目次
村尾和則氏:大末建設株式会社、代表取締役社長の村尾です。本日は2025年3月期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。私から2025年3月期の決算について、目次に沿ってご説明します。
1.25/3期決算サマリー
2025年3月期の決算サマリーです。連結受注高は、前年度末から21.6パーセント増え1,147億2,700万円となり、1,000億円を超えました。繰越工事高も、1,302億8,100万円となり、1,000億円を超える手持ち工事を確保しています。
連結営業利益額は、工事採算が大幅に良化したことにより、前年同期より132.4パーセント増え、36億9,500万円となりました。また、連結営業利益率は、前年同期より2.2ポイント上昇し4.2パーセントとなりました。
2.連結売上高
連結売上高の推移です。受注高が拡大基調にあり、手持ち工事の消化が順調に進捗したことから、2025年3月期の連結売上高は前年同期より14.4パーセント増え890億2,700万円となりました。
2026年3月期は964億円を予想しています。
2.連結売上高
スライドには、主な完成工事を記載しています。
2.連結売上高
スライドには、主な完成工事の写真を掲載しています。分譲マンションはじめ医療施設や、スライド上段中央にある大阪・関西万博のチェコナショナルパビリオンの完成・引き渡しを行いました。
3.売上総利益推移・営業利益の増減要因
売上総利益の推移と営業利益の増減要因です。売上総利益は前年同期より46.6パーセント増え82億7,500万円、売上総利益率は前年同期より2.0ポイント上昇し、9.3パーセントとなりました。
営業利益は、販管費が増えた一方、工事採算の改善や売上高の増加で売上総利益が大幅に増加したことにより、前年同期より132.4パーセント増の36億9,500万円となりました。営業利益率は4.2パーセントとなっています。
4.連結受注高
連結受注高の推移です。主に一般建築案件において複数の大型案件を受注したことなどにより、連結受注高は前年同期より21.6パーセント増え、1,147億2,700万円となりました。
2026年3月期についても好調な受注環境が続くことが予想されることから、当期と同水準の1,173億円を予想しています。
4.連結受注高
連結受注高の用途別、地域別の推移です。用途別では、大型の冷凍冷蔵倉庫を受注したことなどにより、物流倉庫・工場が大幅に増加したほか、ホテル案件などにより商業施設が増加しました。
地域別では、近畿エリアの比重が増え、関東エリア、近畿エリアの割合がそれぞれ4割程度となっています。
4.連結受注高
スライドには、主な受注工事を記載しています。マンションや倉庫のほか、オフィスビルの解体工事、工場の改修工事などを受注しました。
5.連結貸借対照表
連結貸借対照表です。資産の部は、子会社ののれんの減損や投資有価証券の売却などにより減少しました。負債・純資産の部は、電子記録債務の支払いサイトを120日から60日に短縮したことや有利子負債を返済したことなどにより減少しました。以上のことから、総資産は35億1,200万円減り555億9,500万円となりました。
自己資本比率は41.4パーセントとなっています。
6.連結キャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フローです。主に仕入債務の減少などにより、営業キャッシュ・フローが30億5,900万円減少しました。投資キャッシュ・フローは、投資有価証券の売却などにより8億800万円増加しました。財務キャッシュ・フローは、借入金の返済などにより20億6,600万円減少しました。これらの結果、現金および現金同等物の期末残高は44億5,800万円となりました。
7.神島組に係るのれん等の減損および今後の取り組み
神島組に係るのれん等の減損および今後の取り組みについてです。神島組は「割岩」という特殊土木領域において、独自の工法を強みに高い収益力と豊富な施工実績を有している会社で、2023年11月に当社の連結子会社となりました。
2025年3月期に14億6,000万円の減損損失を計上した要因は、割岩案件の安定的な受注、施工体制の構築などに取り組んできたものの、効果が現れるまでに想定以上の時間を要する見込みとなったことなどによるものです。
事業基盤の安定化にはしばらくの時間が必要であると判断し、計画を見直しました。
7.神島組に係るのれん等の減損および今後の取り組み
スライドに記載のとおり、減損後も自己資本比率は41.4パーセントと、2024年3月期を上回っています。減損による財務基盤への影響は限定的であると考えています。
7.神島組に係るのれん等の減損および今後の取り組み
現況を踏まえた土木事業の取り組み方針です。神島組が保有している独自の特許工法には、一般的な割岩工法と比較して破砕力や割岩量に優れており、生産性が高いという強みがあります。また、制振性・制音性にも優れており、環境に配慮した施工が可能であることも利点です。
神島組の強みを活かしながら、当社グループのリソースを投じ、土木事業の成長を目指します。
7.神島組に係るのれん等の減損および今後の取り組み
事業基盤の安定化に向け現在取り組んでいる施策については、スライドをご確認ください。
8.26/3期計画サマリー
2026年3月期の計画についてです。連結売上高は潤沢な繰越工事高を背景に、前年同期から8.3パーセント増え、964億円としています。
連結営業利益は工事採算が改善する一方で、人件費などの固定費の増加が見込まれるため、前年同期から4.7パーセント減の35億2,000万円としています。
営業利益率は3.7パーセントとなる見通しです。
連結当期純利益は前年同期から9.2パーセント増え、22億5,000万円としています。
以上が2025年3月期の決算概要となります。
9.株主還元
株主還元についてご説明します。当社の株主還元方針は、総還元性向50パーセント以上かつDOE4パーセント以上としています。2025年3月期の配当は、期初予想から10円増配し、99円としました。
2026年3月期は中間配当54円、期末配当54円、年間108円を予想しており、5期連続の増配を見込んでいます。
10.資本コストや株価を意識した経営
資本コストや株価を意識した経営についてです。現在進行中の中長期経営計画において、PBR1倍の達成に向け、ROE10パーセント以上、PER10倍以上を目標としています。
スライド右側のグラフに示しているとおり、足元では収益性の改善と株主還元により、ROEは改善しています。PERについても、積極的なIRの取り組みにより上昇傾向にあります。
その結果、左側のグラフに示しているとおり、株価も上昇しており、PBRは大きく改善しています。引き続き企業価値向上に努めます。
11.サステナビリティ課題への取り組み
サステナビリティ課題への取り組みについてです。中長期経営計画において、当社が取り組むべきマテリアリティについて、17項目の管理指標を設定しています。
スライドには管理指標17項目のうち、一部の実績を記載しています。大半の項目で前期より改善しており、おおむね順調に進んでいます。
今後も着実に課題解決を進め、持続可能な社会の実現に努めます。
12.大阪・関西万博と今後のチェコとの取り組み
大阪・関西万博と今後のチェコとの取り組みについてです。現在開催されている2025年大阪・関西万博において、チェコのナショナルパビリオンを建設しました。
4月にはチェコの大阪・関西万博政府代表事務局との間で戦略的パートナーシップ契約を締結することで基本合意しました。すでにパビリオン内にあるホールを「大末ホール」と命名しています。
パビリオンを活用した広報活動や、パビリオンで使用した建材を共同で国内外に広めていく活動を行う予定です。
当社ホームページには特設サイトを公開していますので、ぜひご覧ください。
13.(参考)スポンサード・リサーチ
スポンサード・リサーチのご案内です。株主・投資家のみなさまを始めとするステークホルダーの方々への積極的な情報発信を行っています。
四半期ごとに内容を更新しており、レポートには企業概要や事業内容、業界の動向、業績や中長期経営計画などがまとめられています。当社ホームページからご確認いただけますので、ご覧ください。
私からの説明は以上となります。ありがとうございました。