ししています。濃い紫色部分が四半期の取引額が1億円以上の大型のお客さまからの売上の合計、そしてうすい紫色部分が四半期の取引額が1億円未満のお客さまからの売上合計と定義し、色分けしています。また、オレンジ色の折れ線グラフは四半期の取引額が1億以上のお客さまの数を四半期ごとに記載しています。
この四半期では、大型顧客数が34社となり、大型顧客からの売上合計も前期比で約1.6倍となっています。提携売上高全体としても前期比プラス48.8パーセントと大きく拡大することができました。
電通グループとの業務提携開始から、この年末でちょうど丸7年となり、電通提携売上高は累計ベースでも過去最高を更新することができています。また、定量面だけでなく、電通グループ各社との協業や連携が数多く進んでいますので、引き続き両社の強みを掛け合わせ、お客さまへの提供価値を最大化するべく、この業務提携を進めていきたいと思います。
連結従業員数推移

連結の従業員数推移です。
2025年は採用のコントロールを進めてきたため、人員数としては自然減となっています。また、2026年12月期においては生産性を考慮しながら、4月の新卒採用以降、中途採用を徐々に再開していきたいと考えています。
マーケティング・コミュニケーション事業 業績概況

セグメント別の概況についてご説明します。
初めに、マーケティング・コミュニケーション事業についてご説明します。スライドはマーケティング・コミュニケーション事業の業績概況です。この第4四半期では、2025年第2四半期以降で発生している一部顧客の影響がある中でも、既存案件の拡大と新規案件の獲得が進んだことで、成長モメンタムが加速しています。
結果として、収益が57億円で前期比プラス8.7パーセントの増収、Non-GAAP営業利益は17億円でプラス20.3パーセントとなっています。
マーケティング・コミュニケーション事業 四半期業績推移

マーケティング・コミュニケーション事業の四半期業績推移です。
この四半期では、対売上高収益率改善に向けた取り組みや採用数のコントロールを継続したことで、Non-GAAP営業利益率は前期実績の27パーセントから29.9パーセントとなり、プラス2.9ポイントの改善が見られました。
マーケティング・コミュニケーション事業 増減内訳

第4四半期における、マーケティング・コミュニケーション事業の前年同期比の増減内訳です。
第2四半期の決算説明会からご説明している一部の大型のお客さまとのお取引減少の影響について、この第4四半期では既存のお客さまからの増額、また新規顧客開拓が進んだことで、収益成長率としては一桁後半のプラス8.7パーセントまで戻すことができています。
加えて、この増収効果が費用の増加を吸収し、20パーセントを超える増益率を実現できています。引き続き、既存顧客拡大、新規顧客の獲得強化を推進していきます。
ダイレクトビジネス事業 業績概況

ダイレクトビジネス事業についてご説明します。スライドはダイレクトビジネス事業の業績概況です。
この四半期では、収益は17億円、売上総利益は約9.9億円で着地し、ともに前期比でプラス11パーセントの成長を実現できました。また、販管費のコントロールが功を奏し、Non-GAAP営業利益はプラス43パーセントの大幅な増益となっています。
ダイレクトビジネス事業 四半期業績推移

ダイレクトビジネス事業の四半期業績推移です。
収益の順調な拡大と生産性の改善によって、Non-GAAP営業利益率も直近の2年では最高水準の24パーセント台まで改善してきています。
データ・ソリューション事業 業績概況

データ・ソリューション事業についてご説明します。スライドはデータ・ソリューション事業の業績概況です。
前期に納品した一部案件減少の影響で減収となったものの、人員数の適正化によるエンジニア稼働率の引き上げが功を奏し、Non-GAAP営業利益は約1.3億円で前期比プラス4.2パーセントの増益となりました。
データ・ソリューション事業 四半期業績推移

データ・ソリューション事業の四半期業績の推移です。
海外拠点を中心とした人員数の適正化と、当社が抱えるエンジニアの稼働率の改善によって、営業利益率は16.6パーセントとなり、前期比で1ポイント上昇しています。
2026年12月期 通期業績予想(連結)

2026年12月期の通期業績予想についてご説明します。
収益としては前期比プラス7パーセントの324億円、Non-GAAP営業利益は前期比プラス8.7パーセントの48億円の予想としています。親会社の所有者に帰属する当期利益は43.5億円で、プラス24.6パーセントの増益を見込んでいます。
2026年も既存案件の拡大、新規顧客獲得でのトップライン成長と継続的な収益性改善の取り組みによって過去最高収益の更新を目指しながら、AI活用を含む生産性向上の実現を両立させることによって増収増益を引き続き見込んでいます。
2026年12月期 通期業績予想(セグメント別)

セグメント別の通期業績予想を記載しています。
ダイレクトビジネス事業は新たな収益モデル構築に向けた先行投資を行うため、13億円の営業利益で前期比横ばいの推移と見込んでいます。マーケティング・コミュニケーション事業は前期比17パーセント弱の増益によって64億円、そして事業化から2年目となるデータ・ソリューション事業は営業利益で前期比プラス30パーセントの6.4億円の予想としており、グループ全体では増収増益を目指していきます。
2026年12月期 配当予想

2026年12月期の期末配当予想についてご説明します。
現在当社が掲げている株主還元方針にのっとり、2026年の期末配当予想は2025年期と同額の1株当たり18円とします。配当性向としては、現時点でのEPS予想20.97円に対して85.8パーセントとなる見込みです。
神埜氏からのご挨拶
以上、私から2025年12月期通期決算についてご説明しました。
2026年は、この2年で整えてきた事業基盤をベースにオーガニック成長を着実に継続しながら、2025年では抑制していた各事業における人的投資や事業投資を徐々に再開し、中期的な業績拡大に向けた取り組みを並行して推進していきます。
引き続きセプテーニグループをご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。
GROUP MISSION

ここからは、本日決算発表と同時に開示したVISION 2030と、2026年から2028年までの中期経営計画についてご説明します。
スライドはグループミッションです。セプテーニグループでは「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」というミッションを掲げています。
「当社の役職員それぞれがアントレプレナーシップを発揮することで、当社の仲間同士はもちろん、関わるステークホルダーのみなさまと一緒に、当社の事業活動を通じて世の中を『元気に』していこう。そして当社の事業拡大によって、関わるステークホルダーを広げていき、我々が元気にする世界の対象を少しずつ拡げていこう」というミッションの概念があります。
トップメッセージ

トップメッセージとして、今回の発表に至るまでの過程や、グループミッションとVISION 2030、そして中期経営計画のつながりについてまとめています。細かい点は、お時間のある時にお読みいただけたらと思います。
「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」というミッションのもとで、特にその起点となる「顧客の企業価値最大化」をこのVISION 2030の中核に置き、2030年までの5年間の経営方針をVISION 2030として策定しています。
INDEX

アジェンダです。初めに、VISION 2030に向けた目指す姿をお伝えします。続いて直近2年の実績の振り返りをした後、2026年から2028年までの3ヶ年の中期経営計画についてご説明を進めていきます。
中長期で目指したい姿と各フェーズの位置づけ

まずはじめに「VISION 2030に向けた目指す姿」についてご説明します。スライドは「中長期で目指したい姿と各フェーズの位置づけ」について整理しています。
当社が掲げるグループミッション、ビジョンを踏まえて、中長期で目指したい姿として、「2030年までに当期利益100億円を創出し、高成長と高還元の両立を実現する企業体を目指す」という方針を2025年2月に公表しました。
今回発表する中期経営計画は、その2030年までに目指す姿に向けた、次の3年でのマイルストーンとなる内容だとご認識ください。
これまでの事業運営

当社グループのこれまでの事業運営についてです。
当社グループはこれまで、「アントレプレナーシップを持つ人材」の採用と育成に注力し、その人材が各事業で専門性を磨き、それぞれの事業が向き合う顧客に対して、CV(コンバージョン)・LTV(ライフタイムバリュー)最大化、そして業務効率化などの事業成果としての価値を提供し、それぞれの顧客の担当部署の成果につなげることで、成長を続けてきました。
その中で2024年から「フォーカス&シナジー」というテーマを掲げ、コア事業の再編というかたちで、マーケティング・コミュニケーション事業、ダイレクトビジネス事業、データ・ソリューション事業、そして、HR領域を中心とする「その他事業」と区分し、この2年、グループ経営を行ってきました。
環境認識

環境認識とその認識を踏まえた、当社グループが進んでいくべき方向性についてご説明します。
労働人口の減少やAIをはじめとしたテクノロジーの急速な進化が進む中で、当社が身をおくデジタルマーケティング領域においては、消費行動の多様化によって、今まで以上に顧客ニーズの高度化や複雑化が進むとともに、企業の成長や持続的な収益創出のためのマーケティング活動は、デジタルシフトが続いていくと予想されています。
このような社会、業界の変化が進んでいくという想定のもと、今回の中計策定にあたって、当社グループは既存事業を着実に伸ばしていきながら、事業同士の連携をさらに強め、顧客の企業価値最大化をサポートできるグループ体制の構築、そしてコア事業のアセットを活用した新たな事業開発を推進することでケーパビリティを拡張していく方針をとりたいと考えています。
これから目指したい事業運営

これから目指したいグループ事業運営についてご説明します。これまでの事業運営と今後の環境変化を踏まえた上で、今後、中長期で当社が進んでいくべき方向に向かっていくための事業運営を図で示しています。
これまではそれぞれの事業がそれぞれの顧客に対して価値を提供し、顧客の担当部署の成果につなげる事業運営をしてきましたが、今後はこれまで向き合ってきた事業成果の先にある、顧客の企業価値最大化に貢献できるパートナーとなるべく、さらに強みを磨いたり、新たなケーパビリティを獲得したりしながら、すべての事業が向き合うすべての顧客に対して、各事業が一体となってクロスセルを含む包括的な価値提供ができる企業体となることを目指します。
SEPTENI GROUP VISION 2030

ここまで説明してきた目指したい事業運営を踏まえて、「セプテーニグループはこれからどういう組織を目指して行くのか」ということを一言で表すものとして、これから「VALUE MAXIMIZER」というVISION 2030をグループ全体で掲げたいと思います。
「社会と時代の変化を成長のエンジンに変えながら、顧客の企業価値の最大化を実現し、世界をもっと元気に」という2030年までのVISIONを掲げ、次の5年のグループ経営を実行していきます。
VALUE MAXIMIZERの策定と各フェーズの位置づけ

「VALUE MAXIMIZER」と各フェーズの位置づけについて、あらためてご説明します。
VISION 2030として「VALUE MAXIMIZER」を掲げ、2030年までにNon-GAAP営業利益、当期利益ともに100億円を創出し、高成長と高還元の両立を実現する企業体を目指すべく、ここからの3ヶ年の中期経営計画の達成に向けて、グループ一体となって邁進していきます。
業績振り返り

次の3ヶ年のお話をする前に、過去2年の実績の振り返りを進めていきます。
スライドは直近2年の業績です。この2年においては、途中で一部大手のお客さまとの取引減少などがありながらも、一貫して「収益性の向上」と「生産性の改善」に重きを置き、事業、組織運営を続けてきました。
その結果、2025年12月期の実績としては、収益303億円の過去最高実績の更新と、Non-GAAP営業利益44億円とV字回復を実現することができています。
重点施策の振り返り

この2年で進めてきた重点施策について振り返ります。
「高成長、高還元の両立を実現する企業体」という目指す姿に向かって、「高成長」に対してはフォーカス&シナジーという中期テーマを掲げ、運営してきました。事業ポートフォリオマネジメントの推進をはじめとした既存事業強化のためのフォーカスの取り組みや、さまざまなレイヤーにおけるシナジー創出に重点を置いた事業運営を進めてきました。
また「高還元」に対しては、還元方針の変更を行い、株主還元の強化も同時に進めてきました。
重点施策の振り返り

重点施策のひとつとして推進してきた事業ポートフォリオマネジメントの徹底について、この2年の動きをまとめています。
2024年から事業継続基準の運用を開始し、グループのすべての事業を対象に、事業継続・撤退基準の規律に基づいて、ポートフォリオマネジメントを徹底してきました。
その結果として、この2年においては、5社の売却・清算を行い、統合による新設を含め4社の新会社を設立し、ポートフォリオの入れ替えを進めてきました。これによって、コーポレートのオペレーションコストも含めて、組織の効率化・筋肉質化を進めることができたと考えています。
また、今回の中計期間においても引き続きポートフォリオの見直しを含め、年単位での既存事業評価および各事業のケーパビリティ強化を進めるためのロールアップやM&A、ジョイントベンチャー設立など、多様な手段での外部調達も進めていきたいと考えています。
中期経営計画 -基本方針ならびに重要施策

2030年に向けて目指す姿を実現するための、2026年から2028年までの3ヶ年の中期経営計画についてご説明します。
スライドは、この中期経営計画における4つの基本方針と、この基本方針に紐づく重要施策についてまとめたものです。
1点目が事業の深化、2点目が事業の探索、3点目が経営基盤の強化、そして4点目がキャピタルアロケーションということで、ここからは4つの基本方針について、順番にご説明します。
FY2028までの定量目標

4つの基本方針をお伝えする前に、2028年までの3年間の定量目標についてご説明します。
次の3ヶ年における定量目標はスライドに記載のとおりです。2025年12月期の実績をベースにして、3年間のCAGRとしては収益でプラス6.5パーセント、Non-GAAP営業利益でプラス13.2パーセント、親会社の所有者に帰属する当期利益でプラス18.4パーセントの成長を目指していきます。そして、ROEの目標としては3.3ポイントの改善を目指したいと考えています。
この目標はオーガニックをベースとした計画という前提で策定しており、インオーガニック成長は加味していないため、この3年の間に進めていくM&A等の成長投資を含めて、グループ全体としてはROE2桁台の早期達成を目指していきたいと考えています。
連結・セグメント別のFY2028に向けた成長見通し

連結および事業ごとの2028年に向けた成長見通しです。連結、そして各セグメントにおいて収益、Non-GAAP営業利益の過去最高の更新とNon-GAAP営業利益率の改善を目指しています。
マーケティング・コミュニケーション事業

4つの重点施策についてです。初めに1つ目の事業の深化について、セグメントごとの方針をご説明します。
スライドはマーケティング・コミュニケーション事業についてです。マーケティング・コミュニケーション事業においては、独自の統合マーケティング構想「MXONE」の提供を軸に、この実現に向けた人材育成、ソリューション開発・提供の強化、そして、隣接領域へのケーパビリティ拡張を推進していきます。
顧客の統合マーケティングをより深く支援するべく、外部とのシナジーもさらに強化しながら、事業の深化を進め、顧客の収益性と成長性の向上をけん引する方針のもと、さらなる事業拡大を目指していきます。
マーケティング・コミュニケーション事業:事業戦略

マーケティング・コミュニケーション事業の事業戦略の中でも特に重要となってくる、統合マーケティング構想「MXONE(マキシワン)」についてご説明します。
これまで顧客のデジタルマーケティング支援をさせていただく中で、企業経営におけるさまざまな分断によって、マーケティングの成果、そしてマーケティング成果が生み出す事業成長が最大化しきれていない場面を数多く目の当たりにしてきました。
この課題に対して、人とAIの共創によってこれらの分断をつなぎ、事業成長の最大化を目指すのが「MXONE」です。
すでにこれまで、複数のソリューションをリリースしていますが、今後も「MXONE」ブランドの強化と新たなソリューションの開発を進めていきますので、ぜひ「MXONE」にご注目いただけたらと思います。
ダイレクトビジネス事業

ダイレクトビジネス事業の方針についてご説明します。
ダイレクトビジネス事業では、これまでダイレクト領域で培ってきた、オフライン、そしてデジタル両面の知見にシナジーを融合することで、D2C領域やシニア市場などに対して新たな収益モデルの構築を進めていきます。これによって、顧客の収益拡大と事業成長の実現に貢献していきます。
また、顧客へのダイレクトマーケティング支援に加え、D2C商品の開発や企業版ふるさと納税事業へのチャレンジも引き続き行い、当事業での成功事例やノウハウを顧客企業にも還元できる事業体を作っていきたいと考えています。
データ・ソリューション事業

データ・ソリューション事業についてご説明します。
データ・ソリューション事業では、オフショア拠点も含めて当社グループ内のエンジニア組織の連携を強化するとともに、DXソリューションの開発や外部パートナーとのアライアンスを進めることで、マーケティング成果の最大化を通じた、顧客の生産性、そして効率性の向上を支援していきます。
データ・ソリューション事業はもともとグループ内の開発組織として運営していましたが、事業化して以降、これまでに外販のモデルや営業体制の構築を進めてきました。その成果をこの中計期間で着実に出し、成長軌道に乗せていきたいと考えています。
以上が重点施策1つ目の、既存事業を中心とした事業の深化についてのご説明です。
「事業の探索」領域について

重点施策2つ目の「事業の探索」についてご説明します。
この2年では、当社の事業ポートフォリオとして、スライドの図のオレンジ色のマーケティング・コミュニケーション事業、緑色のダイレクトビジネス事業、そして、事業化して立ち上げ中の水色のデータ・ソリューション事業の3つのコア事業の成長・拡大に力を入れてきました。
この3つの事業で深化と探索を続けながら、このVISION 2030のスタートとなる2026年においては、グレー部分のその他事業の中にあるHRテクノロジー領域の事業化を目指し、事業の探索に挑戦していきたいと考えています。
当社は1990年の創立時、祖業として人材領域を手掛ける企業として生まれた歴史があります。そこから35年を経て、我々が当社内での人的資本経営を通して培ってきた技術やノウハウを元に、昨今の労働力不足が加速する中で、この市場課題に向き合い、HRテクノロジーを軸とした顧客への支援を行っていきたいと考えています。
HRテクノロジー領域の目指す姿

事業の探索として今後展開を強めていきたい、HRテクノロジー領域での目指す姿についてご説明します。
時代の変遷において、現在の状況として生産年齢人口の減少や、各世代の価値観の変化、そして転職機会の増加などによって、多くの人材から採用候補を「選ぶ」という手法が難しくなってきている場面が増えてきています。
また、人材を集められたとしても、早期離職やカルチャーマッチなどの課題が多く、定着や戦力化の難易度が上がるとともに、これまで以上にHRマネジメントとして実行力が必要とされる状況にあると考えています。
この状況に対して、当社が持つ「集める」ソリューションと「活かす」ソリューションを掛け合わせて、顧客に提供し、顧客の人事部や事業側の育成部門の方々と連携することで、「少量を活かす」プロデュース型の新しいHRモデルへの変化を実現していきたいと考えています。
HRテクノロジー領域のスキーム

HRテクノロジー領域のスキームについてご説明します。
採用サイトの閲覧からエントリー、採用、定着というプロセスがある中で、それぞれのプロセスにおいて、顧客企業の支援をしたいと考えています。
当社のコア事業であるデジタルマーケティングの集客ノウハウを、「採用」市場に展開することで、各種人材メディアの運用効果の最大化、効率化を提供するとともに、当社のグループ会社である人的資産研究所で保有している「HaKaSe」という顧客のオンボーディング強化のソリューションを、オンボーディングのみならず、採用時のマッチング精度向上への活用に拡大することで、顧客企業の採用力強化と採用した人材の早期戦力化を付加価値として提供していきたいと考えています。
以上が、VISION 2030の中で探索領域として強化するHRテクノロジー領域の概要です。
2026年はHRテクノロジー領域から事業の探索を始め、このVISION 2030の間にHR領域以外にもコア事業とシナジーやコラボレーションがあり、顧客の企業価値向上に資する探索領域を随時検討し増やしていきたいと考えています。
以上が、2つ目の重点施策である事業の探索の方針でした。
人的資本強化 全体方針

重点施策3つ目の経営基盤強化についてご説明します。
まず経営基盤強化における重要施策の1つ目として、事業の深化、事業の探索、グループ全事業で顧客の企業価値向上を支援するための、当社グループの組織体制、持続的に本方針を続けていくために最も大事な「人的資本強化」の全体方針についてです。
この2年で、定量的な生産性改善以外にも、リモートワーク中心だった働き方から出社を中心とした働き方への変化や、新卒採用のみに依存しない採用活動の柔軟性向上、グループ間の異動・出向の意図的な増加などに取り組んできました。
今後もアントレプレナーシップの民主化、デジタルHRの活用、DEIの推進の3つをベースとしながら、短期的には当社グループの人材が持つアントレプレナーシップを最大限発揮できる環境整備を進めるとともに、中期ではサクセッションを含めた人的資本の取り組みを進めていきたい、と考えています。
人材開発委員会について

人的資本強化の取り組みの中で、2026年より発足している人材開発委員会についてご説明します。
企業体としてあり続けたい姿として、「変化の激しい業界で成長を続ける」「Keep Young」「アントレプレナーシップの最大発揮」の3点を大切にしたいポイントとして整理し、その姿に向かって、まずは会社からの機会提供によって、経営経験のある人材の増加に主眼を置くかたちで積極的な人材開発を進めていきます。
当社は創業から35年が経過していますが、組織全体の平均年齢が、未だ32歳となっており、創業当時から時代が変わっても、20代、30代を中心に新しい時代をつくる人が育ち活躍し、事業成長を続けてきました。
この「Keep Young」な組織状態を継続することがアントレプレナーシップを持続的に残していく上で最も大事であると考え、そのための仕組みを人材開発委員会として運営していきたいと考えています。
この人材開発委員会が担うのは、従業員のキャリア支援はもちろんのこと、若い人材が20代、30代などの早いタイミングで経営経験ができるプログラムや抜擢登用を実行することによる、次世代のグループ経営を担う人材の発掘・育成です。
ガバナンス強化 全体方針

ガバナンス強化における全体方針についてご説明します。
ステークホルダーのみなさまからの信頼を獲得し、経営の透明性・公正性を確保しながら、持続的な企業価値向上の実現を目指すべく、攻め・守りの両面からガバナンス強化を推進していきたいと考えています。
特にスライドの「『攻め』のガバナンス」として記載している「資本コストや株価を意識した経営の実践 」や「戦略的な事業ポートフォリオ・ マネジメントの実践」の徹底は、グループ経営としてより強い意識を持って取り組んでいきます。
また「『守り』のガバナンス」としても、現時点でも約2,000人の役職員がいますので、コンプライアンスをさらに徹底していくことはもちろん、人的資本の強化も力強く進めていきたいと思います。
監督機能:取締役会・監査役会

監督機能を担う、取締役・監査役をご紹介します。
2026年3月の株主総会に選任議案として上程し、決議をいただいた場合の取締役会と監査役会の体制についてまとめています。
現在、取締役会の社外取締役比率は7名中4名の57パーセント、監査役会の社外監査役比率は4名中3名の75パーセントです。
今後もガバナンス強化を進めていくため、監督機能における客観性、透明性を担保できる体制づくりと実効性の強化に取り組んでいきます。
執行機能:執行役員体制(CxO制の導入について)

執行機能を担う、執行役員体制をご紹介します。
2026年4月より、グループ執行役員の役割の明確化によるシナジー創出強化を目的として「CxO制」を導入することとしました。
VISION 2030に向けた、事業間のシナジーとコラボレーションの加速をはじめとした事業推進の強化を目的に、重要なテーマ・領域に対してCxOを設置し、権限と責任を付与することで、事業間とコーポレート間の迅速な調整もCxOを介して議論と意思決定が行える体制を2026年より構築していきます。
2026年は15名のグループ執行役員体制で始まりますが、VISION 2030を進めていく中で市場や事業の変化に合わせながら、執行役員陣の役割・構成を年度ごとに指名・報酬諮問委員会で協議し、変化に適応できるグループ経営を行っていきます。
AI戦略推進 全体方針

AI戦略推進における全体方針です。
「顧客への価値創出」と「社内業務の変革」の2つの軸で、人とAIの協働による価値共創を目指し、人材育成、組織体制の構築、AI活用統制の3つの基盤整備に取り組んでいきます。
まず2026年中にAI推進のための横断委員会を組成し、このテーマに対しても、よりスピーディな意思決定とリスクの低減に取り組むことで、生成AI活用をより一層強く推進していきます。
現在もグループ各事業、コーポレートでAI活用は相当進んできていますが、今年中の横断委員会の発足により、グループ全体におけるAI活用のさらなる促進、ノウハウの均質化によって、事業基盤としてAI活用を前提としたオペレーションに再構築していきます。
AI推進委員会について

AI推進委員会における取組ステップと人材育成のイメージについてご説明します。
取組ステップとしてはガバナンスの確立とAIガードレールの整備から着手し、導入と検証プロセスの迅速化を進めた上で、ユースケースの抽出、成功モデルの展開と仕組み化を全社的に進めていきたいと考えています。
これに加えて、人材育成としてはAI人材の要件を4つのレベルで定義し、各レベルにおいてモニタリング指標を設定した上で、人材育成の進捗をトラッキングしていきます。
AIを活用するフェーズから、AI実装を軸にしたオペレーションを構築し、顧客企業への向き合いをさらに強めるべく、当社内の環境整備と顧客への提供ソリューション提供を強化するという方針でこの3年は、進めていきます。
以上が重点施策3つ目の経営基盤強化についてです。
キャピタルアロケーション(FY2026-2028)

基本方針の4つ目として、2026年から2028年におけるキャピタルアロケーションの方針についてご説明します。
次の3年におけるキャッシュイン、キャッシュアウトとしてはそれぞれスライドに記載の見通しを持っています。キャッシュアウトについては、まず現行の還元方針を踏まえた場合の3年間の配当による株主還元として、最低112億円と見込んでいます。
その上で、成長投資については「事業の探索」に向けた顧客の企業価値向上に資するケーパビリティ拡張のための投資、「事業の深化」に向けた既存事業の競争力強化のための投資、そしてAI、人的資本、社内環境整備等に対する社内投資の3点について、最大250億円を投資予定枠として設置し、投資機会を積極的に探していきたいと考えています。
株主還元

株主還元の方針についてです。
現在、当社は1株当たり年間配当金の下限を18円とした上で、親会社の所有者に帰属する当期利益の50パーセントが下限設定の18円を超えた場合は配当性向50パーセントを下限として配当金をお支払いするという配当方針を掲げており、今回の中計期間においてもこの方針を継続する考えです。
その前提での見通しと総還元額をスライドに記載しています。この3年間においては下限112億円を配当としてお支払いする見通しです。
2030年に向けたコミットメント

2030年に向けたコミットメントとして、ここまでお話ししてきたVISION 2030と、2026年からの3ヶ年における中期経営計画について整理した全体像をサマライズしています。
グループミッションの実現とVISION 2030の営業利益および当期利益100億円を目指して「VALUE MAXIMIZER」を掲げ、より顧客の企業価値向上に貢献できる当社グループの変化とその過程としての次の3ヶ年において、こちらにまとめた方針・戦略と定量目標を持って、持続的な成長の実現と企業価値の向上を目指していきます。
まずは2028年12月期に向けてNon-GAAP営業利益64億円、当期利益58億円、ROE8.4パーセントを、オーガニック成長中心に着実に成し遂げたいと考えています。その上でポートフォリオマネジメントを徹底し、インオーガニックの成長に向けた投資枠の積極的な活用を進めながら、株主還元もしっかり実行し、高成長・高還元のグループ経営を行っていきたいと考えています。
神埜氏からのご挨拶
以上が、VISION 2030に向けた目指す姿ならびに中期経営計画のご説明です。
この2年でグループ経営の基盤を整え、より徹底したポートフォリオ経営、そして業績のV字回復も実現できていますので、2026年から始まるこの5年間のVISION 2030も完遂することでセプテーニグループを次のステージに持っていきたいと思います。
引き続き当社グループのご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。本日はありがとうございました。
新着ログ
「サービス業」のログ




