2017年度2Q(累計)連結業績概要 ハイライト
岩下節生氏:みなさま、おはようございます。岩下でございます。
本日はお忙しいところ、私どもアルバックの決算説明会にお集まりいただき、ありがとうございました。2017年度上期連結業績について、ご報告いたします。
資料のページ4は、ハイライトを抜粋したところでございます。
2017年度2Q(累計)連結業績概要①
ページ5を中心に、ハイライトのページ4の内容を含めてご説明申し上げます。
受注高・売上高・各利益項目ともご覧のとおり、前年同期を上回っています。
受注高につきましては、実績1,463億円。前期実績の1,118億円に対して、約31パーセントアップでございます。売上につきましても1,253億円と、前期実績1,120億円に対して12パーセントアップとなっています。営業利益は187億円。前期実績144億円に対しまして、約30パーセント上回っています。
経常利益は197億円。前期実績は146億円でございますので、約34パーセント上回っています。当期純利益につきましては、株式売却益など約19億円ございまして、結果的に44パーセント増となりました。
(2017年)11月に修正・開示しました前回予測との比較では、受注高はほぼ予想どおりでございますが、売上高は43億円増加しています。これにより、営業利益が17億円増加しました。
2017年度2Q(累計)連結業績概要②
次のページです。半期ごとの売上高・営業利益をグラフにしています。
2014年度からのデータを入れています。2015年の半期の営業利益が1ヶ所窪んでいますが、それ以外はほぼ着実に成長してきています。
2017年度2Q(累計)連結業績概要 (品目別受注高・売上高)
ページ7、品目別受注高・売上高について申し上げます。
前年同期と比較しますと、受注高につきましては、大型TV用向けのLCDやスマートフォン向けのOLED投資が高水準で継続しており、FPD・PV製造装置と、さらには旺盛なサーバー需要を背景に、NAND・DRAMに加え、次世代不揮発性メモリの製造装置が増加しています。このように、受注は前期に比べて大きく上回りました。
売上高についても、同様な傾向にございます。
2017年度2Q(累計)連結業績概要 (品目別受注高・売上高:四半期)
続きまして、ページ8です。
四半期ごとにご覧いただきますと、FPDについては第1四半期にお客さまの投資計画などの関係で商談が集中していた結果、高いピークが出ています。
四半期・半期ごとで見ますと、私どもの受注はどうしてもアップダウンがあります。必ずしもトレンドでご説明したとおりにしきれないところもございます。
第2四半期については半導体及び電子部品製造装置の商談が集中し、大きな受注につながっています。NAND・DRAMに加え、次世代不揮発性メモリの受注が重なったことによって、数字が高くなっています。
またスマートフォンや自動運転に使用する通信デバイス、オプトデバイスの受注も数字に貢献しています。
2017年度2Q(累計)連結業績概要 (利益率)
続きまして、ページ9です。
売上総利益率・営業総利益率とも、グラフのとおり大きく改善しました。これは売上増加による改善に加え、利益率の高い半導体・電子部品の売上ウェイトが高まったことによる改善も寄与しています。
2017年度2Q(累計)連結業績概要 (連結貸借対照表)
続きまして、ページ10、連結貸借対照表につきましてご説明します。
財務面では、受取手形・売掛金、棚卸資産、支払手形・買掛金などが増加していますが、これは受注・売上増加に伴うものであり、回転期間にとくに問題はございません。有利子負債も確実に減少しています。
純資産は四半期純利益に加え、投資有価証券の時価評価額の増加により、260億円増加しています。詳細については省略いたします。
2017年度2Q(累計)連結業績概要 (自己資本、キャッシュ・フロー等)
ページ11、自己資本、キャッシュ・フロー等について、概要を申し上げます。
ご覧のとおり自己資本額は1,246億円に増加し、自己資本比率も43.9パーセントまで改善しました。ネットキャッシュは305億円に増加し、ネットD/Eレシオは0.24まで改善いたしました。
営業キャッシュ・フローは215億円、フリーキャッシュ・フローは188億円となりました。
以上、グラフのとおりでございます。
事業環境(FPD)①
続きまして、私どもを取り巻く事業環境につきまして、ご説明申し上げます。
まず、FPDについて、このデータは、IHSのデータを使わせていただいていますが、このグラフのとおり、青色のLCDは、大型TV向けのLCDの投資が高水準で推移しています。これはまだ継続すると我々は見込んでいます。
グラフの上部、黄色のスマートフォン向けOLEDについては、現時点では、引き続き旺盛な設備投資が見込まれていると予想しています。
事業環境(FPD)②
次のページもFPD(の事業環境)でございます。
先ほど申し上げました大型TV向けのLCD製造装置については、高い投資の水準を維持しています。とくに中国において、大型TVのパネルを効率的に生産できる、超大型(基盤)のG10.5用の生産ラインの設備投資が、依然として継続されており、当初の私どもの想定よりも前倒しになっています。そのため、私どもの主力製品である、スパッタリング装置の受注拡大につながっています。
G10.5の大型装置、このスパッタリング装置については、ほぼ100パーセントに近い、高いシェアを維持しています。現時点では、今後もこのG10.5の大きな基盤の新しい工場の建設は続くものと予測しています。
また、引き続き高いシェアを維持できるよう、大画面に伴う酸化物半導体への移行も行われていますので、このターゲット材料を含めたプロセス開発を推進し、さらなる差別化を図っていきたいと考えています。
事業環境(FPD)③
ページ15、これも事業環境の中でFPDです。中小型のOLED製造装置について申し上げます。
引き続き旺盛な設備投資が続いています。OLED搭載プレミアムスマートフォンの売上が低調なことから、韓国メーカーの投資に不透明感もありますが、現時点では中国での設備投資は引き続き旺盛で、継続的に真空蒸着装置やスパッタリング装置、P-CVD装置などの受注を予測しています。
現在、量産技術の確立に向けて、複数のパートナー企業とも連携をしており、今、さらなる高精細化へ向けた要素技術の開発に力を投入しています。
事業環境(半導体・電子部品)
続きましてページ16、半導体・電子部品につきましてご説明します。
このグラフのご覧のとおり、半導体製造装置の市場については、IoTの進展・データ量の増大に伴うサーバー需要の増加等、これはこれからまだまだ拡大が見込まれると考えています。
事業環境(半導体)
ページ17、引き続き半導体の事業環境についてです。
NAND・DRAM向け設備投資については、サーバー向けの旺盛な需要が高水準で継続するものと理解しています。当社はメモリメーカーよりスパッタリング装置や自然酸化膜除去装置を受注し、上期は計画を大幅に上回りました。
また、次世代不揮発性メモリ、PCRAMもいよいよ量産拡大に向けた設備投資が始まっており、これについても上期のスパッタリング装置の受注に大きく貢献しています。
ロジックについては、ファンドリーメーカーの微細化プロセスの課題解決のために、私どもは共同開発を進めており、良好な評価を得ています。量産ラインについても、現在、評価を継続していまして、スパッタリング装置の受注が期待されているところでございます。
中国市場については、実績のある外資系半導体メーカーの他に、中国のメモリメーカーからの受注も確保しています。また、中国の先端的な研究機関との連携を深め、さらなる事業機会の拡大を目指しています。
事業環境(電子部品)
ページ18、電子部品についてです。
電子部品の分野においては、スマート社会の進展に伴い、通信デバイスやオプトデバイスなど、さまざまな電子デバイスの投資が活況を呈しています。スパッタリング装置やエッチング装置などの受注に繋がっており、今後も継続的にこの受注は見込まれると考えています。
また実装、パッケージではWLP実装に加え、PLP実装でも台湾の主要なお客に装置を納入し、プロセスの確立に取り組んでいます。
今後は成膜装置やエッチング装置の受注拡大に期待をしています。
以上が私どもを取り巻く事業環境の説明でございます。
2017年度通期連結業績予想
続きまして、2017年度通期の連結業績の予想につきまして申し上げます。
先ほどご説明しましたとおり、上期は11月に公表した修正予測をさらに上回る、受注高・売上高・利益となりました。こうした好調な上期の実績を受け、通期の売上高・各利益項目とも上方修正をいたします。具体的には、受注高は2,650億円と、140億円の増額を予想しています。
売上高につきましては2,500億円と、前回修正予測に比べ50億円増額いたしました。営業利益については355億円と、25億円増額しました。経常利益については360億円と、30億円増額しました。当期純利益については305億円と、30億円増額しています。
売上2,500億円と各利益項目は、いずれも過去最高益を更新する見込みでございます。
2017年度通期連結業績予想 (品目別受注高・売上高)
ページ21、品目別受注高・売上高の通期連結業績予想でございます。
このグラフの示すとおり、FPD及びPV製造装置は引き続き1,000億円台のレベルを超える受注・売上を確保しています。第2の柱として従来から申し上げています、私どもの半導体及び電子部品製造装置については、計画を上回る大きな伸びを見せています。また、コンポーネント、一般産業用装置、材料、その他も着実に増加している現状でございます。
以上で、2017年度上期の実績および通期業績予想についての説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。