第13回個人投資家向けIRセミナー
小粥哉澄氏(以下、小粥):コプロ・ホールディングスの小粥と申します。本日は代表の清川に代わりまして、私からご説明させていただきたいと思います。
まずはじめに、コプロ・ホールディングスの会社説明の動画をご用意しましたので、こちらをご覧ください。
では、ここからは資料をもとに、会社概要や2020年3月期の決算概要、2021年3月期の予想、また当社の戦略等をご説明いたします。
会社概要
最初に会社概要になります。会社名は株式会社コプロ・ホールディングスと申します。代表者は清川甲介、本社は愛知県名古屋市中村区になり、名古屋駅の目の前にあります。設立は2006年10月で、今年で15期目に入る会社です。
決算期は3月で、事業内容としては建設業界を中心とした人材派遣業が中心となります。連結子会社は、コプロ・エンジニアードと、シンガポールにCOPRO GLOBALS PTE.LTD.の2社になります。従業員数は、2020年3月期末時点で派遣社員と管理社員をあわせて2,242名となっています。
業績サマリー
2020年3月期決算概要になります。業績サマリーですが、2020年3月期は131億2,200万円の売上高を計上しました。昨年から比べて21.3パーセントの増収となっています。スライド右側の各利益に関してですが、営業利益は15億9,200万円、前期比18.4パーセント増です。経常利益は15億8,500万円、前期比18.6パーセント増となり、純利益は10億8,400万円、前期比15.5パーセント増と、すべて増益となっています。
決算のポイント
決算のポイントですが、1つ目は、売上高、各利益とも過去最高を記録したということです。2つ目は、新しく4支店を新設していることです。また事業基盤の拡大ということで、後ほどご説明しますが、第2の柱を作るため、今までは既存支店において建設系を中心にプラントへの営業活動を展開しておりましたが、今回プラント専門の支店を立ち上げています。それに伴い、配属人数の増加、チャージアップ交渉を推進しています。
3つ目は、中長期的な成長に向けた施策を着実に遂行していることです。具体的には、海外への進出で、今年の4月にシンガポールで現地法人を立ち上げています。
売上高内訳(1)
ここから、売上高の内訳をご説明します。当社は、スーパーゼネコンを重要顧客と捉えて注力しています。2020年3月期に関しては、全体の売上比で21.6パーセントとなっており、昨年と比べて0.8ポイント上昇しています。
続いて、派遣先業種別の売上構成比になります。131億円のうち、85.6パーセントが建設系です。プラント系に関しては14.4パーセントとなっており、前期比で74パーセント増となっています。建設系の内訳ですが、建築が31.9パーセント、土木が17.4パーセント、設備が24.9パーセント、CADが8.6パーセントとなっています。
売上高内訳(2)
売上高の内訳の2つ目が地域別になります。当社は愛知県で創業し、毎年「1年に、1支店開設」ということで支店展開を行なってきました。東京、大阪にも支店はありますが、それ以外の地域に力を入れています。
この表をご覧いただくとわかりますが、昨年度に関しては、地方の売上高は前期比23.2パーセントの増加です。東名阪の地域に関しては、前期比20.6パーセント増加ということで、地方の方が多くなっています。また、全体の売上高における地方の構成比は28.6パーセントとなっています。
四半期別売上高の推移
四半期別売上高の推移ですが、必ず右肩上がりで売上が上昇していくかたちになっており、業界的な特徴でもありますがとくに3クール目、4クール目で伸びるかたちで売上拡大を図っています。
技術社員在籍数と稼働率の推移
技術社員の在籍数と稼働率の推移です。2020年3月期の在籍数は1,984名で、昨年度は1,591名でしたので、約400名の純増となっています。
技術社員採用実績
社員採用の実績です。2020年3月期は、全体で1,063名を新規採用しています。昨年度は800名でしたので、約300名の純増となっています。
スライド右側の図が、経験職種別採用内訳になりますが、新卒や業界未経験者が50パーセントを超えています。つまり経験者採用だけでなく、未経験者の採用も増えてきており、それに伴って教育やフォローの強化を図っています。
定着率、稼働率の推移
定着率、稼働率の推移ですが、定着率は74.8パーセントとなっています。SDGsとしては、3年後に82パーセントまで上げようということで目標を掲げており、現在も進行中ですが、いろいろな施策を進めて定着率を上げていく予定です。
スライド右側の稼働率は、98.1パーセントとなっています。この数字は、仕事がなく待機している社員がほとんどいない状態であることを示しています。(稼働してしていないのは)大半が退職時の有給消化や休職中の方ですので、実質100パーセントに近い数字で稼働しているとご理解いただければと思います。
一人当たりチャージ売上の推移
一人当たりのチャージ売上についてです。この「チャージ」は、派遣先との契約金額になります。当社は時給ではなく月極で契約しているため、季節的な要因であるゴールデンウィークや夏季休暇、年末年始といった稼働日数が減る場合でもチャージが減ってしまうことはありません。
全社の実績ですが、第4クールでは、全社平均が57万3,000円となっています。2020年3月期に関しては、始まりが54万4,000円だったため約3万円上がっています。
特徴的なのが2年目以降です。2年目以降に関しては、2020年3月期の第1クールが51万9,000円だったものが、第4クールでは55万6,000円と大幅にアップしています。
2021年3月期 業績予想
続いて、2021年3月期業績予想についてです。前提として、新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、上期中は継続すると想定したものになっています。
2021年3月期の予想ですが、売上高は153億9,800万円で、前期比17.3パーセント増です。営業利益は16億7,000万円で、前期比4.9パーセント増です。経常利益は16億6,900万円で、前期比5.3パーセント増となり、純利益は11億4,800万円で、前期比6パーセント増を見込んでいます。
業績予想のポイント
今期の業績予想のポイントは3点です。1つ目が「働き方改革への対応」で、長時間労働への抑制に取り掛かっています。今までは「残業ありき」での売上構成というところもありましたが、そうではなく、一人ひとりのチャージ、つまり月極の金額をアップして安定した売上を狙っていこうと考えています。
2つ目が「アフターコロナを成長の好機と捉えた戦略」です。部署再編により、採用活動、技術社員の教育、配属後のフォローを一層強化していきます。
3つ目が「プラント向けの技術者派遣のさらなる強化」です。昨年4月に3つ支店化したのですが、営業マンを追加してさらなる強化を図っていきたいと考えています。
新型コロナウイルス感染症の影響①
新型コロナウイルス感染症の影響についてですが、昨年度に関してはほぼ影響はありませんでした。今年度に関しても、現状ではスライドのような状況になっています。
左側が「現場への影響」ということでグラフを掲載していますが、全体で2,000人超の技術社員がいます。そのうちの約17パーセントが、派遣先からの指示でテレワークや自宅待機となっています。それ以外に関しては現場で仕事を行なっている状況です。
右側が当社の状況ということで、売上の補償状況についてです。今回、新型コロナウイルス感染症によってテレワークや自宅待機になった場合のお客さまへの請求部分となります。4月に関しては、2,000人中350人が企業から全額補償があり、9名に関しては一部補償となっています。5月も全額保証が329名、一部補償が11名です。
そして6月に入り、テレワークや自宅待機は24名で、新型コロナウイルス感染症の影響もかなり少なくはなってきましたが、しっかりと対策を行ない、気を抜かずに取り組んでいきたいと考えています。
新型コロナウイルス感染症の影響②
新型コロナウイルス感染症の影響を記載しています。「安全・安心にむけた対応策」ということで、全社員がIT端末の活用によるリアムタイムな情報共有を実現しています。
当社は、派遣社員全員に当社の端末を配布しています。そこで、新型コロナウイルス感染症の対策や注意喚起等を行なっています。また、新型コロナウイルス感染症の対策委員会を設置して、情報共有も行なっています。
また、派遣社員を含め、約2,000名超の全社員にマスクを配布して、しっかりと対策を行なっています。それ以外にもいろいろな対策を取り、新型コロナウイルス感染症とうまく付き合いながら事業を拡大しています。なお、安全・安心への対策費として、今回約2,000万円程度を経費として使っています。
配当政策
配当政策についてです。スライドの右から2つ目の2020年3月期に関しては、中間配当として20円、期末として40円ということで、2020年3月期は60円の配当となっており、配当性向は26.1パーセントです。
今年度に関しては、中間配当として20円、期末は50円を予想しています。また配当性向は28.7パーセントを考えています。今後に関しては30パーセントを目指すということで取り組んでいます。
取引業界の拡大
「持続的成長に向けた戦略」についてお話しします。まず、「取引業界の拡大」ということで、当社はもともと建設業界に特化したエンジニアの派遣から始まっています。そして現状は、支店を立ち上げたプラント業界に対してかなり力を入れており、前年対比でも170パーセントとなっています。
これに関して、「建設系とプラント系はまったく違うものではないですか?」という質問をよくいただくのですが、建設系の経験者がプラント業界でも活躍できるのが現状です。
具体的に言いますと、プラントの場合は実際にプラントのエンジニアの方を派遣しています。鉄鋼、化学、繊維といったプラント工場における改修工事や新設工事に伴う施工管理や設計業務の派遣を行なっています。
長期ビジョン
長期ビジョンとしては、「お客様・技術人材の双方から選ばれ続ける技術派遣業界No.1企業集団の構築を目指す」ということで、社員一丸となり、業界No.1のブランドを目指しています。
その中でも重要な課題は、競争優位性の確保や強化で、圧倒的な定着率、そしてさらなる教育支援体制を当社の強みとして推進していきたいと考えています。
成長戦略①海外プロジェクト
今後の具体的な成長戦略としては3つあります。1つ目に関してですが、今年4月1日にシンガポールでCOPRO GLOBALS PTE.LTD.という会社を設立しました。今後はシンガポールを拠点に、隣国への支店展開を考えています。
具体的には、海外の優秀な人材を日本に連れて来て、しっかりと教育し、現場監督として日本のお客さまに提供することを考えています。そして、その方たちが自国へ戻りたいとなった場合には、日本で取引のある、海外に事業所を持つゼネコンやプラントメーカーの方に派遣するというビジネスを行なっていきたいと考えています。
成長戦略②定着率向上(1)
「定着率の向上」については2点あります。1つ目が、2019年4月から専門部署として立ち上げたトラスト部門になります。こちらは派遣社員の方に毎月訪問して、キャリアアップに関する相談や、健康面、メンタル面のヒアリングを行ない、しっかりフォローする部署になっています。
2つ目ですが、「コプロ・マイレージ倶楽部」を独自で作りました。こちらは、独自の社内ポイントを技術社員に与えて、ポイントに応じて商品と交換できるような、遊び心も含めて実施しているものです。
成長戦略②定着率向上(2)
また、当社には「現キャリ」という独自の採用サイトがあります。そちらの改修を進めており、今年9月に導入予定ですが、マッチングをより強固なものにして、技術社員のさらなる採用、派遣先の満足度向上を図りたいと考えています。
成長戦略③持続可能な社会への貢献
「SDGs」への取組みについてですが、スライド右上の「定着率の向上」は現在74.8パーセントのところを82パーセントにしていきます。その下が「外国籍社員比率の向上」ということで、COPRO GLOBALS PTE.LTD.とともにこの目標を達成したいと思っています。
10年後の成長イメージ
10年後の成長イメージについてです。10年後は、売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げて全社員で取り組んでいます。建設系の派遣に加えて、第2の柱であるプラント業界の派遣、さらにM&Aを含めた新分野への派遣業を考ています。また、この4月から立ち上げた海外事業を基に、さらなる発展を目指していきたいと思っています。
10年後のイメージではありますが、売上高1,000億円、営業利益100億円を目指している会社になります。私からは以上になります。ご清聴ありがとうございました。
坂本慎太郎氏からの質問
八木ひとみ氏(以下、八木):では、ここからは質疑応答の時間に移ります。まずは坂本さんからの質問です。
坂本慎太郎氏(以下、坂本):ご説明ありがとうございました。質問に移らせていただきますが、御社の派遣先は建築や土木が半数ということでした。そのなかで、スーパーゼネコンが20パーセント強となっていますが、スーパーゼネコン5社の偏りはあるのでしょうか? それとも、まんべんなく受注して派遣されているのでしょうか?
小粥:スーパーゼネコンの5社においては大きな偏りはなく、当社の事業基盤を支える根幹として安定した受注をいただいています。ただし、地域によってはスーパーゼネコンの比率が変わっているところもあります。
坂本:次の質問ですが、成長を続けるためには採用面でもある程度のボリュームが必要だと思っています。この採用面において工夫されていることについて、何点か質問させていただきたいと思います。
まず、「技術者ファーストという施策についてお話をいただきましたが、そのあたりについてお聞きしたいと思います。また、業界未経験者が半数というお話もありました。
そこで、未経験者にアプローチする採用戦略や、新卒を含めた独自の教育研修システムなどがあれば教えてください。
そして、業界未経験者と建設土木関係の経験者の離職率の差があるのかについても教えていただきたいと思います。
小粥:まず、定着率に関して「技術者ファースト」のお話をさせていただきたいと思います。その名のとおりで、技術社員のことを一番に考えていきたいと思っています。
当社だけではなく、競合、同業者も多数いる中、コプロで働きたいという方をどれだけ採用できるかがキーになってきますので、そのために当社でいろいろな施策を打っています。先ほど少しお話ししましたが、専門部署の立ち上げということでトラスト部門があります。その人間たちがしっかりとフォローすることで、技術社員が現場で安心して働けるようにしています。
また、先ほどもお伝えしましたが、「コプロ・マイレージ倶楽部」はポイントを貯めて商品に換えていくという、面白味のある取り組みです。そのようなもので、会社にいる価値といったところを高めていくべく、いろいろと施策を考えています。それ以外にも、「THANKS GIFT」や「BEST TEAM」といったかたちで、SNSを使って情報共有を行なっています。これは営業と派遣社員の壁をなくすと言いますか、いろいろな情報を共有して「同じコプロの一員としてがんばっていこう」ということで情報共有の場を設けたりもしています。
続いて、業界の未経験者が半数以上ということで、アプローチの方法等についてです。そちらに関しては、基本的には当社専門の採用サイトの「現キャリ」を使用した採用がメインになっています。それ以外には、例えば「エン転職」「doda」といったインターネット媒体を活用して、ビジュアル等も工夫して若手の方に興味を持ってもらえるよう計算してアプローチしています。また、教育や研修に関してもしっかり行なうことで、安心につなげています。
今年度に関しては、4月に新卒の技術社員を採用しています。約90名が新卒社員だったのですが、その方たちも1ヶ月間ほどしっかりと研修を行ない、5月から各現場に配属されています。ただし、今回は新型コロナウイルス感染症の影響があったため、当社で初の試みではあったのですが、Webでの研修を1ヶ月間にわたって徹底して実施しました。
そして、業界の未経験者と経験者の離職率の差がどのくらいかについてですが、正確な数値はないものの、現場の肌感としては未経験者と経験者の離職率にほとんど差はないと思います。未経験の方であれば、フォロー部隊がしっかりとフォローしています。まったく経験がない中で不安が大きいため、しっかりと研修を行ない、その後の研修のフォローも実施しているため、離職は少なくなってきています。
また経験者に関してですが、経験者といっても年齢が高い方もいます。体調面などを理由にした退職ということもあるため、そのあたりのフォローも強化しています。
坂本:続いての質問ですが、新たな注力領域であるプラント業界について教えていただきたいと思います。
投資家の方は企業の成長を見ています。御社がプラント領域に力を入れるということで、かなり注力されるかと思いますので、このあたりでいくつか質問させてください。
プラント業務には、新築、改修工事に伴う施工管理と設計補助業務があります。当然、建設も専門知識が必要だとは思うのですが、プラントもかなりの専門知識が必要だと思います。そこで、派遣単価についておうかがいします。建設とプラントは習熟度によって派遣単価が変わると思っているのですが、実際に変わるのか、またどちらが高いのかについて教えてください。
小粥:派遣単価に関しては、おっしゃるとおり経験値によって金額は異なります。一概には言えないのですが、プラントと建設系で、同じレベルの経験者、もしくは未経験者では、プラントのほうが若干高くなります。
坂本:続いてもプラントの質問をさせていただきたいのですが、建設の施工管理を行なっていた技術者が、すぐにプラントの施工管理をできるものなのでしょうか?
小粥:プラントといっても、実際に私たちが取引しているのは、プラントの中の施設部や改修などの工事部隊で、そちらに派遣しています。今まではプラント自体が、自社ではなくゼネコン、スーパーゼネコン、また地元の建設会社などに請け負ってもらって工事していたような状況でした。
そこで当社は、直接派遣させていただき、施工管理の部分を担当するということで、業務としては建設業界での経験が生きるのです。実際に現場では安全管理や品質管理、工程管理などを行なっていますので、建設業界からプラントに行ったとしても能力を発揮できるということです。
坂本:需要があればプラントの方へ、ということも可能だということですね。その需要なのですが、新築のプラントというのはリプレイスになりますが、その補修を含めてどれくらいの需要があるのでしょうか?「金額的にどのくらいなのか」というのは難しいとは思うのですが、そのあたりのイメージを教えてください。ある程度はボリュームがあるとは思うのですが、もう少し補足をいただければと思います。
小粥:プラント業界に限ったお話ではないのですが、背景として、高齢化による労働人口の減少や、業界全体の人口減少があると思っています。プラント事業の工事を委託した建設会社自体が従来よりも人材不足になっている中で、当社としては建設業の需要と同じくらい、プラント業界での人材の需要があると認識しています。
質疑応答:10年後の成長イメージの中で一番大きな課題について
八木:では、その他の質問もお願いしたいと思います。まずは、ログミーFinanceのTwitterでいただいたものを見ていきましょう。「10年後の成長イメージが壮大ですが、一番大きな課題として挙げるとすれば、どういったことになりますか?」ということです。
小粥:一番の課題は、人材をしっかり育てるところを強化しなければならない点です。そして、その方たちをしっかり定着させていくことが重要な課題だと思っています。以前は、基本的に経験者採用が中心でした。しかし、4年ほど前から技術社員でも新卒採用を行なっています。
未経験者の採用と、それに伴って教育施設「監督のタネ」という施設も開設しましたが、しっかりと業界経験者を育てることも大事です。そして、そのような方を教育して、その後もフォローして定着してもらうところがとても大事だと思っています。
質疑応答:今後進出を考えている「新分野」について
八木:10年後の成長イメージのスライドの黄色い部分が「新分野」ということで、「M&Aを含め、新分野の開拓を推進」とあります。お話しできる範囲で、具体的にどのような分野なのかを教えていただければと思います。
小粥:M&Aに関しては、お話がある場合は積極的に取り組んでいきたいと考えています。具体的には、まずは人材派遣の領域で展開したいと思っています。ただし、事務職や工場への派遣などではなく、エンジニアの派遣に拘っていきたいと考えています。
坂本:ある程度、利幅と言いますか、単価が高い技術者を派遣したいということですね。投稿された質問でもM&Aに関するものが多かったため、みなさまもイメージは湧いたと思います。
八木:個人的な興味でもあるのですが、「コプロ・マイレージ倶楽部」のキャラクターは社長さまなのでしょうか?
坂本:八木さんらしい質問ですね。
小粥:これは社長の清川ではなく、清川の机から出てきた妖精です。
八木:妖精という設定なのですね。
質疑応答:今期の見通しが控えめな理由について
坂本:続いて、業績についての質問が来ています。「新型コロナウイルス感染症の影響は軽微とされているのですが、今期の見通しが控えめなのは、何か要因があるのでしょうか?」という質問です。
新型コロナウイルス感染症の影響もあって業績予想を出す会社は少なく、計算したところ業績予想を発表しているところは30パーセント前後でしたが、その中でしっかり業績予想を出せていますよね。それは、御社の業態自体が影響を受けにくいという理由もあると思うのですが、その理解でよろしいですか?
それとも、新型コロナウイルス感染症の影響を考えて弱めに出しているのでしょうか? そのあたりのニュアンスも含めて教えていただきたいと思います。
小粥:上期中に関しては、影響が継続するという考え方で予想を出してます。実際に、とくに4月に関しては、後半から300名以上が待機となっていますので、若干ではありますが売上が少なくなってしまったと思います。
建設業全体のトレンドだと思うのですが、上期に関しては、毎年毎年仕事自体が落ち着く時期になります。そして下期からグンッと上がっていくかたちですので、上期は落ち着く時期であり、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、売上拡大は若干緩やかなかたちにしています。
坂本:季節要因もけっこう強かったということですね。新型コロナウイルス感染症の影響のところで、すでに受注いただいているところに関しては、派遣されている御社の従業員の売上補償の部分はカバーできたということですが、これは契約に基づいたものだからでしょうか?
小粥:契約自体の期間もありますし、また関東の現場でもゴールデンウィーク明けから、十分に気をつけながらですが、ほとんど稼働しています。この6月からも仕事量がかなり増えています。
坂本:業績のイメージが湧きました。ありがとうございました。