性格別、お金の貯め方・増やし方
頼藤太希(以下、頼藤):こんにちは。
高山一恵(以下、高山):こんにちは。
頼藤:ゆる~くマネーについて語るラジオ。
頼藤&高山:マネラジ。
頼藤:はい。祝10回ということで、おめでとうございます!
高山:おー、すごい! 10回、続いてきましたね。ありがとうございます!
頼藤:本日のテーマは「性格別! あなたに合ったお金の貯め方・増やし方は?」というところでどうでしょう。
高山:なるほど。
頼藤:けっこう、おもしろいテーマじゃないですか?
高山:(笑)。おもしろいテーマですね。自分たちで言ってる感じですけれども。
頼藤:(笑)。最近マネーの相談で多いのが、やっぱり「お金を貯めたい、増やしたい」ということだと思うので。
高山:すごく増えてますよね。
頼藤:そうですよね。それで、お金を貯めるとか増やすって、いろんな方法があるじゃないですか。
高山:はい。
頼藤:一般に言われている先取り貯蓄なんていうのは、みんなできるかもしれないんですけれども。他の貯め方・増やし方っていうのは、やっぱり自分の性格に合っているかどうか、考え方に合っているかどうかっていうのが、大事なのかなというところで。
高山:そうですね。
頼藤:その点を解説というか、お話ししていただきたいなと思うんですけど、高山先生(笑)。お願いします!
高山:そうですね。お金を貯めるとか増やすって言っても、いろいろな方法があるんですけど。結局ね、自分の性格に合ったようなことをやらないと、長続きしないんですよね。それがやっぱり、1つのポイントになってるかなと。いろいろなタイプがあるかなと思うんですが……堅実タイプとか。
頼藤:あー。高山さん、何タイプなんですか?
高山:私?
頼藤:はい。
高山:私は……なんだろう。堅実じゃなくて、ミーハータイプ(笑)。
頼藤:ミーハータイプ?
高山:そう。だから、株式投資がすごく得意。
頼藤&高山:(笑)。
頼藤:じゃあ、堅実タイプとか積極タイプとか、いろいろあるってことですか?
高山:いろいろありますね。あと、浪費家タイプとか。
生活費用・貯蓄用の口座を分ける「堅実タイプ」
高山:堅実タイプの方は、お客さんでもすごくいるんですけど。みなさんきちんと、家計簿をつけるなど、お金の管理をすごくしっかりしてるんですよね。
その方たちの特徴を見てるとね、頼藤さんが言った、「先取り貯蓄」。毎月のお給料からいくら貯めようっていう、お給料がでたら先に、その分をちゃんと貯蓄するっていう先取り貯蓄です。(堅実タイプの方は)これをやっていて、だいたい傾向を見ていると、ボーナスを半額以上貯めてますね。
頼藤:けっこう貯めてますね。
高山:そう、けっこう貯めてます。
頼藤:例えば60万円もらったら、30万円は……?
高山:そう、貯めているっていう。
頼藤:ほう。ちなみに、先取り貯蓄は給料の何割ぐらいがいいんですか?
高山:あのね、理想は2割なんですけど。
頼藤:2割? ということは、給料が30万円だったら6万円?
高山:そう。
頼藤:はいはいはい。
高山:2割を5年間やると、自分の年収分になりますので。
頼藤:おー!
高山:一応、それを1つの目安に。
頼藤:もう一度お願いします!
高山:(笑)。給料の手取りから2割を5年間貯蓄すると、自分の年収になります!
頼藤:おー! なるほど。
高山:はい。それを1つの目安に。
頼藤:目安にしていただこうと。
高山:ただ、堅実タイプの方はもう目標をしっかり決めている方が多いので。「2年後に海外旅行に行きたいから、100万円貯めます。そのためには、今からこの金額を貯めておけばいい。それを、先取り貯蓄でやります」っていう感じの方が多いんですね。
頼藤:あー。
高山:ポイントは、そういう方たちを見てると、普通の生活費口座と、貯めるための貯蓄口座をちゃんと分けてる。
頼藤:あー、じゃあ、2つの口座を持ってるってことですね。
高山:2つの口座を持ってて、きちんと分けてる方が多いという。
頼藤:給料でた瞬間に、すかさず口座に預けてるわけですね。
高山:そう。ちゃんと、貯蓄用の口座にきちんと入れてるってことですよね。
頼藤:すごいですね。ってことは、その時は給料日が楽しみで、ニヤニヤしちゃってるんですかね(笑)。
高山:(笑)。堅実なんですから、基本的にはやっぱりね、お金の管理が好きってことは……そういうことですよね。
頼藤:まー、そういうことですよね。お金を数えるとか。
高山:そうそうそう。そういうことが多いかな。
頼藤:これ、あれですよね。夏休みの宿題のやり方のタイプとすれば、堅実タイプの人は最初から予定どおり、1個ずつこなしている人たちってことですね。
高山:そうそうそう! そういうことですね。
頼藤:これ、わかりやすいですね。
高山:わかりやすいですね。頼藤さんはどうですか?
頼藤:僕は……そうですね。低学年の時はギリギリでしたけど。やっぱり早くやっておかないと、気が済まないみたいなタイプなので。
高山:なるほどね。せっかち?
頼藤:僕は予定どおりよりも、けっこう前倒しでやっちゃうタイプですね。
高山:なるほどねー。いちばん嫌がられるタイプですね。
頼藤:嫌がられるんですか?(笑)。
高山:(笑)。
頼藤:早く終わらせて、自分の好きなことをやりたい。
高山:なるほど、それは大事な考え方ですね。
残高を把握していない? 「浪費家タイプ」
高山:けっこうね、お金が貯まらないずぼらタイプの方って、いるじゃないですか。
頼藤:はいはい。
高山:その方って、普通口座に貯まってるお金が貯蓄……貯蓄っていうか、イコールになってるんです。
頼藤:あー、なるほど。
高山:そうそうそう。「別に、普通口座にあるもーん」みたいなことを言っちゃって、お金をけっこう使っちゃう。それで「ほとんどないじゃん!」って方が、ほとんどなんですね。
頼藤:なるほど。じゃあそういう人たちは、結局自分が毎月いくら使ってるかもわかってないし、いくら貯めているのかもわかっていない?
高山:そう。
頼藤:さらに、残高も把握していないっていうケースもあるんじゃないんですかね?
高山:そう。
頼藤:なるほど。
高山:こういうのは、浪費家タイプとかずぼらタイプの方に多いですね。
頼藤:なるほど。夏休みの宿題で言うと、ギリギリになってからやってた人たちかな?
高山:そう。そういう傾向にある人たちが、多いんじゃないかなっていうのがあります。
頼藤:なるほど。そういうことですよね。
高山:そうそうそう。
堅実タイプの投資法
頼藤:ちなみに、堅実タイプの人は投資とかもやってるんですかね?
高山:堅実タイプの方たちはね、傾向として見ていると、やっぱり金融商品も堅実なものを選んでるんですね。
頼藤:なるほど。ということは、定期預金とか個人向け日本国債とか? なるほど。あとは、MMF(マネーマネジメントファンド)とかMRF(マネーリザーブファンド)とか……MMFは償還(債券や投資信託などの資金の返金)されちゃいましたけど。
高山:そうですね。あと、投資信託でもそんなにリスクも高くないもの。そういうものに預けている場合が多いかなとは、思いますけどね。
頼藤:なるほどですね。
高山:ただ、定期預金も今はかなり金利が低いので。できれば、微々たるものですけどネット銀行とか。
頼藤:ネット銀行の定期預金とか?
高山:一般の店舗型よりも金利が若干高いので、そういうもの(ネット銀行)も利用してもらえるといいのかなと思いますけどね。
頼藤:じゃあ、貯蓄用の口座は、ネット銀行の定期預金を利用すると。
高山:はい。
頼藤:だいたい、どれくらいなんですか?
高山:ん?
頼藤:利率。
高山:今は、0.05パーセントぐらいです。
頼藤:なるほど。50倍ぐらいあるってことですか?
高山:そうね。普通の店舗型の50倍ぐらい。
頼藤:メガバンクの定期預金とかだったら、5倍か。
高山:そう、5倍ですね。
頼藤:普通預金の金利と比べると……50倍ってことですね。
高山:そうですね。微々たるものなんですけど、これでちょっとでも金利の高いものに預け替えていくっていうことも、大事かな。
頼藤:なるほど!
高山:そういうところですね、ポイントは。
頼藤:ちょっと、「個人向け国債」の補足もお願いしたいんですけど。
高山:はいはい。個人向け国債は、10,000円から買える国が発行してる債券で、個人の方に向けた商品になりますね。銀行とか郵便局で買えるんですけど。固定金利型3年満期・5年満期のものと、変動金利型10年満期のものがあります。でも今、どれも金利は0.05パーセントぐらいかな。
頼藤:まー、最低保証利率になってますよね。
高山:はい。
頼藤:それも、マイナス金利のせいでってことですよね。
高山:影響を受けて、この利率なんですけど。ただ、変動金利型であれば……これは金利が上がってくれば、それに合わせて金利も変動になりますので。固定よりも、変動金利の方がまだいいかなと。
頼藤:そうですよね。将来金利が上昇するっていうのも、リスクヘッジができるっていうことですよね。
高山:はい。(個人向け国債は)一応1年経過していれば、いつでも中途解約換金することができて、基本的には元本割れのない商品になるので。堅実タイプの方には、いいかなと思いますけどね。
頼藤:なるほど、はいはいはい。という感じで、ずぼらな浪費家タイプの方たちは、堅実タイプを見習ってくれっていう感じですよね(笑)。
高山:そうそうそう。けっこう難しいんですよね、性格が違うから。難しいんですけど、見習えるところは見習う。まずはとにかく、貯蓄口座と生活費口座を分けるってところから、やってほしい。
頼藤:ま、いいところは盗めばいいんですよね、他の人から。そして、自分も同じようにやると。
高山:そうそうそう。はい。
頼藤:ということは、浪費家タイプのみなさんは、まず先取り貯蓄をしましょうねと。
高山:うん。
頼藤:そして、口座を分けましょうっていう感じですかね?
高山:そうですね。あと、貯蓄型の保険っていうのがありまして。今、実は保険でも貯蓄できる機能があるんですけど、それだと定期預金の金利よりも高い利率のものもありますので。あれも結局、保険料を毎月払っていれば貯蓄できるよっていう仕組みじゃないですか。
頼藤:はい。
高山:だから、ずぼらな方には、もしかしたらいいのかもしれない。保険料をきちんと払えば、将来に向けて貯蓄ができるっていうものなので。
頼藤:なるほど!
日頃から自己投資している「積極タイプ」
頼藤:じゃああとは……積極タイプみたいな人は?
高山:積極タイプ? この方たちは、本当にポジティブ系の方たちですね。アグレッシブな方たちなので、投資とかにはトライしてみてもいいんじゃないかなって感じがしますね。常日頃、自分の時間もお金も投資している人たちなので、金融商品に投資してみるっていうのもいいのかなと思います。
頼藤:なるほど。自己投資と金融商品への投資も、けっこう積極的に。株とか債券とか、投資信託やFXも。
高山:FX、どうなんですかね。頼藤さんは、けっこうFXをやってますけど。どうですか?
頼藤:はい。積極タイプの人も、積極的に投資のリターンを狙いにいっていいんですけど。でもやっぱり、そこは堅実タイプの人を見習って、まずは堅実にする部分(をもっておく)。そこをコアにしつつ、ちょっと遊びの……サテライトの部分で、積極的に株とかリスクを取りにいく。そういうものを、「コア・サテライト戦略」っていうんですけど。
高山:はい。
頼藤:そういうものをやればいいのかなと。堅実タイプの人たちは積極的に(投資することは)あまり好きじゃないと思うので、コアの部分だけで堅実にお金を増やしていくって方法を、とればいいと思うので。
高山:はい。
頼藤:今言った、コア・サテライト戦略っていうのは、僕も実践してるものなので。やっぱりコアの部分を全額FXに投球しちゃうと、もうイチかバチかの世界なので。
高山:そうですね。痛い思いをしちゃうので。
頼藤:なので、やっぱりそのコアの部分は長期の積み立てで分散して、そして低コストでっていう商品を選ぶ。コツコツ積み立てつつ、サテライトの部分で株だったりFXだったり、最近だとソーシャルレンディング(ネット上で、個人対個人の金銭の貸し借りを行うこと)っていう言葉があるんですけど。そういうところに投資する方法を選んでも、いいのかなと思いますね。
高山:はい。
頼藤:なので、今あったように、「自分のタイプはどうなのかな?」というのを考える。そして、他のタイプを見習いつつ、ちょっと変えていくっていうのがいいんですかね?
高山:はい、そうですね。
頼藤:なるほど。あとは、さっき夏休みの宿題の話もしてましたけど、計画どおり毎日こなすっていうのは、やっぱり堅実タイプ。
高山:そうですね、全部通じてるよね。自分の生活習慣っていうのは、お金にも通じてるかなっていうのもありますよね。
頼藤:そうですね。だから、ずぼらな浪費家タイプさんには少し見直しをしていただいて……夏休みの宿題だったら、最後の最後に慌ててしてたタイプの人たち。(堅実タイプの人を)ちょっと見習わないと、老後資産が何も残ってないよと。60歳になった時に貯蓄が0だよっていうのは、往々にして表れてしまうのかなと。気を付けてやれば、いいのかなと思います。
高山:はい。
106万円の壁
頼藤:はい。というわけで、ちょっとここでお便りをご紹介したいと思います。
高山:お便り! はい。
頼藤:神奈川県、ラジオネームのりぴーさん。
高山:のりぴーさん、ありがとうございます!
頼藤:「頼藤さん、高山さんこんにちは」。
高山:こんにちは。
頼藤:こんにちは。「いつも楽しく聞いています。(2016年)10月から、106万円以上働くと手取りが減るようになりました。理由は、社会保険に加入となるからとのことです。いったい、いくら以上働くと家族全体の手取りが増えるのでしょうか? 教えてください」。ということなんですけれども。
高山:なるほど。これ、最近のご質問の中にもけっこう多いですよね。
頼藤:はい。
高山:「106万円の壁」っていうものが、(2016年)10月1日からできてしまいましたのでね。
頼藤:はい。じゃあ、106万円の壁を説明していただいてよろしいでしょうか?
高山:わかりました。106万円の壁っていうのは、(2016年)10月1日から適用になったものです。今までパートとかアルバイトの方って、健康保険とか厚生年金保険には、「130万円以上稼いでいれば入る」という状況でした。これが今度から、「106万円以上稼いでいる人は、健康保険と厚生年金保険に加入する必要がありますよ」っていう、そういう制度です。
頼藤:ただし、諸条件に該当する方ですよね?
高山:そうですね。その諸条件っていうのが、「週20時間以上の勤務」。それから、「賃金が月額で8.8万円以上」。
頼藤:つまり、年間106万円以上。
高山:そうです。そして勤務期間が、「1年以上雇用されるであろうと見込まれる」っていうところですね。あと、「従業員が501人以上の企業」。
頼藤:はい。あと、「学生ではない」ことね。5つの条件のすべてに該当すると、106万円以上稼いでいるとのことなので、社会保険料の支払いが発生するということですよね。
高山:そう。
頼藤:社会保険料の支払いが発生しているので、手取りが103万以下で働いているときよりも、がくんと下がっちゃうってことですよね。
高山:毎月、健康保険と厚生年金保険を合わせて、15,000円ぐらい。
頼藤:そうですね。年間で18万円。
高山:はい。それぐらいは、引かれるっていう状況ですよね。
頼藤:なるほどね。「106万円の壁に該当するから、いくらまで働けばいいのか?」っていうご質問だったんですけど。いくらでしょうか?
高山:これね、中途半端に働くのがいちばんよくないんですね。なので、できればなんですけど、160万円以上思い切って働く。
頼藤:そうすると、世帯全体の手取りが増えていくよというところですね。
高山:はい。
配偶者控除と、女性の働き方改革
頼藤:じゃあ、160万円以上働かない場合は、いくらまでに留めておけばいいんですか?
高山:これ、103万円……?
頼藤:の壁ですね。
高山:あ、そうそうそうそう。
頼藤:今、「配偶者控除」っていうのがありますので。
高山:そうですね。はい、はい。
頼藤:配偶者控除っていうのは、(妻は)夫の給料から配偶者控除っていう所得控除を引いて、所得税を払うのを少なくしてくれるような控除があるんですけれども。それが適用されると。
高山:そうですね。その配偶者控除も、ちょっと今、怪しい議論がいろいろありますよね。
頼藤:そうですね。それが廃止されるのか、どうなのか。今朝(2016年10月20日)のニュースだと、それが延期するかもしれないとあったんで、先延ばしになるかもしれないんですけど。いずれにしても。
高山:いずれにせよ、女性の働き方の改革っていうのは求められると思いますのでね。
頼藤:そうですね。なので、このお便りのお答えとしては、「働くのであれば、160万円以上働こう」ということですね。
高山:はい。
頼藤:「配偶者控除がある状況なら、103万円に収めておく」と。でもね、今後女性の活躍を推進っていうのがあるから。自分が好きな仕事を見つけて、人生を楽しむためにお仕事してほしいですよね。
高山:そうですね。
頼藤:そうなった時に「いくらまでに抑えておこう」っていう働き方は、やめてほしいかなっていうのが本音ですね。
高山:そうですね。そのためには、男性のサポートも重要ですから(笑)。
頼藤:もちろんですよね。
高山:社会制度もね。
頼藤:というわけで、のりぴーさんよろしいでしょうか? というわけで、お時間もきてしまいました。本日も長く話しましたけれども、頼藤太希と。
高山:高山一恵が。
頼藤&高山:お送りしました。ありがとうございました。see you!