本日のアジェンダ

澤田将広氏(以下、澤田):みなさま、こんにちは。株式会社パリミキホールディングス代表取締役社長の澤田将広です。

加山雄治氏(以下、加山):執行役員財務経理担当の加山雄治です。

澤田:この度は、決算説明動画をご視聴いただき誠にありがとうございます。本日のアジェンダはスライドのとおりです。最初に加山より、当社の2024年3月期第2四半期決算をご説明し、続いて私より上半期のトピックスおよび今後の取り組みについてお話しします。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/PL

加山:2024年3月期第2四半期連結業績の数値についてご説明します。

ご覧のスライドは、連結損益計算書の概要です。売上高は前年同期比6.7パーセント増の252億2,000万円、営業利益は15億7,800万円、営業利益率は6.3パーセントとなっています。また、経常利益は20億6,800万円、当期純利益は15億1,800万円となりました。

国内小売事業 月次売上

国内の概況についてです。3年ほど続いた新型コロナウイルスによる感染症も、ようやく一定の落ち着きを見せ、分類も5月8日から季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられました。

第1四半期に続き、第2四半期も月次の国内既存店小売売上高は、前年を上回る結果となりました。特にコロナ禍では苦戦していたサングラス、補聴器の売上は好調で、売上高の増加に寄与しました。足元の10月に関しても、107.8パーセントと好調に推移しています。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/PL

第2四半期合計での売上高は、既存店で前年同期比107.1パーセント、全店で106.9パーセントとなりました。子会社別では、パリミキ既存店で106.4パーセント、全店で106.5パーセント、そして金鳳堂では既存店で114.4パーセント、全店で112.3パーセントとなっています。

国内における今期の出退店の状況は、新規出店が4店舗、退店が5店舗です。当第2四半期末の店舗数は637店舗で、前期末から1店舗純減となりました。

国内セグメント合計での売上高は222億7,500万円で、前年同期比106.1パーセントとなりました。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/PL

海外セグメントの売上高についてです。海外各子会社においても、コロナ禍のマイナス影響はほぼなくなり、通常営業ができる状態となっています。その結果、売上高は30億2,700万円となり、円ベースで前年同期比110.2パーセント、現地通貨ベースでは104.1パーセントとなりました。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/PL

営業損益についてです。海外セグメントは、コストの増加などにより、1,300万円の損失となりました。しかし、国内セグメントにおける売上高増加と利益体質改善により、今年度上期の連結では、11億6,700万円増の15億7,800万円となりました。

また、経常利益は3億7,300万円の為替差益などがあり、前年比13億800万円増の20億6,800万円となりました。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/PL

販売費および一般管理費についてです。前年同期間に行ったテレビCMを一部デジタル広告にシフトするなどの見直しにより、広告宣伝費は減少しました。しかし、その他の科目は増加し、合計では158億7,300万円と、前年同期比1.1パーセントの増加となりました。この金額の増加は、売上高の増加に伴う必然的な増加であると考えています。

金額は増加した一方、売上に対する比率では、前年より3.5ポイントの減少となっており、利益体質改善の取り組みは計画どおり進んでいると考えています。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/BS

貸借対照表です。資産合計は393億1,600万円と、前連結会計年度末に比べ19億4,400万円増加しました。これは主に流動資産における現金および預金が9億8,600万円、商品および製品が3億3,900万円、受取手形および売掛金が2億3,900万円増加したことによるものです。

また、負債合計は94億9,800万円と、前連結会計年度末に比べ3億3,100万円増加しました。これは主に流動負債における契約負債が8,100万円、その他が2億1,100万円増加したことによるものです。

純資産は298億1,700万円と、前連結会計年度末に比べ16億1,300万円増加しました。これは主に利益剰余金が13億6,600万円増加したことによるものです。

2024年3月期 第2四半期 連結業績/CF

キャッシュ・フローです。営業活動により得られた資金は16億5,400万円で、主に税金等調整前四半期純利益の19億9,600万円によるものです。

投資活動の結果、使用した資金は7億2,300万円となっています。これは主に、有形固定資産の取得の5億6,700万円と、無形固定資産の取得の1億200万円によるものです。

また、財務活動の結果、使用した資金は3億1,000万円でした。こちらに関しては主に短期借入金の純増減額による1億1,500万円の減少と、1億5,100万円の配当金の支払いによるものです。これらにより、現金および現金同等物の期末残高は112億600万円となっています。

2024年3月期 通期連結業績予想値について

業績予想です。2024年11月8日に開示したとおり、期初の予想値を上方修正しています。売上高は494億円で20億円の増収、期初の予想から11億円の修正です。営業利益は18億円で10億6,800万円の増益、期初の予想から7億7,500万円の修正を行いました。

経常利益は23億1,000万円で11億円の修正で、親会社株主に帰属する当期純利益は16億1,500万円で、10億500万円の上方修正を行いました。

2024年3月期 配当

中間配当は、現段階の業績予想を踏まえた上で、直近の配当予想のとおり、1株につき3円としました。期末配当も現時点で計画に変更はなく、1株につき3円を予定しています。これは第3四半期以降のプロモーション強化による広告宣伝費や、店舗効率化に向けたDX強化を加速していく計画を踏まえ、判断しました。

以上、2024年3月期第2四半期の業績数値をご説明しました。

2024年3月期 上半期 トピックス

澤田:2023年5月に新型コロナウイルス感染症は5類へと移行され、徐々に人流の回復とともに、世の中に活気が戻ってきました。当社グループにおいても、特にコロナ禍で苦戦していたサングラスの売上が今回は大変好調でした。

コロナ禍はもとより、コロナ禍以前の2019年3月期の同時期と比較しても、売上高は大幅に伸びています。これは夏のピーク時に先駆けて、着々と商品の調達や効果的な販促を準備していたことが、人々の購買意欲の高まりとうまくマッチした結果であったと見ています。

また、これまで外出を控えていたシニア層を中心に、リアル店舗に積極的に買い物に行く傾向が見られ、パリミキ、金鳳堂ともに百貨店における売上も好調に推移しています。

2024年3月期 上半期 トピックス

また、訪日外国人旅行者数の伸びが急速に回復しています。為替の影響も日本での消費を後押ししているためか、当社グループにおいてもコロナ禍以前に、免税売上高がピークであった2019年3月期の同時期と比較した売上高は116パーセントとなっています。

補聴器に関しても、コロナ禍には減少していたご年配のお客さまの来店が順調に回復しています。購入だけでなく、他社に先駆けて数年前より導入していた、月々3,000円台から始められるサブスクリプション方式の定額貸出サービスのニーズも年々高まっています。その結果、これらの売上高も堅調に推移しています。

2024年3月期 上半期トピックス 海外事業

海外事業についてです。東南アジアを中心に注力しているメディカルとのコラボレーションは現在、人件費のコスト増など、投資費用が売上に先行して発生しています。しかしながら、海外事業は長期的なスパンでの成長を見据えており、今後着実に成長していくと考えています。

また、今まで苦戦していた中国、オーストラリア、シアトル、フィリピンなど、各法人の回復もあり、全体としては前年対比ほぼ同水準で推移しています。

2024年3月期 下半期の取り組み

今後の取り組みについてです。国内店舗の施策に関しては現在、新型店舗への移行も計画どおりに推移しており、今期中にはロッジ型店舗の積極的な出店を含め、全体の半数を超える店舗が新型店舗になる予定です。

また、海外では引き続き東南アジアを中心に、メディカルとのコラボレーションを重点的に行っていく予定です。今期中には、フィリピンにおける三越グローバルシティへの出店、眼科病院の本格稼働、そしてマレーシアでは2店舗の新規出店を予定しています。

2024年3月期 下半期の取り組み

2022年度より技能検定が開始された国家検定資格の眼鏡作製技能士についてです。第1回の合格発表において、当社は業界ナンバーワンの746名の合格者を輩出しました。先日発表された合格者を含めると、2023年11月現在、994名の資格者を有することとなり、今期の目標としている1,000名をほぼ達成しています。

医療機器である眼鏡、特に遠近両用眼鏡を初めて購入する際には、高い技術と知識がなければ十分な視力測定が行えません。当社としては今後、価格だけではなく、クオリティの高い眼鏡の提供にますます注力し、他社との差別化をより明確に打ち出していきます。

中・長期経営目標の全体像:私たちが目指すもの

当社は、「『トキメキ』と『あんしん』でお一人おひとりを豊かに」をパーパスとし、世界的なホスピタリティブランドになることを目指す決意をもって、2022年に社名を「株式会社三城ホールディングス」から「株式会社パリミキホールディングス」に変更し、中期経営計画を策定しました。

中期経営計画の1年目である前年度は、コロナ禍の影響が色濃く残る厳しい状況の中でも、当初の計画どおりにさまざまな施策の種をコツコツとまいていきました。

そして中期経営計画の2年目を迎え、その成果の兆しが徐々に芽となり、着実に育っていることを実感しています。今後さらに成長し、花を咲かせ、実を結ぶように力を尽くすことに加え、新たな成長の種をまいていくことも代表取締役としての私の使命であると考えています。

また、株価と資本コストを意識した経営についても、現状の認識と今後の対応について現在検討を進めており、しかるべきタイミングで当社としての方針、考え方を公表したいと考えています。今後とも、当社グループにご期待をお寄せいただければ幸いです。ご視聴いただき誠にありがとうございました。