株主優待制度&主⼒製品のご紹介
岩崎玲奈氏(以下、岩崎):それでは、さっそくプログラムに移らせていただきます。まずは私より、当社の株主優待制度と、優待品にも含まれているシャンプーとトリートメントの主力ブランド「コタ アイ ケア」についてご紹介します。
当社は2022年の1月に、株主優待制度において「長期保有優遇制度」と「株主優待制度に関する権利の停止制度」を新たに導入する旨を公表しました。
まずは、その内容を含めた当社の株主優待制度について、まとめた動画をご用意しましたので、そちらをご覧いただきたいと思います。
皆様、当社自慢の魅力溢れる株主優待制度はいかがでしたでしょうか? 私はコタの社員であると同時に、株主の一人でもありますので、株主優待品を含め、入社以来、当社製品を使用し続けているのですが、一度でも他社の製品で髪を洗うと指どおりが変わってしまうため、出張等にも必ず当社製品を持っていっています。そのくらい、当社製品は私の生活において欠かせない存在になっています。
COTA COUTURE
また、今回から、長期で当社株式を保有されている方には2021年5月に発売した「コタクチュール」もご選択いただけるようになりましたので、ぜひ、当社トイレタリーのトップブランドである「コタクチュール」をお選びいただき、その性能をご体感いただければ幸いです。皆様もきっと、私のように手放せなくなりますよ。
当社の主力製品「コタ アイ ケア」
当社自慢の株主優待は、事業内容および製品への理解促進を目的として設けていますが、本日は株主優待品にも含まれるシャンプーとトリートメントの主力ブランド「コタ アイ ケア」がどのような製品であるのかをご理解いただくために、主な特長を3つご紹介します。
『カウンセリング&ビューティー』というコンセプトに基づいた製品設計
1つ目の特長は「カウンセリング&ビューティー」というコンセプトに基づいた製品設計であるということです。
髪は女性の命
昔から「髪は女性の命」と表現されています。当社は創業以来「女性は髪からもっと美しくなれる」と考えているため、当社の製品は、髪のプロである美容師さんがカウンセリングによりお客様の髪の状態を診断し、一人ひとりに最適な製品を選定する「カウンセリング アンド ビューティ」をコンセプトとする製品設計となっています。そのため、選定された製品は最高の結果となって現れます。
TIMELESS QUALITY
当社の主力ブランドである「コタ アイ ケア」は、お客様のさまざまな髪に対応するために、シャンプーとトリートメントがそれぞれ5種類あります。
髪のプロである美容師さんがカウンセリングを行い、18通りもの組み合わせの中から、「私だけのケア」として、お客様にぴったりのシャンプーとトリートメントをお使いいただけるようになっています。
髪をいたわりながら洗える
2つ目の特長は「髪をいたわりながら洗える」ということです。
洗う
髪が傷む原因は空気の乾燥や紫外線だけではなく、ドライヤーやタオルの使い方など、さまざまありますが、実は毎日のシャンプーひとつでも髪に負担がかかっているということを、皆様はご存知でしょうか?
洋服も洗濯をすれば生地に多少なりとも負担はかかりますよね? 髪の長さが肩くらいの方では、毛先は3年以上も前から体の一部としてそこに存在しており、1日1回髪を洗うとすれば3年間で約1,000回、2回洗う方であれば約2,000回も洗っているということになります。
特に負担がかかりやすい毛先等は、お湯に触れるだけでも髪の主成分であるたんぱく質や油分が流れ出てしまいますので、どんなシャンプーでもよいということは決してありません。
「コタ アイ ケア」のシャンプーには、髪の主成分であるたんぱく質と同じ成分が配合されており、まさに「髪で髪を洗ってあげる」ようなイメージの「補修ができるシャンプー」となっています。
健康な頭⽪を保つことができる
3つ目の特長は「健康な頭皮を保つことができる」ということです。
育む
今、生えている髪をケアするだけではなく、これから生えてくる髪を美しくするためには、健康な頭皮環境を作ることも非常に重要です。
先ほど、髪が傷む原因は空気の乾燥や紫外線、ドライヤーやタオルの使い方などさまざまなものがあるとお伝えしましたが、これらのダメージの原因は頭皮にも悪影響を与えてしまうことがあります。
そこで「コタ アイ ケア」は日常生活から頭皮が受けるダメージを軽減し、頭皮を健やかに保つための成分を配合しています。「健康な髪は健康な頭皮から生まれてくる」ということを忘れないでください。
以上、簡単ですが、当社の株主優待制度と、シャンプーとトリートメントの主力ブランド「コタ アイ ケア」のご紹介を終了させていただきます。ご視聴いただき、ありがとうございました。
会社説明会&質疑応答
次のプログラムは、会社説明会です。代表取締役社長の小田博英より当社の事業内容や強み、独自のビジネスモデル等についてご説明させていただきます。
本日のご説明内容
小田博英氏(以下、小田):皆様、こんばんは。本日は、ご多忙のところ当社のIR説明会をご視聴いただき、誠にありがとうございます。
さっそくではございますが、多くの個人投資家の皆様からご質問いただく点を中心に、当社のご紹介をさせていただきます。
会社概要について
はじめに、当社の概要についてご説明します。
会社概要①
当社の創業は1980年です。本社は京都にあり、創業以来、いわゆる急成長型ではなく、着実成長型の経営路線を貫いて、今日まで歩んできました。2002年9月に当時の大証二部へ上場し、2014年3月に東証一部に指定されました。
事業内容ですが、美容室で使用されるシャンプーやトリートメント、整髪料、ヘアカラー剤、パーマ剤など、美容室専用の「頭髪用化粧品」を作っているメーカーです。
会社概要②
当社の製品は、美容師さんが美容室に来店されたお客様に使うプロ用の製品で、「美容室専売品」と言われており、スーパーやドラッグストア、インターネットなどでは販売されていません。
当社から直接、もしくは販売代理店様を通じて全国のお取引先美容室様へ届けられており、消費者の皆様には美容室でお買い求めいただいています。
スーパーやドラッグストアなどで販売されている、皆様もよくご存知のシャンプーやトリートメント、整髪料などを私たちの業界では「市販品」と呼んでいますが、当社が取り扱う「美容室専売品」は、市販品とは別の市場が形成され、参入しているメーカーも異なっています。
会社概要③
美容室専売品は美容師さんが美容室で使用するものですが、ヘアカラー剤やパーマ剤などの美容室でのみ使用される製品と、シャンプーやトリートメント、整髪料、育毛剤などの一般消費者の方もご自宅で使用できる製品に分けられます。
私たちの業界では、シャンプーやトリートメント、整髪料などの一般消費者の方も使用できる製品を「店販用品」と呼んでいます。
そして、美容師さんが美容室に来店したお客様に、髪の状態などについてカウンセリングを行い、お客様のヘアスタイルやヘアコンディションの維持に必要かつ最適な製品を、対面で店舗販売することを「店販」と呼んでいます。
会社概要④
当社では創業以来、競合他社に先駆けて「店販」の推進に取り組むことで、これまで着実に成長を続けてきました。
しかし、業界全体で見れば、まだまだ「店販」は推進されていないのが現状で、多くのお客様は美容室ではなくスーパーやドラッグストアなどで市販品を購入しており、「店販」については、まだまだ潜在的な需要があると考えています。
つまり、当社は業界内でシェア争いをするのではなく、美容室での「店販」を通じて巨大な市販品市場の消費者を獲得することで、常に新しい市場を創造し、着実に成長を続けたいと考えています。
コーポレートスローガン
続いて、当社のコーポレートスローガンについてご説明します。当社では「女性は髪からもっと美しくなれる」というコーポレートスローガンのもと、美容室でのカウンセリングを通じて、来店客に対して付加価値の高いヘアケア提案を行っています。
「髪は女性の命」と表現されるほど、女性は髪をきれいにすることで、どんどんきれいに変わっていきます。つまり、当社のコーポレートスローガンである「女性は髪からもっと美しくなれる」の意味は、「女性は髪がきれいになることで美意識が変わり、すべてがきれいになっていく」ということであり、当社がすべての女性にご提案している世界観です。
特に、ヘアケアの基本であるシャンプーやトリートメントについては、「女性は髪からもっと美しくなれる」という考えに基づき、美容室での「店販」を推進することで、多くの「女性のキレイ」を髪から応援し続けています。
そして、 2021年の5月に、当社のシャンプー、トリートメントのトップブランドとして新製品「コタクチュール」を発売しました。
新製品「コタクチュール」①
新製品「コタクチュール」は、美意識の高い女性のニーズに応えるために、最上質の製品性能を備えたシャンプー、トリートメントです。
製品性能の一部になりますが、シャンプーにおいては、2020年10月30日に特許権を取得した「シャンプー組成物」に関する技術が活かされています。
シャンプー組成物というと難しそうですが、わかりやすくお伝えすると、シャンプーの泡へのこだわりです。
新製品「コタクチュール」②
当社は創業時から、シャンプーの泡質についてはこだわりを持っており、きめが細かく、弾力のある泡を作ることによって、シャンプー時の髪の摩擦を低減させ、きれいに洗い上げることを目指しています。
基本的にシャンプーは、洗浄成分を増やせば泡立ちはよくなりますが、一方で洗浄力が過剰になりすぎるという副作用が発生します。
具体的にはヘアカラーをされている場合、髪に入っている色素まで洗い流してしまうことになり、これを「カラー褪色」と言います。
そこで当社は、シャンプーの「泡もち」に着目し、洗浄成分の配合量を抑えた「つぶれにくい泡」を作ることで、従来の泡よりも濃密で豊潤な泡が得られる組成物を開発しました。
現在では非常に多くの方がヘアカラーを楽しんでいることから、メーカーとしては泡と洗浄力のバランスというのは非常に難しい課題でしたが、今回、その両立を実現できましたので、「より女性を髪から美しくするお手伝いができる」と確信しています。
業績・経営指標・財務面の特長
続いて、直近の決算における業績や経営指標、財務面の特長についてご説明します。
1つ目は「業績」です。直近の決算は、コロナ禍ではありましたが、売上高は23期連続の増収、営業利益・経常利益は8期連続、当期純利益も2期連続の増益となり、いずれも過去最高の実績となりました。
2つ目は「利益率」です。当社では、会社の着実な成長と永続という観点から経常利益率15パーセント以上、ROE10パーセント以上を目標値として定め、継続的かつ安定的に上回ることを目指していますが、実績についてはご覧のとおりです。
3つ目は「安全性」です。自己資本比率が74パーセント、有利子負債はゼロとなっており、無借金経営を続けています。
2022年3月期 業績予想の上方修正
なお、今期、2022年3月期の業績予想については、1月28日に上方修正しました。
詳細については後ほど開示資料をご確認いただければと存じますが、主な要因は、先ほどご紹介した新製品「コタクチュール」の美容室や代理店への導入が計画を上回って推移していることに加え、「店販」の主力製品である「コタ アイ ケア」を中心に新規開拓とリピート購入が順調に推移していることです。
コタの強みは?
次に、当社の強みについてご説明します。
美容業界 (美容室経営) の近代化
当社は「美容業界の近代化」を志とし、創業しました。「美容業界の近代化」とは、お取引先である「美容室の経営を近代化する」ということです。
具体的にご説明すると、まずは、美容室の生産性を向上させることで着実に成長できる経営基盤を作り、安定して利益を計上できる経営体質への転換を促します。
そして、美容師さんの雇用環境の改善や、将来を見据えた人材の採用と育成に取り組みながら、企業として永続的に発展できる仕組みを作ることです。
独自のビジネスモデル
当社では「美容室経営の近代化」を実現するための具体策として、競合他社にはない独自のビジネスモデルを展開していますので、順にご説明します。
独自のビジネスモデル①
まずは、「旬報店(じゅんぽうてん)システム」を軸とした「コンサルティング・セールス」です。
創業以来、当社では「お取引先である美容室の繁栄が、当社の繁栄につながる」という考えのもと、当社の製品をすべてご使用いただくことを条件に、お取引先美容室様に対して美容室の経営改善システムである「旬報店システム」を無料で提供しています。
当社では、この「旬報店システム」を通じて、お取引先美容室様に対して営業戦略や人材育成など、あらゆる面から業績向上のための経営コンサルティングも積極的に行っており、それを「コンサルティング・セールス」と呼んでいます。
旬報店とは、当社のお取引先美容室様のうち、「旬報店システム」を提供している美容室のことで、売上高や来店客数、スタッフ数の増減など、複数の項目にわたって営業データをお送りいただき、それを当社独自のソフトウェアで分析し、結果をフィードバックして経営アドバイスを行っています。
「旬報店システム」とは、単なる売上管理や顧客管理のシステムではなく、「美容室経営の近代化」に向けた志をお取引先美容室様の経営者、従業員、そして当社と共有するためのシステムです。
具体的には、「美容室経営の近代化」を実現するために目標を数値化し、オープンにすることで美容室経営者や従業員のモチベーションを高めます。
そして、目標に向かって努力し、達成することで仕事に対するやりがいを感じられる環境を作ります。それがモチベーションの高い従業員の育成とチームワークを向上させることになり、美容室の業績向上と美容師さんの労務環境の改善、ひいては事業の永続につながります。
ちなみに、1ヶ月の営業データを上旬、中旬、下旬の10日ごとに分けて送っていただいていたことから、「旬報店」と呼んでいますが、現在では、ほとんどの旬報店様がインターネット上から毎日データの送信を行っているため、よりタイムリーな分析が可能となっています。
このように、営業データをいただきながらコンサルティングしていくという営業スタイルを創業当時から展開しており、旬報店様の業績向上に大きく貢献しています。
独自のビジネスモデル ②-1
続いて、もう1つのビジネスモデルである、「トイレタリー」の販売を中心とした「店販戦略」について、ご説明します。
トイレタリーとは、お客様がご自宅で使用されるシャンプーやトリートメントなどのことを言います。そして「店販」とは、美容室に来店されたお客様に、美容師さんが髪の状態などについてカウンセリングを行い、お客様のヘアスタイルやヘアコンディションの維持に必要かつ最適な製品を、対面で店舗販売するものです。
当社では、「美容室とともに、女性を髪から美しくする」という考えのもと、美容室に来店されたお客様の満足をより高めるための方法として、さらには、美容室の収益においても大きなメリットがあるという考えから、創業以来、トイレタリーの販売を中心とした「店販」の推進に注力しています。
独自のビジネスモデル ②-2
こちらは、旬報店様として新たにお取引を開始した美容室における、「店販」による売上の推移を表したグラフです。
「旬報店システム」を導入され、「店販」に取り組まれた結果、2年後には「店販」による売上が2倍以上になる成果が出ています。
この2倍以上という数字は、お取引先美容室様が当社のノウハウを取り入れ、「店販」に取り組まれたことで、これまでになかった市場を開拓した結果です。
つまり、消費者の方々が、市販品のシャンプーやトリートメントから、美容室でのみ購入できる高品質・高付加価値なシャンプーやトリートメントに切り替えた結果です。そして「店販」は、お取引先である美容室の収益向上にも大きく貢献しています。
なお、「店販」の実績が毎年、着実に推移しているのは、一度きりの購入ではなく、当社製品の品質や性能に満足した上で、継続して使用されている証であると言えます。
これが競合他社にはない、当社独自のビジネスモデルによる強みであり、美容室にとっては、当社とお取引いただく大きなメリットの1つでもあります。
また、一昨年から続いているコロナ禍においても、お伝えした当社独自のビジネスモデルの有効性をあらためて認識することができました。
ものづくりと開発体制について
当社のものづくりについてご説明します。
安心・安全、高品質なものづくり①
当社では、美容室専売品メーカーとして、非常に高い品質管理基準に基づき、研究開発から製造まで一貫した「安心・安全、高品質なものづくり」に取り組んでいます。
当社のものづくりは、設備などのハード面に加え、「人の目・人の手」といった人的要素によっても支えられています。
安心・安全、高品質なものづくり②
一例を挙げると、現在、化粧品は容器の裏面に全成分が、多く配合した順番に表示されています。したがって、「配合上、何を入れているのか」という企業秘密は、もはや存在しません。
固形分、比重、pH (ペーハー)などを調べれば、原料段階では、まさに丸裸という状態です。
では、「そこがわかったら、当社と同じものが作れるのか」言いますと、そうではありません。原料投入の順番、温度管理、冷却方法のいずれかが変わってもまったく違う性能になる、あるいは、混ざらずに分離してしまうといったことが起こり、製品にはなりません。
卵の黄身とお酢と油で作るマヨネーズですが、これも温度や混ぜる順番を誤ると完成しません。それをより複雑にしたものとご理解ください。
理論的、あるいはスモールサイズで作ることができたとしても、量産化できるかは別問題です。その点が難しいところであり、当社の従業員が持つ知識や経験に裏打ちされた、熟練した技術が活かされています。
開発体制
開発体制については、役員および各部署の管理職を中心としたメンバーで構成された「製品開発委員会」において、市場動向や品質、コンセプトなどを検討し、その結果を受け、研究部が研究開発を進めています。
当社は、本社に研究室を設けており、研究部の従業員がヘアケア剤やスタイリング剤など、製品ごとのチームに分かれて開発を進める体制を採っています。
また、美容師免許を持つ「インストラクター」と呼ばれる従業員が、開発段階から性能評価に関わることで、当社の製品を使用する美容師さんや、一般消費者の目線に立った開発を行っている点も、当社の強みです。
さらに、必要に応じて業界の第一人者や研究機関、お取引先美容室様といった外部との共同開発も行っています。社外の技術やノウハウも適宜取り入れることで、より市場から評価される製品開発を目指しています。
市販品との違い①
ここで、当社が取り扱っている美容室専売品と、スーパーやドラッグストアなどで販売されている市販品との違いについて、少しご説明します。
「なぜ、性能面で市販品とこれほど違うのか」と言いますと、製品設計の段階、つまり、開発のコンセプトに大きな差があるためです。
市販品は、巨額の広告宣伝費を投入し、大量に販売することを前提に製品設計が行われています。スーパーやドラッグストアなどに並べられ、お客様自身が「これが自分に合うだろう」と判断して購入します。したがって、消費者が選びやすいように2種類程度の少ない分類になっています。
市販品との違い②
しかし、消費者の方々の髪の状態はさまざまです。そのため、市販品は少ない分類の中で対応していくために、「不満やクレームが出にくい製品設計」にせざるを得ません。
言い換えますと、使っていて「よい」ということではなく、髪がどのような状態の人が使っても、「特に問題を感じない」という製品設計にせざるを得ないのです。
それに対して、当社の製品は、髪のプロである美容師さんが、カウンセリングによりお客様の髪の状態を診断し、一人ひとりに最適な製品を選定することで、髪からキレイになっていただくことを提案する「カウンセリング アンド ビューティ」がコンセプトの製品設計となっています。
したがいまして、選定された製品は最高の結果を出してくれます。
主力ブランド 「コタ アイ ケア」
そのため、当社の「店販戦略」の主力である「コタ アイ ケア」は、お客様のさまざまな髪に対応するために、シャンプーとトリートメントがそれぞれ5種類存在します。
髪のプロである美容師さんがカウンセリングを行い、18通りもの組み合わせの中から、お客様一人ひとりの髪の状態に合った、最適な組み合わせを選ぶことができるため、スーパーやドラッグストア、ECサイトなどの業態では、絶対に取り入れることができないコンセプトとなっています。
また、内容成分についても、毛髪の構成成分を中心に、当社が独自に開発した補修成分なども使用し、使用すれば、市販品との違いがすぐに理解できるものとなっています。
株主になるメリットについて
次に、当社の株主になるメリットについてお話しします。
株価の推移
はじめに、株価の推移です。グラフのとおり、順調に推移しています。これは当社独自のビジネスモデルを通じて、着実に成長し続けていることを評価していただいている結果ではないかと思います。
また、当社は11期連続で株式を分割しており、先日公表したとおり、2022年3月末日現在の株主名簿に記録された株主様を対象に、4月1日付で1株を1.1株に分割する予定です。
ちなみに、本日の終値については、1,603円となっています。単元株は100株ですので、1口約16万円前後という価格となっています。
配当の状況
続いて、配当の状況についてです。先ほどお伝えしたとおり、株式分割を実施しているため実質、増配が続いています。
なお、2022年3月期の配当については、先ほどお話しした業績の上方修正のとおり、期初予想を上回る利益が確保できる見通しであることから、当初予想の普通配当18円に2円を加え、1株当たりの配当金を20円に修正しました。
株主優待制度
続いて、株主優待制度についてご紹介します。詳細については、先ほどの動画でお伝えしましたので割愛しますが、当社は3月末現在の株主様を対象に年1回実施し、自社製品をお送りしています。
当社の株主優待は、株主様お一人おひとりの髪の状態に合った製品を選べることから、絶大な支持をいただいています。
なお、これまでお話しした株式分割、配当金、株主優待などを獲得できる今年の「株主権利付き最終日」は、3月29日です。
ぜひ、本日視聴されている皆様にも当社の株主になっていただき、これらの権利を手に入れていただきたいと考えています。
新製品 「コタエイジンググロウセラム」①
最後に、今後の展開についてご紹介します。来期の売上高や利益などの業績については、まだ、ご説明できる段階ではありませんが、2022年5月20日に、新製品として、薬用育毛美容液「コタエイジング グロウセラム」の発売を予定しています。
この新製品は、各世代が抱える髪の変化にアプローチし、年齢とともに移りゆく髪に寄り添い、今日の喜びと、未来の希望を提案する、エイジングブランドの育毛剤です。
新製品 「コタエイジンググロウセラム」②
なお、この新製品には2021年7月9日に特許権を取得した当社独自の「ナノ化育毛成分ユニット」の技術が、生かされています。
当該技術の詳細については、時間の都合上、割愛しますが、特許技術により、育毛成分が毛穴の深部に浸透することで、毛乳頭周辺にある毛細血管に効率よく作用し、毛乳頭の活性化と育毛を促します。
新製品 「コタエイジンググロウセラム」③
また、植物由来の2つの成分が毛髪の根元の立ち上げをサポートすることで、髪の手入れがしやすくなります。
新製品 「コタエイジンググロウセラム」④
「コタエイジング グロウセラム」は、未来の髪を育む育毛効果だけでなく、根元を立ち上げてシルエットを作りやすくしてくれるボリュームケアの効果も併せ持っています。「ボリュームが気になる」、「ヘアスタイルが作りづらい」といった現在抱えている悩みに応えられますので、すべての世代の女性にお使いいただきたい新製品です。
コーポレートスローガン
当社は、今後もコーポレートスローガンの「女性は髪からもっと美しくなれる」を実現するために、より多くの「女性のキレイ」を髪から応援することで、着実な成長を続けていきたいと考えています。
以上でコタ株式会社のご説明を終了します。ご視聴、ありがとうございました。
質疑応答:今後の成長性について
司会:先日公表された業績予想および配当予想の修正からも御社の成長がうかがえますが、今後の成長性について教えてください。
小田:今回は今までにない売上・利益の伸びがありましたが、もともと当社は売上を下げることなく、毎年着実に業績を積み上げてきました。
コロナ禍により同業他社が訪問や営業活動などを完全に控える中、当社は感染防止対策を講じながら、しっかりとお客様に寄り添う営業活動を行い、その結果、第1四半期はマイナス1.8億円から3億円の増収と、最終的には予想を上回る結果となりました。
こちらは単に売上を年間3億円伸ばしたのではなく、9ヶ月で4.8億円伸ばしたとも考えられます。今期は、前期の売上が73億円から80億円と増収を予想しています。7億円と大きな幅でしたが、公表しているとおり80億円をはるかに上回る、87億6,000万円の予想となっています。
この業績予想は、近年、人材の採用や、営業と研究開発に力を入れてきたこと、新製品の性能がかみ合ったこと、販売計画と出荷予想の精度の高まりなど、会社全体の動きが非常にバランスよくかみ合った成果だと考えています。
当社は、一度上がった売上は下がりにくい戦略を取っているため、今後も業績は安定的に上がると見込んでいます。しかし、業績の向上に対応するためには、設備投資や人的投資、教育の強化が必要だと考えています。
設備面では、売上高100億円が見えてきたら増強を考えなければいけないと思っています。当初の予定は80億円だったため、まだ7年くらいは余裕があると思っていましたが、一気に進み、「2年先、3年先もあり得る」状態になってきました。
現在の京都工場は、日本経済の悪化が心配された2011年の東日本大震災の直後に、安定的な成長を信じて着工し、翌年の2012年に完成しました。その後10年が経ち、現在はフル稼働しており、そろそろ製造設備、物流機能の増強を考えなければいけない状態です。さらに、次の段階もすぐに考える必要があるため、検討を急いでいます。
従業員の教育は一定の効果が出ていると評価しています。売上については、3年から5年先行したと考えられますが、従業員も同じように成長しているのかと言いますと、まだまだ課題が残っている状態です。
ただし、これはおおむね前向きな課題ですし、全体的には士気も非常に高い状態です。来期以降も大いに期待していただいてよいと考えています。
質疑応答:インターネット販売について
司会:「Amazon」で御社の製品が販売されていますが、こちらはどのような立ち位置になるのでしょうか?
小田:「Amazon」の他にも、現在インターネット上のさまざまなサイトで当社の製品が並んでいます。インターネットで販売している製品は、すべて正規ルートではない非正規販売品です。
販売されている製品の中には偽造品や、極端な場合は、空容器に製品とは異なるものが詰められているものまであり、2倍以上の価格で販売されているケースもあります。品質保証もできないため、当社製品のブランドイメージを大きく傷つける、非常に大きな問題と認識しています。
対応策はお伝えできませんが、一定の効果も出ているものの、残念ながら根絶には至っていません。さまざまな問題があるため、一般ユーザーの皆様は当社のお取引先美容室様を通じた、正規の販売ルートでのご購入をお願いしたいと思います。
また、当社のお取引先美容室様を通じたECサイトの構築も進めています。昨年の新型コロナウイルス感染拡大の対応では、「お店に行くのが怖いから商品を送ってほしい」というご要望を受け、宅配サービスも一部行っていました。このような要望から、このようなシステム構築の必要があると考えています。同時に、正規ECサイトで購入できれば、非正規品の排除にもつなげられるのではないかと考えています。
質疑応答:「YouTubeチャンネル」について
司会:「YouTubeチャンネル」を開設されたようですが、今後どのような動画をアップされるのでしょうか?
青木氏:当社の公式「YouTubeチャンネル」を開設した経緯は、コーポレートスローガンである「女性は髪からもっと美しくなれる」を、より多くの女性にお伝えするために、製品やヘアケア、トレンドスタイル情報などを発信し、今まで以上に女性のキレイを髪から応援したいと考えたためです。
当社株主の約98パーセントが個人株主様ですが、その中には当社製品を使用したことがきっかけで投資いただいている方もおり、株主様でもありユーザーでもある方が非常に多くいらっしゃいます。
そのため、IR情報だけではなく、製品の魅力や美容メーカーとしての強みを伝えられる動画を順次公開したいと考えています。いろいろな企画を考えていますが、皆様からもぜひ、「このような動画を見たい」、「こんなことを教えてほしい」といった声をいただけるとうれしいです。機会がありましたら、チャンネル登録もお願いします。
質疑応答:ミルボンとの比較について
司会:美容室専売品を取り扱う競合他社としてミルボンが浮かびますが、貴社の認識はいかがでしょうか? 比較した場合の強みがあれば教えてください。
小田:おっしゃるとおり、ミルボンさんは当社と競合しているメーカーです。上場している点も同じですが、売上高はミルボンさんのほうがかなり高いのが現実です。
ミルボンさんと当社を比較すると、ミルボンさんは美容室への技術指導に注力しており、その延長線上で、製品構成を考えていると思います。当社は、先ほどお伝えしたとおり、お客様一人ひとりの髪のカウンセリングを通じて、最適な製品を選んでいくという考え方です。
これは「どちらのほうがよい」ということはないと思います。確実にどちらかが強いのならば、市場はすべて独占されてしまいます。それぞれが「良さ」を持っていると思いますが、当社としては、これからも1軒1軒着実に拡販を進めて、業績向上を図っていきたいと考えています。
質疑応答:社員教育について
司会:美容室のコンサルティングを行っているということで、人材育成が重要となると思います。御社では、社員教育はどのように行われているのでしょうか?
小田:社員教育は非常に重要です。当社は、教育研修部という社内外の教育をつかさどる専門の部門を作っています。その中で、新入社員、1年目、2年目、3年目、管理職、女性などに分けて、研修を行っています。
また、当社の考え方である「共有すれば強くなる」という考え方に基づき、社内IRを開催しています。社内IRでは私が講師となり、年間十数回行っています。さらに、部課長研修もあります。これは社長である私の任務ですので、より当社を深く知ってもらうために、年に2回行っています。
研修の効果はすべての部門ですぐに表れるわけではありませんが、ここ数年、新入社員研修は、かなり評価できる結果が出ており、1年目から一定の戦力になっています。
公式YouTube(COTA公式チャンネル)
岩崎:質疑応答でもお伝えしたとおり、当社は今年の1月に「You Tube」にCOTA公式チャンネルを開設しました。
近日中に経済アナリストの馬渕磨理子さんとアナウンサーの井上綾夏さんをゲストにお迎えし、2022年5月20日発売予定の「コタエイジング グロウセラム」を実際にご体験いただいた動画の公開を予定しています。皆様、楽しみにしていてください。
時間の都合上お答えすることができなかった質問と回答
(ご質問の内容については、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正しています。 回答は、2022年4月1日時点の内容です。)
<質問1>
質問:特に注力しているSNSと、そのSNSを選択した理由を教えてください。
回答:現在、当社が開設しているSNSは「Instagram」と「YouTube」です。
ご承知のとおり、各SNSにはさまざまな特徴がありますが、開設している公式SNSは当社のコーポレートスローガンである「女性は髪からもっと美しくなれる」の世界観を一人でも多くの女性にお伝えするために、最適であると判断したことから選択しました。
今後もステークホルダーの皆様に有用な情報を発信してまいりますので、ぜひフォロー及びチャンネル登録をお願いします。
【Instagram】COTA 公式アカウント
【YouTube】 COTA 公式チャンネル
<質問2>
質問:ヘアサロンにて行われる店販を主とした販売チャンネルでは、より多くの女性の支持を得られないのではないかと思います。ヘアサロンや美容室に定期的に行かない女性も増えているのではないですか?
回答:「髪は女性の命」と言われるように、髪は女性の美しさを引き出す大きな要素のひとつです。当社では、「女性は髪からもっと美しくなれる」というコーポレートスローガンに基づき、髪のプロである美容師さんのカウンセリングにより、お客様にヘアケアの重要性を提案することで、美しさに対する意識改革を促し、女性を髪から本当の美しさに導いています。
従いまして、ヘアケアの基本であるシャンプー・トリートメントの「店販」を美容室で推進することで、お客様は髪がどんどんキレイになり、素敵なヘアスタイルを楽しめるようになります。そして、満足されたお客様の再来店に加え、紹介客も増えることから、結果として、多くの女性客の支持を得ることになります。
このような好循環により、美容室は高い客単価を維持しながら来店客を増やすことができ、安定的な業績向上につながることから、当社では美容室に「店販」を推進しています。
<質問3>
質問:美容室へのコンサルについて、どれくらいの経営改善効果があるのでしょうか。実績例をできる範囲で教えてください。
回答:「独自のビジネスモデル②-2」にて説明していますので、ご参照ください。
<質問4>
質問:ヘアケア製品は香りが大切、無香料とは言っても、何らかの匂いは残ってしまいます。また体臭と結びついた独特の匂いが忌避されることもある。御社の取り組みはいかがですか?
回答:当社では、バスタイムは清潔さを保つだけではなく、一日の疲れを洗い流し、気分転換をするための大切な時間であると考えていることから、ヘアケア製品においては使い心地に加えて、心を満たす香りにもこだわって製品開発を行っています。もちろん、ご質問の「体臭との結びつき」についても考慮した設計となっています。
<質問5>
質問:美容室の近代化とは、主に美容師の働き方改革でもあるように思えます。一人の美容師が洗髪、ヘアカット、ヘアスタイリングまでワンオぺレーションではなく、分業化も一手法でないかと思いますがいかがですか。近ごろは染毛専用のサロンさえあると聞きます。
回答:美容室には、主に「スタイリスト」と「アシスタント」と呼ばれる美容師が存在し、お客様の情報を共有しながら、それぞれのポジションでお客様をキレイにする提案やサービスの提供を行っています。
当社では、一人の美容師(スタイリスト)がすべての施術を行うのではなく、アシスタントも自身の役割の中でお客様を担当することが、人材育成や生産性の向上(=「美容室経営の近代化」)につながると考えていることから、そのような点も踏まえて美容室に経営アドバイスを行っています。
また、染毛専用サロンやヘアカット専用サロン等の業態が存在していることは承知していますが、美容室経営に対する考え方が当社とは異なり、またお取引先にもなり得ないことから、引き続き、「美容業界(美容室経営)の近代化」という同じ目標を共有するお取引先美容室様とともに、業界の発展に寄与していきたいと考えています。
<質問6>
質問:美容師にとって店販の負担はいかがですか。美容室の経営状態の向上に資するもので もあるのでしょうか?
回答:ご認識のとおりです。
店販はヘアカットやパーマ、ヘアカラーと同様に、お客様をキレイにするために必要な提案のひとつであり、美容師さんの重要な業務であると考えています。
<質問7>
質問:御社商品の販売チャンネルは主にSNSを利用した口コミを出発点とした通販と、ヘアサロンですか?
回答:「市販品との違い①②」にて説明していますので、ご参照ください。
<質問8>
質問:御社の店販商品の販売ノウハウ、カウンセリングはヘアケア製品以外にも応用できそうです。例えば、デパートなどでの化粧品カウンセリング販売の効率化、近代化に応用できませんか?
回答:当社は、「美容業界(美容室経営)の近代化」を志として創業した会社であり、「お取引先である美容室の繁栄が、当社の繁栄につながる」と考えていることから、別業界で応用するという考えはありません。
<質問9>
質問:偽造品の流通などは、オンラインで様々な個人間売買の方法がある中でコントロールは困難になってきているのではないでしょうか?
回答:「質疑応答:インターネット販売について」にて回答していますので、ご参照くださ い。
<質問10>
質問:大手化粧品会社は訪日外国人、或いは空港の免税店などを有力な販売チャネルとしてきましたが、コロナ禍で打撃を受けています。こうした状況を社長はどのように考えていますか。御社にとってはチャンスと捉えておられますか?
回答:業種・業態が異なりますので、私たちの業界と比較して論じることはできません。事業環境の変化は、当社にとってチャンスになることもあれば、リスクになることもあると思いますが、幸いにも、今般のコロナ禍による当社事業活動や業績への影響は限定的でした。
当社は創業以来、独自のビジネスモデルを展開することで着実成長路線を歩んでいますが、今後どのような事業環境になろうとも、その考えに変わりはありません。
<質問11>
質問:株主の異動履歴を見ると、小田社長(英和商事も小田社長の持ち株会社だと聞きました)が持ち株を徐々に減らされていらっしゃいますが、株価にも影響するのではないかと思います。今後も続くのでしょうか?
回答:一般論として、大株主が死亡した場合、当該株主が所有する株式数は必ず0(ゼロ)株になります。どのような形でその瞬間を迎えるのが良いのか、すなわち株価への影響に配慮しつつ、どのように所有株式数を0株にしていくのかということについては、株主個々の考えによるものであると当社では認識しています。
<質問12>
質問:ミルボンと比べると利益率が低いのではと思います。
回答:同業ではありますが、事業活動に対する考え方ややり方、さらには事業規模も異なりますので、数値のみを見て単純に比較することはできないと考えています。
利益水準に関して申し上げれば、当社も決して低いとは考えておらず、今後も当社独自のビジネスモデルを通じた営業活動に注力することで、現在の水準を維持したいと考えています。
<質問13>
質問:株主優待品をお取引美容室で使える金券にしてはいかがでしょうか?
回答:当社の株主優待は、当社の事業内容や当社製品への理解促進を目的として行っていることから、主力製品であるシャンプー・トリートメントを中心に自社製品をお送りしています。
株主優待品を金券にした場合、その性質上、当社製品の購入以外にも技術料金の支払いや、美容室によっては他社製品の購入等に充てられる可能性があり、使途が分からず、当社が考える目的に沿った株主優待制度にならない恐れがあります。
また、当社の株主様は全国にいらっしゃいますが、それに対してお取引先美容室は地域によって軒数に差があるため、株主様によっては、金券使用の利便性が損なわれることも考えられます。
さらに費用面で見ても、一見、優待品の配送等にかかる手間やコストの負担が軽減するように思いますが、一方で従来は原価ベースで費用計上を行っていたものが定価ベースとなり費用が増大すること、さらには未使用の金券(負債)の管理等、決算上の影響も大きいと考えられます。
そのような理由から、株主優待品は自社製品をお送りすることが適切であると考えており、金券とする予定はありません。