2025年8月期 第3四半期 決算説明ハイライト
宮寺之裕氏:みなさま、こんにちは。ククレブ・アドバイザーズ株式会社代表取締役の宮寺です。本日は、本動画をご視聴いただき誠にありがとうございます。それでは、2025年8月期第3四半期の決算説明資料をご説明します。
決算のハイライトです。まず通期の業績予想ですが、前回第2四半期の決算説明会でご説明したとおり、当社は来期のパイプラインの積み上げに注力しています。したがって、来期以降のパイプラインは、第2四半期と比べて順調に増加しています。
その中で、当期における新規案件を受注したことを踏まえ、第4四半期までに計上できる見込みであることから、業績予想を再度上方修正させていただきました。当初設定した業績予想(2024年10月設定)は17億9,200万円の売上としていますが、そこから売上高は45パーセント増加となります。こちらについては、昨年の売上に比べても約2倍となっており、非常に順調に業績が拡大しているところです。
それに併せて期末の配当予想についても、上場記念配当として2円を加えさせていただき、1株当たり22円というかたちで修正します。
したがって、修正後の業績予想ですが、売上高は26億円、営業利益は6億7,200万円、当期純利益は4億6,000万円での着地を見込んでいます。1株当たり配当金については、2円プラスの22円で考えています。
第3四半期の連結ベースの累計業績です。売上高は19億6,900万円となります。併せて、営業利益は5億3,800万円、当期純利益は3億5,700万円となっています。先ほど申し上げたとおり、業績アドバンテージを持っていますので、CREソリューションビジネス・不動産テックビジネスの事業を拡大しているというのが第3四半期の結果です。
事業の進捗です。2025年5月に地主株式会社さまと業務提携のリリースをさせていただきましたが、こちらに加えて、北海道アセットマネジメント株式会社さまとビジネスマッチング契約を締結し、CREプラットフォーマーとしての足固めを行っています。また併せて、地主株式会社さまとは業務提携後の第1号案件を実現しています。
続きまして、知財戦略です。こちらは後ほどご説明しますが、当社が運営するBtoBポータルサイト「CCReB GATEWAY(ククレブゲートウェイ)」におけるデータ活用ビジネスの足がかりということで、将来的にASEANと東アジアにおいてデータを集めていきたいということから、シンガポールで特許を取得しました。
次に重要KPIです。マッチングシステムの登録数(生け簀)とユーザー数は順調に増加しています。
CREソリューションビジネスについても、来期以降のパイプラインが大幅に増加していますので、こちらは後ほどご説明します。
また不動産テックビジネスですが、営業推進をしている「CCReB MB(マッチングボックス)」について、金融機関にご導入いただきました。引き続き、地銀を中心とした金融機関への営業活動を強化しています。
2025年8月期 業績予想の上方修正
続きまして、2025年8月期業績予想の上方修正についてです。売上高は26億円への修正となります。こちらは2024年8月期と比較して前期比104.8パーセント増となります。営業利益は前期比59.6パーセント増の6億7,200万円、当期純利益は59.5パーセント増の4億6,000万円と予想しています。
昨年11月に東証グロース市場に上場させていただき、おかげさまでみなさまの温かいお声やご支援をいただいており、株主・投資家のみなさまへの感謝も込めまして、今回プラス2円を加えて、1株当たり配当金を22円に設定させていただきました。
2025年8月期 第3四半期累計実績 エグゼクティブ・サマリー
第3四半期の累計実績エグゼクティブサマリーです。第3四半期累計の売上高は19億6,900万円、営業利益は5億3,800万円、当期純利益は3億5,700万円となり、上場申請時の今期業績予想をすでにクリアしている水準となっています。上方修正をしたため、進捗率については第2四半期と比べて若干落ちるように見えていますが、引き続き順調に推移しており、残り第4四半期で足元の案件を着実に達成させていきたいと考えています。
またマッチングシステムについても、ユーザー数は前期比47.1パーセント増の478アカウント、情報登録数(生け簀)は前期比21.5パーセント増の6,649件ということで順調に伸びています。引き続き、このマッチングシステムを活用したCRE活動を実現していきたいと考えています。
2025年8月期 第3四半期 実績(損益計算書)
続いて、第3四半期のPLです。先ほど申し上げたとおり、第3四半期累計で売上19億6,900万円ですが、内訳はCREソリューションビジネスが18億4,700万円、不動産テックビジネスが1億2,100万円となります。
不動産テックビジネスについては計画どおり推進しており、主に「CCReB AI」の新会員を順調に獲得できているということもあり、プラス5.9パーセントの成⻑となっています。CREソリューションビジネスについては、相談案件も非常に増えて大きく成長しており、前年同期比97.5パーセント増の成⻑となっています。
営業利益は5億3,800万円、経常利益は5億2,100万円、当期純利益は3億5,700万円、累計の営業利益率は27.3パーセントとなります。
第3四半期単体の売上は3億1,400万円でしたが、上場申請時の業績予想をかなり上期偏重で作成しており、第3四半期単体実績としてはほぼ計画どおりで着地したものとなります。結果、第3四半期単体の営業利益率は3.3パーセントとなりますが、こちらも当初の計画どおりの進捗となっています。
2025年8月期 第3四半期 実績(貸借対照表)
続いてBSです。第2四半期とほぼ変わっていませんが、引き続きBS活用案件である販売不動産の売却が進んでいるところです。併せて第3四半期のトピックとしては、収益物件1件を固定資産として取得しています。こちらは安定収入が生まれる物件ということで、⻑期間保有していく方針です。
CREプラットフォーマーとしての地位確立に向けた取り組み
こちらのスライドが今回の決算発表の中で一番大きなトピックスかと思います。CREプラットフォーマーとしての地位確立に向けた取り組みと称していますが、まず「CREプラットフォーマー」というのが何かと申し上げますと、コーポレートリアルエステート(CRE)の営業の際に、当社のプラットフォームを使っていただく、当社にご相談をいただける地位を作っていきたいという意味です。
今回2025年5月27日に公表しましたが、地主株式会社さまと業務提携契約を締結しています。地主さまとは創業来、非常に取引を活発にさせていただいている仲です。このような中、今回、我々としても地主さまとしても、共同投資や仕入れ強化について同じ方向を向いていこう、より地主さまの仕入れ強化のために我々もCRE活動として動いていこうというものです。また地主さまからもパイプラインの供給をいただくものです。
併せて、地主さまのDX化をさらに推進していくために不動産テックの新たな開発についても始めていこうと考えています。すでに業務提携後、何回か会議を重ねており、具体的な実現に向けて着実に進めています。今回、業務提携後の第1号案件に関するプレスリリースを出していますが、小型な物件ではありますが、当社がマッチングシステムを活用し、そこでマッチした物件を地主さまに取得いただくという取り組みを実現しています。
併せて今回、北海道アセットマネジメント株式会社さま(私募リートである北海道リート投資法人を運営する資産運用会社)と、ビジネスマッチング契約を締結しています。北海道リートさまは北海道で活動するリートですが、北海道内のCRE戦略の共同提案や、当社の不動産テックの販路ということで、北海道の銀行や信金へのご紹介をいただき、当社はその対価として北海道アセットマネジメントさまにフィーお支払いするという契約になります。
北海道リートさまは非常に道内の企業と密接に連携している会社ですので、北海道リートさまのCRE支援をさせていただくことによって、我々が得意な北海道エリアのピースをさらに埋めていくことを考えています。
また東海エリアについては、2023年3月にすでに東海道リート・マネジメント株式会社さま(J-REITである東海道リート投資法人を運営する資産運用会社)と業務委託契約を締結しています。こちらは、すでに我々が仕込んだ東海エリアのCRE物件を何物件か取得いただいており、仲介等の実績を積み上げています。東海エリアは我々が得意とするエリアであり、一緒に取り組んでいるのが東海道リート・マネジメントさまであるというものです。
加えて、九州エリアについても当社は非常に得意としており、このエリアについても今後、戦略的なアライアンス先を検討しています。
今後、物件の提案をする際には、まず地主さまが日本全国の物件の取得ができるということです。また、北海道エリアについては北海道リートさま、東海エリアについては東海道リートさま、九州についてはいくつかのリートや私募ファンドもありますので、このような相手先さまに物件を提供できるような体制ができたと思っています。
さらに、公表しているもの以外にも大手企業さまとCREコンサル契約等の締結をさせていただいていますので、今後もCREのご相談を最初にいただける会社ということでこのプラットフォーマーとしての地位をより強固にしていきたいという思いです。
不動産テックビジネスにおける知財戦略
不動産テックビジネスにおける知財戦略と記載していますが、当社は「CCReB GATEWAY(ククレブゲートウェイ)」というBtoB向けポータルサイトを運営しており、このサイトの知財戦略に関するご説明です。
どのようなサイトかと申し上げますと、スライド左下にワードクラウドが出ていますが、これは2025年6月時点での各社の中期経営計画におけるホットワードであり、各社の中期経営計画の中でよく出ている言葉のランキングのようなものをワードクラウド上で表示しています。
このサイトは各社の中期経営計画を確認できるサイトであり、ビジネスマンに使っていただくサイトということで、他にも上場企業の開示資料を東証のTDネットとAPI連携し、IRストレージというかたちで検索することもできます。また、不動産情報を探すことができたり、当社が毎月発行しているレポートを読むことができたりするサイトとなっています。
このサイトは、我々が持っている企業の経営データを集めたサイトということで、3年以上前から運営しており、会員登録無料でお使いいただけます。その結果、5月時点で約3,000名の会員を有するサイトとなっています。会員属性は経営者や会社の意思決定ができる方が約41パーセントを占め、さらに部門で申し上げると、特にこのような中期経営計画を司る部署である経営企画部門や財務部門の方に多くご登録いただいています。
当社の狙いとしては、当社がCRE活動をする中でカギとなる部門が経営企画部門や財務部門になります。そのメンバーの方々に直接アプローチができる機会を頂戴しているということで、将来的に我々のサービスや商品のアピールや営業ができるような関係を作りたいと考えています。
今後もこの「CCReB GATEWAY」の価値をさらに上げていきたいということで、データ活用のビジネス構想があります。その足掛かりとしてシンガポールで特許を取得しました。シンガポールでは日本と同じように企業の開示資料があり、当社の技術で海外のビジネストレンドを本サイト内に出していきたいと考えています。
特許については、シンガポールだけでなく、現在アメリカでも申請を行っており、ポータルサイトを拡充することにより、サイトの価値を上げていくということで会員数を増やしていきたいと考えています。そして、将来的にはビジネスパーソンへの浸透とともに、グローバルなコーポレートブランドの確立を目指したいと考えています。
本動画をご覧いただいているみなさまもビジネスマンの方が多いと思いますので、よろしければ「CCReB GATEWAY」と検索いただき、会員登録無料となりますので、サイトを覗いていただければと思います。
当期パイプラインの進捗(CREソリューションビジネス)
パイプラインです。おかげさまで、CREソリューションビジネスは順調に進捗しています。計画比で75パーセントの進捗となっています。
スライド上から4番目の案件は、物流施設のリーシングということで名古屋市港区の物件となります。本件は日鉄興和不動産さまとトヨタホームさまの共同事業ですが、当社はそのリーシングマネージャーを務めています。本物件2区画中1区画について賃貸借契約を締結しましたので、残り1区画というところになります。
また、第4四半期計上予定の物件については、守秘義務の関係で開示できないものもあり、こちらに記載されているものがすべてではありませんが、順調にクロージングを迎えているところです。これらが第4四半期に計上されていく見込みであるため、今回の業績予想を上方修正させていただきました。
主なパイプライン(CREソリューションビジネス)①
来期以降のパイプラインということで今回2ページにわたり記載しています。前回第2四半期からの違いは「NEW」マークを付けていますが、中部圏・関⻄圏で新たな案件をいただいているところです。また、売却物件のお手伝い等も始まっていますので、引き続き来期計上予定のパイプラインは非常に順調に積み上がっているところです。
主なパイプライン(CREソリューションビジネス)②
こちらも「NEW」マークが増えています。我々の特徴としては、なかなか東京エリアでの案件がある会社ではありませんので、地方案件が多い状況ですが、その中でも製造業が伸びているエリアでの産業施設取得のニーズが非常に出ています。
自動車メーカーのポートフォリオ整理などのさまざまな案件が出ており、このようなものを当社はお手伝いしているところです。案件については順調に積み上がっています。
また、第2四半期で危険物倉庫のマスターリースの事業のお話をさせていただきましたが、公表後、非常に反響をいただき、さまざまな相談案件を頂戴しています。その中から投資に値しそうな物件をピックアップしながら、案件を増やしていくべく現在提案をしています。総じて、CRE案件のパイプラインは順調に積み上がっている状況です。
重要KPIの進捗 ユーザー数の推移と潜在案件数の拡大
重要KPIということで、マッチングの内訳については、仲介・アドバイザリーが約55パーセント、BS投資・CREファンドが約44パーセントの物件がマッチングシステム内に入っています。
また、ユーザー数も478アカウントということで、前期末比47.1パーセント増となっています。アカウント数には無料と有料の会員がいますが、有料会員の方も少しずつ増えていますので、引き続きユーザー数については増やしていきたいと考えています。
また、情報登録数は6,649件となり、ユーザー数と正比例していませんが、これは1ユーザー当たりが登録する件数が異なるということです。この6,649件も、実際は登録から2年経ったものは消えていく仕組みにしていますので、消えていく物件もある中、21.5パーセント増を記録しているということで、順調に情報登録数も積み上がっていると考えています。こちらも引き続き、「CCReB CREMa」を活用した営業と案件のソーシングに注力していきたいと考えています。
トラックレコードと来期の成長イメージ
こちらのスライドは、前回第2四半期決算説明資料からの再掲です。売上高、営業利益、EPS、配当については特に修正もしていませんが、先ほど申し上げたとおり、パイプラインは第2四半期から第3四半期にかけて順調に積み上がっていますので、当然ながら現在のパイプラインをベースとした来期業績は拡大基調にあります。来期業績に関する詳細は、10月に公表予定の中期経営計画の中でお話しさせていただきたいと考えています。
株主還元の考え方
株主還元の考え方です。今回2円の上場記念配当を加え、1株当たり配当金は22円としています。先ほど申し上げたとおりパイプラインが増えていますので、剰余金はまず成長投資に使わせていただきたいと考えています。
他方、やはり株主さまの支援なくして当社の存在はありませんので、⻑期で株式を保有いただく方を増やしていきたいという考えから、配当もしっかり継続しつつ、バランスを図りながら配当を決定していく方針というのが株主還元の考え方になります。
IRメール配信サービスのご案内
お知らせではありますが、今後も当社はIRについては、出せるものはタイムリーに出していこうという方針です。したがって、当社のIRをいち早くキャッチしたい場合は、ぜひ当社のIRメール配信サービスをご利用いただければと思います。
以上、当社の第3四半期決算説明資料のご説明でした。日本経済が変化している環境下ですが、企業もさまざまな事業活動を行う中で、当然ながら決算対策やビジネスの効率化をしていかなければいけないといったニーズを強く感じています。
当社としては、他社との戦略的なビジネスアライアンスを踏まえ、よりさまざまなお客さまのニーズに応えられる体制を整えていきたいと考えていますので、引き続きのご支援をいただければ幸いです。
本日は決算説明動画をご視聴いただき、誠にありがとうございました。