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菊本一高氏:栗本鐵工所、代表取締役社長の菊本です。2025年3月期第2四半期の決算についてご説明します。本日の流れは、スライドに記載のとおりです。
1-1 決算概要
まず、2025年3月期第2四半期の実績についてです。当中間連結会計期間は不安定な国際情勢の中、原材料価格やエネルギー価格の高騰、物価の上昇、為替や株価の変動などがありました。一方で、新型コロナウイルス収束後、社会活動および経済活動の正常化が進み、雇用や所得環境の改善により、景気は緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況の中で、当社グループは引き続き、コストダウン活動や営業活動の強化に努め、企業価値のさらなる向上と、経営基盤強化に向けた事業展開を進めてきました。
結果として、クリモトグループの2025年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比10億3,900万円減の589億1,100万円、営業利益は前年同期比7億2,500万円減の29億6,700万円、経常利益は前年同期比8億4,000万円減の31億9,200万円となりました。そして、中間純利益は前年同期比3億8,100万円減の25億200万円となっています。
なお、期初予想に対し、売上高は予想を若干下回るものの、おおむね計画どおりに推移し、利益面は期初予想を上回る結果となりました。
1-2 セグメント別業績
各セグメントの売上高と営業利益は、スライドのとおりです。次のスライドから、セグメントごとの概況をご説明します。
1-3 事業セグメント別概況
ライフラインセグメントについてです。バルブ部門にて電力・鉄鋼関連の売上が増加したものの、パイプシステム部門のグループ会社において、設計変更や工事の遅延による出荷の遅れが発生したことなどにより、売上高は前年同期比17億3,800万円減の293億5,400万円となりました。
営業利益は減収となったことに加え、販売管理費の増加により、前年同期比5億6,800万円減の18億5,900万円となっています。
1-4 事業セグメント別概況
機械システムセグメントについてです。機械部門において、プレス機器販売やプラント案件が増加したことに加え、素形材部門において三協機械株式会社がグループ会社となったことなどにより、売上高は前年同期比7億1,300万円増の148億6,800万円となりました。
営業利益は販売管理費の増加があったものの、増収となったことや粗利率の改善により、前年同期比3億1,200万円増の9億3,000万円となっています。
1-5 事業セグメント別概況
産業建設資材セグメントについてです。化成品部門において電力・通信分野の出荷が順調に進んだ一方で、建材部門のグループ会社において出荷延期が発生した影響などにより、売上高は前年同期比1,400万円減の146億8,700万円となりました。
営業利益は工事案件で追加工事が発生したことや、販売管理費の増加などにより、前年同期比4億8,200万円減の2億8,600万円となっています。
2-1 2025年3月期 通期業績予想
2025年3月期の通期業績予想についてご説明します。上期の業績は、売上高はおおむね計画どおりとなり、利益面は期初予想を上回りました。
通期業績予想については、原材料価格やエネルギー価格の高騰、先行き不透明な経済情勢であることなどを鑑みて、売上高だけでなく営業利益および経常利益についても、期初に公表した数値を据え置きとしています。当期純利益については、投資有価証券売却益などを特別利益に計上したことにより、上方修正しました。
2-2 セグメント別業績
セグメント別の業績予想についてご説明します。ライフラインセグメントは、国内公共事業関連の官需分野での潜在需要はあるものの、資機材費、労務費などの物価上昇の影響が続いていることから、市場の購買力が低下し、需要が低下する見通しです。
機械システムセグメントは、投資の手控えからの回復や素形材部門でのM&Aの効果が期待できる一方、原材料・エネルギー・輸送コストの高騰や労務費の上昇のほか、高付加価値物件の売上が減少することを予想しています。
産業建設資材セグメントは、首都圏や一部の地方で建設投資が遅れているとともに、原材料の高騰が見込まれています。
昨年度実績と比べて、ライフラインセグメントと産業建設資材セグメントは減収減益、機械システムセグメントは増収減益となる予想です。なお、期初計画からの変更はありません。
3-1 株主還元
直近の主なトピックスをご紹介します。まず、株主還元についてです。当社は株主のみなさまに対する利益還元を最重要政策の1つと位置付けており、今年度からスタートする中期3ヶ年経営計画の株主還元目標に基づき、配当性向50パーセント以上を目指しています。
今般、通期業績予想の上方修正を踏まえ、期初に公表した期末配当金を21円増配し、1株あたり125円とします。これにより、年間の配当金は229円となる見込みです。
3-2 CO2排出量削減と生産合理化への設備投資
CO2排出量削減と生産合理化への設備投資についてご紹介します。ダクタイル鉄管の製造工程における上工程を加賀屋工場へ集約し、エネルギー使用量が大きいキュポラを1ヶ所にまとめることでCO2排出量削減を目指すとともに、製造設備の集約や人員の最適配置による生産効率化を図っていきます。
3-3 道路インフラの新リニューアル工法
道路インフラの新リニューアル工法についてご紹介します。当社は長年、コンクリート中空床版橋の建設に用いられる円筒型枠を製造・販売してきました。その補修工事において、破損した円筒型枠をスピーディかつ柔軟に補修できる工法として、エアチューブ工法を開発しました。引き続き、道路インフラのリニューアルに貢献していきます。
今後も、我々はチームクリモトで一丸となり、さらなる企業価値向上を目指し、焦らず、力まず、諦めずに1歩ずつ着実に歩みを進めていきます。ステークホルダーのみなさまには、今後ともご高配を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
以上で、2025年3月期第2四半期のクリモトグループの決算説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。