エグゼクティブサマリー
岩瀬晃二氏:プロパティエージェントCEOの岩瀬でございます。さっそくではございますが、2017年3月期の決算説明を始めさせていただきます。
2017年3月期の決算説明のサマリーというものを設けております。大きく分けて3点ございます。まず2017年3月期の実績について、2つ目が2018年3月期の業績予想について、3つ目が今後の方針・戦略・取り組みについてです。
この3つの大枠につきまして、キーワードセンテンスを抜き出しております。
まず2017年3月期の実績についてですが、売上高121億6,000万円。営業利益でいきますと、11億1,000万円ということで、前期比でともに25パーセント超の増加となっております。
これによりまして、創業以来の14期連続増収増益を達成したという期になっております。経常利益につきましては、9億3,000万円ということで、前期比30.5パーセントの増加となっておりまして、過去最高益の更新をいたしております。
2つ目に2018年3月期の業績予想についてです。2018年3月期の売上高の予想は、166億5,000万円です。前期比で36.8パーセントの増収、営業利益11億9,000万円、前期比で6.6パーセントの増益。これが計画通り進むと創業以来の15期連続の増収増益ということを予定しております。
3つ目に今後の方針・戦略・取り組みについてということですが、大きく分けて3つのセンテンスがございます。
1つ目が不動産×ITのサービスの開発。これはキーワードが「AIメッセンジャーツール」となっております。
2つ目はコンパクトマンションの販売拡大。今後の2年間で、200戸超の供給をしていくということを計画しております。2017年3月期が37戸の実績でしたので、約5倍の増加ということを予定しております。
3つ目は収益力の拡大及び、事業領域の拡大に向けた具体的なアクションということを考えております。
以上の3つにつきまして詳細の説明を始めさせていただきます。
1.業績ハイライト
1つ目の2017年3月期の決算概要をご説明させていただきます。
まず業績のハイライトです。真ん中の赤い太枠のところが実績になりますが、売上高及び営業利益・経常利益につきましては先ほどご説明させていただいた通りでございます。
主な増収増益の要因としまして、販売戸数の増加及び居住用コンパクトマンションですが、これは前期の決算説明会では都市型ダイバーシティマンションと説明させていただいておりました。しかし、こちらの直接販売が寄与し増収増益になっております。
こちらのスライドでは主に経常利益の変動要因についてご説明します。経常利益の変動要因ということで増益要因が1つと減益要因が3つあるということで大枠で分けさせていただいております。
増益要因ですが、売上総利益の増加ということで7億5,200万円の増益要因となっております。こちらは先ほど申し上げました通り販売コストの増加が主に要因となっております。それ以外の減益要因が広告宣伝費の増加及び人件費・その他費用の増加と3つになっています。
まず広告宣伝費ですが先ほど申し上げました居住用コンパクトマンション、こちらの集客に用いる広告及び既存事業における投資用の不動産のマーケティングコストの部分が大部分を占めております。
こちらにつきましては、今後も注力していく予定でございます。2つ目の人件費及びその他費用の増加ですが、会社が成長段階にありますので、人員規模の増加及び在庫水準の増加に伴う費用の増加と考えていただければと思います。
結果といたしまして、経常利益9億3,300万円ということで、前期比30.5パーセントの増益となっております。
2.事業別業績ハイライト①
続きまして業績別のハイライトをご説明させていただきます。当社不動産販売開発事業とプロパティマネジメント事業の2つあります。まずは不動産開発販売事業の方をご説明させていただきます。販売戸数の方が421戸ということで前期比12.3パーセントの増加です。
特に自社販売の数量が大きく増加しているというのがポイントになっております。またプロパティマネジメント事業で注目していただきたいのは入居率になります。日本賃貸住宅管理協会というところが出しております、業界の入居率の平均がありますが、だいたいそちらで掲示されている入居率が90パーセント前後です。
そういったものに対し、当社の入居率は99.9パーセントということで、業界最高水準の入居率を引き続き維持できているというところがポイントの1つとなります。
もう1つが管理戸数の増加というところになります。賃貸管理戸数及び建物管理戸数すが、こちらが着実に増加しており、ストック収入の増加に寄与しているということがポイントになります。業績のご説明は以上にさせていただきまして、続きましてBS及びキャッシュフローの状況になります。
3.BS・CFの状況
BSの状況ですが資産総額で146億4,900万、負債合計で113億6,900万となっております。純資産が32億8,000万円ということになっております。
ポイントは3つございます。まず1つ、弊社の場合在庫の調達を金融機関様による資金調達にまかなっております。1つ目が財務健全性がポイント、2つ目が機動的な物件調達のための現預金の水準。3つ目が在庫の水準及び中身になります。
1つ目に申し上げた財務健全性ですが、当社は自己資本比率の部分に着目しております。2017年3月期の自己資本比率が22.4パーセントということで最低でも20パーセントを割らない水準で財務のコントロールをしているということにしています。
目標は30パーセントということで、そのために現預金の水準をしっかりと維持して財務の健全性を維持するということを考えております。先ほど2つ目に申し上げました現預金の水準ですが、23億8,000万円という水準になっております。
現預金ですが、物件の調達に関しましては、機能的な資金の決済によって非常にいい立地を買うことができるというチャンスが大きくございます。現預金の水準を一定水準以上に維持するということが非常に重要になっております。
3つ目は在庫の水準になります。販売用及び仕掛販売用在庫合わせまして、今110億ほどの水準になっております。こちらも中身を次のページでご説明させていただきます。
3.BS・CFの状況②
在庫の内訳ですが約33パーセントが竣工済みの物件、47パーセントが今年度竣工する物件、20パーセントが来年度竣工する物件です。残高ベースによりますが在庫の内訳はこのようになっております。
現段階において向こう2年ぐらいの成長を加味した上での販売用在庫というものは確保できているというような水準になっております。またその中身ですが地域別の在庫というところで左下のグラフに示させていただいております。
都心6区及び台東区・墨田区ということで、比較的最近人口動態が非常に大きい区で、集中的に在庫を買うことができているということが、こちらから言えます。
その立地の駅徒歩5分以内が約60パーセントということで、地域の中でも非常に絞った立地で在庫を買うことができているということになります。
この中にある目黒区等の駅から割と距離が8分以上あります在庫につきましても人気があるエリアに絞って在庫の方を調達しているということを補足させていただきます。
4.トピックス
業績とは直接は結び付かないのですが、トピックスで2点ご紹介させていただければと思います。
1点目が、2年連続顧客満足度1位を獲得いたしました。
こちらはアイ・エヌ・ジー・ドットコムというところが行っている調査なのですが、営業担当・物件・企業姿勢という三つの軸によってその企業のお客様の満足度を調査していただいているというものになるのですが、こちらで2年連続顧客満足度1位を獲得することができました。
こちらについては企業理念に沿った評価をしていただいているということで、非常に感謝しております。
2点目が「Vorkers2016年版・働きがいのある会社ランキング」で不動産・住宅部門で第1位をいただきました。かねてより弊社では人材が成長の原動力であると考えて、人材投資の方に取り組んできておりました。
2017年3月期につきましても、人事制度の大改革というものに着手いたしまして、人材の活性化に非常に力を入れているというところでございます。
こういった企業姿勢が評価いただいて、こういったものを受賞できたのではないかと考えております。以上が2017年3月期の決算概要となります。
2018年3月期業績予想①
続きまして、2018年3月期の業績予想の方をお話しさせていただきます。
2018年3月期業績予想になりますが、計画販売戸数で630戸を予定しております。その中の200戸ほどが業者様への卸ということを予定しております。
売上高及び営業利益・経常利益につきましては、先ほどご説明させていただいた通りです。
販売価格の前提になる販売の利回り及び設定賃料の部分が弊社としては非常に、重要な肝になってくるのでございますが、こちらにつきましては、現況の事業環境においては利回りは低下傾向であり、賃料においては上昇傾向というところでございます。
ここの上昇部分というところを正確に見積もるというのが非常に困難なこともございまして、現況の実勢値を反映しているというような業績予想になっております。
この売上高に対しまして、先ほど申し上げましたマーケティングコスト及び、今後IT関連のサービス開発及び、人材の部分の集中的に投資し、この部分のコストの増加を予定しておりますので、経常利益で9億5,000万円の予想にさせていだたいております。
2018年3月期業績予想②
また配当の部分ですが、2018年3月期にかかる配当につきましては36円になります。前年が27円、今度の株主総会で発表させていただく配当が27円でございますので、3割増配の予定となっております。
かつ配当性向でいきますと10.2パーセントなので、2桁を配当性向にのせることを予定しております。弊社は、かねて上場当初より「増配基調は継続させていきます」という方針ですので、増益及び配当性向の向上による増配を引き続き継続させていくことを予定しております。
以上が2018年3月期の業績予想となります。