本のソムリエが語る、人生100年時代の生き方・働き方

頼藤太希氏(以下、頼藤):こんにちは。

高山一恵氏(以下、高山):こんにちは。

頼藤:ゆる〜くマネーについて語るラジオ。

頼藤・高山:マネラジ〜!(一同拍手)。

頼藤:47回の今回も、スペシャルゲストを呼んでの特別回です。

高山:おお、期待が高まりますね。

頼藤:前回聞いた方はもうおわかりかもしれないですけれども、本のソムリエ・団長さんをお呼びしています。こんにちは!(一同拍手)。

高山:こんにちは。

団長氏(以下、団長):こんにちは、ごきげんよう。

頼藤:よろしくお願いします。

高山:よろしくお願いします。

団長:お願いします。

頼藤:簡単に団長さんをご紹介しますと、年間1000冊以上の読書を楽しむ「本のソムリエ」です。ロックバンド「一里塚華劇団」のボーカル&ギターとしても、東京とヨーロッパを拠点に活躍しています。NHKをはじめとするテレビやJ-WAVEなどのラジオ番組に多数出演されています。海外にある全国の小学校や幼稚園、保育園で読み聞かせもされているということです。

著書が「年間1000冊以上の読書を楽しむ本のソムリエ団長の読書教室」と、このつど出版した「ふたりの兄弟」。大盛堂書店出版部から出ています。何か補足はありますか?

団長:いや、もう十分ですね(一同笑)。大変満足しています。

頼藤:ありがとうございます。

前回は「ふたりの兄弟」のお話だったりとか、本を年間1000冊以上読んで、どんな本が良いのかとかを聞いてきました。今回はこの「ふたりの兄弟」が、読んだみなさんに問いかけるんです。あなたはどう生きるのか、どう生きたいのか。そんなお話です。

今。人生100年時代と言われていますので、この時代どのように生きていくのか、働いていけばいいのかといったところをお話できればなと思うんですけれども。

団長:はい、了解です。

頼藤:じゃあ早速なんですけれども、どのように(一同笑)。

高山:ざっくりした質問ですね。

団長:どう生きるか。

頼藤:はい、100年時代。今まで定年が60歳だったのが、65歳にだいたい引き上げられて、それもさらに引き上げていこうとしていますよね。その中でやっぱり、ずっと働き続ける能力がないといけないのかなと思いますよね。そのあたりはどうでしょうか。

「自分のため」に行動する

団長:会社のためや仕事のために能力を高めるという感じでやっていくと、おそらく行き詰まるし、途中で嫌になると思います。よほど仕事が好きで、自分の会社を作って運営しているとかなら別だけど、イチ会社員という立場だったらおそらく行き詰まる。「何のためにやっているのか」とか思っちゃいます。「こんなにしんどい思いをして」とか。

会社のためとか仕事のためじゃなくて、自分のためにと思ってしたらいいと思います。

頼藤:自分のために。

団長:それだったら、「何のために」とか思わなくて済む。それこそ「こんなにやったのに報われない」とか「こんなにやったのに給料増えない」「出世しない」とか思わないで済むじゃないですか。

頼藤:たしかにそうですよね。そうだよな、自分のために。

団長:はい。

頼藤:団長さんも自分のために本を読んだり。

団長:そうですね。人のためには読んでいないです(高山笑)。一部例外はありますけれど(頼藤笑)。

頼藤:トークショーとか(頼藤・高山笑)。

団長:そうですね、書評とかは。それは人のために読んでいますけど。

頼藤:自分のために読んで、そして自分が好きだから続けられているということですよね。

団長:そうですね。好きじゃないことを続けるのは拷問というか、修行じゃないですか(一同笑)。

頼藤:そうですよね。拷問と感じながら仕事をしている人が多いんですかね、世の中には。

団長:基本そうじゃないんですか? だからストレスがたまらないのが変ですよ。疲れないほうが変だと思う。

頼藤:それで疲れて鬱になっちゃったとか。

団長:そうですね。あと居酒屋でフィーバーしている感じですよね(一同笑)。

頼藤:愚痴を言いながら飲んで。

団長:毎度毎度「こんな会社辞めてやる」とか言いながら、また来週も同じことを言っている(一同笑)。

頼藤:だから、どう生きるかというポイントは、自分が好きなことや自分のために何かするということですかね。

団長:そうですね。それが理想です。でも、あまり好きじゃない会社の仕事を、自分がそれでいいんだと思ってやるならいいんじゃないですか。「生活のために仕方ない」とか「家族食わせなきゃいけないから」とか、そう言ってやっているとあまりいいことにならない気がします。

だって、「お前らのために嫌なことを我慢しているんだ」みたいに思われながら暮らしている家族も、けっこう嫌じゃないかな。これも選択じゃないですか。そうしなきゃいけないわけじゃなくて、違う選択肢は常にあるわけだから。

基本、大人は自由だから会社も選べるし、仕事も選べるし、住む場所だって選べる。本当はもうちょっと自由ですよ。だけど、いろんな縛りを自分で感じていることが多いんじゃないかな。世の中のせいと言うか、そういうものだ、仕方ないと思っている。でもその仕方なさをちゃんと突き詰めたら、自分で思っていることだからね。

高山:それはたしかに多いですよね。それに「女性だから」とか「母親だから」とか、そういう規制も加わってきて。自分に制限をかけて生きている人が多いのかなという気はします。

団長:そうですね。制限は当然ながらあるけれど、必要以上のというか、無駄な制限も随分かけている感じはします。

頼藤:無駄な制限。

団長:例えば、よくお母さんたちとかが言うのは、「あたしはいいんだよ。子どものために」みたいな。一見すごい美談っぽいけど、どうして私はいいの? 子どもも私もという両方にはならないのかなと思うんですよ。

頼藤:我慢する必要ないですよね。

団長:だから塾の送り迎えとか行って、子どもが勉強している間にお母さん同士でぺちゃくちゃ喋っているんだったら、そこで自分もやればいいじゃない(一同笑)。

頼藤:一緒になって。そうですよね。

団長:子どもに「本読みなさい」とか勉強しろと言うんだったら、自分もそこでやればいいじゃない(笑)。

頼藤:そのとおりですね。

団長:じゃないと、「私は子どものためにこの20年をすべて注いできた」ってなる。だけど20年経って子どもが家からいなくなったら、抜け殻みたいな(頼藤笑)。それで下手したら、「この20年は何だったんだろう」みたいになっている方は少なからずいらっしゃる。もったいないよね。だから、子育てしながら自分の中身も一緒に付けていくほうがいいんじゃないかな。

子育てという経験から得られるものももちろんあるので、それはそれとして。それ以外のところでも、(自分の中身を)付けていったほうがいいと思いますよ。並行できるわけだから。じゃないと、後で本当喪失感が出てきても仕方ないと思いますよ。

頼藤:言い訳にしているんですね。「子どもの子育て忙しいから」と(高山笑)。

団長:もちろん忙しいのは事実だし、いいんですけれど。ただそこで自分のことを放棄してしまうと、(子育てが)終わった後になかなか幸せは待っていないかなと。

頼藤:それが自分のために生きようということですよね。

団長:そうです。それは利己的な考え方じゃなくて、自分のためであり子どものためでもある。本当に。夫のためであり、家族のためである。滅私奉公みたいなのはちょっと今時流行らないというか、結局後でその報いが来なかったときにすごく辛いことになるし、責めますよね、きっと。

高山:「こんなに捧げたのに!」みたいな。

団長:そうそうそう。

頼藤:怨念になっちゃう(一同笑)。

団長:子どもが感謝してくれていればいいけど、子どもが道を外れたりして「親のせいだ」みたいに言われたら、本当にもう浮かばれないですから。

頼藤:難しいな。

高山:本当そうですね、難しいですね。

頼藤:親も親で、子どもに投資したからリターンを得たいみたいなのはあるじゃないですか。

高山:無償の愛と言いつつも、「あれ、こんなにかけたのに」みたいなのありますもんね。

頼藤:あるじゃないですか。

団長:そうそう。あなたのためにと言いながらも、やっぱりリターンは若干というか……。

頼藤:期待していますよね。

団長:期待しているはずなんですよ。

高山:そうですよね、たしかにそれはありますね(頼藤・高山笑)。

頼藤:どうなんですか、高山さんは。

高山:耳が痛いなと思って(頼藤・高山笑)。「期待しない」とか思いながらも、「これだけ塾代払っているな」とかあったり。でも、私はよく母性が薄いと言われるんで(頼藤・高山笑)。比較的自由に生きられていると思うんですけど。

団長:ですね(一同笑)。

高山:ですかね。

団長:母性が薄いかはともかく(頼藤・高山笑)。

高山:そうですかね。

団長:楽しく生きていらっしゃるから。

高山:そうですね。なかなかその殻を抜け出せない人が多いのかなと思うんですけど。やっぱりそういう相談とかも多いんですか?

団長:はい。

高山:マネー相談にいらっしゃる方たちも。

団長:うん。

いい今を毎日積み上げれば、将来への不安は生まれない

高山:どうしたら、そういうのを取っ払えるんですかね?

団長:自分が置かれている現状を認識できていないんじゃないですかね、結局。自分のことがわからないからどうしていいかわからなくなる。例えば将来の不安とか言っても「将来生きているかどうかもわからないのに不安になってどうするのよ」と僕は思うわけですけど(頼藤笑)。

高山:じゃあ老後とか言っても、「は?」って感じですか?

団長:うん、僕は考えたことないですよ。

高山:え、老後不安をですか?

団長:うん。

高山:おお。

団長:「老後になってから考えます」といつも言います(頼藤笑)。だって生きているかどうかもわからないから、それを今から考えていても仕方がないですよ。そもそも老後があるかもわからないし(一同笑)。82歳のときに、老後がいつ来るのかと思っているかもしれないし。

頼藤:ああ、ずっと(笑)。

団長:ずっと現役だったら、老後がないかもしれないから。僕はわりとそう思っています。だから将来のために備えるとかという意識はとくにない。

高山:じゃあ貯金とかないんですか?

団長:いや、けっこうそれなりにあると思う。

頼藤:それはたぶん、働けなくなった場合のリスクヘッジとして考えているんですよね?

団長:それも考えていないんですよ。結果的に貯まっているだけで。計算ずくではやっていないんです。

高山:結果的に貯まったみたいな。

団長:はい。僕の場合はだいたい結果論ですね。別に本読んでいて、それを仕事にしようとか思っていたわけでもないし。他のことも大概そうですけど、何かやったことがたまたま、結果も後からついてくる。

高山:おお。

頼藤:でもそれを本気でやり続けたから、今があるという感じですよね。

団長:そうですね。それと将来の不安という話をされてよく思うことは、例えば、僕は来年の目標とかも全く考えないんですよ。

頼藤:そうなんですか。

団長:全く考えない。5年後・10年後とかも考えない。考えたくもない(頼藤笑)。

頼藤:今を生きるという。

団長:はい。1つはっきり言えることは、いい今をずっと毎日積み上げていったら、絶対にいい未来が来る。

頼藤:すばらしいですよね。

高山:ああ、いいこと言う(頼藤笑)。

団長:だから将来を不安に思う意味がない。不安を思いながら生きていたら、いい今が過ごせないから、その結果、いい将来が来るとは思えない。だからまずは目の前の日々を1つ1つやっていって、10年生きたら、20年生きたら、そこにどういう結果が残るのかなというのを考えて生きた方が、不安にはなりにくいのかなと思います。まあ僕の考えですけどね。

高山:いやいや、いいんじゃないですか。

頼藤:いや、いい考えだと思います。

高山:うちに来るお客さん、みんな「不安でどうしましょう」というお客さんばっかりですもんね。だからぜひ、参考にしてほしいなと思いますけどね(頼藤笑)。

頼藤:そうですね。

団長:ただ、ご家族がいらっしゃる方は、自分に何かあったときとかいろいろ考えるから、やっぱりお金の部分が不安じゃないですか。将来的にどう資産を形成していくかとか残すか、ということは当然ながらあっていいと思うし、自分の置かれている立場によってはものすごく必要だと思うんです。だからそれは、高山さんと頼藤さんにご相談されてしかるべきで(頼藤・高山笑)。

高山:ありがとうございます、将来設計をですね。

団長:はい。

高山:ただ心持ちとして、そんなに不安にばかりなっていても、ということですよね。

団長:不安って結局、妄想というか幻想じゃないですか。実態があるわけじゃないから。チョコレートをあなたに「はい、あげます」みたいなレベルで不安という物があるわけじゃないから(頼藤笑)。妄想だからね、言ってしまったら。

頼藤:毎日を楽しく過ごしていけば、それが積み重なるから不安なわけがないということですね。

高山:これ名言じゃない?(頼藤・高山笑)。

団長:そう言うと、「私はあなたみたいに能天気じゃない」という。

頼藤:ああ、そういう方もいるかもしれないですね。

団長:はい。「こっちは悩みも多くて大変なんだ」という方がいらっしゃるけど、それは生き方だから。あなたがそれでいいと思っているなら、それでいいと思うけど。あくまで選択だから。だって、その悩んでいる方と同じ状況に高山さんがなったとしたら、そこまで悩まないと思うし(一同笑)。

頼藤さんがなったら、その状況をもっと楽しく乗り越えていくと思うので、苦しく辛く考えているのは選択なわけですよ。それをわかっておけば、何か方法が見つかるかもしれませんね。

頼藤:なるほどな。

気にしていないけどお金たまっているというのは、そんなにお金を使わないんですか? それとも……。

団長:お金けっこう使っていますね。

頼藤:使っている。

団長:けっこうどころか、かなり使っていると思います。

高山:そうなんですか(笑)。

頼藤:それを上回るくらい、稼いでいるということなんですか。

団長:結果的にそうなりますね。

高山:すごい。結果的に稼ぎ力も付いているという。

頼藤:その稼ぎ力を付けるためのヒントが、自分のために好きなことをやる。

好きなことで自分の商品価値を高める時代

団長:そうです。僕にとってはそれに尽きる。僕も高山さんも、頼藤さんもそうだと思うけど、結局は自分が商品じゃないですか。売るものが仮にあったとしても、やっぱり最終的に突き詰めたら商品は自分だと思うから、自分の商品価値を高めるというところは、絶対に不可欠だと思うんです。これは会社員の人でも同じですよ。

自分の商品価値を高めていくには、年を経るにつれてどんどん価値を高めるためにはどうしたら良いかと考えたら、自ずと答えが見えてくるんじゃないのかな。僕の場合は、美術をいろんなものを見たりすることが、金額に換算できない無形の価値になっていますね。

頼藤:無形資産。

団長:読書もそうだし、映画を見たりすることもそうだし。こうやっておもしろいお二人とお話することも価値だし(頼藤・高山笑)。

頼藤・高山:ありがとうございます。

高山:でもこういう話をすると、今おっしゃったように、会社員の方だとあまり関係ないというか。

頼藤:と思っている人けっこう多いですよ。

高山:そうそう。自分の価値を高めることに、あまり反応できない方が多いのかな。

団長:月給だから自分は関係ないみたいにね。

高山:そうですね。私たちみたいな仕事していると、本当にがんばっていないと、いつ職を失うかみたいなのもあるんですけれども。

頼藤:そうなんですよね。転職セミナーの最初に、マネープラン系のセミナーをしまして。その後、転職系セミナーに参加する人たちと話したんですけど、人脈形成とか、一緒に働く仲間とかをそんなに気にしていないんですよ。気にするのは知識・スキルだけなんです。そうじゃなくて、無形資産ってもっとたくさんあるでしょう。

「そういうところに投資しないと意味ないですよ」と伝えると、「ああ、なるほど」と。『LIFE SHIFT』にはそんなことが書かれていますと言っても、読んだ人が少ないんですよね。

団長:いや、そこは本当に大事だと思いますよ。仕事のためにスキルや知識系をと思ってやっても、おそらくそんなに真剣にならないと思います。どこかで妥協する気がする。

でも、自分の商品価値を高めていけば青天井みたいな意識があったら、ぜんぜん違う態度になると思います。「今日疲れちゃっているからいいや」とかって、たぶんならないと思いますよ。

頼藤:そうだと思いますね。個人価値を高める時代ですよね。YouTuberだってそうですもんね。

団長:そうですね。

頼藤:自分の価値を上げておもしろくするから人が集まって来るんですから。

団長:だから本当に投資に不安があるんだったら、自己投資をもっとやったら一番いいんじゃないかな。経験になる価値。お金使うなら、経験にならない無駄なものはできるだけ廃して。

高山:やっぱりおすすめなのは読書?

団長:読書はもちろん一番リターンは大きいですよね。投資の金額的にも安いし。

頼藤:安いですよね。

団長:千何百円とかで得られるものが、本当に何百万、何千万なる。金額に測れないものが得られることもあるわけですから。リターンの価値は大きいですよね。あと最悪0円にはおそらくならないから(一同笑)。買った分を売ればね。

頼藤:ネットオークションとか。

団長:10円くらいにはなるもんで(頼藤・高山笑)。

高山:たしかに。それはありますよね。

頼藤:ブックオフとかね。

団長:最低ね(頼藤笑)。その損切りが難しいかもしれないけど(頼藤笑)。

高山:美術鑑賞もやっぱり、こう受ける何かあるんですかね。

団長:大きいですね。自分の中でこんなに大きいものになるとは思わなかった。

高山:へえ。どういう感じなんですか。

団長:本や人から「一流に触れなさい」「本物に触れなさい」という話があると思うんですけど、そうは言っても周りには本物がどれかもわからない。

美術館に行けば、一流の作品に触れるのも比較的容易です。それこそルーブルに行ったりとか、エルミタージュに行ったら一流ばかりが並んでいるわけだから。しかも金額的にはものすごく安いわけだから、入場料千何百円で一流に何時間でも触れることができる。一流に触れるという感覚がずっと積み重なってくると、本物と偽物というか二流・三流との見極めがつくようになるんですよ。

高山:ええ!? そう。

団長:これは僕の本当に思いがけない財産。だから見た瞬間に、この人例えば才能あるとか「あ、この人ただ者じゃないな」みたいなのが、ちょっとした素描一つ見てわかっちゃうようになる。

高山:すごい! すごいですね。

頼藤:すごいなあ(笑)。

団長:やっぱりそれだけの数の本物に触れていくと、やっぱり空気感というか匂いで嗅ぎ分けられるようになるんですよ。そうしたら変な話、詐欺にあったり損したりとかがおそらくないと思いますね。

高山:ああ、なるほど。すごい。

団長:空気感がやっぱり違いますよ。だから鑑定士の人とかも、どれが本物か偽物かってチェックするんじゃない。

高山:そう言いますよね。

団長:一流のものにずっと触れ続けたら、偽物がきたときに「あ、外見はそっくりだけど何かが違う」とわかる。

頼藤:何か違う。一流のものに触れると。

団長:この経験はとても大きいと思いますよ。

頼藤:そうか、美術館ね。

団長:うん。

高山:行かなきゃ(笑)。行かなきゃですね。

頼藤:行かないとですね。でも一流に触れるのがいいとしても、高いご飯を食べまくれというわけではないですよね。

団長:はいはい、そうですね。

頼藤:そこはちゃんとリターンを考える。費用。

団長:高いご飯ももちろんありだと思うんです。けれど、それが普通になっちゃったら結局、毎日松屋で牛丼を食べているのと(頼藤・高山笑)、毎日フレンチを食べているのとが一緒になっちゃって、あまり意味が無いと思うんで。

頼藤:たしかにそうですよね。

団長:松屋で食べるという経験をしたいと思って食べるならありだし、フレンチとかイタリアンの有名店とか話題の店に入って食べてみるという、経験を買いに行くんだったら投資になると思う。近いとか安いからという理由で毎日コンビニ弁当とかだったりすると、それは完全に投資から離れて消費でしょ、ただの。下手をしたら浪費になる(一同笑)。

頼藤:ふだん自宅で自炊していて、「今のコンビニ弁当どんな状況なのか」というので見るんだったらいいと。

団長:そうです。そうしたらそこに意味が出るじゃないですか。ただ単にお腹空いた、安い、昼休がみ短い、というだけで食べていたら、その時間は完全に死んでいますからね。生きた時間にならないから、死に金になっちゃうと僕は思うんです。

頼藤:だから使うお金を意識していますよね。

団長:そうです。

頼藤:さすが一流の団長さん。

高山:すごい。

頼藤:でもお金がたまる人って、自分が使うお金を意識しているんですよ。何に使っているのか、使った後どう戻ってくるのか。

団長:そうですね。お金は大事なものだから、ただ単に「いつも5個で200円のもが3つで200円だから買っちゃった」とかというのは微笑ましいけど、僕は個人的にはやらない。だって買った理由がただ単にお得だったからになっちゃうから。お得じゃなかったら買わないわけでしょ?(頼藤笑)。

高山:なるほど、それはもったいないと。

団長:そう。投資としては合わないと思うので。

頼藤:リスナーのみなさんも、今日、すごく勉強になったんじゃないですかね。

高山:いや、本当今日いろいろ名言がいろいろとありましたので。本当に。

頼藤:自分のために好きなことで働いて、稼ぐ力を上げる。無形資産を築く。本は自己投資としては費用が低いのでリターンも大きいから、どんどん読んで下さい。あと美術館は一流に触れられるからいい。一流のご飯を食べてもいいけど、それが習慣化しても意味ない。ちゃんと目的を持ってお金を使う。お金がたまるポイントでもあるし、働き続けるポイントでもあるのかなというところなんですけど、どうですか高山さん。

高山:今日はすごく勉強になって、メモを取りたいことがいろいろあったなと思うんです。

頼藤:メモ取ってください(一同笑)。

高山:みんな制限がある中で生きてはいると思うんですけど、やっぱり自分がどうかというのを軸に選択することは、すごく大事なんだなというのを改めて思いましたね。

頼藤:思いました?

高山:うん。

頼藤:ありがとうございます。

団長:いえいえ、ありがとうございます。

高山:ありがとうございます。

団長:何か少しでもお役に立てたら。

高山:非常に役に立ちました。