【QAあり】Fast Fitness Japan、2Qも増収増益で会員108万人・店舗1,200店突破 全国CM効果で入会数上昇、既存店も増収基調
Index

山部清明氏(以下、山部):株式会社Fast Fitness JAPAN代表取締役社長の山部です。本日は当社の2026年3月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。こちらのスライドに記載された構成でご説明します。
事業概要

当社の事業概要についてご説明します。当社の事業は大きく分けて2つです。既存の中核事業と、新たな成長領域に区分しています。
中核事業である国内エニタイムフィットネス事業は、全国に広がる店舗ネットワークと安定した会員基盤を背景に、当社の業績を支える中核的な収入源となっています。
次に、新たな成長領域についてご説明します。将来の持続的な成長を見据え、複数の事業を位置づけています。
まず、ドイツ・シンガポールにおける海外事業です。当社のブランドと展開力を海外市場でも最大限に発揮し、グローバルでの成長を目指しています。
次に新ブランドとなる「The Bar Method」事業です。特に女性を中心とした新たな顧客層の開拓を進めています。
さらに、「A PROP(ア プロップ)」というEC・物販事業です。フィットネス関連商品の販売を通じて、オンライン領域での新たな収益機会の拡大に取り組んでいます。
このように、国内の中核事業による安定的な収入基盤のもと、海外展開や新ブランドを通じて、当社グループ全体としてさらなる成長を目指しています。
中長期の売上成長イメージ

2026年3月期は、中期経営計画の2年目に当たります。既存事業のさらなる強化と新たな成長領域への投資を、計画どおり進めています。
先ほどご説明したとおり、新たな成長領域と位置付ける海外事業、「The Bar Method」、EC・物販の各事業は、昨年度中にすべて事業立ち上げました。今期はそれらの成長に向けた投資を継続しつつ、各事業の育成フェーズに移行しています。
26/03期 2Qハイライト:連結業績

第2四半期の業績ハイライトについてご説明します。国内のエニタイムフィットネスは、店舗数と会員数は引き続き拡大し、増加基調で非常に堅調に推移しています。その結果、売上高は99億8,000万円、前期第2四半期比で15.6パーセント増となりました。
また、前期第2四半期には新たな成長領域への戦略的な投資を多く行い、費用が先行するかたちとなっていました。しかし、今期はその投資が一巡したことに加え、増収効果もあったため、営業利益は19億5,000万円、前期第2四半期比で36.0パーセント増で着地しました。
経常利益、四半期純利益も同様に、前年第2四半期比で大幅に増加しています。
26/03期 2Qハイライト:エニタイムフィットネス

日本及び海外のエニタイムフィットネスについてです。国内のエニタイムフィットネスは店舗数及び会員数の両方が引き続き拡大しています。増加基調で堅調に推移し、成長トレンドが継続しているという状況です。
店舗数は6月に1,200店舗を突破し、9月末時点で1,217店舗となっています。会員数は5月下旬に100万人を突破し、9月末時点では108万7,000人となりました。
海外のエニタイムフィットネスの店舗数は、ドイツとシンガポールでそれぞれ1店舗ずつ増加し、前期第2四半期と比較して2店舗増となり、計5店舗を運営しています。
26/03期 2Qハイライト

第2四半期累計の売上高は、前年同期比プラス15.6パーセントと、継続的な成長を達成しています。店舗数の増加と1店舗当たりの会員数の回復が、引き続き成長に寄与しています。
第2四半期累計の営業利益は、前年同期比プラス36.0パーセントと、売上高を上回るペースで伸びています。新たな成長領域への投資が一巡したことに加え、会員基盤の拡大や経営効率の改善により、費用構造の最適化が進んだ結果です。
売上成長と利益率の改善が同時に進展している点が、今回の四半期の大きな特徴です。
26/03期 2Qサマリー(累計)

第2四半期連結業績についてご説明します。売上高は前年同期比15.6パーセント増、営業利益は36.0パーセント増と、ともに堅調に成長しています。
会員数の増加と店舗運営の効率改善により、利益率も向上しました。成長投資を継続しながら収益性を高めるという、当社の成長モデルが着実に進展している証拠だと思います。
売上高内訳

売上高についてです。FC店舗からのロイヤリティ収入と直営店からの会費収入がともに増加し、売上高は前年同期比で増加しています。これらはいずれもストック型の収益で、毎月安定的に収入が得られるモデルですので、店舗数の増加と会員の拡大が大きく寄与しています。非常に安定した成長基盤が続いていると言えるでしょう。
FC売上のうち、商品売上が前期の第2四半期比で減収となっていますが、これには理由があります。昨年8月からエニタイムフィットネス公式アプリを展開していますが、そのアプリの「アクセスパス」を選択して店舗に入館される会員さまが増加しています。
従来は、入館時に必要な鍵を会員さまに購入していただき、それが商品の売上として計上されていました。「アクセスパス」を選択された場合、手数料やロイヤリティ収入として計上されるため、その影響が出ています。
四半期推移:売上高・営業利益/EBITDA

四半期ごとの推移についてです。売上高は、会員数の着実な増加と店舗ネットワークの拡大を背景に、四半期を通じて安定的な成長を継続しています。
一方、営業利益及びEBITDAは、全国プロモーションの実施や既存店舗強化に向けた運営投資を行った結果、2024年3月期の第3四半期から第4四半期にかけて収益率が一時的に低下しました。しかし、その後はプロモーション効果が現れ、キャンペーンによる会員基盤が大幅に拡大しました。
また、1店舗当たりの収益性も大幅に改善が見られました。店舗効率のための施策によって、費用対効果が大きく向上しています。これらが進展したことの成果として、2025年3月期以降は利益率が回復基調にあります。
2026年3月期の第2四半期において、営業利益率は21.2パーセント、EBITDAマージンは26.9パーセントとなりました。成長投資を継続しながらも、利益率の改善を実現しています。
当社は成長のための投資と営業利益率の改善を両立しながら事業を進展させており、今後も中期的な成長に向け、持続的な収益基盤の強化を進めていきます。
四半期推移:販売費及び一般管理費

販管費は事業の成長に伴い増加していますが、計画的にコントロールされています。人件費や業務委託費は会員基盤の拡大に伴い増加しています。一方で、広告宣伝費は効果検証を行い、最適化を常に目指しています。
人件費の比率は、店舗運営効率の改善を背景に11パーセント前後で安定しています。また、広告宣伝費もキャンペーンの実施時期を除けば、4パーセントから7パーセントの範囲でコントロールされています。
単に費用を削減するだけでなく、効果が高い領域に選択と集中を行いながら、効率的に投資を進められていることが特徴だと思います。引き続き、成長投資と費用効率の両立を進めていきます。
営業利益 増減分析

営業利益は前年同期の14億3,600万円から当期の19億5,200万円へと5億1,600万円増加しました。売上成長が増益の最大の要因ですが、粗利率の改善も大きく寄与しています。
一方で、人件費や広告宣伝費などの投資は増加しましたが、売上成長と効率の改善によって吸収できており、成長投資を継続しながら利益を着実に伸ばせています。
投資計画の進捗

中期経営計画における投資計画の進捗状況です。3ヶ年で総額96億円の成長投資を計画しており、既存店舗の価値向上のための投資、ブランド力を向上させるためのブランド強化、運営効率化の3つの領域に重点的に投資しています。
2026年3月期の第2四半期時点でも、計画に沿って順調に進捗し、短期的な収益性と中長期的な成長基盤強化を両立しながら進めています。
CF概況

キャッシュ・フローの状況です。営業キャッシュ・フローは非常に安定してプラスを維持しています。事業のキャッシュ創出力は非常に堅調です。
成長投資に伴い、投資キャッシュ・フローはマイナスですが、ネットキャッシュは増加傾向にあり、財務基盤は非常に健全だと言えます。成長投資と財務健全性のバランスを取りながら、持続的な成長を進めていきます。
BS概況

貸借対照表(BS)についてです。自己資本比率は65.9パーセントと、引き続き非常に高い財務健全性を保持しています。
店舗数 四半期推移

既存事業であり中核となる、国内のエニタイムフィットネス事業についてご説明します。
スライドは店舗数の四半期推移です。2024年3月期の第1四半期時点では1,090店舗でしたが、着実に出店を重ね、直近の2026年3月期第2四半期では1,217店舗となりました。約2年間で127店舗増加しており、当社のビジネスモデルが全国で継続的に支持されていることを示していると捉えています。
内訳を見ると、FC店舗が計画的に増加しており、全体の成長を牽引しています。FC店舗は2024年3月期第1四半期で920店舗、直近で1,036店舗へと増加しています。
一方、直営店舗は運営効率と収益性を重視した出店を行い、運営方針に基づき適切な店舗数で安定運営を続けているところです。
当社は、既存店舗の会員さまの増加を通じ収益を拡大し、それが新規出店のニーズを高めるという好循環を維持することで、店舗ネットワークを拡大しています。この成長は、会員さまの増加とブランド認知度の向上が、継続性を支える基盤となっていることに支えられています。
会員数 四半期推移

会員数の推移についてです。直営店とFC店を合計した会員数は、四半期を通じて着実に増加しています。2024年3月期の第1四半期では約78万人でした。2025年3月期の第4四半期には約97万人に増加し、さらに直近の2026年3月期第2四半期時点では約108万7,000人に到達しています。この1年間で約15万人以上の会員数の純増となります。
内訳を見ると、FC店舗の会員増加が全体の成長を牽引しています。また、店舗網の継続的な拡大と、1店舗当たりの会員数の回復が同時に進んでいることが確認できます。
一方で、直営店においても、店舗運営効率やサービスの改善に取り組むことで、安定した会員基盤の維持と増加が続いています。
このように会員数の増加が収益の成長につながり、それが新規出店意欲を高め、さらなる店舗拡大促進へという成長の循環が機能していることが、データからも見て取れます。
全国プロモーション展開(CM、web広告、SNS)

プロモーションについてご説明します。当社は全国規模の店舗ネットワークを有し、ブランドの認知度や安心感を有し、徐々にブランド力が向上してきたと考えています。この基盤を活用し、TVCMやWeb広告、SNSの施策を組み合わせた効果的なプロモーションを年間複数回、継続的に展開しています。
これにより、ブランドの認知度をさらに向上させるとともに、既存店舗での会員獲得を一層強化しています。認知度の向上と会員さまの増加が進むことで、フランチャイズオーナーさまの出店意欲が非常に高まっており、結果として新規出店が促進されるというポジティブな循環が生まれています。
スライド右側の画像は2026年3月期に展開しているキャンペーンのキービジュアルです。キャッチコピーは「自分を、もっと楽しむ力を」というもので、当社が提供する価値が単なる「運動の場」ということだけではなく、日々の生活を前向きに楽しむための力を引き出す存在でありたい、というメッセージを込めています。
私たちは今後もブランドイメージと顧客体験を一貫させたコミュニケーションを継続することにより、店舗成長と会員さまの基盤拡大を両面から支えていくつもりです。
全国プロモーション展開(CM、web広告、SNSCP)

全国プロモーションの展開状況とその成果についてご説明します。スライド左側のグラフは1店舗当たりの平均会員数と店舗数の推移を示しています。
2021年3月期には新型コロナウイルスの影響により、1店舗平均が624名まで減少しました。その後は回復基調が続き、直近では1店舗平均が894名まで増加しています。この間の回復幅は270名です。
会員基盤が着実に拡大している一方で、店舗数も同じタイミングで増加を続けています。店舗数の増加とともに1店舗当たりの会員数も増えています。会員数と店舗数の両方で事業拡大と収益の伸びが顕著に見られる状況です。
スライド右側の図は、全国プロモーション施策の展開スケジュールを示しています。2023年12月からTVCMやWeb広告、SNSキャンペーンなどを段階的に強化し、四半期ごとにプロモーション内容を最適化しながら実行してきました。
2025年12月以降は、さらなる認知度拡大とブランド強化を目的とした次期フェーズのプロモーションへ移行する計画です。これらの組み合わせにより、1店舗当たりの会員さまの増加を継続的に支え、長期的な成長基盤をさらに強化していきたいと考えています。
会員数100万人・1,200店舗達成「エニタイム YEAR!」

当社の重要な節目となる取り組みについてご紹介します。今年、2025年5月に国内の会員数が100万人を突破し、6月には国内店舗数が1,200店舗を超えました。
これらの節目を記念し、今年を「エニタイム YEAR!」と位置づけ、全国の会員さま、フランチャイズオーナーさま、地域のみなさまとともにお祝いするような、さまざまなキャンペーンを展開しています。
キャンペーン第1弾では「みんなでつくる『エニタイム YEAR!』」をテーマに、会員のみなさまのリアルな体験を基にしたオリジナル漫画コンテンツを公開しています。
スライドに一部抜粋を掲載していますが、トレーニングを通じた自己成長やコミュニティの広がりを描いた内容となっています。公式サイトにて全3話を公開していますので、ぜひご一読ください。
また、こうしたデジタルコンテンツの展開に加え、「Spotify」「YouTube」などのメディアも活用し、ブランドへの共感を高める新しいコミュニケーションにも取り組んでいます。
「エニタイム YEAR!」を契機に、これまで支えていただいた会員さま、そしてオーナーのみなさまへの感謝をかたちにしながら、当社ブランドのさらなる認知拡大とコミュニティの価値向上を目指していきます。
新たな出店形態…株式会社大島造船所との取り組み

新たな出店形態の取り組みについてご説明します。当社はこれまで、商業施設や駅前の立地に加え、病院内、企業内、工場内、大学のキャンパス内、さらには公園などの公共施設も含め、多様な団体や企業との連携による新しい出店モデルを推進してきました。
この一環として、大島造船所との協業により、長崎県西海市大島町に「エニタイムフィットネス西海大島店(※仮称)」の出店を計画しています。造船所の一部を利用して展開する店舗で、オープンは2027年4月を予定しています。
大島造船所は、地域の雇用と経済を支える基幹産業・基幹企業に位置付けられており、社員や地域住民のみなさまの健康作りを支援する目的で、当社ブランドであるエニタイムフィットネスを導入いただくこととなりました。
本取り組みは、企業内への出店という新たな形態であると同時に、地域創生や地域のコミュニティ活性化にも資するものと考えています。
今後もこのような取り組みに積極的に挑戦し、企業や自治体との協働モデルをさらに推進していきます。エニタイムフィットネスのブランド力を活かし、多様な立地や形態での出店を拡大していきたいと考えています。
海外事業:ドイツ

新たな成長領域の進捗についてご説明します。まずは海外事業についてです。スライドはドイツの地図です。2024年4月に、ドイツ国内のエニタイムフィットネス事業におけるマスターフランチャイズ権を当社が取得しました。直営1号店を運営しています。
4月には当社グループ入り後初となる直営2号店GUMMERSBACH(グーマスバッハ)店をオープンしました。オープン当初から会員数は2,000名を超え、幸先の良いスタートを切っています。
今期は3店舗目の出店も決定しています。しかしながら、建築許可など自治体の許認可の取得に想定以上の時間を要し、当初見込んでいたオープン時期が数ヶ月遅れることとなりました。
ただし、直営3号店であるHamm(ハム)店は、最近建築許可が下りました。来年2月中のオープンを目標に進めています。また、新たに来期の出店予定として、Borken(ボルケン)店、Königswinter(ケーニッヒスヴィンター)店、Ratingen(ラティンゲン)店が決定しています。
ドイツ国内においても、日本と同様に、店舗開発力と運営ノウハウを活かしながら、着実に基盤を構築していきたいと思います。
海外事業:シンガポール

シンガポールについてご説明します。当社は、海外事業の統括拠点として、また新たなノウハウの習得や人材育成の拠点として、シンガポールにあるエニタイムフィットネスのFC店を2店舗取得しました。
日本とは異なるグローバル仕様での店舗運営を学びながら、そこで得た知見を国内やドイツでの事業運営に還元し、日本にもフィードバックすることを目指しています。異なる商圏での新店出店に加え、運営実績を蓄積することで、海外展開の再現性とスピードを高めていきたいと考えています。
また、今年の7月1日には3店舗目となるNTU(ナンヤン工科大学)店をオープンしました。NTU店及び既存店の会員さまも非常に好調に推移しています。
新ブランド:The Bar Methodの展開

新ブランド事業についてです。スタジオワークアウトの「The Bar Method」を展開しています。昨年11月に自由ヶ丘店、今年6月に二子玉川店をオープンしました。現在、複数店舗で運営体制を整えています。
このブランドは、バレエのバーを使用した高反復・低負荷のエクササイズを提供し、主に女性を中心とした新たな顧客層を開拓することを目的としています。
将来的には、フランチャイズ展開も視野に入れ、インストラクターの養成やプログラムの強化に取り組むとともに、相互利用システムを整備し、収益モデルの早期確立を目指しています。
EC・物販事業:公式オンラインストア「A PROP」

EC・物販事業です。2024年12月に公式オンラインショップ「A PROP」をオープンしました。「暮らしを支える上質なアイテムが揃う場所」をコンセプトに、多様な商品を展開しています。
もちろん、エニタイムフィットネスの会員さまとの親和性も考慮し、オリジナル商品も多数展開しています。今年7月には、「A PROP WHEY PROTEIN」というプロテインを投入したばかりです。定期販売の機能を実装し、EC・物販事業の強化を図っています。
EC・物販事業:Offline to Online

今年10月からは、店舗アフィリエイト制度を導入しました。エニタイムフィットネス会員がFC店や直営店舗を経由してオンライン購入を行う際、各店舗へキックバックを還元する仕組みです。これにより、FC店舗の積極的な参加を促し、追加収益を生むことを目的としています。
この制度により、EC売上の拡大と同時に、FC・直営店舗における会費外収入の拡大や、店舗収益の多様化を推進していく計画です。
以上で、私からのご説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:出店計画と会員数増加への取り組みについて
司会者:「国内エニタイム既存店の会員数増加ペースは、どうすれば加速するでしょうか? また、加速すること自体を求めていらっしゃいますか?」というご質問です。
山部:店舗開発は、現在の1,217店舗から3年以内に1,400店舗を目標に、年間約75店舗の出店を計画しています。出店タイミングは季節性があり、最も出店が多い時期は11月、12月、3月です。そのため、第1四半期と第2四半期を合わせても進捗が遅いと感じられるかもしれませんが、計画どおり進めており、来年3月末までにはほぼ計画どおりの出店が実現する見込みです。
もちろん店舗開発については、さらに多くの店舗を出店できるよう、さまざまな工夫を凝らしています。おかげさまで、FCさまの出店意欲も非常に強く、より好立地で条件の良い物件を慎重に選びつつ、懸命に開発や物件の掘り起こしを進めている最中です。
会員さまの数はおかげさまで、対前年度で10数パーセントと、毎月着実に伸びている状況です。単純に増加しているわけではなく、ブランド力を磨き、強化する取り組みを進めています。
アプローチとしては、全国規模でキャンペーンを行いながら、店舗とも歩調を合わせて展開しています。各店舗では入会キャンペーンを繰り返し実施することで、新しいお客さまを呼び込み、会員基盤を拡大しています。
特に重要なのは、キャンペーンでご入会いただいた方がすぐに退会されないための施策です。これを店舗で継続的に行っており、さまざまな施策が効果的に機能しています。
その結果、一度ご入会いただいたお客さまが簡単に退会しないというサイクルができています。そこに新しい会員さまが増え、既存の会員さまに加わることで、トータルの会員基盤が着実に拡大するという循環が生まれているところです。
質疑応答:1店舗当たりの会員増にともなう新規出店の計画について
司会者:「フランチャイズジム1店舗当たりの会員数が900名を超えており、非常に印象的です。現在の過密状態について懸念すべきでしょうか?
また、これを緩和するために、今期後半や次の会計年度に、FC店または直営店の新規出店を加速する計画はあるでしょうか? それとも、より健全なバランスを実現するため、ジムの開設が進むまで会員獲得を一時的に抑制する計画はあるでしょうか?」というご質問です。
山部:1店舗当たりの会員数が増えることで、FCオーナーさまの出店意欲はこれまで以上に非常に高い状況です。一方で、会員さまに快適なトレーニング空間を提供するという観点から、店舗当たりの会員数の増加を過度に追求してはいません。
年間70店舗から80店舗の安定的な出店を継続しながら、店舗当たりの会員数を維持することが非常に重要と考えています。その観点から、現在取り組んでいる年数回の全国プロモーションは、効果的に作用していると判断しています。一時的に会員増加を抑制することは、一切考えていません。
質疑応答:エニタイムフィットネスの競合環境について
司会者:「近年、月額3,000円程度の低価格かつ高機能のジムの出店が増えている印象です。また、上場しているフィットイージー社のように、御社に近い価格帯で特色のあるジムも増えているかと思います。
これらの競争環境の変化について、どのように見ていらっしゃるでしょうか? また、これらの変化への対応策などあれば、おうかがいしたいです」というご質問です。
山部:競合環境についてお答えします。まず、低価格帯で人を配置していないジムに関しては、実際には私たちとはあまり競合していないと考えています。
というのも、低価格帯のジムには運動初心者の方が非常に多く見受けられる一方で、本格的に運動したい方々、マシンのグレードが高い設備を求める方が、そのようなジムからエニタイムフィットネスに移られるケースが多いです。
最大の違いとして、私たちはスタッフを配置している点が挙げられます。低価格帯のジムでは基本的にスタッフを配置しておらず、ご利用の方が器具の使い方はよくわからないまま、見よう見まねでマシンをお使いになっている光景も散見されます。それに対して、エニタイムフィットネスは、スタッフが朝から夕方まで常駐しており、マシンの使い方を丁寧にお教えすることが可能です。
価格帯が比較的近く、最近店舗網を広げているブランドもありますが、私たちは無駄を省き、運動に純粋に特化したジムを提供しています。安心安全で清潔快適な環境を常に追求してきました。
「エニタイムで運動することが好き」「店舗に来る他の会員がとても前向きで、エネルギーをもらえる」というような環境を常に提供することを心がけています。また、単に名前が知られることを追求するのではなく、ブランド力すなわち信用に関わる部分を非常に大切にして、地道な努力を重ねています。そのため、競合として脅威であるとは認識していません。
質疑応答:店舗数目標と会員数管理について
司会者:「国内の出店可能数は、最大で何店舗ほどで、その達成時期はいつ頃を見ていらっしゃるでしょうか? また、1店舗平均会員数の上限は何名程度を見ていますか?」というご質問です。
山部:トータルで目指している店舗数に関してですが、大風呂敷を広げるつもりはありませんが、引き続き強いニーズがありますので、年間70店舗から80店舗の出店ペースを維持していくことで、あるタイミングで次の大台を目指せると考えています。さらにはその先の高みも目指せるのではないかと考えています。
我々は、国民のみなさまの運動習慣を側面からサポートすることを目的に活動しています。海外では、フィットネスの参加率が高く、週に3回から4回運動することが普通となっています。日本においても、国民のみなさまにそのような習慣を根づかせるために、何ができるのかを考え、実践していきたいと思います。
そのような取り組みは最終的に、人々の健康に貢献するという我々の大きな目的に直結すると考えています。その目的に向かい、常に邁進していく所存です。
各店舗の会員数の上限については、過密になりすぎないよう配慮しています。多くの会員さまがいらっしゃる店舗については、近くに別の新しい店舗を配置することで緩和を図ります。これにより、会員さまが使いたいマシンを利用できずに感じるフラストレーションをできる限り削減し、スムーズに運動できる環境を引き続き提供したいと思います。そのため、1店舗当たりの会員数の増加をただ単に追求しているわけではありません。
質疑応答:成長投資と収益性向上の両立について
司会者:「この上期は、売上増に対して費用支出が抑制できたため、大幅増益となりましたが、今後もこのような収益構造は維持可能でしょうか?」というご質問です。
山部:成長投資を継続しながらも収益性を高めるという、当社が目指す成長モデルは、着実かつ徹底的に追求していく考えです。これまでも実現してきましたが、これからもさらにそれを地道に目指す運営を心がけたいと考えています。
質疑応答:海外店舗展開とドイツ事業の今後の展望について
司会者:「ドイツ2号店の会員数は、日本の平均の2.5倍の規模ですが、店舗の大きさなどは違うのでしょうか? 店舗単体では利益が出ているのでしょうか?
また、特にドイツにおけるロイヤリティフィーは、日本と比べ高くなると思いますが、その差はどのくらいですか? さらに、海外全般の手応えについて教えてください」というご質問です。
山部:まず、ドイツの店舗についてお答えします。先ほど2店舗目のGUMMERSBACH店についてお話ししましたが、こちらはスタート時点から2,000名を超える集客を達成し、現在も2,100名から2,200名程度を維持しています。また、店舗の広さは約250坪と非常に広く、ゆったりとした空間が特徴です。グループレッスンやパーソナルトレーニングも組み込みながら運営しています。
この店舗は大都会ではなく、人口3万人から5万人ほどの地方都市にあるため、家賃も非常に安価です。2号店目のGUMMERSBACH店に関しては、現在、十分な黒字を確保しています。
今後の展開については、先ほどご説明したとおり、ドイツでは5号店目、6号店目までの計画がすでに決定しており、建築許可が下り次第、順次開店していきます。我々の見解では、ドイツは日本よりもフィットネス参加率が非常に高い国であり、競合は多いものの、当社の目指す中間価格帯のブランドは非常に少ないです。したがって、現在が進出の好機と判断しています。
また、現地では、マネジメントに熟練したプロフェッショナルを多数揃えており、今後はドイツ事業を日本の事業にプラスオンするかたちで、店舗数の拡大、会員数の増加、売上増加、そして利益の増加に貢献してくれると期待しています。以上です。
山部氏からのご挨拶
本日はご清聴いただき、誠にありがとうございました。国内のエニタイムフィットネスの成長はさらに加速しており、会員数は100万人、店舗数は1,200店舗を超え、なおも力強く伸びている状況です。同時に、海外展開、新ブランド、EC・物販といった新たな挑戦も着実に進展しつつあります。
私たちFFJは、既存事業の強みを活かしつつ、新たな成長領域への挑戦という2つのエンジンを動かし、「ヘルシアプレイスをすべての人々へ!」というパーパスを現実のものにしていきます。
いよいよ、次のステージへ進んでいきます。日本発のフィットネス企業として、持続的な成長を遂げ、みなさまの期待を超える価値を創造していきたいと思っています。引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。本日はありがとうございました。
新着ログ
「サービス業」のログ




