エグゼクティブサマリー
古川光瑛氏:サークレイス株式会社取締役CFOの古川光瑛です。2025年3月期通期決算についてご説明します。
まずはエグゼクティブサマリーです。スライドに当社が強調してお伝えしたい事項を4点にまとめています。
収益の源泉となる対応可能テクノロジーの拡大についてです。当社は「Salesforce」「Anaplan」「ServiceNow」「AWS」に加え、2025年3月期第3四半期には「マイクロソフト」領域、2026年3月期第1四半期にはデータの利活用を実現する「Databricks」への対応を開始しました。最新のITテクノロジートレンドに沿った、積極的な事業領域の拡大を実現し続けています。
連結ベースの売上高は38億400万円で、前年から31.1パーセントの成長を達成しました。通期の売上高および増収率ともに、上場以来過去最高の結果で着地しています。
連結ベースの営業利益は2億300万円で、前年の赤字から黒字に転換しています。連結子会社に対する成長投資を継続しつつ、営業利益は計画を上回る黒字で着地しました。
サークレイス株式会社単体での営業利益は3億3,100万円となりました。前年から大幅な増益を記録し、収益性が大きく改善しています。
2025年3月期通期 連結決算ハイライト(累計期間)
2025年3月期の連結決算ハイライトです。売上高は38億400万円、営業利益は2億300万円、当期純利益は1億8,400万円、社員数は前期末比60名増の356名で着地しました。
当社は、最新のITテクノロジートレンドに沿った積極的な事業領域の拡大に加え、経営管理体制を強化しています。成長投資を継続しながら、前年比31.1パーセントの増収と営業利益の黒字化を達成しました。
また今期においては、新会社のアオラナウが事業開始から12ヶ月のタイミングで単月黒字を達成しました。2025年3月期の連結業績予想値に対し、売上高・営業利益・純利益すべての項目において超過達成しています。
損益計算書サマリー(累計期間)
損益計算書のサマリーです。通期売上高は前年比31.1パーセント増の38億400万円で、期初の計画値に対しても達成率104.2パーセントで着地しました。コンサルティングサービスとSaaSサービスの堅調な推移に加え、アオラナウ事業の売上高が前年比619.4パーセント増と大きく成長しています。
営業利益は2億300万円で、前期の赤字から黒字へと転換しています。期初の計画値に対しても111.9パーセントと超過達成しました。当期純利益も1億8,400万円で黒字へ転換し、期初計画値から120.3パーセントと超過達成しています。
連結業績推移
連結業績の推移についてご説明します。通期売上高の38億400万円は過去最高の数字で、事業領域の拡大に伴い大きく成長しました。営業利益率は5.4パーセントとなり、マイナスから回復しています。
第4四半期は売上高が11億200万円、営業利益率が13.7パーセントを記録するなど、連結後の最高水準を記録しました。成長投資を継続しながら、増収と収益性改善を両立した四半期推移となっています。
収益性(連結)
連結ベースでの収益性についてご説明します。営業利益は、2025年3月期第2四半期より黒字に転換しています。
第4四半期は1億5,100万円の黒字で、営業利益率が13.7パーセントと、大きな成長を遂げることができました。アオラナウ事業への投資を継続している中でも黒字を達成し、四半期ごとの利益額・利益率ともに着実に改善しています。
販管費においては、グループ内管理業務の標準化と購買活動における費用対効果の確認を徹底することにより、生産性向上と販管費比率の改善を実現しました。
サークレイス単体 業績推移
サークレイス単体における業績推移についてご説明します。通期売上高は前年比13.9パーセント増の32億5,400万円で、過去最高の数値となりました。
第4四半期における営業利益は1億100万円で、前年同期から4,200万円の増益です。全四半期で黒字を維持し、安定した成長を遂げています。第4四半期における営業利益率は11.5パーセントと、3四半期連続で10パーセント以上の利益率を継続しています。
コンサルティングサービス
コンサルティングサービスについてご説明します。通期売上高は前年比14パーセント増となり、継続的な成長を維持しました。第4四半期における売上高は8億3,500万円で、こちらも過去最高の数字を記録しています。
コンサルタント職の稼働率モニタリングを継続して定着させることにより生産性が向上し、会社全体の利益率向上に大きく寄与しています。
コンサルタントの人員数は、前年から49名増の249名となりました。新たに開設した大阪オフィスにおける関西圏での新規案件獲得にも、増員をしたコンサルタントが大きく貢献しています。
SaaSサービス
SaaSサービスについてご説明します。SaaSサービス「AGAVE」の通期売上高は前年比35.5パーセント増の1億5,100万円となり、継続的に成長しています。第4四半期における売上高は、前年同期比32.7パーセント増の4,300万円となりました。四半期ベースでも安定的な成長を継続しています。
「AGAVE」の契約ユーザーID数は1万1,000人を超える水準まで拡大し、海外人事労務サービスと海外給与計算サービスの両軸で順調に成長を続けています。
アオラナウ(連結子会社)
連結子会社アオラナウの業績についてご説明します。アオラナウ株式会社は、2024年1月より事業を開始しました。通期売上高は5億6,100万円と、前年比で600パーセントを超える増収を記録しています。
直近の第4四半期の売上高は2億2,300万円で、順調に事業が成長しています。営業損益は、第4四半期に4,100万円の黒字へ転換しました。
社員数は32名で、前年比25名の増員となっています。内部での体制強化に加えてパートナーも柔軟に活用し、デリバリーを進めています。
社員1人当たり売上高
社員1人当たりの売上高についてです。今期はオペレーション改善による稼働率向上に加え、社内DX推進、最新ITテクノロジーの活用による生産性向上に取り組んだことにより、社員1人当たりの売上高は1,110万円を記録し、年々着実に成長しています。
2030年3月期には社員1人当たり1,700万円を超える生産性を目標としており、事業を継続して成長させていきます。
連結貸借対照表サマリー
連結貸借対照表のサマリーです。当社は、2024年3月期第3四半期より連結決算に移行しています。自己資本比率は54.5パーセントと高い水準を保持しており、財務健全性に問題はありません。
2025年3月期 IRニュースサマリー(2025年5月13日現在)
2025年3月期第4四半期から本日の通期決算発表日にかけてのIRニュースサマリーです。スライドに記載した上から2つのトピックに関しては、前回の決算発表にてお伝えしていますので、3つ目のトピックからご説明します。
サークレイスの「AGAVE海外給与計算」 カルビーに採用され業務負荷軽減と属人化解消を支援(2025/2/19リリース)
サークレイスの「AGAVE海外給与計算サービス」がカルビー株式会社に採用されたニュースについてご説明します。
このたび、カルビー株式会社において、海外人事業務のさらなる効率化を目的とし、クラウドサービス「AGAVE」の「AGAVE海外給与計算サービス」をご採用いただきました。当社は、カルビー株式会社のグローバル人事業務の最適化に向け、持続的な成長をサポートするソリューション提供に努めていきます。
サークレイス、「Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobe」にてMicrosoft AI ハッカソンに参画(2025/2/25リリース)
Microsoft AI ハッカソン参画についてご説明します。
当社は、日本マイクロソフト株式会社・川崎重工業株式会社・神戸市が連携・開設した「Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobe」のハッカソンイベントに参画しました。本ハッカソンを通して、産学連携によるAI技術の活用と新たなソリューション開発を推進し、DXの加速に貢献していきます。
サークレイスとパソナ AIエージェントを活用した企業の生産性向上を支援 AIエージェント BPOサービス「AIO」開始(2025/3/27リリース)
AIエージェントBPOサービス「AIO」の開始についてご説明します。
当社は、株式会社パソナのBPOサービスにAIエージェントを組み合わせた新サービス「AIO(AIO BPOの略:Artificial Intelligence Business Process Outsourcing)」の提供を開始しました。本サービスは、BPOによるオフィス業務にAIエージェントを組み合わせることにより、初期投資を抑えながらDXを推進し、生産性と付加価値の向上を実現します。
サークレイスの「AGAVE海外給与計算」 日本軽金属で採用され海外給与業務の工数を50%削減(2025/4/3リリース)
「AGAVE海外給与計算サービス」が日本軽金属株式会社に採用された件についてご説明します。
日本軽金属株式会社において、海外給与業務の効率化と標準化を目的とし、クラウドサービス「AGAVE」の「AGAVE海外給与計算サービス」を導入いただきました。本導入により工数は50パーセント削減され、同時に属人化の解消と業務の標準化を実現しています。
サークレイス、海外人事業務に特化したクラウドサービス「AGAVE」 生成AIを活用した新機能『ヘルプデスク(β版)』を提供開始 (2025/4/23リリース)
「AGAVE」で生成AIを活用した新機能「ヘルプデスク(β版)」の提供を開始した件についてご説明します。
当社は、海外人事労務に特化したクラウドサービス「AGAVE」において、生成AIを活用した新機能「ヘルプデスク(β版)」の提供を開始しました。本機能により、海外駐在員や人事担当者からの問い合わせに即時対応することが可能となります。生成AIを使って情報照会のスマート化を推進していきます。
サークレイスの出資予定先である「arcbricks」が亀田総合病院の経営課題解決へDatabricksを導入(2025/4/24リリース)
arcbricks株式会社が亀田総合病院に「Databricks」を導入した件についてご説明します。
当社出資予定先の2025年4月1日に設立されたばかりの新会社arcbricks株式会社は、亀田総合病院に「Databricks」のデータ・インテリジェンス・プラットフォームの導入支援を行います。本プロジェクトにおいては、医療費の高騰や人材不足など業界の構造的な課題に対し、AIおよび機械学習の機能を活用することで、持続的な医療経営の実現を推進していきます。
2026年3月期 業績予想
2026年3月期の業績見通しについてご説明します。当社は「Salesforce」「ServiceNow」の両事業の拡大およびグループ内の連携によるシナジーの創出を通して、前年比20.9パーセント増に相当する46億円の売上高を計画しています。
営業利益は前年比71.9パーセント増の3億5,000万円を、当期純利益は前年比25パーセント増の2億3,000万円を見込んでいます。中長期的な事業成長のための投資を継続しながら、これらの数字達成に向けて事業を進めていきます。
サークレイスグループ
会社概要です。まずはサークレイスグループの構成についてご説明します。
当社グループは、サークレイス株式会社に加え、連結子会社であるベトナムの合弁会社Circlace HTとアオラナウ株式会社、出資先であるシンセシー株式会社の4社で構成されています。
サークレイスグループおよび出資先の全体像
サークレイスグループにおける全体像についてです。サークレイスグループは、お客さまのIT経営課題に対してグループシナジーを最大限に活かし、全方位から最適なソリューションの提供に努めていきます。
世界最先端テクノロジーを活用することで
当社の成長戦略についてご説明します。当社は世界最先端のテクノロジーを活用し、国内外問わず、お客さまの経営改革実現をサポートしていきます。従来型のシステム開発にとどまらず、AIなどの最先端テクノロジーを活用したデータドリブン経営とDXの実現に寄与していきます。
AI標準企業を創る価値創造戦略の全体像
価値創造戦略の全体像についてご説明します。当社では、グローバル標準となっているソリューションを活用することで、お客さまおよび社員のみなさまなどのユーザをシームレスにつなぎ、業務プロセスをエンドツーエンドで自動化していきます。
AI標準企業の実現に向け、各領域をリードするテクノロジーを活用していきます。
AI&データイノベーション戦略、マルチプラットフォームサービス
当社では、AIを活用した積極的な取り組みにより、お客さま企業のデータドリブン経営およびDXの実現をサポートしていきます。
コンサルティング領域から実装、定着化に至るまでワンストップでサービスを提供していきます。また、グローバルITトレンドに沿った最新のテクノロジーを採用し、対応可能なサービス領域を業界・業種の双方において積極的に拡大していきます。
以上で決算のご説明を終了します。ご清聴いただきありがとうございました。