2017年12月期決算説明会

小塚祥吾氏:取締役の小塚でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

2017年12月期TOPICS TOPICS1:JASDAQ市場での上場維持の見込み

まずはじめに、我が社の最大の経営課題といっても過言ではないJASDAQ市場の上場廃止基準、これにつきましてはキャッシュ・フローだけではなくて、営業利益の部分も含めて、両方マイナスが続くとJASDAQ市場の廃止基準に抵触してしまいます。

これにつきまして、今期で4期目に入っていましたけれども、なんとか連結の営業キャッシュ・フローをプラスにすることで回避できる見込みとなりました。

このような(スライド下部「達成の要因」)確かな経営改善努力が実りまして、キャッシュ・フローの大幅な改善、事業収益の黒字化へと繋がってまいりました。ようやく、このような嬉しい報告ができるようになりました。

当会ご参加のみなさまをはじめ、様々なご関係者の方々のご支援の賜物であると実感しております。この場をお借りして、御礼を申し上げます。

誠にありがとうございました。

2017年12月期 損益概要(連結)

それでは、2017年度の決算概要、本年、2018年度の損益の着地予測について、ご説明申し上げます。

連結の損益につきましては、連結売上高は細胞医療事業において、昨年度に比べて症例数が減少したこと、医療支援事業において細胞培養関連装置の受注販売が減少したこと、および連結子会社であったバイオメディカ・ソリューション株式会社を連結の範囲から除外したことにより、前年同期比8億4,400万円減少の9億5,700万円となりました。

営業利益につきましては、主に細胞医療事業における経営の構造改革による固定費削減が功を奏し、営業損失は前年同期が6億2,100万円であったのに対し、2億4,500万円の損失に止まりました。

また、親会社株主に帰属する当期純損失は、6億4,300万円となっております。

2017年12月期 セグメント損益

続きまして、事業セグメントごとの損益につきまして、ご説明申し上げます。

細胞医療事業および医療支援事業の収益事業については、売上の大幅な減少があったものの、利益ベースでは、合計で黒字化に転じました。

とくに、細胞医療事業において、構造改革による固定費の圧縮、延滞債権を回収したことによる貸倒引当金の戻入益を販売費および一般管理費にて計上したことにより、4,900万円のプラスとなっております。

なお、医薬品事業における開発費用および設備投資に掛かる減損計上の損失の部分が、ほぼ連結全体の損益のマイナス部分を占める結果となっております。

貸借対照表(連結)

続きまして、連結貸借対照表につきまして、ご説明申し上げます。

総資産額は18億7,900万円となっております。昨年度末に比べ、3億4,200万円増加しております。

また、総負債額につきましては、主に借入金の返済により、昨年末に比べ、3億9,200万円減少し、5億3,500万円となっております。

純資産額につきましては、親会社株主に帰属する当期純損失6億4,300万円を計上したものの、新株予約権の行使や、第三者割当増資により、資本等が14億6,400万円増加したことにより、合計で7億3,400万円の増加となり、13億4,300万円となりました。

なお、自己資本比率につきましては、昨年、2016年が33.5パーセントであったのに対し、2017年が71.4パーセントと、大幅に増加、改善をしております。

キャッシュフロー計算書

続きまして、連結キャッシュ・フローにつきまして、ご説明申し上げます。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失を(マイナス)6億3,300万円計上したものの、減損損失(プラス)4億300万円、売上債権の減少(プラス)2億7,300万円、前払費用の償却(プラス)1億2,900万円等により、結果として4,700万円のプラスとなりました。

投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主に開発用設備の投資を含む有形固定資産の取得による支出1億3,400万円、連結子会社バイオメディカ・ソリューションを連結から除外したことによる資金の純増減2億3,000万円のマイナス等により、3億7,100万円のマイナスとなりました。

財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主に新株予約権の行使および第三者割当増資による収入14億5,900万円、借入金の返済3億2,300万円により、11億3,300万円のプラスとなっております。

その結果、昨年末の現金及び現金同等物の残高は、2016年度末に比べ8億800万円増加し、15億1,800万円となりました。

2018年12月期 見通し

最後に、本年、2018年度の損益の着地予測について、ご説明申し上げます。

売上高につきましては、収益事業のメインである細胞医療事業において、引き続き、症例数の減少傾向を加味しておりますため、2017年度に比べて大きく減少すると見込んでおります。

結果、売上高の予測値は5億1,000万円とさせていただいております。

また、費用面につきましては、とくに医薬品事業において、医師主導治験への治験製品の供給体制の強化を、より一層推進していくため、その研究開発費用を大幅に見込んでいること、次に、細胞医療事業において、昨日公表させていただいた細胞培養の受託製造の準備費用等を一定程度見込んでいるため、営業損失につきましては10億6,000万円、経常損失11億1,500万円、親会社株主に帰属する当期純損失11億2,000万円と見込んでおります。

症例数の減少に歯止めをかける施策として、細胞培養の受託に大きく進出してまいりますので、この点で、売上の増加を図っていく所存でございます。以上となります。