第2四半期 売上高推移(単体・連結)
藤田和裕氏:経営管理室の藤田でございます。それでは、パワーポイントの資料をご覧ください。中間決算結果のポイントを一言で申しますと、連結および単体ともに増収増益、過去最高売上高、過去最高の利益を実現いたしました。
2ページに、売上高の推移を連結と単体の棒グラフでお示ししております。今年度の中間決算の実績は、右から2つ目のブロックです。右側の濃い茶色の連結の売上高は264億2,700万円で過去最高売上高、前年比2.5パーセントの増収、計画の267億1,800万円に対しまして、2億9,100万円下回りました。
左側の薄い茶色の単体は186億3,800万円で、同様に過去最高の売上高です。ただし、前年比800万円の増収でありほぼ前年並み、計画の190億3,300万円に対しましては、3億9,500万円下回りました。
おもに海外の製造販売会社からなる連結子会社、すなわち連結から単体を引いた売上高77億8,900万円も過去最高売上高で、前年比6億3,000万円の増収、8.8パーセントの増収となりました。計画の76億8,500万円に対しましては、1億400万円上回りました。
通期 売上高推移(単体・連結)
3ページの緑色の棒グラフは、通期の売上高の推移をお示ししており、順調なトップラインの伸びが確認できます。なお、今年度の通期予想は、単体・連結とも、とくに変更はなく据え置いております。
第2四半期 営業利益の推移(単体・連結)
次に、4ページの営業利益をご覧ください。
同じく右から2つ目のブロックが、今期の中間決算の実績でございます。連結・単体いずれも過去最高益です。
連結の営業利益は56億6,100万円で、前年比7.4パーセントの増益。計画に対しましては8,500万円上回り、営業利益率は21.4パーセント、対前年1ポイント増加いたしました。
一方、単体の営業利益は37億7,600万円で、前年比3.6パーセントの増益。計画に対しましては1,800万円上回り、営業利益率は20.3パーセントとなりました。
利益率の対前年0.7ポイントの増加は、売上がほぼ前年並みのなかで、おもに原材料費のコストダウン効果や労務費の減少が貢献いたしました。こちらにつきましては、のちほど単体の業績のところでご説明申し上げます。
連結子会社の営業利益は、過去最高の18億8,500万円。対前年2億6,000万円の増加、16パーセントの増益となりました。
通期 営業利益の推移(単体・連結)
5ページの通期ベースの営業利益の推移につきましても、売上高同様通期で収益力が着実に高まってきており、連結子会社の利益貢献が確認できます。
第2四半期 経常利益の推移(単体・連結)
ページをめくっていただき、6ページは経常利益、8ページは四半期純利益でございます。
経常利益につきましては、連結は59億9,100万円で、前年比9.5パーセントの増益。計画に対しましては、2億6,300万円上回りました。
一方、単体は43億5,700万円で、前年比6.9パーセント増益。計画に対しましては2億4,600万円上回りました。
連結子会社の経常利益は過去最高の37億5,800万円で、前年比2.7倍となりました。
第2四半期 親会社株主に帰属する四半期純利益の推移(単体・連結)
8ページの四半期純利益につきましては、連結は41億400万円で、前年比9.6パーセントの増益。計画に対しましては200万円上回り、ほぼオントラックです。
一方、単体は30億4,300万円で、前年比2.4パーセントの増益。計画に対しましては5,500万円上回りました。
連結子会社につきましては、過去最高の10億6,100万円で、前年比37パーセントの増益となりました。
以上が、売上高から四半期純利益についてでございます。
【前期比較】 単体業績の概要
では次に、単体の業績につきましては、10ページから13ページにわたりご説明いたします。まずは10ページの、単体業績の前年との比較についてです。
先ほど申し上げたとおり、単体の売上高は前年比800万円の増加と、ほぼ前年並みの186億3,800万円となりました。
(2018年)4月から6月の第1四半期は、コンビニの減収を食品メーカーおよび外食でカバーいたしました。7月から9月の第2四半期は、おもに外食が低調となり、4月から9月の6ヶ月累計では前年並みとなりました。
このコンビニの減収につきましては、もともと他社が納めていたものを昨年度は弊社が請け負ったもので、今年度はその他社が改めて請け負ったものです。
アリアケは、採算を重視した販売戦略に基づき、選択と集中を行っております。
営業利益は37億7,600万円で、前年比プラス1億3,100万円、3.6パーセントの増益。一方、経常利益は43億5,700万円で、前年比プラス2億8,200万円、プラス6.9パーセントの増益です。
【前期比較】単体業績の概要〔利益変動要因〕
利益の増加の要因につきましては、11ページをご覧ください。
営業利益の増益の1億3,100万円の内訳は、グラフの左から見ていただくと、利益の押し上げ要因は、売上増による300万円の増益以外に、限界利益率の増加にて7,100万円の利益貢献、そして固定費の減少にて5,700万円の利益貢献がありました。
限界利益率の増加は、おもに原材料費率の改善によるもので、これは先ほど申し上げた一部のコンビニ向けの高い原材料費を使う製品の生産が相対的になくなったことが、原材料費率の改善に繋がりました。
一方、コスト悪化要因といたしましては、国内の人件費増を背景に、運賃や倉敷料が増加したことによるものや、重油やLNG等のエネルギー費用の単価の増加があります。
固定費の減少は、おもに生産計画や生産工程の見直しなどで、効率的オペレーションによる残業代の減少、また減価償却費の減少が修繕費の増加を上回り、利益貢献に繋がったものです。
次に、経常利益の2億8,200万円の増益についてです。利益の押し上げ要因としては、今ご説明しました営業利益の増加の1億3,200万円のほかに、デリバティブ評価益や為替差益などによる利益貢献が、受取配当金の減少よりも大きかった結果です。
【計画比較】 単体業績の概要
計画との比較につきましては、12ページおよび13ページをご覧ください。単体の売上高は、計画に対し3億9,400万円下回りました。
【計画比較】単体業績の概要〔利益変動要因〕
営業利益につきましては、計画比で1,800万円上回りました。
これは、計画に対する減収要因にて1億6,000万円となりましたが、計画時に想定していた原材料費や労務費などが抑えられたことにより、計画を上回りました。
経常利益につきましては、計画比で2億4,600万円上回りました。
アリアケグループの「世界8極体制」
次に、アリアケグループの海外事業について見ていきたいと思います。ページをめくってください。
海外事業をより一層推進することで、持続的成長を成し遂げております。とくに海外事業は、グローバルにおける食品業界を取り巻く環境の変化をウォッチし、選択と集中により効率的な経営資源の活用および配分を考えながら、戦略的施策を打っております。
そのなかで、世界8番目の拠点であるインドネシア工場がいよいよ動き出し、日本の九州工場への輸出が始まります。
また、先ほど申し上げました環境の変化は、よくも悪くも海外で事業を推進していくうえでインパクトがあります。健康志向や自然志向が唱えられて久しくなりますが、クリーンラベル表示のこだわりや、最終消費者の志向変化、天然原料の調達競争が増えてきている傾向にあります。
また、大手グローバル食品メーカーによる長らく続いた寡占化から、今では多くの中小の新興企業の台頭の結果、大手メーカーのシェアの減少など、世界の食品業界の潮流の変化がうかがわれます。
このような環境において、引き続き海外事業を推進することは、アリアケの今後の成長にとって重要な鍵であることに変わりはありません。
それに加えて、さらなる品質・衛生管理の強化徹底により、引き続き安心・安全な食の提供に努めてまいります。
第2四半期 地域別実績
15ページをご覧ください。地域別の業績の概要です。
ご存じのとおり、海外は12月決算なので、第2四半期の対象期間は(2018年)1月から6月までの累計です。15ページにお示ししている数字は、従来同様6月末の為替レートを適用した円建てベースの連結調整後の数字です。
為替につきましては、人民元を除いて円高となっております。
2019年3月期第2四半期 主要子会社の概要
16ページの主要子会社の概要は為替中立、すなわち現地通貨ベースの連結調整後についての説明です。
まずは米国ですが、円建て表示の15ページでは減収減益となっておりましたが、現地通貨ベースでは増収減益です。
(2018年)1月から3月の第1四半期は、昨年にも増して原料調達事情や他社との競合、お客さまの値引き圧力と、事業環境が厳しくなりはじめましたが、第1四半期は増収増益となりました。
しかし、4月から6月の第2四半期は、さらにお客さま都合による受注の減少が響き、外食向け・その他の加工メーカー等で売上が伸びたものの、十分にカバーできず、4月から6月は減収となり、結果的に2Q累計では微増となりました。
なお、売上の低調の要因は、おもに次の2つでございます。大手既存スープメーカーの経営刷新に伴うコスト見直しの影響によって、従来より弊社が納入した製品の一部が、他社のより安いものへとシフトされたことです。
また、とある大手食品メーカーの商品設計の見直しにより、乾燥工程のない弊社の米国工場では対応できなかったことによるものでございます。
1月から6月の減益要因は、個食が増えたことによる包材費、修理・メンテナンス費、外部倉庫とか冷凍トレーラーなどの運送費、労務費などのコストが増えたことによります。
次に、アジアです。中国、台湾に加えて、インドネシアがここに含まれます。アジア合計で増収増益です。
中国は、底堅い中国市場のモメンタムを背景に、既存大手食品加工会社以上に外食向けを中心に、売上・利益とも好調が続きました。
台湾は、既存顧客の在庫調整等にて売上低調が響くも、昨年(2017年)の新工場スタートアップ時の稼働が遅れた同時期と比べますと、稼働率もアップしてコストも改善し、利益も生みました。
インドネシア工場は、6月までの段階ではまだ稼働しておりませんが、これから日本、つまりアリアケジャパン九州工場向けの輸出は開始し、その後はインドネシア国内に展開、中期的には東南アジア市場開拓も視野にいれます。
次に欧州ですが、これはフランス・ベルギー・オランダ3社の合計で増収増益となりました。
オランダが受注増を背景に売上を伸ばし、原価償却負担も減少傾向にあり、大幅な増益となりました。
フランス・ベルギー合計で日本への輸出が増加し、稼働率がアップするなか、現地販売は低調であったものの、修理費や水道光熱費が対前年で減少し、利益に貢献いたしました。
引き続き、ベルギーを中心に原材料供給体制を再整備しております。日本国内の原材料不足を補うために、アリアケジャパンは戦略的な原料調達力を強化してまいります。
通期 地域別計画(連結)
なお、17ページにあります通期の計画につきましては、期初に設定いたしました計画を据え置いております。
設備投資の推移(連結・単体)
では最後に、設備投資と減価償却費について、18ページと19ページをご覧ください。
第2四半期までの単体の設備投資は、九州第2工場のおもに抽出装置増強を始め、合計で4億9,000万円の投資、海外の設備投資額合計は13億3,400万円で、おもに米国の増設で6億7,800万円、ベルギーの増設で4億6,600万円、インドネシアで1億4,800万円実施いたしました。
下期におきましては、単体の九州工場の一部増強への投資は控え、米国およびベルギーでの現行で行っております増設関連の残りの分を予定しており、連結の通期での設備投資は、ほぼ年間計画の21億7,000万円となる見込みでございます。
減価償却費の推移(連結・単体)
一方、減価償却費ですが、昨年(2018年3月期)は単体で10億5,200万円、海外で9億1,600万円、合計の連結で19億6,800万円でした。
通期計画は、単体は11億4,800万円、海外は9億1,200万円、合計の連結で20億6,000万円を当初来どおり計画しております。
駆け足ではございましたが、以上にて、2019年3月期第2四半期決算の説明とさせていただきました。
弊社は、今後も国内マーケットの徹底的追求による需要拡大と、海外での事業の推進を加速してまいります。引き続き、みなさまの変わらぬご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。