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株式会社アンビション DX ホールディングス3300

東証グロース

不動産業

目次

清水剛氏:株式会社アンビション DX ホールディングス代表取締役社長の清水です。本日は当社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。2025年6月期の決算概要についてご説明します。

本日ご説明する内容です。エグゼクティブサマリー、決算概要、業績予想、ニュース、理念・強み・成長性、DX戦略・取り組み、M&A戦略、ESGの取り組み、APPENDIXの順でご説明します。

エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーです。

2025年6月期は売上総利益が100億円に達して大幅な増収・増益を実現し、過去最高の収益となりました。売上高は前期比24.5パーセント増、営業利益は前期比44.8パーセント増となり、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてが前期比40パーセント以上増加しました。

来期2026年6月期もこの勢いを維持し、売上高641億円の前期比22.5パーセント増、営業利益48億円の前期比21.6パーセント増、当期純利益27億円の前期比18.1パーセント増と、大幅な増収・増益を見込んでいます。

配当予想では、2025年6月期の記念配当を含む105円から普通配当のみで110円と、大幅な増配を予定しています。

業績ハイライト

業績ハイライトです。2025年6月期は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてで過去最高を達成しました。特に、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベスト事業が好調でした。

賃貸DXプロパティマネジメント事業は、DX推進による生産性向上と高い入居率が寄与し、営業利益は前期比23.4パーセント増の24億1,100万円を記録し、過去最高の収益となりました。

売買DXインベスト事業は、中古買取再販事業と新築投資用マンション販売が計画どおりに進捗し、営業利益は前期比41.5パーセント増の38億3,300万円を達成し、こちらも過去最高の収益を記録しました。

営業利益(推移)

当社の営業利益は過去最高を大幅に更新し、驚異的な成長を遂げています。直近5年間の成長については、スライドのグラフをご覧いただければおわかりいただけると思います。

年平均成長率(CAGR)は40.9パーセントと、極めて高い水準で推移しています。グラフは、当社の成長性を明確に示しています。

ニュースハイライト

ニュースハイライトです。2025年6月期においては、将来への成長や動きを加速させました。次世代型基幹システムの開発に着手しており、元Google Cloud執行役員の橋口氏が生成AIアドバイザリーに就任しました。株式会社LiVrAの株式取得に関する基本合意書を締結しました。

決算概要

決算概要です。売上高は523億7,200万円、営業利益は39億4,600万円と、すべての利益が前期比で40パーセント以上増加しています。DX効果により、営業利益率は7.5パーセントとなり、前期比で1.1ポイント増加しています。

通期予想に対する実績

通期予想に対する実績です。売上高は通期予想の想定どおりであり、営業利益は111.9パーセント、経常利益は113.6パーセント、当期純利益は103.1パーセントと、いずれも予想を大幅に上回る結果となりました。

上場来 売上高、営業利益の推移

上場来の売上高および営業利益の推移です。我々は5期連続で増収・増益を達成しており、上場初年度である2015年6月期と比較すると、売上高は約8倍、営業利益は約21倍と、継続的な成長を実現しています。

自己資本当期純利益率(ROE)

当社の自己資本当期純利益率(ROE)は32.5パーセントです。この数値は、東証上場の全産業、IT・不動産セクター(グロース市場)と比較しても、圧倒的な利益効率を示しています。

管理戸数

管理戸数についてです。私どもが重要指標と位置づけている管理戸数は、現在2万7,354戸で、前期から2,130戸増加しています。そのうち、サブリース管理戸数は1万5,621戸で、前期から1,321戸増加しています。今後、管理戸数3万戸を目指して進めていきたいと考えています。

入居率

入居率についてです。管理戸数が増加すれば分母が増えるため、入居率が低くなるのは当然ですが、当社の入居率は98.3パーセントと高水準を維持しています。この数値は、業界平均の90.1パーセントを大幅に上回っています。

なぜ、そのような状況が実現しているのかというと、我々の「AMBITION Cloud」によるDX推進が業務効率化と生産性向上に貢献していることが裏付けとなっていると感じています。

市場環境と当社賃料推移の比較

市場環境と当社賃料推移の比較です。当社は市場動向を的確に事業へ反映させています。首都圏ワンルーム市場では、単身世帯の増加や高い有効求人倍率といった環境を追い風に、ARR(年間経常収益)を毎年増加させています。

損益計算書

損益計算書です。売上高と利益が大幅に増加し、売上総利益は100億円を達成しました。営業利益、経常利益、当期純利益は、いずれも前期比で40パーセントを超える大幅な増益となっています。

貸借対照表

B/Sです。販売用不動産や仕掛販売用不動産の仕入が順調に推移し、高い在庫回転率を維持することで、財務基盤を強化しています。

セグメント

当社のセグメント別決算概要についてです。不動産事業において、さまざまなサービスを網羅し、強固な事業基盤を構築しています。

売上高構成比(セグメント別)

セグメント別の売上高構成比です。ストック型ビジネスである賃貸DXプロパティマネジメント事業と、成長分野のフロー型ビジネスである売買DXインベスト事業がバランスよく構成されています。

賃貸DXプロパティマネジメント事業

賃貸DXプロパティマネジメント事業についてです。増収増益を達成し、過去最高の収益を記録しました。売上高は前期比7パーセント増の216億4,900万円、営業利益は前期比23.4パーセント増の24億1,100万円でした。

管理戸数が順調に増加していることに加え、DX推進により生産性が向上し、高い入居率が寄与しています。当社の入居率は98.3パーセントで、これだけの管理戸数を保有しながら、この入居率を確保しているのは驚異的です。業界平均の90.1パーセントを大きく上回る高水準を維持しています。

賃貸管理:分譲賃貸マンション

当社の管理物件についてご紹介します。好立地に位置し、デザインや設備仕様にこだわった新築高級マンションの賃貸管理を行っています。

賃貸DX賃貸仲介事業

賃貸DX賃貸仲介事業についてです。こちらでも増収・増益を達成し、過去最高の売上高を記録しました。売上高は前期比10.9パーセント増の10億2,000万円、営業利益は前期比301.7パーセント増の5,400万円となりました。この結果は、人材投資による契約数の増加や、当社のDXプロダクト「ラクテック」の活用が収益増加に寄与したものです。

賃貸DX賃貸仲介事業

DXの効果として、リモート接客率および成約率の増加がそれぞれ約2倍となり、デジタル戦略の効果が大きく表れています。

売買DXインベスト事業

売買DXインベスト事業は増収・増益を達成し、過去最高の収益を記録しました。売上高は前期比43.0パーセント増の280億6,100万円、営業利益は前期比41.5パーセント増の38億3,300万円です。

買取再販事業と新築投資用開発物件の販売が計画どおりに進捗したことが主な要因で、粗利益も増加しています。

販売:投資用マンション販売、買取再販・リノベーション販売

スライドは、当社が取り扱う物件の一例です。

インキュベーション事業

インキュベーション事業についてです。売上高・利益は減少しましたが、新たに3社に投資しました。現在までに、累計33社のベンチャー企業に投資しており、そのうち6社が上場を果たしています。

投資先

スライドは、投資先の一例です。当社事業とシナジーの高い企業へ投資しています。

その他事業

その他事業についてです。その他事業は大幅な増収と利益改善を達成し、過去最高の収益を記録しました。売上高は前期比44.3パーセント増の16億3,100万円、営業利益は前期のマイナス2,800万円から4,900万円へ黒字化を達成しています。

少額短期保険事業に加え、ZEH・ライフライン事業による売上および収益の増加が主な要因です。

通期業績予想

業績予想です。通期業績予想では、来期もストック型ビジネスの賃貸DX事業とフロー型ビジネスの売買DX事業の両輪を軸に、増収・増益を計画しています。

中期経営計画

継続して計画を上回る実績を挙げているため、中期経営計画最終年度である2026年6月期の業績予想も大幅に上方修正しました。

配当(予想)

配当についてです。来期は普通配当を大幅に増配し、110円を予定しています。

2026年6月期の施策

2026年6月期の施策です。来期の2026年6月期も、DX推進を事業成長のドライバーとし、以下の施策に注力します。

全事業の業務効率化と生産性向上を目指し、生成AIをはじめとする最新技術を積極的に活用していきます。賃貸および売買事業の両面で、オンラインとオフラインを融合させた新たな顧客体験を創造していきます。

M&Aやアライアンスを積極的に推進し、事業領域を拡大することで、新たな成長の柱を確立します。さらに、AIやDX人材の採用と育成を強化し、組織力を高めていきます。

AIの取り組み

AIの取り組みについてです。AIと人が協働し、顧客体験の向上と社内業務の革新を目指していきます。

来期は、以下の点に注力する予定です。業務効率化や新規事業創出のために生成AIを積極的に活用します。また、自社でAIエンジニアを育成し、迅速なサービス開発を支援することで、AI戦略を加速させます。

これらの取り組みを通じて、不動産DX企業のリーディングカンパニーとしての地位を確立したいと考えています。

DXの成長加速に向けた戦略的取り組み

ニュースです。DXの成長を加速させるための戦略的取り組みを実施していきたいと考えています。

ニュース

次世代型基幹システムの開発において、不動産管理業務のDXと新たな価値創造を目指し、マイクロサービスアーキテクチャを採用しました。

ニュース

元Google Cloud執行役員の橋口剛氏の参画についてです。橋口氏には生成AIアドバイザリーとして、生成AIイネーブルメント戦略の策定、新規プロダクトの開発、経営戦略への深い関与をいただいています。

ニュース

AI関連サービス市場への本格参入を目的として、成長著しいAI技術企業であるLiVrA社の株式を取得しました。これにより、AI技術の開発力を飛躍的に向上させることを目指しています。

ニュース

LiVrA社のプロダクトの一例として、リアルタイム翻訳AIチャットツール「Sphere(スフィア)」が挙げられます。現在、オフショア開発の海外市場にアプローチしている企業に対して、積極的にサポートとして提供していきたいと考えています。

生成AIを用いたプロダクトの開発といった技術力を有している同社とは、今後大きなシナジーが生まれると確信しています。

理念・ビジョン

理念・強み・成長性についてです。当社は、「DXによって不動産ビジネスを変革しデジタルとリアルを融合した唯一の不動産デジタルプラットフォーマーになる」ことをビジョンに掲げています。

方針・目指す姿

生成AIやブロックチェーンを活用し、不動産ビジネスを一気通貫で構築できるDXプラットフォームを構築し、快適な住まい体験を提供することを目指しています。

強み

当社の強みは、不動産業務の全工程において、デジタルとリアルを融合したDXを推進している点です。

当社のカバー領域(不動産テック業界)

当社のカバー領域についてです。当社は、不動産テック業界の15分野すべてを網羅し、幅広い領域で価値を提供しています。

成長戦略

成長戦略についてです。既存事業の着実な成長に加え、M&Aやアライアンスベンチャー投資を加速させることで、非連続的な成長を実現したいと考えています。

成長イメージ

スライドは、成長イメージのグラフです。既存事業による安定基盤を土台に、不動産賃貸DXや売買DXの変革と加速、さらにはDX事業や投資M&Aによる非連続的な成長を追求していきたいと考えています。

DX戦略(攻めと守りのDX)

DX戦略・取り組みについてです。当社は、攻めのDXと守りのDXの両面から、不動産のあらゆる業務をDX化しています。

DX戦略(攻めのDX)

攻めのDXに関しては、社内で効果の高いシステムをSaaS化するなど、新規事業の創出やビジネスモデルの改革に取り組んでいます。業界全体のデジタル化を変革したいと考えています。

DX戦略(守りのDX)

守りのDXについてです。中核事業のDX化において、生成AIやブロックチェーンを活用することで、業務効率化と自動化を推進していきたいと考えています。

DX効果

DX効果です。不動産業務のDX化により、契約までにかかる時間を約7割削減することに成功しました。

入居者向けDX

入居者向けDXです。当社のDXプロダクトは、物件探しから入居後の生活サポートまでをカバーし、入居者のLTV(顧客生涯価値)を最大化することを狙いとしています。

業務変革DX

業務変革DXでは、問い合わせから入居までをすべてデジタル化しました。デジタル化によりペーパーレス化を実現し、それによって業務効率を大幅に改善しています。

社員教育DX

社員教育DXです。生成AIを活用し、マニュアルの自動生成や新人トレーニングを行うことで、社員教育の効率化を図っています。

DXシステム全体像

DXシステムの全体像です。不動産業務全般を対象に、BtoBからBtoC、さらには物件管理から仲介までをシステム化しています。

DXプロダクト

当社は「AMBITION Cloud」「AMBITION Sign」「AMBITION Me」「ラクテック」「ルムコン」といった、不動産ビジネスを変革するためのDXプロダクトを自社開発しています。

DXプロダクト(AMBITION Cloud)

「AMBITION Cloud」は、当社のDXを代表するフラッグシップモデルです。賃貸管理業務を網羅したDXを実現し、業務効率化と生産性向上を達成しています。

DXプロダクト(AMBITION Sign)

DXプロダクトの「AMBITION Sign」についてご説明します。ブロックチェーンを活用した電子契約システムであり、IT重要事項説明と電子サインをワンストップで実現しています。不動産業に特化し、法的なリスクを抑えることを目的として当社が開発した電子契約システムです。

DXプロダクト(AMBITION Me)

「AMBITION Me」は、当社の管理物件に入居されている方々向けのLINEサービスです。鍵の受け渡しや日々の生活サービスをオールインワンで提供し、LTVの最大化を目指します。

DXプロダクト(ラクテック)

「ラクテック」は「AI×RPA」ツールで、物件情報掲載の業務プロセスを大幅に削減するプロダクトです。賃貸DX仲介事業の業務効率化や売上高への大きな貢献を果たしています。

DXプロダクト(ルムコン)

「ルムコン」は、お部屋探しユーザーをマッチングするサービスです。現在、ユーザー数が増加しており、賃貸DX仲介事業である「ルームピア」とのシナジーを最大化するためにサービスを統合しました。

DX-戦略

顧客のライフサイクルに合ったあらゆるサービスを構築することが、当社のDX戦略です。

DX-戦略 賃貸管理の未来を創造する新基幹システム開発に着手

我々は、プラットフォーム実現に向けて当社の深い知見と先進技術力を結集し、業界の未来を切り拓く革新的な機関システムの開発に着手しています。

M&A戦略によりアンビション経済圏の拡大を図る

アンビション経済圏の拡大を図るにあたり、M&AとDX推進力を通じて事業領域を拡張していきたいと考えています。

ESG(目標)

ESGの取り組みです。DXを活用した業務革新を推進することで、効率化と持続可能な社会の実現に貢献していきます。

ESG(環境)

環境面では、DX戦略を活用したペーパーレス化の推進により、紙の印刷を前期比で16.7パーセント削減することに成功しました。

ESG(環境)

群馬県尾瀬での環境保全活動を支援することで、SDGsの目標達成に貢献しています。

ESG(社会)

DXにより不動産賃貸管理の技術革新の基盤を構築し、業務にかかるタイムラインを69パーセント削減することに成功し、契約までの時間を大幅に短縮しました。

ESG(社会)

宅建士の取得や生成AI認定資格の取得など、専門性の向上に取り組んでいます。健康経営優良法人に2年連続で認定されており、従業員の健康と安全な働き方の追求に努めていきます。

ARR(年間経常収益)

APPENDIXです。ARRについて、毎年増加しており、売上高の約4割を占めることで、安定した収益基盤を形成しています。

賃貸DX 当社の成長ポテンシャル

当社の成長ポテンシャルについてです。当社の強みである首都圏ワンルーム市場は、東京都における単身者の増加や有効求人倍率の高さから、今後も拡大が見込まれると考えています。

当社ターゲット市場の環境

当社ターゲット市場の環境についてです。当社が強みを持つ「首都圏×ワンルーム」市場は、今後も拡大が見込まれます。

DX認定取得事業者

DX認定取得事業者についてです。当社はDX推進企業として、DX認定取得事業者に認定されています。今後も、最新技術を活用した新サービスの開発や、デジタル化による業務効率化を進めていきます。

今後の展望

今後の展望です。積極的なM&AやDX投資を通じて非連続的な成長を実現し、さらなる飛躍を目指します。ご清聴ありがとうございました。

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