logmi Finance
logmi Finance

COP30がブラジルで開催

30回目となる国連気候変動枠組条約締約国会議(COP30)が開催されました(※会期は11月10日~21日まで)。その名前の通り、地球温暖化を防ぐ枠組みについて議論します。実は、2025年というのは、気候変動対策の大きな契機となった「パリ協定(※2015年12月採択)」からちょうど10年目の年ということもあり、緩んだねじを締めなおすにはもってこいのタイミングです。実際、ブラジルのコヘアドラゴ議長はCOP30の開幕に当たって「気候変動との戦いは多国間主義こそが解決策だ」と述べたそうです。文字通り世界に協調を呼びかけた面もあるでしょうが、気候変動にとても否定的な見解を持つトランプ大統領への、けん制の側面も念頭にあったはずです。

さて、そんな重要な節目となったCOP30で出された共同宣言に注目しておきたいと思います。内容的には、今後10年(=2035年まで)でバイオ燃料や水素といった持続可能燃料の使用を4倍以上に増やすことを目指すというものです。報道によると、議長国のブラジルの他、日本やイタリアが打ち出し、支持表明国も増えているようです。高市首相の念頭に地熱発電の推進があり、まだまだ課題があり実用化は先でしょうが豊富に海中に眠っているメタンハイドレート活用等、今後も脱炭素に向けた大きな方向性は加速していくことになるでしょう。参考までに、今回はテーマ「脱炭素」に属する銘柄の一部を紹介します。他にも沢山の銘柄があるので、ぜひ調べてみてください。

1.ユーグレナ(2931)

東京大学農学部発の研究開発ベンチャーとして創業し、2005年12月に世界で初めて微細藻類ユーグレナの屋外大規模培養に成功しました。健康食品や化粧品を手掛けるヘルスケア事業の他、サステナブルな原料ソースとして様々な優位性を有する藻油を用いたバイオ燃料事業を将来的な成長軸として育成中です。
▼ユーグレナ(2931)の最新IR Live を見る▼ 2025年09月24日開催IR Live アーカイブ動画

2.電源開発(9513)

コミュニケーションネームである「J-POWER」という名称で知っている方もいるかもしれません。全国に100カ所近い様々な発電所を保有しており、発電した電気を電力会社や日本卸電力取引所、新電力などに販売しています。国内の実績をもとに、海外でも発電やコンサルティング事業を手掛けます。同社は、2008年より微細藻類によるSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)製造技術の開発に取り組んでいます。
▼電源開発(9513)の最新記事を読む▼ 【QAあり】J-POWER、70年にわたる国内外での電気事業の実績をベースに、CN実現に向けポートフォリオ/ビジネスモデル変革へ

3.三菱化工機(6331)

プラント・環境設備の建設・エンジニアリングと、各種単体機械の製作及び、納入後のアフターサービスを軸に事業を展開している企業です。「三菱化工機グループ2050経営ビジョン」の中で設定した4つの戦略的事業領域の1つが、「水素を核としたクリーンエネルギー事業」です。8月28日には、日本水素エネルギーに出資を決定するなど、水素ビジネスへの取り組みを加速しています。
▼三菱化工機(6331)の最新記事を読む▼ 三菱化工機、大幅な増収増益を背景に配当を倍増 今後もGX事業の急成長による事業拡大と継続的な増配を計画

4.日本製紙(3863)

子会社が「クリネックス」と「スコッティ」を展開している会社と言えば、イメージがわきやすいかもしれません。ENEOSとTOPPANホールディングスの両社が進める古紙バイオエタノール実証事業について、同社の富士工場内において、パイロットプラントの建設に向けた工事に着手すると7月24日に発表しています(※2027年前半に稼働開始予定)。また、この少し前の3月にも国産木材由来のバイオエタノールを用いた持続可能な航空燃料(SAF)の実現に向け、相互連携を目的とした覚書をJAL、エアバス等と締結しています。
▼日本製紙(3863)の最新記事を読む▼ 日本製紙、上期は堅調に進捗、豪州経済停滞に伴い通期計画を下方修正 下期はOpal社の一層の収益力強化に注力

先進国としての責務

ざっくりとした理解としては、現在の地球環境に対する責任は、先進各国にあること、これは疑いようがないでしょう(もちろん人類の発展をけん引した面もあり、単純化して語るべきではありません)。新興国や途上国を指す「グローバルサウス」という、少し前に一気に社会的な知名度があがった言葉があります。
これらの国々が気候変動の被害の多くを受けているという悲惨な事実がある以上、先進各国はカーボンクレジットのような仕組みに安易に逃げ込むことなく、着実に脱炭素の歩みを進めていくことが求められます。そういった意味で、先日ノーベル賞を受賞した京都大学の北川進特別教授の研究は、脱炭素に対しても様々な可能性を秘めています。受賞を1つの機として、研究がさらに加速していくことを願わずにいられません。
(※2025年11月12日執筆)
執筆:RAKAN RICERCA株式会社

国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。


※記事内容、企業情報は2025年11月12日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

facebookxhatenaBookmark