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レカム株式会社3323

東証スタンダード

卸売業

経営理念

伊藤秀博氏(以下、伊藤):レカム株式会社、代表取締役社長兼グループCEO兼海外事業本部長の伊藤です。それでは、当社についてご説明します。

スライドは、当社の経営理念です。上段の企業理念は、レカムグループの存在目的を表しており、それぞれの事業ドメイン別に4つの言葉に分かれています。

共通する言葉は「社会に貢献する」であり、これは当社がそれぞれの事業を通じて社会に貢献するために存在していることを意味しています。

そして、下段は社是になります。こちらは、当社が日々事業活動を行う中で判断のよりどころとすべき行動指針を、「RECOMM」のアルファベット6文字で表したものです。

会社概要

伊藤:会社概要についてです。当社は、中小企業のお客さまをターゲットにした情報通信機器の販売事業を祖業として、1994年に設立しました。設立10年目の2004年には東京証券取引所スタンダード市場に上場し、上場を機に海外進出や事業の多角化を推進してきました。

現在では日本を中心に、アジア9ヶ国で約500名の従業員を擁する企業グループとして事業を展開しています。また、企業規模の割に株主が多い点も特徴であり、現在約3万4,000名の方々に当社の株式を所有していただいています。

事業別事業会社

伊藤:スライドは、グループ会社の一覧になります。当社は純粋持株会社であり、グループ全体の事業は国内8社および海外17社の子会社によるグループ経営形態となっています。

国内ソリューション事業 概要

伊藤:現在展開している3つの事業についてご説明します。まず、創業事業である情報通信機器販売事業ですが、多角化を進めた結果、現在では国内ソリューション事業としてさまざまなお客さまにソリューションを提供しています。

もともと情報通信機器の販売は、社員が直接企業を訪問して販売するのが一般的でしたが、当社は業界に先駆けてフランチャイズというビジネスモデルを構築しました。

当社は、社員ではなく全国の加盟店に当社の看板を掲げて営業していただくことで、全国各地で優秀な営業マンに起業の場を提供し、法人向け営業のフランチャイズ事業として事業化を図りました。この取り組みにより急成長を遂げ、設立9年8ヶ月で上場を果たしました。

その後、情報通信機器の販売から、省エネ機器を提供するカーボンニュートラルソリューション、インターネットのセキュリティへと商材を拡大し、現在ではオフィスのトータルソリューションとして国内でソリューション事業を展開しています。

kenmo氏(以下、kenmo):国内ソリューション事業は、IT、カーボンニュートラル、サイバーセキュリティ、感染症対策の4領域を展開されていますが、これはメーカー商材を仕入れて法人顧客に提案販売する、いわゆる営業代理店専門商社型の会社とみてよろしいでしょうか?

伊藤:そのとおりです。

kenmo:スライド下部にファイナンスソリューションと記載があり、提携リースによってお客さまが初期コストを抑えられるのはメリットだと思いますが、一方で御社側のメリットはなにかありますか? 

伊藤:大きくは2つあると思っています。1つはリース会社に現金で一括購入していただきますので、通常は10日から1ヶ月後にはリース会社から入金されます。つまり、売掛金の回収スピードが早いということです。

もう1つは、お客さまに直接売掛金が発生するわけではありませんので、貸倒リスクがないことです。この2つが当社にとっての大きなメリットです。

DX事業 概要

伊藤:2つ目の事業であるDX事業についてご説明します。少子高齢化が進み、労働人口が減少している日本では、企業が業務の自動化やアウトソーシングを進め、社員がコア業務に集中できる環境を整備することが急務となっています。

当社は、業務の自動化やお客さまからの業務委託を通じたアウトソーシングサービスを提供することで、このニーズにお応えしています。

当社は2003年に中国の大連にグループ内のアウトバウンドコールセンターを設立し、海外進出の第一歩を踏み出しました。その後、さまざまなノウハウを蓄積し、2009年からは一般のお客さまに対して営業活動を行い、アウトソーシングや業務自動化のニーズに対応するかたちで事業化しました。

近年では、2023年に中国の急成長RPAベンチャー企業と提携し、同社のRPAソフトウェア「Robo Worker」の日本語版について、日本国内での独占販売を開始しました。

今年の2月からは同社が開発した日本語版AIエージェントを新規事業として営業を開始しています。

kenmo:DX事業はお客さまの事業・業務分析から、業務の再設計、業務自動化、アウトソーシングまで一気通貫で提供されていますが、一般的な案件フローとはどのようなかたちになるのでしょうか? 

伊藤:まずお客さまのヒアリングを行い、間接業務としてどのような業務を実施しているのかを確認します。その内容を分析した上で、自動化が可能な部分については、当社のRPAを用いてコンピューターによる自動処理を行います。

人間でないと対応できない業務については、AI-OCRというサービスを活用し、読み取り作業を自動化します。ただし、OCRも100パーセントの精度ではないため、誤って読み取った内容や自動化が困難な業務については、当社のアウトソーシングセンターで人が受託して対応します。それにより、お客さまのコストダウンにつながるかたちで展開しています。

海外ソリューション事業 概要

伊藤:3つ目の事業は海外ソリューション事業です。当社は、2003年から海外子会社の企業経営に携わってきたノウハウを活かし、2015年より海外に進出している日系の製造業を対象に、省エネ機器の販売を行っています。LED照明や業務用エアコンなどを通じ、お客さまの電気代削減やCO2排出量削減を支援しています。

2017年にベトナムに進出し、その後3年間でASEANほぼ全域に事業を拡大し、現在は8ヶ国で事業を展開しています。以上が当社の主な事業内容です。

kenmo:海外事業についてですが、国内と同様に営業代理店専門商社として理解すればよいのでしょうか? また、後のスライドに「グローバル専門商社構想」と記載がありますが、国内ソリューション事業とはなにか商流や事業の違いがあるのでしょうか? 

伊藤:基本的に扱う商材や商流は国内も海外も同じです。ただし、国内についてはオフィス系のお客さまが多く、売上の中心はIT機器となっています。

一方で、海外ソリューション事業は製造業の工場のお客さまが大半のため、カーボンニュートラルソリューションの売上が大部分を占めており、それぞれの売上構成は異なっています。

事業セグメント別売上シェア

伊藤:スライドは、現在の各事業の売上高構成比を示しています。ご覧のとおり、現在は売上高の約7割を海外事業が占めており、海外事業が大きく成長していることがおわかりいただけるかと思います。

販売会社からBtoBソリューションプロバイダーに進化

伊藤:スライドは、創業から32年間の事業の変遷を示しています。さまざまな挑戦と失敗を繰り返しながら事業転換を重ね、現在のBtoBソリューションプロバイダーとしてアジア全体で事業を展開する企業グループへと成長しました。

当社の競争優位性

伊藤:当社が32年間の事業運営を通じて培った競争優位性についてご説明します。当社の競争優位性は、以下の3点にあると考えています。

1点目は、グローバルワンストップソリューションです。現在、当社はアジア8ヶ国で同じ商品やサービスを提供することが可能です。カーボンニュートラルや省エネ商材において、当社と同様のサービスを提供できる企業は総合商社とメーカーに限られます。

しかし、総合商社は直接販売を行わず、メーカーは商品を提供しますが、取り付け工事やアフターサービス、さらにはリースや分割払いといったファイナンスソリューションを提供することはできません。

当社は販売から工事、アフターサービスまですべてをワンストップで提供できるため、海外に広く展開している企業の中では事実上競争相手が存在しない状況です。このように、ほぼ競争のない領域で事業を展開できていると考えています。

2点目は、直販による営業力です。創業以来、国内外においてさまざまな商材を直販、つまりお客さまと直接向き合い、コンサルティング営業を行ってきました。国内だけでなく海外においても同様の直販営業を展開している企業は当社以外には存在しないため、この分野でも競争の少ない領域でビジネスを展開できていると考えています。

3点目は、時代の変化に対応し続ける企業風土です。創業事業において、業界で初めてフランチャイズビジネスモデルを構築したこと、さまざまな業界初のサービスを提供したこと、そして日系企業として初めてのビジネスを行ったことを通じて、常に時代の変化に対応し、新しい商品やサービスを生み出す企業風土を培ってきました。

このように、時代の変化に常に対応し、新しい商品やサービスを生み出す企業風土が当社の強みであると考えています。

基本戦略

伊藤:現在取り組んでいる当社の成長戦略についてご説明します。当社は基本戦略として「グローバル専門商社構想」を掲げています。これは、2017年にベトナムへ進出し、海外展開を加速する中で、新たな成長戦略として打ち出したものです。

「グローバル専門商社構想」とは、それぞれの時代に適応した最先端の商材やサービスを、当社の強みであるダイレクトマーケティング、つまり直販による営業ノウハウを活用し、全世界のお客さまに提案することで、グローバル事業の成長を加速させる構想です。

この構想は、4つのステージを段階的に進めながら最終目標を達成するというものになります。

まず、ステージ1は新規開拓です。現在、当社は自社ブランドのLED照明を販売しています。LED照明を新規開拓の商品として選んだ理由は2つあります。1つ目は、LED照明が削減効果をわかりやすく示せる商品であることです。

電気代がどれだけ下がるのか、CO2削減にどれだけつながるのかといった費用対効果を理解していただきやすい商品だからです。

2つ目の理由として、LED照明は1本当たりの単価が数千円程度であるため、大量生産を行っても在庫リスクを抑えられる点が挙げられます。OEMによる大量生産で原価を抑えやすく、自社ブランド化により機能やスペックを独自に設計することで、他社との差別化が可能です。

ステージ2は、顧客の囲い込みです。LED照明を購入いただいたお客さまに対し、業務用エアコン、放射冷却商材「SPACECOOL」、各種IT機器などを販売することで、ワンストップですべてのサービスを提供し、顧客の囲い込みを図ります。

ステージ3は、ローカル市場の開拓です。これまでアジア各国の日系企業を中心に展開してきましたが、各国における日系企業の数は現地のローカル企業と比較するとごくわずかです。そのため、ローカル企業を開拓することで、市場規模を飛躍的に拡大することが可能です。

当社のノウハウを活用し、各国のローカル企業を開拓することで、事業の成長を加速させます。

最後のステージ4は、新規事業の創出です。各国の顧客企業に向け、その国の経済環境に対応したまったく新しい事業を開発・提供します。このステージ4を確立することで、各国における利益と雇用の最大化を図り、各国の経済発展に貢献することを目指します。

これが当社の現在の成長戦略である「グローバル専門商社構想」の目標です。

基本戦略 グローバル専門商社構想の国別ステージ

伊藤:「グローバル専門商社構想」の進捗状況についてご説明します。スライドは、「グローバル専門商社構想」の各国におけるステージを示したものです。インドと中国では顧客数と市場規模が大きいため、新規開拓によるLED照明の販売が依然として有効であり、ステージ1にとどまっています。

ベトナム、タイ、インドネシアはステージ2、マレーシアとシンガポールではクロスボーダーM&Aにより、ステージ3のローカル市場開拓段階に入っています。

この図からもおわかりいただけるように、「グローバル専門商社構想」においてステージ4に進んでいる国はまだなく、ステージ3に進んでいる国も全体の約2割にとどまっています。したがって、この構想をさらに推進することで、大きな成長の余地があると考えています。

kenmo:こちらのスライドについて、いくつか質問させてください。まず、御社が新しい国に進出する際、どのようにお客さまを開拓していくのか、標準的な顧客開拓モデルをお聞かせください。 

伊藤:まず、ステージ1は日系企業向けのLED照明の販売になります。そのため、その国の日系企業のデータを入手します。当社のビジネスにおけるお客さまのターゲットは、設備投資を決定できる企業の社長や担当役員、つまりトップ経営層となります。その方々にダイレクトにテレアポをしたり、メールを送信したりして、決定権者にアポイントを取って直接商談を行うという方法をとっています。

kenmo:成長市場であるインドと中国がまだステージ1のフェーズということですが、現状の課題と今後の展望についてお聞かせください。

伊藤:中国もインドもほぼ似たような状況にあり、日系企業の数は非常に多いです。しかし、国土が非常に広大なため、例えば中国ではすでに約1,100社の顧客を抱えていますが、その大半は上海を中心とした華東地域に集中しています。

インドの場合は、デリーを中心としたインド北部に日系企業が多く存在しますが、その他の地域にもさらに多くの日系企業が分布しています。しかし、国土が広いため、日帰りで営業を行うことは難しい状況です。

今後、顧客を増やし規模を拡大するためには、それぞれの地域ごとに支店を開設し、そこに常駐する社員が顧客に対して営業やサポートを行う体制を整える必要があります。ただし、そのためには人材の確保とそれに必要な投資が課題となっています。

kenmo:現状ステージ4に至っている国がまだない状況ですが、今後の展望についてお聞かせください。

伊藤:後ほど説明しますが、今年から販売を開始したAIエージェントについては、全世界で販売が可能になります。このAIエージェントを販売することにより、ステージ4、つまりまったく新しい独自性を持った商材やサービスをその国で提供できるようになると期待しています。

基本戦略 グローバル専門商社構想の取り組み(2021年~2025年)

伊藤:スライドは、2017年に「グローバル専門商社構想」をスタートしてから昨年までの売上と利益の推移を示しています。

2021年9月期のコロナ禍による落ち込みを除けば、この成長戦略の推進により大きく成長していることがおわかりいただけるかと思います。また、コロナ禍以降の成長の主な要因は、クロスボーダーM&Aの実施によるステージ3への移行です。

新たなグローバル戦略商品① AIサーバー

伊藤:成長戦略の今後の新たな取り組みとして、2つのグローバル戦略商品についてご説明します。まず1つ目はAIサーバーです。当社は2024年に、AIサーバーで世界第2位のシェアを持つSupermicro社のシンガポールNo.1代理店であるTAKNET社を子会社化し、AIサーバー市場に参入しました。同社の業績は大変好調で、今期実績も大幅な増収増益で推移しています。

現在、このTAKNET社の持つノウハウを横展開し、他のASEAN諸国でのAIサーバー販売を開始する準備を進め、新たなグローバル戦略商品として販売を拡大していきたいと考えています。

kenmo:こちらは、約15億円の受注残が第3四半期までにすでに納品・売上計上済みとのことですが、その後の受注残や商談パイプラインの状況についてお聞かせいただけますでしょうか? 

伊藤:直近の受注残は約10億円であり、現在のAIサーバー事業の売上に換算すると約3.5ヶ月分に相当します。このAIサーバーに関しては納期がかなり長期化しており、受注から納品までに3ヶ月から4ヶ月ほど時間がかかっています。そのため、現時点では通常ベースの受注残にちょうど達した状況です。

新たなグローバル戦略商品② AIエージェント

伊藤:2つ目のグローバル戦略商品はAIエージェントです。当社は2023年より、中国の急成長RPAベンチャー企業である実在智能社と業務提携契約を締結し、同社のRPAソフトウェアの日本語版を独占販売しています。

また、同社が新たに開発したAIエージェントの日本語版の営業を2月より開始しました。現在、当社グループ内において同AIエージェントを活用し、さまざまな業務ごとに自動化事例を構築中です。

また、7月には、同AIエージェントが国際的AIベンチマーク「OSWorld」で業務実行成功率の世界第1位と認定されました。

OSWorld 世界第1位 実在エージェント

伊藤:スライド右側の表は、各社AIエージェントの評価ベスト10になります。今後は「世界第1位」という実績を営業活動に活用し、AIサーバーとのセット販売を推進します。

また、並行して開発された英語版もリリースされたため、すでに営業を開始している日本および中国だけでなく、ASEAN各国でも営業を開始し、全世界で販売していきたいと考えています。

以上、2つのグローバル戦略商品を中心にAIインフラ事業を確立し、中長期的には新たな中核事業の1つとして成長させていきたいと考えています。

kenmo:AIサーバーをインフラ、AIエージェントをアプリとして、オンプレミスでセット販売するという構想ですが、両方を必要とする典型的な顧客像について、どのようなお客さまになるのかを教えてください。

伊藤:業種によって特に必要というわけではありませんが、セキュリティを非常に重視されるお客さまの場合、クラウドを利用するよりもオンプレミスを導入することで完全にクローズドの環境を構築できるため、オンプレミスを選択したいというニーズが高い傾向にあります。

kenmo:AIエージェントについてですが、現在引き合いはあるのでしょうか? 具体的にどのような業種や業務で引き合いが強いのか、その点についても教えてください。

伊藤:当社は基本的に直販によるダイレクトマーケティングを展開しています。広告を活用した集客ではなく、営業部門が直接お客さまにアプローチしているため、特に特定の業種で引き合いが強いということはありません。

国内事業の再成長① とみや子会社化(東北第2弾)

伊藤:国内ソリューション事業については、再成長戦略の一環として、国内販売網の空白地帯であった東北地方への進出を加速させています。その1つとして、9月4日に、秋田県を代表する事務機・文具販売会社である株式会社とみやを子会社化しました。

同社は創業229年の歴史を持つ老舗企業であり、長年の経営経験は当社グループ各子会社の経営基盤の強化にも寄与すると期待しています。

kenmo:とみやの顧客基盤に対して、御社のITや環境商材、BPOを展開する方針だと思います。具体的にどのような商材からクロスセルしていくのか、また何年程度で収益貢献を見込めるのか、そのあたりをお聞かせいただけますでしょうか? 

伊藤:とみやは事務機・文具が中心ですので、どちらかというと、コピー機やパソコンが売上の大半を占めています。

したがって、まずは当社のサイバーセキュリティ商材やBPOをクロスセルし、それに対して当社がとみやの営業を支援します。顧客との関係性が非常に強いことから、比較的早い段階で売上増につなげることができると考えています。

国内事業の再成長② 東北地区への進出を加速

伊藤:とみやのM&Aにより、スライドにあるとおり、今年は東北4県に新たな営業拠点を展開することができました。今後も同業他社のM&Aやフランチャイズ加盟店の開拓を推進し、国内事業の再成長に取り組んでいきます。

以上が当社の成長戦略です。

達成目標

伊藤:今年度が2年目となる中期経営計画についてご説明します。今回の中期経営計画の目標は以下の3点です。

1点目は売上高を年平均成長率で20パーセント以上成長させること、2点目は売上高営業利益率を10パーセント以上とすること、3点目は自己資本利益率を20パーセント以上とすることです。これらの目標を最終年度に達成することを目指します。

達成目標のロードマップ

伊藤:スライドは、中期経営計画目標達成のためのロードマップです。

2年目の今期の計画は、いずれも目標を下回っている状況ですが、今期に実行した3件のM&Aによる売上の底上げが、来期は年間を通じて見込めることから、売上平均成長率20パーセントの達成にはある程度のめどが立っています。

したがって、来期は現在の具体的な取り組みを徹底的に実行し、営業利益率および自己資本利益率を改善する、すなわち質の改善が中期経営計画目標達成のための鍵であると考えています。

kenmo:中期経営計画達成のロードマップについて、過去に期中の下方修正が何度かあったことから、マーケットでは今回の中期経営計画目標についても懐疑的な見方が多いのではないかと思います。過去の課題と、それを今後どのように改善していくのかについて、ぜひ投資家に向けてアピールしていただければと思います。 

伊藤:当社は創業以来、社是の中に「チャレンジ」という言葉があるとおり、常に高い成長を目指して取り組んできました。そのため、通期計画等の発表に関しても、その戦略を実行することによって達成できるだろう最大限の数値を計画として掲げてきました。

ご指摘いただいたように、業績未達や修正を余儀なくされることもありました。そのため、今期からは社内の目標数値と外部に公表する通期計画の数値を分け、通期計画には保守的な数値を公表することで改善を図っています。

中期経営計画の重点取組項目

伊藤:中期経営計画の重点方針についてです。グループ全体で以下の2点に取り組みます。

1点目は営業DXです。現在、3つの事業で顧客層と営業手法がそれぞれ異なる状況を改善すべく、顧客データベースの統合と営業プロセスの標準化を進めています。これにより、事業部を横断したクロスセルを促進し、グループ全体でワンストップソリューションを提供することを目指しています。

また、各営業社員の行動を見える化し、非営業活動の時間を最小化する仕組みを構築することで、営業生産性の向上を実現します。

2点目はM&Aです。クロスボーダーM&Aを中心に、これまで培ってきたM&Aのノウハウを活かし、各国でのM&Aをさらに推進します。また、営業DXの仕組みを各子会社に横展開することで、各国や各企業のローカル顧客に対するクロスセルを促進し、売上高と利益の最大化を目指します。

管理部門の重点施策

伊藤:管理部門の重点施策についてです。当社サービスでもあるAIエージェントを中心とした各種AIツールを徹底的に活用し、業務の重複を削減して業務の最適化と自動化に取り組むことで、3年間で管理部門全体のコストを10パーセント削減することを目指します。

以上が中期経営計画のご説明です。

2026年9月期第3四半期累計決算実績サマリー

伊藤:先月発表した第3四半期決算の概要をご説明します。連結売上収益は前年同期比125.5パーセントの124億3,400万円となり、第3四半期累計ベースでは2期連続で過去最高を記録しました。

各利益指標では、営業利益が前年同期比162.8パーセントの4億6,300万円、税引前利益が同124.1パーセントの4億1,000万円、当期純利益が同115.3パーセントの2億2,500万円となり、いずれも2期連続で増益となりました。

また、営業利益と税引前利益は過去最高を記録しました。

2026年9月期第3四半期累計決算実績サマリー(セグメント別)

伊藤:各セグメント別の実績は、スライドに記載のとおりです。

2026年9月期第3四半期累計決算(国内ソリューション事業)

伊藤:各セグメント別の実績の詳細をご説明します。国内ソリューション事業の売上収益は、前年同期比111.8パーセントの33億2,000万円となりました。

増収の要因は、サイバーセキュリティ商品であるUTM(統合脅威管理装置)の販売が好調だったこと、さらに、1月より子会社化したカワハラ事務機の売上が寄与したことです。

セグメント利益は、増収効果および子会社統合による販管費集約効果により、前年同期比241パーセントの2億4,300万円と大幅な増益となりました。

2026年9月期第3四半期累計決算(DX事業)

伊藤:DX事業の売上収益は、前年同期比82.6パーセントの3億7,400万円となりました。減収の要因は、前期のBPO事業における大口のスポット受託業務案件の契約が終了したことです。

セグメント利益は800万円の赤字となりました。赤字幅は前期より改善しましたが、2期連続の赤字です。通期計画においても、AIエージェント事業の立ち上げに伴う先行投資段階であることから、赤字で推移すると見込んでいます。

2026年9月期第3四半期累計決算(海外ソリューション事業)

伊藤:海外ソリューション事業の売上収益は、前年同期比134.9パーセントの87億4,000万円と大幅に増加しました。この増収の要因は、シンガポールのAIサーバー販売やマレーシアでの卸売が好調に推移したこと、そして1月に子会社化したLumitron社の売上が寄与したことです。

セグメント利益は前年同期比155.4パーセントの6億1,000万円と、大幅な増益となりました。

2026年9月期通期計画

伊藤:今期の通期計画と配当についてご説明します。

通期計画は、連結売上収益を148億円、営業利益を5億5,000万円、税引前利益を5億6,000万円、当期純利益を3億2,000万円としています。

売上収益は2期連続で過去最高となり、各利益指標は2期連続の増益を計画しています。

配当について

伊藤:配当は1株当たり1.2円で、前期比0.2円の増配を計画しています。当社の配当に関する基本方針は、連結配当性向30パーセントを基準とし、業績に連動して配当する方針です。今回の1.2円の配当もこの方針に基づいたものです。

経営目標

伊藤:最後に、当社の経営目標についてご説明します。当社は2019年に創業25周年を迎えました。四半世紀という節目を迎え、新たな四半世紀に向けて「BtoBソリューションプロバイダーとして世界を代表する企業グループへ」という経営目標を掲げました。

現在進めている「グローバル専門商社構想」を軸とした成長戦略を推進することで、各国の事業を成長させ、利益と雇用を最大化し、各国の経済発展に貢献したいと考えています。

このような事業活動を通じて世界を代表する企業グループに成長することが、株主のみなさまをはじめとしましたステークホルダーのみなさまへの貢献につながると確信しており、経営目標の達成に向けて今後も全力で取り組んでいきます。

以上で私からの会社説明を終了します。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。

質疑応答:今後の海外ソリューション事業における重点地域について

荒井沙織氏(以下、荒井)

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