Purpose(パーパス)
長嶋義和氏(以下、長嶋):株式会社グッドコムアセット代表取締役社長の長嶋でございます。2021年10月期の通期決算についてご説明いたします。
当社は、新たなパーパスとして「不動産を安心と信頼のできる財産としてグローバルに提供し、社会に貢献する」と、存在意義を定めました。
Vision (中長期経営計画)
そして新たに「21世紀を代表する不動産会社を創る」という当社の目指すべきビジョンを定めました。
21世紀を代表する不動産会社を創る①
不動産会社の上位時価総額ランキングです。20年前、10年前、現在も、時価総額上位はほとんど変わりません。当社は2030年12月の通期決算発表までに、日本を代表する不動産会社に追いつき、追い越すことで、この時価総額ランキングの上位に入り、21世紀を代表する不動産会社になるという新たなビジョンを定めました。
21世紀を代表する不動産会社を創る②
この新たなビジョンの達成に向けて、年平均成長率40パーセント超の業績拡大により、2030年10月期には売上高6,000億円、営業利益600億円を達成し、不動産会社の時価総額ランキングの上位に入ることを目指します。
21世紀を代表する不動産会社を創る③
当社の2021年10月期の販売戸数は1,109戸で、2020年の首都圏の投資用新築マンション市場の約20パーセントのシェアを占めています。今後も市場のシェア拡大を図っていきます。
21世紀を代表する不動産会社を創る④
当社グループの事業ポートフォリオです。ホールセール、リテールセールス、リアルエステートマネジメント、Good Com Fund、上場コンサルティング・ベンチャー投資の5つの事業で構成されており、多様な販売チャネルやストックビジネス、新規事業で業容を拡大しています。
FY2021 通期決算
2021年10月期の通期決算についてご説明します。売上高は前年同期比30パーセント増の342億円、営業利益は前年同期比21.5パーセント増の34億円となり、過去最高を更新しました。
ホールセールの売上高は前年同期比52.1パーセント増の261億円、営業利益は前年同期比46.8パーセント増の31億円で、1棟販売の増加により大幅な増収増益となりました。
リテールセールスは、コロナ禍による商談の延期などにより減収減益となりました。
リアルエステートマネジメントの売上高は、前年同期比28.8パーセント増の15億円で、新たに子会社化したルームバンクインシュアの業績貢献もあり、増収となりました。
売上高 過去最高を更新中
売上高の推移です。過去最高を更新しており、2014年から7年間で6倍以上に成長しています。
営業利益 過去最高を更新中
営業利益の推移です。こちらも過去最高を更新しており、2014年から7年間で10倍以上に成長しています。
連結損益計算書
2021年10月期の連結損益計算書です。売上高は前年同期比30パーセント増の342億1,000万円、営業利益は前年同期比21.5パーセント増の34億3,000万円、経常利益は前年同期比19.7パーセント増の31億6,000万円、当期純利益は前年同期比7.4パーセント増の19億6,000万円となり、増収増益で過去最高を更新しました。
販管費の増加要因は、のれん償却費用や人件費などに加え、1棟販売に係る費用が増加したためです。
営業外費用の増加要因は、物件取得の資金借入により、支払手数料及び支払利息が増加したためです。
また、特別損失としてルームバンクインシュアに関するのれんの減損損失1億8,000万円を計上しました。
連結貸借対照表
連結貸借対照表です。販売が順調に進んだため、販売用不動産と借入が減少しました。また、仕入物件の尺度となる前渡金は増加しており、仕入も順調に進んでいます。
また、物件を販売し借入を返済しているため、自己資本比率は45パーセントに回復し、有利子負債依存度は44パーセントまで減少しました。
ホールセール 業績
ホールセールです。売上高は前年同期比52.1パーセント増の約261億円、営業利益は前年同期比46.8パーセント増の約31億円となりました。1棟販売の増加により、大幅な増収増益となりました。
物件の供給エリア
物件の供給エリアです。当社は東京23区、駅から徒歩10分圏内を中心に自社ブランドマンション「GENOVIA(ジェノヴィア)」シリーズを供給しています。賃貸需要の高い東京23区で現在まで115棟を供給しています。
仕入の特徴 オフバランス・スキーム
仕入の特徴です。当社はスライド上段で示した一般的な開発事業を行わず、スライド下段で示した専有物件を推進しています。
この専有物件は建設会社などに手付金のみで仕入契約し、建設が開始されます。これにより、当社が借入することなく、健全な財務体質を維持することができ、次の仕入スピードを加速することができます。
商品の特徴 自社ブランド “GENOVIA”
自社ブランドマンション「GENOVIA」シリーズの特徴です。都心のエコロジーを推進した壁面緑化や屋上緑化、屋上ドッグランの3タイプを展開しています。
また、資産価値の高い統一デザインを追求しています。1Kだけではなく、DINKSといわれる1LDKや2LDKといった豊富な物件ラインナップをすべて投資物件として販売しているのも特徴の1つです。
リテールセールス 業績
リテールセールスです。1年を通じて緊急事態宣言が発令され、販売活動に制限がかかり、販売戸数が減少しました。なお、緊急事態宣言の解除および投資用不動産ローンの電子契約などにより、販売活動は回復しています。
リテールセールス 顧客属性①
リテールセールスの特徴です。公務員で女性の方が主要なお客さまとなっており、お住いのエリアは関東、中部、近畿、中国・四国で94.7パーセントとなります。大阪支店を8月に開設したため、全国展開していきます。
リテールセールス 顧客属性②
また、年齢は30代から40代、年収は501万円から900万円で安定した高所得な方々が主要なお客さまとなります。
リテールセールス 新規/リピート購入
新規購入者とリピート購入者の割合です。大阪支店開設などによる販路拡大で新規購入者が増加しました。
リテールセールス 購入理由①
個人投資家の購入理由です。生命保険の代わりとして購入されるケースが多いのが特徴です。
リテールセールス 購入理由②
また、相続税対策を目的として購入されるケースもあります。税制改正により相続税負担が増加しているため、今後も投資用マンションへの切り替えは増加すると考えています。
リアルエステートマネジメント 業績
リアルエステートマネジメントです。売上高は前年同期比28.8パーセント増の15億円、営業利益は前年同期比6.3パーセント減の5億円となりました。ルームバンクインシュアの、のれんの償却により利益は減少しました。
リアルエステートマネジメント 入居率
入居率の推移です。コロナ禍においてテレワークが増加したため、高入居率が継続しました。また、ルームバンクインシュアの審査が電子化され、時間が大幅に短縮されたため、申込件数および契約率の増加により高入居率に貢献しています。
Good Com Fund 業績
Good Com Fundです。当期の販売実績はありませんでした。
Good Com Fund クラウドファンディング
Good Com Fundはスマートフォンなどで簡単に不動産が購入できる事業となります。不動産を小口で所有できるため、手軽に不動産投資ができ、税制優遇も受けることが可能です。近い将来、不動産が電子取引になると考えられるため、知名度を向上させ、事業として成長させます。
上場コンサルティング・ベンチャー投資
上場コンサルティング・ベンチャー投資です。主に社会・地域の発展に貢献する未上場会社向けIPO支援および、上場会社向けIR・資本政策支援、ベンチャー投資の3つの事業で構成されています。これらの支援先企業については、業種や地域はさまざまで、今後も契約先を増やし、社会・地域の発展に貢献していきます。
子会社キャピタルサポートコンサルティング
2022年10月期より、上場コンサルティングなどの事業を行う子会社、株式会社キャピタルサポートコンサルティングを連結子会社化する予定です。セグメント情報が変わることが確定したら適宜適切に開示します。
6期連続の増収予想 過去最高を更新中
2022年10月期の業績予想です。保守的に計画を立てています。売上高は6期連続の増収で、23.3パーセント増の約421億円を予想しており、過去最高を更新予定です。また、年平均成長率は30パーセントを超えています。
5期連続の増益予想 過去最高を更新中
営業利益は5期連続の増益で10.6パーセント増の38億円を予想しており、過去最高を更新予定です。年平均成長率は30パーセントを超えています。
通期予想(四半期毎)
四半期ごとの業績予想です。第2四半期に大幅に業績が偏る見込みとなっており、ホールセールは保守的に計画しました。条件次第では上振れする余地もあります。
販売可能物件及び仕入物件一覧
販売物件の仕入れは引き続き好調です。取引先とも良好な関係を築いており、リピート率は77.8パーセントとなっています。2022年10月期の仕入れは終了しているため、2023年10月期の仕入れを加速していきます。
TVCM(知名度の向上)
2021年10月期のトピックスです。知名度向上のため、女優の菜々緒さんを起用して、当社初のテレビCMの放映を開始しました。新宿などの大型ビジョンでも放映しています。制作した4パターンの映像は、当社の「YouTube」公式チャンネルにアップしています。ぜひご覧ください。
DXの取り組み①
DXの取り組みとして、投資用不動産ローンの電子契約の利用を開始しました。電子契約の導入は、押印や署名、印紙代などの負担をなくすとともに、ペーパーレスで環境にも優しく、非対面で感染リスクを抑えることも可能となります。購入者の利便性が向上し、負担の軽減となることから、当社物件の販売促進が期待でき、当社における業務効率も向上します。
DXの取り組み②
2つ目のDXの取り組みです。子会社であるルームバンクインシュアにて、賃貸保証委託契約の電子契約を開始しました。こちらでも、印紙代や郵送費用の削減とともに、ペーパーレスを実現しました。これにより、各代理店の事務負担の軽減、申込件数の増加、契約率の向上が見込まれます。今後もDXの取り組みを推進し、業務効率の改善などに努めていきます。
5期連続の増配を予想
株主還元です。5期連続の増配を予想しており、2022年10月期は1株あたり、普通配当50円、上場5周年記念配当3円、合計53円で、配当性向は32.5パーセントとなります。
環境(Environment)
ESGおよびSDGsの取り組みです。環境においては、自社ブランドマンション「GENOVIA」にて壁面緑化や屋上緑化を推進しています。
社会(Social)
社会においては、当社グループの成長の源泉は人材になるため、働きやすい職場環境やダイバーシティへの取り組みを推進し、誰もが継続的に活躍できる環境を推進しています。
ガバナンス(Governance)
ガバナンスについては、上場企業として健全な企業統治を推進し、すべてのステークホルダーに公正で中立な姿勢を保ちつつ、健全に発展できる体制を築いています。
以上で、2021年10月期の通期決算説明を終了します。ありがとうございました。
質疑応答:ホールセールの1棟販売について
司会者:「ホールセールの1棟販売については、新型コロナウイルス感染拡大が収束しても長期的に伸びていくのでしょうか?」というご質問です。
長嶋:コロナ禍が長期化すればするほど安定した商品ということで、投資用の1棟販売は増えていく傾向になります。そのため、今後も成長が見込めると考えています。
質疑応答:ホールセールの計画について
司会者:「ホールセールを保守的に計画しているというお話について、詳しくご説明いただけますか?」というご質問です。
長嶋:ホールセールについては、基本的な考えとして「日本全国の不動産会社に卸売」というのが一般的なケースです。それが卸売価格となり、1棟販売は末端価格になるため、当然ながら価格が違いますし、利益の水準も変わってきます。
質疑応答:株価について
司会者:「時価総額を意識されていますが、この1年間株価が上昇していません。この状況をどのように評価・分析されていますか? 株価上昇には何が必要だとお考えでしょうか?」というご質問です。
長嶋:当社は毎期30パーセント成長しており、年平均成長率は30パーセント、PERは現在8倍程度なのですが、毎年30パーセント成長するのであればPERは30倍ついてもよいのではないかと私は思っています。この場をお借りしてお伝えしたいことは、市場からあまりにも期待されていないということです。
当社が2016年12月に新規上場した時は、12ページのスライドのグラフに記載のとおり、売上高は約73億円でした。2014年から7年間で、6倍に成長しているのです。営業利益を見ていただいても同様で、7年間で10倍以上と右肩上がりに成長しています。
38ページのスライドをあらためてご覧いただくと、年平均成長率は33.8パーセントで、2017年度から6期連続で増収の予想です。当社のように、平均して30パーセント以上の成長を遂げる企業はなかなかありません。市場の価値、PERが低すぎると私は考えています。
営業利益を見ていただいても、2017年度の約98億円から、2022年度の予想は約421億円、平均成長率は33.8パーセントです。
司会者:もっと期待してください、数字を見てくださいということですね。
長嶋:私がお伝えしたことは有言実行しているにも関わらず、市場での価値は低いのです。この課題を改善するべく、私どもが考えたのは知名度を向上させることです。そのために、11月8日から日本全国でテレビCMを放映開始しました。今年1年間かけて知名度の向上に努めます。
ご質問への回答ですが、結論としては、私どもがいくらがんばって業績を上げて、株主の方々に満足いただいたとしても、それでは足りず、知名度の向上が必要だということがわかったということです。当社のこれからにご期待いただければと思います。
質疑応答:大阪などに全国展開する予定について
司会者:「全国展開がとても楽しみです。大阪の次はどのあたりに支店を考えていますか? また、大阪の物件を扱うことはあるのでしょうか?」というご質問です。
長嶋:こちらはまず、首都圏の投資用新築マンション市場のシェアを示したスライドを見てください。当社の2021年10月期の販売戸数は1,109戸です。一方、首都圏の投資用新築マンション市場は、2021年の上半期で3,650戸です。当期年間に換算すると7,500戸程度だと思います。その中で当社が1,109戸となるため、約2割の供給を占めていることになります。
このシェアをさらに高めていきます。ただし、当社の中長期経営計画では、2030年の決算発表時までに不動産会社の時価総額ランキング上位に入るとしています。年平均成長率は、平均して30パーセントから40パーセントを考えており、販売戸数にすると2万戸になります。
この数字は、当然ながら首都圏のシェアだけでは無理です。そのため、全国で投資用物件を仕入れ、販売していくことも視野に入れなければなりません。したがって、現時点では首都圏のシェアで新築マンションを供給していくことを考えていますが、近い将来には大阪や名古屋、福岡の地域に進出することを考えています。
質疑応答:上場REIT事業の進捗状況について
司会者:「今年4月9日に『上場REIT事業に向けた準備の開始に関するお知らせ』と題するIRが出ましたが、その後の進捗状況を教えてください」というご質問です。
長嶋:本日12月9日付で、「定款の一部変更及び役員人事に関するお知らせ」について開示しました。今後のスケジュールについてはインサイダーの関係上、細かい話はお伝えできませんが、来期には始めていきたいと考えています。
本日は、他にも役員人事など多く開示しています。役員の変更があり、さらにプロフェッショナルな人材も社外役員に候補となりました。そちらを見ていただければ、当社がどのようなポリシーを持って取り組んでいるのかがわかると思います。
司会者:詳しくはホームページからもご覧いただけます。
長嶋:ホームページのIRページに詳しい内容が全部載っています。
司会者:ぜひご覧になってください。
質疑応答:上場5周年記念配当について
司会者:「記念配当は投資家にとっては大きなサプライズだと思います。記念配当の内容をぜひ教えてください」というご質問です。
長嶋:当社が新規上場したのは2016年12月8日です。上場して丸5年を迎えた本日12月9日に発表しました。本来は普通配当50円だけでしたが、上場5周年記念配当として3円プラスし、53円となります。これは今期末、つまり再来年に配当します。
司会者:うれしいサプライズです。
長嶋:配当性向は32.5パーセントになるため、5期連続の増配を予想しています。
質疑応答:定款変更案に人工知能が記載されていることについて
司会者:「本日開示された『定款の一部変更及び役員人事に関するお知らせ』で、変更案の中に『人工知能(AI)を用いた各種ソリューションサービスの提供』などと書かれていました。これはどのようなものですか?」というご質問です。
長嶋:当社には常にいろいろなお話が来ており、すぐに取り組みたい時もあります。しかしながら、それに必要な定款変更は1年に1回、株主総会しかできないものです。そのため、当社の事業に関わるすべてのものに対して、すぐにスタートできるような定款変更を行いました。
今までのように「これが必要だから定款変更しよう」というのではなく、新しい情報が入ってきたらすぐにスタートできるようにしました。当社の事業に必要なものをすべて載せていったら、そこにAIが入っていたという状態です。本日開示した新任の役員もそのような専門家になります。
質疑応答:女優の菜々緒さん出演のTVCMについて
司会者:「菜々緒さんのTVCMはとてもインパクトがあります。このTVCMはどのような番組の時に見られるのでしょうか? また、これからもTVCMは積極的に行っていく予定ですか?」というご質問です。
長嶋:TVCMは積極的に行っていく予定です。今、東京では『グッド!モーニング』という番組で、朝7時からの時間枠で流されています。また、関東では新宿アルタやSHIBUYA109、新橋駅、六本木の交差点、池袋PARCOの大型ビジョンでCMを流しています。また、中部、東海、関西、四国、福岡で常時流れている状態です。
司会者:東京でそれだけの場所で流れていたら認知度はかなりアップしそうです。
長嶋:あとは箱根駅伝でも流す予定のため、そちらも視聴率が高いと思います。
質疑応答:今後のリテールセールスの顧客属性について
司会者:「リテールセールスの顧客は女性の公務員が多いですが、今後それ以外にはどのような職業に広げていきますか?」というご質問です。
長嶋:公務員に匹敵する上場企業のマネージャークラスの方など、基本的には安定した職種の方になります。そのような方々に購入していただくことになると思います。
司会者:堅いところということですね。
長嶋:私どもの基本的な考え方としては、どのような状況においても安定して販売できることが重点になるため、そこはポイントになります。
質疑応答:壁面緑化がSDGsにつながる理由について
司会者:「SDGsは長期的な持続的成長を目指したものです。壁面緑化がSDGsにつながると考えた理由を教えてください」というご質問です。
長嶋:現在、壁面緑化や屋上緑化はESGに相応しいかどうかを検討中です。検討している内容はお伝えできませんが、壁面緑化をすることでどれだけCO2を削減できるかということです。当社の実績が現在115棟になるため、それに壁面緑化もしくは屋上緑化の面積を足し、どれだけCO2削減できるかを議論しているところです。
質疑応答:株主還元について
司会者:「株主還元についてお考えがあれば教えてください」というご質問です。
長嶋:あくまでも私の思っていることとして回答します。基本的には当面の間、営業利益1,000億円くらいまでは、配当性向30パーセントを維持したいと考えています。
正直なところ、配当性向30パーセント以上をお約束するのは厳しいとも考えています。利益が大きくなる分、株主還元をさらに増やしていくことについては、当社も事業を拡大するために先行投資を行っていかなければならないため、内部留保も必要ですし、成長のためにバランスを取りたいと考えています。
質疑応答:不動産投資の未来について
司会者:「不動産投資の未来について教えてください」というご質問です。
長嶋:不動産投資については未来永劫、かたちとしては大きく変わらないと思います。私も学生時代に、いわゆる投資用マンションに入居者として住んでいましたが、どれだけ変わらないかと言いますと、そのような1Kから2LDKのマンションに、例えば20代や30代の若年層の方々が買って住むというようなことはありえません。あくまでも仮の住まいだからです。少子高齢化が進んだとしても、そのかたちは変わらないと思います。
しかし、コロナ禍などの影響で少し変わってきた部分もあります。現在はテレワークという働き方が増えましたが、例えばアパートに住んでいて、「隣の音がうるさくて仕事にならない」ということが起こると、マンションに引っ越す方は多くなると思います。木造住宅から鉄筋コンクリートの建物に引っ越したいというニーズが増えるということです。
他のニーズとして、例えば、1Kや1LDK、2LDKという間取りがあって、そのような部屋に区切りをつけて2人、3人で住めるようにする、シェアすることもできるかもしれません。そうしますと、一人ひとりの家賃の負担は非常に小さくなります。
現在は平均寿命も伸びています。「人生100年時代」とも言われていますが、介護施設など既存の施設もある中で、自立した高齢者の方々も増えています。これからのコミュニティーについても、当社のマンションのあり方を絡めて考えていかなければならないとも思います。人々の生活の仕方が時代の変化とともにどんどん変わってきており、それに伴っていろいろな可能性が出てくるということです。
こちらも例えばの話ですが、マンションの1階部分にはすべて入居者の方に必要なサービスを入れてしまうなど、当社ならではのサービスを作っていくべきか、ということなども考えています。
長嶋氏からご挨拶
本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。2022年10月期の決算に全力で進んでいきます。株主のみなさま、機関投資家のみなさま、アナリストのみなさま、ぜひ応援してください。よろしくお願いいたします。