2017年7月期第2四半期決算説明会 業績ハイライト
大倉忠司氏:本日は弊社の第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。さっそくではございますが、説明会を始めさせていただきます。
では最初に、業績ハイライトでございます。
第2四半期実績といたしまして、売上高139億2,500万、前期比122.7パーセント、予想比97パーセント。
売上総利益94億5,200万、前期比121.5パーセント。販管費88億6200万、前期比124.8パーセント。
営業利益5億9,000万、前期比87パーセント。経常利益5億7,800万、前期比87.4パーセント。四半期純利益4億1,800万、前期比110.4パーセント。
堅調な既存店売上高推移の一方で、新規出店が伸び悩み、計画比減収で着地しました。30周年記念キャンペーンの想定を超えたご利用と、野菜価格の高騰により、原価率が悪化しました。また、急増した客数のもと、QSCの維持・向上に取り組み人件費が増加、計画比減益で着地となりました。
既存店売上高前年比推移
次に、既存店売上高前年比推移でございます。
2016年11月、30周年社内行事で直営店が1日休業いたしております。また、30周年キャンペーンによる値引きもしました。
2017年2月、昨年がうるう年ということもあり、営業日数が1日少なくなっております。その結果、売上高は上期100.5パーセントとなりました。客数は101.5、客単価は若干下がりまして、99パーセントと。
既存店売上高前年比推移(エリア別)
次に、既存店売上高前年比推移のエリア別でございます。
上期、関西圏は102.1パーセント、関東圏99.2パーセント、東海圏103.8パーセントと。
関東圏の前年比較落ち込みの要因といたしまして、客数は前年をクリアいたしましたが、ドミナント出店によります自社競合、カニバリ現象が起きたこと、また同業他社の鳥業態の増加、そういったことによる影響を受けているかと考えておりますが、前回、均一価格競争と言われた時期も、当初影響を受けたんですけども、半年から1年くらいには客数も戻ってきておりますので、2月くらいからまた戻ってきているような感触は受けております。
既存店売上高
次に、既存店売上高でございますが、既存店前年同期比は、前期まで高い水準であった一方で、上期累計は+0.5パーセントと堅調には推移していると考えております。
11月に実施したキャンペーンによる値引きが、想定よりも影響したことがありましたが、客数は安定して推移しております。
左のグラフでございますけども、過去3期においては客数が急増。急増した客数を既存店全体では維持しております。棒グラフでございますけども、2013年7月期の上期比較をしておりまして、2013年7月期の上期と、この2017年7月期の上期、この間には売上のほうは115.4パーセントと、15.4パーセントアップしております。
そして、今期上期でございますけども、急増した客数を常態化できるよう、引き続き店舗力を強化してまいります。
その施策といたしましてQSC向上、そして生産性向上と。そうすることによりまして、既存店売上高の維持・向上を目指しております。
2017年7月期2Q 売上高
次に新規出店でございますけれども、通期直営店80店出店計画に対しまして、上期で16店舗の出店となっております。
ただ、飲食店の繁忙期である年末年始を過ぎてから物件が空き始める傾向があるため、新規出店が下期に偏る見込みでございまして、上期は下振れいたしましたけども、現時点で確定等候補物件が40店舗と書いておりますが、実は今日の時点で48店舗になっております。
関西が+1の5店舗、そして関東が+6の31店舗、そして東海が1店舗プラスで今12店舗ということに。日に日にそういった物件が出てきております。
2017年7月期2Q 売上原価
次に、売上高原価でございますけれども、先ほどもご説明いたしました30周年記念のThanksキャンペーンを行いました。
2016年9月に設立30周年を迎えたことから、お客様への還元としてキャンペーンを実施いたしました。
ただ、期間中に無料券の想定を超えたご利用があり、第2四半期の原価率が0.45ポイント悪化いたしました。
期間は、2016年11月1日~2016年11月15日に行いましたが、この利用に関しましては2017年の1月末まで利用できるようなものでございました。下のほうが、こういったものをお客様に贈呈いたしております。
もう1つが、国産野菜の高騰がございまして、食材国産化による影響は加味しておりましたが、想定よりも国産野菜が値上がりしたため、第2四半期におきましては原価率が0.4ポイント悪化いたしました。トマトを例に出しておりますけれども、想定原価の最大2倍にまで高騰いたしておりました。
2017年7月の上期は、キャンペーンの影響と国産野菜の高騰により、原価率が0.85パーセント悪化いたしました。
ただ、500店舗規模を活かした価格交渉を継続しておりまして、下期におきましては、効果が期待できる商材のスケールメリットを活かし、原価率が適正化する見込みでございます。
もう少し詳細を言いますと、新たな契約内容の更新、それによりまして、スケールメリットがより活かせるような状況になっております。
2017年7月期2Q 販売費および一般管理費
次に販売費及び一般管理費でございます。
人材基盤の強化といたしまして、先ほどもご説明しましたが、お客様数が増加しても店舗QSCを維持・向上させるため、教育体制の再構築を実施いたしました。
現場でのトレーニング(OJT)、集合研修(Off-JT)に注力した結果、人件費負担が増加と。あともちろん、既存店が今期に入りまして前年比較で鈍化してきたことも、こういった教育のほうに力を入れました。
左側、上期の図でございますけども、これは店舗スタッフの研修内容を書いておりまして、理念研修、そして食品衛生、安全・防火管理、あとチームビルディング、OJTトレーナー、カスタマーリテンション、こういったことを回しながらレベルアップを図っております。そういった結果でございます。
まず下期は、タッチパネルを本格的に導入店舗を増やしておりまして、この下期の間に約100店舗導入します。そういったことによる人件費抑制が本格化いたします。今、導入店舗データを取りますと、だいたい1店舗あたり1~2名のスタッフが削減できております。
金額でいいますと、月額約40万くらいです。また、下のグラフ見ていただいたとおり、月次の覆面調査で、得点が増加傾向にありまして、右肩上がりにQSCは向上してきております。
配当予想および株主優待
次に、配当及び株主優待でございますが、前期は中間2円、そして期末普通配当2円と、東証一部指定替えということで記念配当2円を配当いたしました。
ただ今期におきましては、普通配当で中間4円、期末4円と、トータルで普通配当で4円増配いたします。株主優待制度のほうは、従来どおりでございます。また御覧になっていただければと思います。
中期経営計画(2015年7月期〜2017年7月期)
次に、当社の成長戦略ご説明いたします。
中期経営計画といたしまして、2015年7月期~2017年7月期、経営方針は「鳥貴族」単一業態によるチェーン展開でございまして、中期経営目標が、3商圏500店舗、売上高250億円、既存店売上 年間101パーセント、経常利益率は5パーセント以上維持という目標に対しまして、重要施策が新規出店の強化。これは2016年11月、500店舗を達成いたしました。
国産国消への挑戦は、2016年10月からフードメニューにおきましては全品国産化を達成いたしました。人材基盤の強化は、2016年8月、人事制度の刷新と教育体制構築などでございます。
重要施策進捗状況 出店強化
まず出店強化でございます。
先ほどご説明しました2016年11月、自由が丘北口店の出店により、中期経営目標であります500店舗を達成いたしまして、エリア別は関西圏が227、東海圏が41、関東が247となっております。
運営形態別は、TCC(鳥貴族カムレードチェーン)が213店舗、直営のほうが302店舗となっております。
重要施策進捗状況 国産国消への挑戦
次に、国産国消への挑戦でございます。
2014年の1月に国産100パーセントに向けてスタートいたしまして、その時点では国産比率93パーセントでございました。
それが2016年10月、当初の計画どおりに100パーセントを達成いたしまして、今後はこの国産100パーセント維持に注力してまいります。
重要施策進捗状況 人財基盤の強化
重要施策3つ目、人財基盤の強化でございますが、新人事制度の運用を開始いたしました。
重要施策に基づき、単に労働時間・休日等の条件改善にとどまらず、中・長期的な観点での人財の定着・育成を図るため、当期から新人事制度の運用を開始いたしました。
新人事制度のねらいは、まず1番が社員の育成・キャリア形成の強化、そして2番が店長人材の確保・定着・育成でございまして、これに関しましては、まず店長としての長期キャリア形成と、もうひとつが多様な店長人材の確保。
地域限定でありますとか、地域限定時短などに取り組んでおりまして、そういった結果、従来よりも広い年齢層での人財確保が可能となりつつあります。
この4月には、初めての高卒の採用も3名始まります。そして、中途採用でございますけども、40歳台の方も入社して来てもらっております。今後の雇用環境の変化や、働き方の多様化には、対応していきたいと考えてます。
人財基盤の強化のもう1つの、研修制度の再構築でございますけども、階層別に研修制度を整備し、各階層において求められる技能・知識の習得を推進しております。
左側の図を見ていただきましたとおり、一番下、1の店舗スタッフは左、先ほど説明しました研修制度がございまして、2番の店長候補者研修コースは、まず1番、労務管理、そして2番、計数管理、3番、安全・衛生管理などを研修しております。
3番の新任店長研修コースは、まず1つ店長の心構え、2つ目、効果的な採用と教育、そして3つ目、効果的な店舗ミーティングの進め方などを研修ております。
そして4番目のマネージャー養成研修は、1つはリーダーシップ、2つ目、課題解決、3番目、変革マネジメントなどを研修しております。
5番、マネージャーMBA研修、これはマネジメントです。戦略・PDCA・会計等。あとコミュニケーション、ロジカルシンキング、コーチング等を研修しております。こういった強化をしていっております。
長期ビジョン
次に長期ビジョンでございますけども、関西・関東・東海1,000店舗達成後の長期ビジョンでございまして、やはりまず日本一、そして世界の「鳥貴族」へと考えております。
まず海外進出でございますが、来期より海外視察を開始いたします。各国に“点”展開ではなく、まずは1国へドミナントで“面”展開を考えてます。
そういったことを勘案しますと、やはり欧米などインフラが整備されチェーン展開が可能な国を想定してます。やはり弊社が進出する限りは、チェーンストアで進出してこそ、その進出した国に貢献できると考えておりますので、今現状では欧米を中心に考えてます。
あと、国内2,000店舗体制でございますけども、まず1つは関西・関東・東海からの陸続きでのエリア進出といいますか。そして地方の大商圏には、陸続きでなくいきなりそちらの面展開を考えています。
(参考)事業系統図
参考資料でございますけども、事業系統図でございます。
こちらは何をお伝えしたいかと申しますと、タレ工場以外はセントラルキッチンは保有せず、基本的には仕入先から直営・TCC(フランチャイズ店)でございますけども、各店舗で食材搬入していただき、各店舗で仕込み。これは手作りの強み、ここが一番の差別化だと考えております。
(参考)沿革
次に沿革でございます。
昨年会社設立30周年を迎えまして、成長をグラフで表しております。ターニングポイントは2003年の道頓堀店オープンでございまして、この道頓堀店の成功がその後の成長に繋がったと考えております。
じゃあ要因は何かと申しますと、まず1つが繁華街で成功したこと。そしてもう1つが、空中階でもお客様を呼べたこと。この2つによりまして、どんな市場でも、またどんな立地でも出店可能だということで、その後の出店・成長に繋がっております。以上で決算説明は終わらせていただきます。どうもありがとうございます。