アジェンダ

嘉屋雄大氏:みなさま、こんばんは。株式会社キットアライブ代表取締役社長の嘉屋雄大です。本日は、弊社の2025年12月期第2四半期の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。

スライドのアジェンダに記載した順序でご説明します。どうぞよろしくお願いします。

北海道から日本のクラウドビジネスを支える Kitalive Inc.

弊社の事業概要です。本社は北海道にあります。「北海道から日本のクラウドビジネスを支える」と記載されているとおり、社員の多くが北海道にいます。お客さまは日本全国にいらっしゃり、本日と同様にWeb会議を活用して全国のお客さまとつながることで、システムを構築する事業を行っている会社です。

株式会社キットアライブについて

スライドの文字が細かくて恐縮ですが、当社の基本情報についてご案内します。本社は札幌駅から徒歩5分ほどの場所にあり、東京事業所は日本橋にあります。現在、63名の社員のうち9割が札幌に所属しています。従業員の平均年齢は32.6歳と、比較的若い会社です。

設立から間もなく9年となり、まだ社歴の短い会社です。札幌証券取引所アンビシャス市場には2022年に上場しました。役員構成については、スライドに記載のとおりです。

サービスの特徴

サービスの特徴についてです。先ほどシステムを構築しているというお話をしましたが、当社が使用しているのは「Salesforce」というプラットフォームです。「Salesforce」はクラウド上の基盤であり、その上でアプリケーションを簡便に作成できるものとなっています。

このプラットフォームを活用して、主に2つのビジネスを展開しています。

1つ目は、「Salesforce」の導入支援です。企業さま向けに「Salesforce」を導入することで、ITコンサルティングを提供します。その後、一般的な流れとして、要件定義・設計・開発・システムテスト・運用保守といったプロセスを、エンジニアがワンストップで提供します。オーダーメイド型でシステムを構築することが、1つ目のビジネスにあたります。

2つ目は、「Salesforce」の製品開発支援です。「Salesforce」は、先ほど述べたオーダーメイド型とは異なり、ビジネス版の「App Store」や「Google Play」のようなイメージで、アプリケーションや製品を展開するマーケットプレイスを保有しています。

このマーケットプレイスに製品を投入したいと考える企業さまを支援するのが、2つ目の役割になります。

1つ目のオーダーメイド型と2つ目の製品展開は、同じ「Salesforce」上で行われますが、技術体系が少し異なる点があります。特に2つ目については、長年の経験で蓄積された技術ノウハウを活用しているため、早期のサービス展開が可能です。

また、中長期的にアプリケーションを展開していく中で、機能の追加や仕様変更の対応、継続的な支援なども行っており、これが当社のビジネスモデルの1つとなっています。

ビジネスの流れ

ビジネスの流れについてご説明します。スライド中央に当社の記載があり、左端にセールスフォース・ジャパンが位置しています。セールスフォース・ジャパンからは、お客さまや案件をご紹介いただくケースがあります。

右から2列目に、「Salesforce」の製品開発支援における製品開発委託元企業があります。この企業に対して、当社が製品を製造することが青い線で示されています。その製品が完成し、販売が開始されると、委託元企業からお客さまや案件を紹介いただくことがあります。

そして、そのお客さまに対して当社は「Salesforce」の導入を進めていくという関係性を持っています。今、製品開発委託元企業からの案件紹介が非常に増えています。

セールスフォース・ジャパンについても同様ですが、同社のエコシステムの中で、パートナーとのアライアンスを強化している点が、当社の特徴の1つです。

左から2列目に記載したテラスカイについては、ライセンスを仕入れる関係性もあります。セールスフォース・ジャパンから直接ライセンスを仕入れることが困難なケースがあるため、テラスカイを経由してライセンスを仕入れる取り組みを行っているためです。

さらに、テラスカイからお客さまや案件をご紹介いただく関係性も持っています。

当社の市場ニーズ

当社の会社の市場ニーズを一言でまとめると、「クラウドを活用し、全国のお客様の生産性向上に北海道から貢献すること。」となります。

2025年12月期第2四半期累計 業績ハイライト

2025年12月期第2四半期の業績についてお話しします。スライドの赤枠で囲っている部分が第2四半期の累計となります。売上高が4億4,400万円、売上総利益は1億8,400万円、売上総利益率は41.7パーセントとなりました。

営業利益は6,900万円で、営業利益率は15.7パーセントです。経常利益は営業利益を若干上回る7,100万円で、経常利益率は16.2パーセントとなります。当期純利益は4,900万円、当期純利益率は11パーセントで着地しています。

右端に予実進捗率を記載していますが、全体はまだ50パーセントに届いていない状態です。ただし、昨年度までも下期偏重という傾向が見られるため、基本的には予定どおりと考えています。

右から3列目には対前年増減を記載しています。売上高は13.4パーセント、営業利益は22.3パーセント、経常利益は26.2パーセントと、いずれも伸びており、順調に成長していると考えています。

2025年12月期第2四半期 貸借対照表

貸借対照表です。スライドに記載のとおり、自己資本比率は83.5パーセントで、前年同期比2.1ポイント増加して着地しています。

売上高/経常利益の推移

スライドは、売上高と経常利益をグラフ化したものです。第5期からの推移を記載していますが、売上高は右肩上がりで推移しています。一方、経常利益は第9期に少し落ち込みがありましたが、第10期第2四半期には7,100万円まで増加しています。経常利益率は16.2パーセントで着地しました。

純利益、1株当たり純利益の推移

スライドは、純利益のグラフです。こちらも、経常利益と同様のかたちを示しています。1株当たりの当期純利益も、スライドに記載のとおりです。

純資産額/総資産額、1株あたり純資産額の推移

純資産額および総資産額についてです。スライド左側のグラフについて、内部留保の積み上げにより順調に成長しています。1株当たりの純資産についても、同様に順調に成長しています。

売上総利益・売上総利益率の推移

売上総利益についてです。売上総利益は、1億8,400万円となっています。スライド右側に記載した売上総利益率は41.7パーセントです。なお、本年度に社員の給与を引き上げた影響で若干利益率が下がりましたが、スライドに記載した数値となります。

都道府県別取引先と累積取引先社数の推移

都道府県別取引先について、第2四半期までに前回より1つ増え、20都道府県のお客さまと取引しています。現状では、133社とビジネスをしています。

スライド右側のグラフは、その積み上げの会社数を示しています。内訳としては、北海道が46社、北海道以外が87社で、約1対2の割合で北海道以外のお客さまが増えている状況です。

主たる取引実績

スライドは、ロゴの掲載許可をいただいた会社のリストです。一部の会社のみ掲載されています。北海道では、北海道ガスや北海道大学といった企業・機関がありますが、日本全国のさまざまな会社、さまざまな業種のお客さまとビジネスを展開しています。

2025年12月期 通期 業績予想 (当初予想から変更なし)

業績予想についてです。スライドの赤枠で囲われた部分となり、当初開示した内容から変更はありません。売上高は約10億円、営業利益は1億7,000万円、経常利益は1億6,000万円で、それぞれ営業利益率は16.6パーセント、経常利益率は15.6パーセントです。

当期純利益は1億1,100万円で、当期純利益率は10.9パーセントといった着地を想定しています。前年比との増減についても、スライドに記載のとおりです。

2025年12月期 通期 業績予想 (当初予想から変更なし)

スライドは、業績予想をグラフにしたものです。売上高は、昨年度までの成長を超え、今期は大きく飛躍する計画です。経常利益については、グラフに記載のとおりです。

2025年12月期 採用・育成施策

今期の採用・育成施策についてです。エンジニアの拡充が重要なポイントと考えており、今期は16名の採用を目標としています。積極的広告展開として、現在大学生協で広告を展開し、認知拡大を図っています。

例えば、北海道大学生協に協賛し、100円で定食を提供する「100円夕食」というイベントを展開しています。参加された学生の社名認知度は、当初4月時点ではわずか23.2パーセントと、私たちの会社についてあまり知られていない状態でした。

しかし、活動を継続した結果、6月時点で参加者の73.5パーセントが当社を認知している状況となりました。今期も継続して活動を実施し、参加者の総数を増やすことで、認知度のさらなる向上を目指していく予定です。

AIサービスの積極導入として、AIを積極的に活用することで、社員の負担を軽減する取り組みを少しずつ展開しています。採用活動においては、生成AIサービスを導入することで業務効率を大幅に向上させています。

また、生成AIサービスやAI文字起こしサービスを全社に導入し、社員の負担を軽減する取り組みも進めています。

加えて、タレントマネジメントシステムを導入し、成長支援にも取り組んでいます。

自律型AI「Agentforce」導入プロセス

AIサービスの導入についてお話ししましたが、「Salesforce」や「Agentforce」といった自律型AI製品のお客さまへの導入も少しずつ進んでいます。自律型AI「Agentforce」を最初から全面的にサービスに組み込むことは難しく、多くの企業がPoC(概念検証)のかたちから始めるケースが多いです。

まず、目的やKPIといった目標を定めた上で、自律型AIを運用するためのデータを準備する必要があります。この際、質の高いデータを用意することが求められます。そのデータをもとに、実際にシステムを稼働させ、スコープクリープへの対処として、期待値の調整を素早く繰り返しながら改善を重ねていきます。

そして、ステークホルダーのフィードバックを得た上で目的の調整も行いながら、このプロセスを循環させつつ、案件を進めていくかたちをとっています。

今後の成長イメージ

自律型AIは非常に成長が期待される分野であり、セールスフォース・ジャパンもその点を重視していると認識しています。そのため、ビジネスがこれからますます成長していくことが想定されます。

当社としても、スライドの成長曲線に沿うかたちで、事業を展開していきたいと考えています。今期は赤枠で囲った部分に該当しますが、来期以降は売上高・利益ともに大きく成長させたいと考えています。

国内パブリッククラウドサービス市場予測

市場性についてご説明します。「Salesforce」をはじめとしたパブリッククラウドは、2024年から2029年までの年間平均成長率が16.3パーセントと、引き続き成長が予測されています。このように外部環境は良好である中で、私たちはビジネスを展開しています。

国内CX関連ソフト/CRMアプリケーション市場予測

加えて、「Salesforce」が最も得意としている分野であるCX関連ソフトウェア、CRM(顧客関係管理)といった分野も、それぞれ8パーセント、9.6パーセントの成長が予測されています。

少人数プロジェクトの特徴

当社の取り組みについてお話しします。

1つ目は、複数工程の経験です。当社では、少人数でのプロジェクトが多く、3人や4人で1チームを組むことが一般的です。少人数プロジェクトの利点として、まず1人で複数工程を経験できる点が挙げられます。

プロジェクトの規模が大きくなると、「あなたは設計だけです」や「あなたはプログラムだけです」といった分業制になりがちです。当社では、そうした分業制ではなく、1人のメンバーが複数の役割を担うことにより、早い段階で上流工程も経験し、その力を身につけられるよう取り組んでいます。

2つ目は、業務理解度の向上です。チームのメンバーが少ないことで、お客さまとの打ち合わせにも必然的に参加する機会が増えます。直接お客さまとコミュニケーションを重ねることで業務理解度を高め、成長曲線を早めることができると考えています。

採用・育成

採用・育成に関しては、主に札幌で積極的に採用を行っています。中途採用者については、「Salesforce」の未経験者であっても、例えばWeb開発のエンジニアの方がいらっしゃる場合、まず「Salesforce」の研修を1ヶ月程度受けていただき、経験内容に応じて、技術研修の内容を調整するかたちをとっています。

新卒・既卒・第二新卒の方については、プログラミング基礎研修と「Salesforce」の基礎研修を合わせて、4ヶ月ほどの研修を行っています。4月入社の社員は、8月から現場に配属されるかたちです。

また、下流工程に加えて上流工程の業務を担当する能力を早期に習得し、Web会議を活用して全国のお客さまへの「Salesforce」導入支援を行っています。

北海道大学様との連携を強化

北海道大学との連携についてです。「100円夕食」に加え、アライアンスをさらに強化しています。

「北大テックガレージ」は、夏休み期間に世の中にないものを自分で事業計画などを作成するなど、アントレプレナーシップを養うことができる非常に意義のあるプロジェクトです。このプロジェクトでは、費用面において、1社独占で寄付というかたちで支援を行っています。

全社員のうち25%が北海道大学出身

このような経緯もあり、現在では、全社員のうち25パーセントが北海道大学の出身者となっています。北海道大学の卒業生は、北海道以外の地域、とりわけ東京に出ることが多い傾向があります。しかし、当社をはじめとして、北海道に残り働くことを選択する機会が少しずつ増えてきていると考えています。

Salesforce認定資格保有者数一覧

「Salesforce」の認定資格保有者数について、スライドに一覧として記載しています。スライド一番上の「アプリケーションアーキテクト」と「システムアーキテクト」は非常に難易度が高い資格ですが、それぞれ6名、4名と少しずつ人数が増えています。

地域とともに成長を

「Kids Alive」という寄付の制度も行っています。当社では、お子さんがいる社員に対し、お子さん1人あたり月1万円を支給しており、これと同額を四半期に一度、地域に寄付しています。

「地域が成長するから、私たちの会社も合わせて成長できる」という理念のもとに、こうした活動も継続しています。

2年連続Salesforce MVPを受賞

トピックです。当社に栄木菜緒子という社員が在籍しており、「Salesforce」のMVPに2年連続で選出されました。全世界でおよそ300名の中、日本人は非常に人数が少ないですが、ありがたく選出していただきました。

私たちのミッション

当社のミッションについてお話しします。当社は「Challenge together.」という言葉をミッションに掲げています。単に「Salesforce」を活用してお客さまにシステムを導入するだけでなく、お客さまのビジネスを根本から変革することを目指しています。

先ほどのAIの件にも関連しますが、「ビジネスの次なる地点へ一緒に行きましょう、そのために一緒に汗を流させてください」という意味を込めて、「Challenge together.」という言葉をミッションにしています。

質疑応答:テラスカイとの関係性について

「テラスカイとの関係を教えてください」というご質問です。

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