30期連続増収増益を達成

白井俊之氏:代表取締役社長兼COOの白井俊之でございます。本日はお忙しい中、多数お集まりいただき、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。

さっそくではございますが、株式会社ニトリホールディングスの2017年2月期決算についてご説明いたします。

2017年2月期の連結売上高は5,129億円、経常利益は875億円となり、30期連続増収増益を達成することができました。

増収増益が始まった1988年2月期と比較して、店舗数が29倍、売上高が50倍、経常利益が164倍となっており、1店舗あたりの売上高の増加および利益率の向上を実現しております。

創業時からさまざまなチャレンジを行い、製造物流小売業というビジネスモデルを生み出したことで、このような結果を得ることができました。

店舗数・買上客数推移

店舗数は、日本、海外合わせて471店舗。買上客数は7,000万人を突破いたしました。

店舗出店のスピードは年々加速しております。100店舗を達成するまでに36年かかりましたが、200店舗まではわずか6年。300、400店舗までは各3年、500店舗までは2年で達成する見込みでございます。

流通業の社会貢献のバロメーターである店舗数と客数を今後も増やし続けてまいります。

2017年2月期 連結業績概要

それでは、2017年2月期の連結業績についてご説明いたします。

売上高は、既存店の好調に加え、新規出店や通販事業の拡大などにより、前年より548億円増加し、5,129億円となりました。

粗利益高は、前年より347億円増加し、2,782億円となりました。粗利益率は、商品入替え等の対策により前年に比べ1ポイント改善し、54.2パーセントとなりました。

販売費および一般管理費は、人件費などの増加により1,925億円となり、前年に比べ220億円増加し、売上費では37.5パーセントとなりました。

これら結果、営業利益は127億円増の857億円、営業利益率は16.7パーセントとなり、経常利益は125億円増加、前年比116.7パーセントの875億円となりました。

純利益は130億円増加。前年比127.7パーセントの599億円。純利益率は1.4ポイント増の11.7パーセントとなりました。

連結貸借対照表

続きまして、連結の貸借対照表についてご説明いたします。

総資産は、前期末に比べ733億円増加し、4,878億円となりました。現金および預金が282億円増加したほか、ニトリモール枚方の新設や、大坂のシャープ旧本社の土地取得などにより、有形固定資産が232億円増加したことによるものでございます。

シャープ旧本社ビルにつきましては、今月末開始の解体工事後、跡地には店舗を建て、大型のニトリをオープンする予定でございます。

負債につきましては、店舗工事代金や不動産取得税などの未払金が30億円増加したほか、未払消費税等が24億円、長期預り敷金が11億増加したことなどにより、前期末に比べ95億円増加いたしました。

なお現預金は、継続して行っている新店・既存店改装への投資に加え、すでに公表しております中国およびベトナムの新規子会社の投資などに充当する予定でございます。

そのほかはご覧のとおりでございます。

連結キャッシュ・フロー

連結キャッシュ・フローについてご説明いたします。

営業活動によるキャッシュ・フローでは、779億円の収入となりました。主に、税引き前利益が878億円、法人税等の支払いが293億円あったことによるものでございます。

投資活動によるキャッシュ・フローでは、有形固定資産の取得などにより、420億円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払いが77億円、ストックオプションの行使による収入が30億円あったことなどにより、64億円の支出となりました。

これらの結果、現金および現金同等物の期末残高は660億円となり、前期に比べ292億円増加いたしました。

連結経営指標推移

こちらは、主な連結経営指標の過去3年の推移となります。

自己資本比率は、利益剰余金が順調に増加していることから、前年同期より1.2ポイント増加の80.7パーセントとなりました。

自己資本利益率は、純利益の増加に伴い、16.6パーセントと、1.9ポイント増加いたしました。

1株あたりの純利益は、売上好調により純利益が増加したことから541円となり、昨年の425円から116円増加いたしました。

株価収益率につきましては、株価上昇により22.7倍となりました。

既存店前年比

既存店の発生売上高、客数、客単価についてご説明いたします。

既存店の発生売上高は、前年比105.5パーセントとなりました。NクールやNウォームなどの季節に応じた高機能商品を中心に、季節コーディネート企画商品や、キッチン・トレイ・バス用品など、ホームファッション商品が牽引し、前年を大きく上回る売上高となりました。

家具においては、やわらかく包み込まれる寝心地と耐久性を追求したマットレス「Nスリープ」や、多彩な色・サイズ・デザインから組み合わせを選べる、ニトリスタジオのベッドテーブルやソファが順調に売上を伸ばしました。

客数につきましては、都心部や百貨店の出店を加速し、ブランド力の向上、新たな客層の拡大に取り組んだ結果、既存店で105.5パーセントと、前年を大きく上回りました。

客単価につきましては、家具で105.5パーセント、ホームファッションで101.1パーセントと、それぞれ前年を上回っておりますが、ホームファッションの構成比が約1ポイント増えたため、全体の客単価は100パーセントとなりました。

既存店前年比推移

既存店、発生売上高は、客数、客単価の過去5年間の前年比推移につきましては、ご覧のとおりでございます。

発生売上高につきましては、当期の含む5年間、いずれも100パーセントを上回り、好調に推移しております。

既存店発生売上高前年比 四半期推移

既存店発生売上高前年比の四半期推移につきましては、ご覧のとおりでございます。

第4四半期の3ヶ月間は、前年同四半期のハードルが108.8パーセントと高かったもの、100.5パーセントとなり、すべての四半期で前年を超えることができました。

連結売上高

続きまして、連結売上高についてご説明いたします。

売上高は、前年を大幅に上回る、プラス12パーセントとなりました。

日本、海外を含めた店舗での売上は、前年比111パーセントの4,705億円。通販事業の売上は、前年比133.1パーセントの226億円となっております。

法人リフォーム事業につきましては、利益率向上のため、組織体制を見直しを行い、リフォーム事業では3事業の閉鎖を行ったため、前年比99.4パーセントの83億円となっております。そのほかはご覧のとおりでございます。

粗利益・販管費

粗利益高は、前年に比べプラス14.3パーセントとなり、粗利益率につきましては、前年に比べ1ポイント増加いたしました。

内訳としましては、決済レートが前年に比べ6円42銭円安となった影響により、マイナス2ポイントとなりました。一方で、商品入替え等の原価対策を進めた効果によって、3ポイントの改善となりました

販売管理費につきましては先ほど申し上げたとおり、前年に比べ、220億円増加し、売り上げ比では0.3ポイントの増加となりました。主な内訳と前年比はご覧の通りでございます。また、減価償却費は104億円、設備投資額は428億円となっております。

2017年2月期 出店実績

続きまして、2017年2月期の出店実績についてご説明します。今期は54店舗の新規出店とデコホーム3店舗、クロスガーデン多摩店(旧池袋サンシャイン店)、岡山駅前店の閉鎖を行い、51店舗の純増となりました。

54店舗の新規出店の内訳は、国内ではニトリ33店舗、デコホーム15店舗の計48店舗、海外では台湾3店舗、中国3店舗の計6店舗となっております。

2017年2月期末 店舗数

都道府県別の店舗数はご覧の通りでございます。地域別では前期末から比較しますと関東で24店舗、近畿で12店舗、その他日本国内で9店舗増加いたしました。

海外では6店舗増加し、国内と海外合わせて51店舗増加いたしました。2017年2月期末時点では、国内はニトリ377店舗、デコホーム51店舗の428店舗、海外43店舗の合計471店舗となっております。

主要経営効率の推移①

当社の主要な経営効率数値の推移となります。11番までは連結ベースで算出しております。後ほどご説明する12番以降につきましては、家具・インテリア販売事業を基準として計算しております。

主な項目についてご説明いたします。

1、総資本経常利益率。経常利益が前年比116.7パーセントと大きく増加したため、前年の18.3パーセントから1.1ポイント上昇し、目標を達成しております。

2、総資本回転率。売上高が前年比112パーセント増加したため、前年より0.02ポイント改善いたしました。

5、自己資本当期純利益率。純利益の増加により1.9ポイント増加・上昇し、3期ぶりに、目標を達成いたしました。

8、総売上高増加率および、9、経常利益高増加率。売り上げ好調と商品入れ替え等の原価対策により、目標を大幅に上回っております。

11、損益分岐点売上高比率。前年より0.6ポイント下がり、目標を達成しております。

主要経営効率の推移②

次は、経営効率表その2の方に移ります。12売場販売効率。既存店売上高が前年比105.5パーセントと好調であることや、坪あたりの売上高が高い都心部出店舗の増加により、4.3万円上昇し、目標を達成いたしました。

15、利潤分配率。粗利益は114.5パーセントと大きく伸びたものの、経常利益が前年比112.3パーセントとなったため、0.6ポイント減少いたしましたが、目標を達成しております。

17、不動産費分配率。好調な売り上げと粗改善により、粗利益が伸びる一方、媒体の選択と集中により、広告宣伝費の前年比を110.9パーセントに収めることができた結果、前年よりも0.09ポイント改善したものの、わずかに目標は未達となりました。

18、労働生産性。人員数が前年比111パーセント増加いたしましたが、売り上げと粗利益が好調に推移した結果、前年に比べ57万円上昇いたしました。

20、坪あたり営業利益高。既存店通販の売上高が好調だったことにより、営業利益は大きく伸び、17,000円増加し、目標を達成いたしました。

その他の項目はご覧の通りでございます。全体の成績は18勝4敗となりました。引き続き、改善・改革を実行してまいります。

2017年2月期 トピックス

続きまして、2017年2月期のトピックスについてご説明いたします。

季節コーディネートシリーズ

商品開発について説明いたします。品種を超えた、季節コーディネート商品の販売が好調に推移いたしました。季節感を前面に押し出したトレンド重視のコーディネートが気軽に、安く楽しめるということでSNSでも反響を呼び、新たな客層の拡大につながりました。

2017年2月期は夏のビーチをイメージしたシーシリーズ。おしゃれでくつろげる空間を提案したカフェタイム。あたたかく暮らすコーディネートのウィンターホリーデーを展開し、気温の大きな影響を受けずに売り上げを下支えいたしました。

今後も気軽に楽しめる季節性の高いトータルコーディネートを提案し、新たな活動を拡大してまいります。

商品開発①

春夏向けの接触冷感機能付きNクールシリーズ、秋冬向けの発熱機能付きNウォームシリーズが前年を大きく上回る販売実績となり、売り上げをけん引いたしました。

前年から価格は据え置いたまま、Nクールでは原材料までさかのぼることで冷感力をアップさせ、Nウォームでは吸湿発熱の綿のボリュームを増やすことで保温性をアップいたしました。

さらに、Tシャツ・キッズ商品など品種も拡大し、先ほど申し上げた季節コーディネート商品シリーズのラインナップとして発表するなど、コーディネートもしやすくなりました。

今後も、拡大計画・在庫計画の精度を向上させることで、安定した製品供給体制を構築するとともに、さらなる品質の向上、品種の拡大に取り組んでまいります。

商品開発②

館では、やわらかく包み込まれる寝心地と耐久性を追求したNスリープや、多彩な色・材質・デザインから組み合わせを選べるNスタジオのテレビやソファが売り上げを順調に伸ばしました。

座り心地、素材、デザインにこだわったニトリスタジオのソファは、色・素材に加え、耐久性の高いニトリオリジナルの合成皮革Nシールドも選べるようになりました。また、デザインも増やし、さらにバリエーションを拡大しております。

ニトリオリジナルマットレス・Nスリープではフィット感を維持しつつ、サポート力を向上したNスリープハード、さらに上質な寝心地を追求したNスリープスリープラグジュアリーを販売開始し、より幅広いお客様へ提案できるようになりました。

商品開発③

ニトリスタジオの品種も拡大しております。新たに開発したニトリスタジオの壁面収納ポルテは、全12パターン3色の品ぞろえの中から、お部屋の間取りや用途にあわせ、お好きな組み合わせで壁面を有効活用できる商品となっております。

品質を維持しつつ、不要な機能をなくし、型を限定したラインナップにすることで、圧倒的な低価格を実現しております。お客様の生活スタイルの変化に合わせたご提案で売り上げを順調に伸ばしております。

商品ブランド戦略

2016年9月より、商品ブランド戦略第1弾としてDAY-Valueを開始いたしました。「いつもの日常に『お、ねだん以上』を。」というブランドコンセプトをもとに、はじめてのお客様でもカラーコーディネートをお手頃価格で楽しめるブランドとなっております。

各品種ごとに順次全店拡大を行っており、カーテン・ベッドカバーなど順調に売り上げを伸ばしております。今後、食器や家電製品などもカラー展開を開始していく予定です。

企業ブランド

日経リサーチ社による全国26万人を対象としたアンケート調査で、21業種360ブランドの中から「ニッポンの店大賞」に選出されました。「日常生活に彩りを加えられる」の評価項目で1位となり、他の項目においても上位を獲得することができました。

また、2016年9月に発表された、JCSI日本版顧客満足度指数調査の各種専門店グループの中で初の顧客満足度第1位に輝きました。

当調査によりニトリの顧客満足度は、この4年間上昇し続けております。今後もブランド向上、顧客満足度向上に努めてまいります。

オムニチャネル

2016年7月よりニトリネットでご購入された商品をニトリ店舗で受け取れる「店舗受取りサービス」を開始いたしました。送料はかからず、店舗開店時間内であればお客さまのご都合に合わせて受け取りができるため、お客さまの利便性が向上しております。

また、品揃えの補完として、デジタルカタログを投入いたしました。都心部店舗や地方の小型店など、売場面積が狭く、十分な品揃えを置けない店舗を中心として、店舗に置いていない商品をお客さまご自身で検索できるツールとして活用しております。

今後もあらゆる販売チャンネルで同様のサービスをご利用いただけるよう、オムニチャネルの強化に取り組んでまいります。

ニトリモール枚方

ニトリモール枚方が2016年4月20日にオープンいたしました。当モールは、相模原、東大阪、宮崎に続き4施設目となり、敷地面積は1万8,000坪、テナント数56店舗と、ニトリモール最大規模となっております。

ニトリモール枚方は、「わが家の『ほしい!』がそろう場所」を基本コンセプトとし、ホームセンター、家電、総合スポーツ用品、家具、インテリアの大型専門店4店舗をはじめとし、各業種を代表とする専門店、食品スーパーマーケット、ドラッグストア、各種飲食店など、幅広い品揃えとお求めやすさで、家族の暮らしのさまざまなシーンを満たすショッピングモールとなっております。

法人事業

法人事業の納品事例についてご説明いたします。

オリジナルのシアターチェアを開発し、広島県と新潟県の映画館へそれぞれ6スクリーン950席、8スクリーン1,500席を納品いたしました。

また、北海道の医療機関へ、電動ベッド20台をはじめとして、院内すべてのスペースに置く、家具や小物アイテムの納品をいたしました。その他にも、ホテルや企業の多目的室など、さまざまな分野への納品を拡大しております。

法人事業では、ニトリで蓄積してきた商品開発力とコーディネート提案力を活かして、高品質の商品を安価で提供しております。今後、需要の拡大が期待されるホテルなどの宿泊施設や医療機関へのご提案を中心に強化し、法人、営業施設の積極展開をしてまいります。

物流事業

川崎市の通販発送センターで運用しているロボットが、働く人にやさしい職場環境が評価され、2016年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。株式会社ホームロジスティクスは、今回、初受賞となります。

オートストアの導入により、作業者の負担が少ない腰の高さで行う作業が中心となり、女性や高齢者でもピッキング効率が従来の4倍になるなど、誰でも働ける職場環境の整備をいたしました。

また、外販事業も拡大しております。全国の人口カバー率98パーセントのツーマン配送ネットワークを活かし、ニトリ以外の大型商品を配達しております。

外販事業を拡大することで、トラックの積載効率が向上し、配達効率が上昇します。これにより、これまでは頻繁に配達ができなかった地域への配達頻度が増加し、お客さまの満足度向上につながっております。

このように、運送業界で懸念されるドライバー不足などの問題に対し、今後もさまざまな取り組みを行ってまいります。

製品安全対策優良企業表彰

この度、第10回製品安全対策優良企業表彰で、大企業小売販売事業者部門において、経済産業大臣賞を受賞することができました。平成20年度第2回表彰から5回目の受賞となり、今回最も優良とされる、経済産業大臣賞と受賞いたしました。

日本では、PL法で製造者責任が定められておりますが、現実の社会では販売者の責任です。我々は製造者責任、販売者責任の両方を満たすために、品質への取組みを行っております。

例えば、OEM先とお取引をする前に、工場の製造ライン、労働環境、経営者の考え方を事前に評価し、社内の基準を満たしたお客様、お取引様にしか発注を認めておりません。

今回の受賞を製品安全に対する新たなスタートとし、お客さまの住まいの豊かさの実現を満たし、今後とも国内だけではなく、世界へ製品安全対策を広めてまいります。

都心部への出店

都心部への出店についてご説明いたします。

2016年12月に世界一のターミナル駅である新宿初の出店となる「新宿タカシマヤタイムズスクエア店」をオープンいたしました。オープン当初からたいへんな反響を呼んでおり、現在ではニトリのなかでも1位、2位を争う売上高の店舗となっております。

また、2016年9月には中目黒店をオープンいたしました。女性メンバー中心の開店チームで、よりお客さまに近い目線でコーディネートされたオシャレな売場を作りました。

都市部へ出店を行うことで、商品の搬入、お客さまへの発送、在庫確保など、さまざまな問題が見えてきました。それらを1つひとつ解決していくことによって、ノウハウを蓄積してまいりました。

車をお持ちでないお客さまにとっても気軽にご来店していただけるように、今後も継続して都心部への積極的な出店を行い、ブランド力の向上と新たな客層の拡大を目指してまいります。

小商圏地域にも出店

小商圏地域にも出店を行っております。2016年10月には北海道のイオン名寄店、11月に滋賀県の西友長浜楽市店をオープンいたしました。

ホームファッション商品の品揃えが充実してきたことや、季節商品・コーディネート商品などの買い足す商品を強化してきたことによって、お客さまの来店頻度が増加し、これまでのニトリでは出店できなかったような、より小商圏の地域でも出店が可能になってきました。

既存のお店からでは遠いお客さまから「近くにニトリができて便利になった」という声もいただいております。

今後も、全国のより多くのお客さまに住まいの豊かさを提供していくために、国内1,000店舗を目指し、地域に密着した出店を継続してまいります。

中国への出店

海外出店についてご説明いたします。

中国では3店舗オープンし、合計で11店舗となりました。日本の店舗に負けない洗練された売場となっており、連日多くのお客さまがご来店され、売上も好調に推移しております。

中国では、ブライダルフェアへの出展、地下鉄の社内広告、新築マンションへのモデルルーム展示など、知名度の好調に努めております。

中国事業は次のニトリの大きな成長ステージとして捉えており、今後経営資源を集中させ、出店を加速させてまいります。

台湾への出店

台湾では、3店舗オープンし合計27店舗となりました。台北市6店舗目となる台北明曜店は、台湾初の都市型店舗で、プレゼンテーションを重視したオシャレな売場となっており、順調に売上を伸ばしております。

台湾出身のプロ野球のスタープレイヤーである陽岱鋼選手をCMに起用するなど、多くの販促活動を行い、台湾でもニトリの知名度が上がってきたため、1店舗あたりの売上高が増加し、好調に推移しております。

デコホーム

デコホーム事業についてご説明いたします。

2011年2月期より、小商圏の新しいフォーマットとしてデコホームを開始し、2017年2月期で50店舗を達成いたしました。

現在デコホームでは、ニトリ店舗とは異なるオリジナル商品の開発に力を入れております。一番近くのホームファッション・ストアとして、今後はニトリ店舗を差別化を図っていき、将来的にはニトリとデコホームが同じショッピングセンター内で両立できるようにしていきたいと考えております。

社会貢献活動①

社会貢献についてご説明いたします。今年度も数多くの文化、環境、地域、教育活動の支援を行ってまいりました。

教育に関する取組みとして、会長自らが壇上に立つ、今年で2年目となる東京大学寄付講座や、似鳥国際奨学財団を通じて、2017年2月期までに1,000人近い学生への支援を行っております。

環境に関する取組みとして、ニトリ北海道応援基金を通じて、8年間で318万トンの食事や、全国204店舗554台の電気自動車充電機を導入しております。

文化・地域に関する取り組みとして文化・芸術・伝統の発展・継承を目的に88団体への支援を行っているニトリ文化財団での活動を始め、第七回目となるニトリレディスゴルフトーナメントやニトリ女子ランニングチームを通じてスポーツへの支援を行っております。

社会貢献活動②

北海道のさらなる観光発展に寄与するため、ニトリ小樽芸術村を開設いたしました。2016年7月にステンドグラス美術館、アール・ヌーヴォーグラス館をオープンし、2017年夏に旧三井銀行小樽支店の建物内に日本近代絵画美術館をオープンする予定になっております。

2016年4月に発生した熊本地震の際には被災した方々への生活用品を中心とした物資支援や、東海大学阿蘇キャンパスへの再建に向けた支援などを行ってまいりました。

また、被害が大きかったニトリ店舗でも、他社に先駆け、早く営業を開始し、お客様が必要としている商品を一刻も早く提供することが、支援する側の使命と考え、全社をあげて復旧に取り組み、8月上旬には全店完全復旧いたしました。

働きやすい環境づくり

働きやすい環境づくりにも力を入れております。多様な働き方の推進の取り組みとして、半日有給休暇制度の全従業員への拡大や、在宅勤務制度を導入するなど、育児だけではなく、介護を行いながらでも働ける環境の整備に努めております。

また、地方人材制度を導入し、パートアルバイトを含む全国の従業員の専門スキルと本部の各事業部をマッチングさせることで人材の確保に取り組んでおります。

2017年2月には、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいく企業として、「健康経営優良法人2017~ホワイト500~」に認定されました。

2017年3月の春闘では14年連続となるベースアップの実施を決定いたしました。今後、勤務インターバル制度の導入や、介護に対するさらなる制度を充実していきます。

2018年2月期 主要施策

続きまして、2018年2月期の主要施策についてご説明いたします。

2022年までの経営課題

2022年までの中期経営計画での経営課題として、こちらに掲げた7つの項目を実行してまいります。

その中でも2018年2月期の重点課題として、1、グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革。

2、スペシャリストづくり。

4、お客様の暮らしを豊かにする商品・店・サービスを提供。

5、店舗標準化推進と既存店活性化、以上4つの項目に関して重点的に取り組んでまいります。

既存店改装

2018年2月期には既存店の活性化に力を入れてまいります。80億円かけて国内店舗の1割強にあたる約60店舗を目標に改装を行い、都市部への出店の中で行ってきた様々な出店のうち、プレゼンテーション手法など、成功した事例を既存店に横展開いたします。

商品開発におきましては、商品ブランド戦略で新たな客層を拡大してまいります。DAY-Valueに続いて、2017年秋には大人のオシャレ感をテーマに、より品質やデザインを重視したアンドスタイルの展開を予定しております。

同一ブランドの中で色やスタイルを統一することで、ニトリで買い物をすれば自然と調和されたコーディネートができるという状態を目指してまいります。

また、価格帯別のブランドにすることで、お客様との信頼関係を構築しつつあります。従来の「お、値段以上『ニトリ』」に加え、生活のスタイルを提案するニトリへ変化してまいります。

3/15 都心部3店舗 同時OPEN

2017年3月15日、都心部に3店舗を同時オープンいたしました。池袋駅直結、東武百貨店池袋本店6階にオープンしたニトリ東武池袋店は1023坪の面積で、現時点の都心部店舗の中では最大規模となっております。

都心部ターミナル百貨店の中では初のワンフロアショップで、都内の旗艦店としてモデル店舗としてまいります。池袋駅の電光掲示板や、駅内広告で多くの盛大にPRした効果もあり、オープン時には通路が通れなくなるほど非常に多くのお客様がご来店されました。

都心部出店の皮切りとなった旧プランタン銀座店をワンフロアからツーフロアに上昇し、マロニエゲート銀座店としてリニューアルオープンいたしました。売り場面積が903坪と、約2倍に拡大したことでこれまでお客様からのご要望が多かった家具や寝具の取扱品の拡大を実現いたしました。

展示スペースを拡大し、より色などを感じやすい売り場となったカーテンや、ニトリクオリティラインを中心に、売り上げが順調に推移しております。

JR目黒駅前に売り場面積659坪のアトレ目黒店をオープンいたしました。ニトリグループの中で、JP東日本商業施設であるアトレへの初出店となります。地下1階から地上3階までの4層の売り場構成で、ニトリの中で駅の改札を出るまでもっとも近い、利便性の高い店舗となっております。ダイニング・トイレ・バス用品などを中心に、順調に売り上げを伸ばしております。

2018年2月期 出店計画

2018年2月期の出店計画についてご説明いたします。日本国内ではニトリ30店舗、デコホーム15店舗計45店舗の純増を予定しております。2017年6月にはニトリ店舗として初となる、渋谷エリアに渋谷SHiDAXビレッジビル全9層を利用し、都心部では最大の売り場面積約1,800坪の大型店舗を出店いたします。都心部への出店を始め、地方の大都市、小商圏地域へも引き続き出店してまいります。

海外では、中国10店舗のほか、台湾に5店舗、アメリカに1店舗計16店舗予定しており、合計で61店舗の純増、2018年2月期末時点では、日本と海外合わせ、532店舗となる見込みです。

2018年2月期 連結業績予想

続きまして、2018年9月期の連結業績予想をご説明いたします。売上高は前期比110.7パーセントの5,680億円、経常利益は前期比114.2パーセントの1,000億円。

当期純利益は前期比114.2パーセントの685億円を計画しております。なお、業績予想の前提条件につきましては、既存店売上高前年比は101.9パーセント、為替レートは1ドル104円となっております。

株主様への利益還元について

最後に、株主様への定期還元についてご説明いたします。2017年2月期において、13期連続の増配と、30期連続増収増益記念配当を実施いたします。

期末配当金の直近の配当予想から10円増配、記念配当金2円を合わせまして1株当たり47円とさせていただきました。これにより、2017年2月期の年間配当金は82円となります。また、2018年2月期につきましては、中間45円、期末47円、年間で92円の配当を予定しており、実現いたしますと14期連続の増配となります。

以上を持ちまして、2017年2月期決算報告とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

<続きは近日公開>