連結販売台数

近健太氏(以下、近):近でございます。本日は弊社決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。まず、新型コロナウイルスにより亡くなられた方々に深くお悔やみを申し上げますとともに、療養されている方にはお見舞いを申し上げます。そして、医療従事者の方々をはじめ、日々懸命に取り組まれている皆さまに心より感謝申し上げます。

また、トヨタの車をご愛顧いただいている世界中のお客さま、そして、私どもの企業活動を支えていただいている株主の皆さま、販売店、仕入れ先の皆さまに深く感謝申し上げます。

それでは、2020年3月期の決算についてご説明いたします。当期の連結販売台数は、前期に比べ1万9,000台の減少となる895万8,000台となりました。これは、主にアジアにおいて、タイ・インド・インドネシアなどでの市場悪化に伴い、販売が減少したことによるものです。なお、新型コロナウイルス感染拡大により、12万7,000台の減少の影響がありました。

連結決算要約

当期の連結決算は、売上高29兆9,299億円、営業利益2兆4,428億円、税引前利益2兆5,546億円、当期純利益2兆761億円となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大により、売上高に3,800億円の減収、営業利益に1,600億円の減益の影響がありました。

連結営業利益増減要因

営業利益の増減要因についてご説明いたします。為替変動の影響により3,050億円の減益、原価改善の努力により1,700億円の増益、販売面での影響により900億円の減益、諸経費の増減・低減努力により450億円の増益となりました。この結果、為替・スワップ評価損益の影響を除いた営業利益は1,250億円増益となりました。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響1,600億円の内訳は、台数減の影響で1,000億円、金融事業で引当金を積んだ影響で600億円となります。

所在地別営業利益

所在地別の営業利益について、スライド左側から順にご説明いたします。まず、日本の営業利益は、販売面での影響などにより、前年同期を1,218億円下回る1兆5,685億円となりました。

北米の営業利益は、営業面の努力、諸経費の低減などにより、前年同期を1,454億円上回る2,895億円となりました。欧州の営業利益は、営業面の努力などにより、前年同期を196億円上回る1,407億円となりました。

中国の連結子会社を含むアジアの営業利益は、中国元安やタイバーツ高などにより、前年同期を669億円下回る3,868億円となりました。その他地域の営業利益は、為替変動の影響などにより、前年同期を69億円下回る826億円となりました。

中国事業/金融セグメント

中国事業、ならびに金融セグメントについてご説明いたします。まず、中国事業について、連結子会社の営業利益は前年同期を162億円下回る1,344億円となりました。中国元安による為替の影響を除けば、309億円の増益となっております。持分法適用会社の持分法投資損益は、営業面の努力などにより、前年同期を131億円上回る1,181億円となりました。

金融セグメントについては、貸倒引当金の増加などにより、前年同期を326億円下回る3,097億円となりました。

株主還元:配当金

株主還元についてご説明いたします。当期の普通株式の期末配当金は、1株あたり120円とさせていただきます。これにより、当期の配当金は中間配当100円と合わせ、年間で220円、配当成功は29.9パーセントとなります。

従来より、連結配当成功30パーセントを目安に安定的・継続的に配当していく方針としており、当期の収益実績を踏まえ、前期と同額の配当とさせていただきました。今後も引き続き、安定的・継続的な配当に努めてまいります。

株主還元:自己株式取得

次に、自己株取得ですが、今期末還元分については見送りとさせていただきました。すべてのステークホルダーの皆さまとともに、自動車産業の競争力をより高めていくこと、また、新たなモビリティー社会づくりへの取り組みを継続していくため、未来への投資を積極的に行っていくため、手元資金を確保したいと思います。皆さまのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

前提台数(連結販売)

続きまして、2021年3月期の見通しについてご説明いたします。なお、当社は2021年3月期の第1四半期よりIFRSを適用するため、連結業績の見通しはIFRSに基づき算出しています。

見通しの前提とした連結販売台数は、前期に比べ195万8,000台の減少となる700万台としました。新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの国・地域で緊急事態宣言やロックダウンが続いております。先々を見通すことは非常に難しく、地域別・国別にも状況が異なっておりますが、全体としては販売が4月を底に徐々に回復して、年末から来年にかけて前年並に戻ることを前提としております。

今後の感染拡大収束の状況などが非常に見通しにくいため、地域別の台数につきましてはご容赦いただければと思います。

連結決算見通し要約

次に連結決算の見通しです。為替レートの前提をドル105円、ユーロ115円といたしました。通期の業績見通しは、営業収益24兆円、営業利益5,000億円を見込んでいます。持分法による投資損益以下の見通しは未定です。

連結営業利益見通し増減要因

営業利益の増減要因についてご説明いたします。為替の前提を前期より円高めに設定したことにより4,300億円、グローバルに販売台数が減少することにより1兆5,000億円の減益を見込んでおります。また、台数以外の影響はプラスマイナスゼロとしております。原価改善、営業面の努力、固定費の増減、車種・種向け構成の変動などが含まれております。

引き続き、TPS、原価の作り込みの取り組みや仕事の変革を行いながら、未来に向けた種まきは強い意思を持ってしっかりと継続し、モビリティーカンパニーへの変革を加速させてまいります。

以上で決算に関するご説明を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。

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