2019年度 第3四半期連結業績(IFRS)
岡正規氏:それでは2019年度第3四半期の決算を説明させて頂きます。
第3四半期連結業績は台数増による増販効果や合理化努力、および前期の独禁法関連損失の反動はありましたが、欧州の事業整理損失の影響が大きく大幅な減益となりました。
売上収益は6,328億円で前年同期比9億円の増収、営業利益は62億円で前年同期比154億円の減益、税引前利益は66億円で前年同期比154億円の減益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は71億円で前年同期比52億円の減益となりました。
11月22日に下方修正した通期計画に沿うものとなっていますが、非常に厳しい決算であったと考えています。
詳細については、増減分析のページで説明します。
四半期業績推移(2018年度からIFRS)
四半期ごとの業績推移です。棒グラフが四半期単位の売上収益と営業利益です。折れ線グラフが営業利益率となります。
四半期ごとの変化を見ると、2019年度第2四半期の3ヶ月に比べ、第3四半期の3ヶ月は台数の減少による売上減に加え、欧州の事業整理損失の影響で利益が大きく減少しました。
営業利益の増減要因(IFRS)
営業利益の増減要因の分析です。まず増益要因として、台数増による増販効果や合理化努力、経費の圧縮により計159億円のプラスとなりました。
減益要因は製品構成・価格改定等、およびその他収支等によって314億円のマイナスがあり、差し引き154億円の減益となりました。その他収支については、主に欧州事業整理損失および前期の独禁法関連損失の反動によるものです。
また資料上に記載はありませんが、新型車効果の減少も予想以上に効いており、減益要因となっています。
この影響は、増販効果のマイナス、および製品構成・価格改定等に含まれています。なお設計費用の資産化にともない、経費、労務費、減価償却費が計18億円圧縮されています。
設計費用の資産化とは画面の左下に記載のとおり、IFRS(国際会計基準)で求められる費用の資産化で、設計費用をモデル単位で資産として認識し、モデル毎の売上計上に合わせて費用化するものです。
モデル単位の管理体制が整ったため、当第3四半期より適用を開始しました。
日本 業績推移(2018年度からIFRS)
地域別セグメントの業績推移をご説明します。まずは日本です。売上収益は3,043億円で前期比55億円の増収、営業利益はマイナス108億円で前期比142億円の減益となりました。
すでに申し上げたとおり増販効果や前期の独禁法関連損失の反動もありましたが、欧州の事業整理損失の影響が大きく減益となりました。
米州 業績推移(2018年度からIFRS)
米州です。売上収益は1,850億円となり前期比でプラス3億円、営業利益は120億円となり前期比でマイナス1億円となりました。売上、利益ともに横ばいとなりました。
トヨタの台数減がありましたが、トヨタ外顧客への拡販が売上を底支えし、横ばいとなっています。
豪亜 業績推移(2018年度からIFRS)
豪亜です。売上収益は1,511億円となり、前期比で8億円の減収でした。営業利益は96億円となり、前期比で6億円の減益でした。
中国でのトヨタ・ホンダ向けの増販効果はあったものの、タイでの減販および製品構成の悪化等によるマイナス影響があり、減収減益となりました。
欧州・アフリカ 業績推移(2018年度からIFRS)
地域別セグメントの最後は欧州・アフリカです。売上収益は293億円となり前期比で39億円の減収、営業損失は▲45億円で、前期比で赤字が拡大する結果となりました。
課題であったドイツ拠点については昨年11月に説明したとおり、12月に事業譲渡が完了しています。一時的に大きな損失となりましたが、来期以降の利益の押し上げが見込まれ企業価値向上に資するものと考えています。
製品領域別 売上推移(2018年度からIFRS)
製品領域別の売上収益の推移です。機能部品とセーフティシステムの伸びが顕著です。機能部品は、軽量化製品の花形である「樹脂フューエルフィラーパイプ」の採用が進んでいることが大きく寄与しています。
連結財政状態計算書(IFRS)
バランスシートです。構成に大きな変動はございません。
2019年度 連結業績予想(IFRS)
2019年度の業績予想です。11月22日公表の予想を据え置いています。前提となる為替レートについても引き続き第4四半期は1ドル110円とし、通期は1ドル109円としています。
営業利益の増減要因見込み(IFRS)
営業利益の増減要因の分析です。まず増益要因として、台数増による増販効果や合理化努力、経費の圧縮等により、計190億円のプラスとなります。
次に減益要因です。製品構成・価格改定等およびその他収支等により計346億円のマイナスとなり、差し引きで155億円の減益となる計画です。
先ほども申し上げましたが、その他収支の内訳は主に欧州事業整理損失および前期の独禁法関連損失の反動によるものです。
また、資料上記載はありませんが、新型車効果の減少も予想以上に効いており、減益要因となっています。
この影響は増販効果のマイナス、および製品構成・価格改定等に含まれています。なお、設計費用の資産化に伴いまして、経費・労務費・減価償却費が計40億円程度圧縮される見込みです。
2019年度 セグメント業績予想(2018年度からIFRS)
セグメント別の予想です。11月25日の決算説明会で発表した予想を据え置いています。
2019年度 製品領域別予想(2018年度からIFRS)
製品領域別の売上収益の予想についても、同様に11月25日の決算説明会で発表した予想を据え置いています。
設備投資・減価償却費の推移(2018年度からIFRS)
設備投資・減価償却費の状況です。設備投資ですが、2019年度は期初計画の540億円から減額し、460億円としました。これは、欧州の事業整理損失に伴うキャッシュアウトを鑑み、当期の設備投資を抑制したものです。
減価償却費は計画通りの進捗であるため、期初計画を据え置いています。
研究開発費の推移(2018年度からIFRS)
研究開発費の状況です。計画どおりの進捗で、期初計画を据え置いています。
以上で説明を終了します。引き続き皆様方のご理解、ご支援を賜りますよう、宜しくお願い致します。