個人投資家向けオンライン会社説明会
オープングループ、「BizRobo!」などRPA・AIによる業務自動化が伸長 1Q営業利益前期比86.7%増、増配を計画
2027年2月期 連結業績予想

高橋知道氏(以下、高橋):オープングループ株式会社代表取締役の高橋です。本日は当社のオンライン説明会をご視聴いただき、ありがとうございます。まずは私から、今期である2027年2月期の方針と計画についてご説明します。
2027年2月期は、既存事業の安定的な成長に加え、新規事業の成長により、売上高は前期比で20.3パーセント増となる98億円を計画しています。
利益面では、AIの進化などによって事業および競争環境が激変する中、将来の加速度的な利益成長に向けた布石として、大胆な投資を今期に実施します。
業績予想にAIや新規事業への積極的な投資計画を織り込み、営業利益は前期比9.5パーセント増の11億円、経常利益は前期比13.8パーセント増の10億8,000万円を計画しています。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1.7パーセント増の6億5,000万円となる見込みです。
配当予想については1株当たり6円50銭と、2026年2月期の1株当たり4円90銭からの増配を計画しています。
連結売上予想の前期比増減要因

連結売上高の業績予想における、前期比の増減要因についてご説明します。
コア事業であるインテリジェントオートメーション事業やアドオートメーション事業の安定的な成長により、9億5,900万円の増加を見込んでいます。
これに加え、新規事業の成長による3億1,900万円も寄与し、連結売上高は前期比で20.3パーセント増の98億円を計画しています。
連結営業利益予想の前期比増減要因

連結営業利益の業績予想です。コア事業であるインテリジェントオートメーション事業およびアドオートメーション事業では、利益率に配慮しつつ売上向上策を講じることで、3億3,200万円の増益を見込み、前期比プラス32パーセントを計画しています。
重要指標であるコア事業利益は、持続的に成長すると見込んでいます。また、新規事業については積極的な投資を行い、従来よりも早期の収益化を図り、その結果としてコア事業利益への早期取り込みを目指します。
成長と還元の両立

当社の配当方針についてあらためてご説明します。
「成長と還元の両立」と配当方針を掲げており、配当性向は新規事業投資ではなく、すでに収益を上げているコア事業から創出された利益の40パーセントに設定しています。
また、業績向上による配当の拡大を志向しつつ、2028年2月期を目標にDOE(株主資本配当率)3パーセントの達成を目指します。
「BizRobo!」「RoboRobo」「PRESCO」を中心とするコア事業を拡充するとともに、収益化に目処がついた新規事業や、安定的に利益を生み出せる体質となった買収先をコア事業に取り込むことで、配当の源泉となるコア事業利益を最大化する戦略です。
継続的な株主還元の強化

配当の推移です。今期に実施する新規事業のための投資は、コア事業利益の計算から除外されており、配当金額に影響はありません。潤沢なキャッシュを活用しながら、新規事業への投資を進めつつ、コア事業で確実に利益を上げた分から配当を行います。
2027年2月期は、コア事業の大幅な増益に伴い、1株当たり6.5円の配当を予定しています。目標としていた2028年2月期のDOE3パーセントを、1年前倒しで達成する見込みです。
成長に向けた資本政策とキャピタルアロケーション方針・進捗

キャピタルアロケーションの進捗についてご説明します。
前期である2026年2月期においては、2024年10月に策定した資本政策に基づき、既存事業の強化に向けた投資と新規事業領域でのM&Aを実施しました。
既存事業領域では、「BizRobo!」シリーズの新サービス「BizRobo! AI Apps」と「Robot Analyzer」の提供を開始しました。また、「RoboRoboコンプライアンスチェック」のAIエージェントサービスをリリースや、外部パートナーとの連携強化などを行いました。
「RoboRoboペイロール」領域では3社のM&Aを実施し、さらに新規事業領域であるメディカルオートメーション分野では1社のM&Aを行っています。
資本のコントロールおよび株主還元の強化に関しては、総額約20億円の自己株式取得をすべて完了しました。また、配当はコア事業利益の成長を背景に、配当予想を上方修正しました。
2027年2月期については、成長に向けた取り組みをさらに加速させ、コア事業利益ベースで早期に2桁パーセントのROE達成を目指していきます。
続いて、新規事業および投資計画について、当社グループの中核事業会社であるオープン株式会社代表取締役執行役員社長の石井からご説明します。
新規事業

石井岳之氏(以下、石井):新規事業については3つあります。1つ目が「AI・ハイパーオートメーション」、2つ目が「ペイロールオートメーション」、3つ目が「RoboRobo与信・RPO(採用代行)」となっています。
1つ目のAI・ハイパーオートメーションは、従来のRPAに見られる個別タスクの自動化ではなく、業務プロセス全体の最適化を目指すものです。
AIを活用し、既存のレガシーシステムも含めて業務全体を最適化するプラットフォーム「Tungsten TotalAgility」の販売を新規事業として位置づけています。既存のエンタープライズ顧客800社を中心に、アップセル・クロスセルを推進します。
2つ目のペイロールオートメーションは、現在当社が提供している「RoboRoboペイロール」を中心に、デジタル化されたBPOサービスを新規事業として位置づけています。
オーガニックな成長に加え、既存の労働集約型の給与計算代行業者を買収し、そのDX化・自動化を推進することで、さらなる収益拡大を目指すという非連続的な成長を計画しています。
3つ目の「RoboRobo与信・RPO」は、新たに開始したサービスです。すでに開始している「RoboRoboコンプライアンスチェック」では、無料ユーザーを含めて1万社以上の顧客資産があります。その既存顧客に対して、クロスセルでの提供を検討しています。
「RoboRobo与信」については、すでに本格的な提供を進めており、100社を超える契約を獲得しています。
投資計画

投資計画です。2027年2月期において、トータルで約10億円の投資を計画しています。その内容は、スライドの図に示されているとおり、主に人員投資とマーケティング投資に分かれています。
人員投資については、スライドの上部に示された3項目が該当します。
1つ目は、人員投資の中で、新規事業に伴う社員の積極的な採用を進めることです。
2つ目は、パートナー投資として、専門性の高い人材を外部企業から調達することを目的とした投資を検討しています。
3つ目は、サービス開発投資です。主にエンジニアの雇用を指し、新サービスの構築に向けた人材への投資となります。
マーケティング投資については、「RoboRobo与信・RPO」において、オンラインでの顧客獲得や展示会への出展といった積極的な施策を検討しています。
AI関連投資については具体的な使途がまだ決まっていませんが、急速に変化するAI環境や新たなサービス、顧客需要の爆発的な増加に対応するために、機動的にチームを編成したり、外部を含むアライアンスを構築したりと、AIを中心とした新しい取り組みへの投資として位置づけています。
新規事業投資/収益化のイメージ

高橋:具体的な内容は今ほど石井が説明したとおりです。ご察しのとおり、AIの環境は刻一刻と進化しています。そのため、この計画にとらわれず、積極的に機会を見極めながら新規事業へ投資していきます。
一方でコア事業については、筋肉質な体制をしっかり整え、利益を創出する方針です。そして、その利益を配当として還元していきます。
新規事業への投資と収益面について、これまでのM&A以外のオーガニックな新規事業として、「RoboRoboコンプライアンスチェック」という代表的なプロダクトを例に挙げて補足します。
このプロダクトでは、収益化までに5年ほどの時間を要しました。新しいクラウドサービス分野であったこともあり、思い切った投資が十分にできていなかったのではないかという反省があります。
今後は、今期の投資計画に基づき、積極的かつ適切な投資を行うことで、早期の収益化(コア事業化)に向けてしっかり取り組んでいきます。
また、時間は要しましたが、現在では連結売上高全体の10パーセント程度を占めるまでに成長しています。今後も新規事業への投資を継続し、しっかりと成長していきたいと考えています。
M&Aの積極的な活用による当社の目指すべき姿の実現

M&Aは、先ほどご紹介したとおり、ペイロール分野の3社を含め、合計6社ほどを買収しました。ここでは、あらためて当社のM&A戦略についてご説明します。
当社の強みは、AIやRPAなど先端サービスの社会実装力です。この強みをさらに高めるため、社会実装力の深化と社会実装領域の拡大に寄与するM&Aを、今期も引き続き積極的に活用する方針を掲げています。
2023年以降、ケイパビリティを補完するプラットフォーム技術の取得を目的とするM&Aに加え、産業の再定義に注力しているペイロールおよびメディカル領域におけるM&Aを進め、それらを通じて、PMIによるシナジー効果を発現させてきました。
今期も基本方針を維持しつつ、とりわけペイロール領域におけるM&Aに注力し、給与計算代行の主要グループの一角を担うことを目指しています。
2027年2月期第1四半期連結業績

2027年2月期第1四半期の連結業績についてご説明します。コア事業であるインテリジェントオートメーション事業、アドオートメーション事業ともに堅調に推移しました。
売上高は前期比18.8パーセント増の23億2,800万円、営業利益は前期比86.7パーセント増の4億200万円となりました。
経常利益は前期比134パーセント増の4億4,300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期比102.3パーセント増の2億7,800万円と、増収増益を達成しました。
通期業績予想に向けた進捗

通期業績予想に向けて、売上高と営業利益は順調なスタートとなっています。進捗率は、売上高が23.8パーセント、営業利益が36.6パーセントです。
セグメントの変更(2027年2月期~)の概要

今期からのセグメント変更についてご説明します。
先ほどの説明のとおり、今期を含めて新規事業は積極的に進めますが、コア事業では効率的かつ安定した体制でしっかりと利益を出していく方針です。その方針に伴い、第1四半期連結会計期間より、連結業績管理区分の見直しを進めています。
具体的には、今期最も注力する投資分野であるペイロールオートメーション事業については、目先の会計上の赤字にとらわれず、しっかりと投資を継続します。そのため、セグメント開示区分として「その他」に含め、コア事業の損益からも切り離す方針です。
インテリジェントオートメーション事業ハイライト

各事業の概況についてご説明します。まず、インテリジェントオートメーション事業です。
「BizRobo!」「RoboRobo」ともに導入企業が順調に増加したことで、売上高は堅調に推移し、前年同期比で増収増益となりました。
売上高は前年同期比14.6パーセント増の14億7,100万円、セグメント利益は前年同期比62.3パーセント増の3億1,000万円でした。
インテリジェントオートメーション事業ハイライト:導入企業数

インテリジェントオートメーション事業のKPIです。
「BizRobo!」「RoboRobo」ともに導入企業数は引き続き順調に増加しており、2026年5月末時点で累計4,697社となりました。
「BizRobo!」の解約率は、導入企業が増加している状況においても0.85パーセントと、非常に低い水準を維持しています。
インテリジェントオートメーション事業ハイライト:ストック収入

インテリジェントオートメーション事業のストック収入については、前年同期比で10パーセント増加しました。特に「RoboRobo」が着実に積み上がり、全体として収益基盤が順調に強化されています。
アドオートメーション事業ハイライト

アドオートメーション事業は、人材カテゴリと金融カテゴリが堅調に推移し、前年同期比で増収増益となりました。
売上高は前年同期比で24.8パーセント増の4億5,700万円、セグメント利益は前年同期比で33.2パーセント増の2億7,100万円でした。
取扱いシェアを高めた領域では、手数料率の改善を進めたことに加え、コストコントロールを強化したことでセグメント利益率が向上しています。
当社グループの今後の成長戦略

当社グループの成長戦略について、あらためてご説明します。
私たちはこれまで、RPAを軸に企業や自治体の業務自動化を支援してきました。その代表例が「BizRobo!」です。すでに3,000社以上に導入され、手作業による業務を代替するツールとして広く活用されています。
2015年に提唱されたRPAという概念は、近年では一昔前の技術と思われがちかもしれません。しかし、私たちはRPAが本質的にAIの進化と結びついており、その未来形が現実のものになる時代が訪れると早くから確信していました。
実際に、2018年の東証上場時には「ロボットトランスフォーメーション」という戦略を掲げました。当時はまだAIが一般的ではなかった時代ですが、ソフトウェアロボットの能力を最大限に活用し、業務構造そのものを見直す取り組みを開始しました。
そして現在に至るAIの進化を見越し、今回の戦略の中核ワードとなる「AIトランスフォーメーション」という商標も同時に取得しています。
このキーワードは現在、政府を含め多くの企業で使用されるようになり、市民権を得た言葉となっています。当社は約10年前にこのような時代が訪れることを予見し、準備を進めてきました。
したがって、当社グループにとって「AIトランスフォーメーション」は、単なるAIブームに便乗したスローガンではなく、構想と実装の両面から入念に準備してきた中核戦略です。
「AIトランスフォーメーション」は単なる業務効率化ではなく、産業構造そのものの変革を目的としています。これにより、日本における労働力不足問題の解決を目指し、日々活動しています。
私たちが掲げる「産業の再定義」とは、「BizRobo!」や「RoboRobo」といったオートメーションツールを提供するだけではありません。私たち自身が、インテリジェントオートメーションを活用した広告代理店事業そのものをすでに展開しています。
今期注力する給与計算の領域では、給与計算のオートメーションソフトを提供するだけではなく、給与計算代行そのものを行う事業者として展開していきます。
オンライン医療事務代行についても同様です。医療分野においては、オンライン医療事務のオートメーションツールが「BizRobo!」としてシェアNo.1を誇ります。しかし、ツールの提供にとどまらず、当社がオンライン医療事務そのものを主体的に行うことで、業界No.1を目指します。
この分野のリーディングカンパニーとしてオートメーションを推進し、産業構造そのものを変革するアプローチを志向しています。
以上が、私たちの考える産業の再定義です。私たちは「あらゆる産業をオートメーションによって再定義すること」を目指しています。
すでに実績を上げている広告領域では、業界のあり方を根本から変革するような成果を上げ、生産性や売上成長率においてシェアNo.1を目指しています。そのような成果も見られるようになり、非常に手応えを感じる領域です。
これまで培ってきた技術や知見、運用体制を活用し、労働力不足やDX推進の遅れといった業界構造の課題を抱える他の産業領域にも、本格的に展開していくフェーズに入りました。
私たちは、労働力不足に直面する日本社会の各業界に対し、自動化を通じて変革を促し、持続的な成長を提供します。
産業の再定義の横展開による高い蓋然性のある成長

産業の再定義については先ほどご説明しましたが、2つの代表的な業界であるペイロール(給与計算)業界とメディカル(医療事務)業界について、もう少し深掘りします。
先ほどのアドオートメーション事業は、当社が保有するハイパーオートメーション技術を最大限に活用し、私たち自身が広告代理店業務の事業主体となることで、産業の再定義を実施した第1弾となっています。
成果報酬型の広告業界においては、ハイパーオートメーションにより既存の代理店業務を自動化し、競合他社比で2倍から3倍を超える生産性を実現しています。これは、1人当たりの売上と捉えていただいてもよいかと思います。
これにより、広告主の出稿や成果分析などのタスクを大幅に削減すると同時に、メディア側にとって送客品質も向上させ、短期間で取扱高トップシェアを視野に入れるまで成長しています。
これまでRPAプラットフォームとアドオートメーションで培った技術やノウハウに、AIを掛け合わせたハイパーオートメーションプラットフォームを活用し、単独でのDX推進が困難な労働集約的な産業に対し、産業の再定義を横展開する戦略を進めています。
短期的には、給与計算と医療事務の2領域において、現在、産業の再定義を進めています。
ペイロール業界では、既存の給与計算業務をハイパーオートメーション化する「RoboRoboペイロール」を活用し、圧倒的な生産性向上と業務効率化をすでに実現しています。
地方を中心に、中堅・中小企業に対して給与計算代行サービスを提供している事業者は、労働集約的な業務でありながら、深刻な人材不足に直面しています。
我々がターゲットとする、売上規模1億円から3億円の給与計算代行業者は、現在、DX投資の余力に乏しく、人材不足にも直面し、事業継続が困難な状況にあります。
このような状況に対し、当社は「RoboRoboペイロール」の提供にとどまらず、積極的なM&Aを推進することで業界全体の再定義を進めています。近い将来、当社自身が給与計算代行市場でシェアNo.1になることを目指しており、この分野で非常に強い手応えを感じています。今後も積極的に投資を進めていく予定です。
メディカル業界についても、ペイロール業界と似たような構造となっています。医療機関、特に在宅クリニックや訪問看護ステーションの多くは、地域密着型の中小規模事業体であると考えられます。これは、労働集約的な業界構造のまま2040年には96万人の人材不足に直面するとの予測が、厚生労働省の白書で示されていることからも明らかです。
当社が当面のターゲットとする国内約1万5,000施設の在宅診療所は、DXへの投資余力が限られており、経営課題が深刻化しています。私たちは「ハイパーオンライン医療事務サービス」の提供に加え、M&Aを含む戦略的アプローチにより、この領域での産業の再定義を進めていきます。
続いて、各事業の成長戦略の詳細について石井からご説明します。
インテリジェントオートメーション事業

石井:まずは、インテリジェントオートメーション事業についてご説明します。
本事業の基本戦略は、既存のRPAに加え、ハイパーオートメーションという付加価値の高い自動化技術を既存のお客さまに提供していくことです。
成長シナリオとして、スライド中央に示している3項目をご紹介します。
まず1点目は、これまでRPAで培ってきた顧客の業務、プロセス、データの理解といったナレッジを基に、個別最適ではなく全体最適化を進める点、および先ほど紹介した「Tungsten TotalAgility」のようなプロダクトが、グローバルで非常に高い評価を得ているプラットフォームであることです。この2点を軸に成長を進めていきます。
私たちは大上段の戦略を掲げるのではなく、基本的に現場の課題に即した具体的な自動化を通じて価値を提供してきました。そのため、顧客が自動化を進めたい領域や、顧客にとっての価値という部分に焦点を当て、顧客目線を重視した現場実装を行っています。
ただ導入するだけで終わるのではなく、顧客のデータやアウトプットが実際に得られるところまで含めた実装を価値として提供していると考えています。この評価の部分で成長していくことを目指しています。これが2点目です。
3点目は、エンタープライズのお客さま800社を中心に、アップセル・クロスセルを推進します。事業目標としては、2028年2月期にハイパーオートメーション市場でシェアNo.1を達成すること、さらには2026年から2028年にかけて営業利益の年平均成長率を30パーセントとすることを掲げています。
アドオートメーション事業

アドオートメーション事業については、広告代理店業務の定型業務を徹底してデジタル化する部分と、最近では非構造化データや属人化された業務をAIにより自動化することで、幅を広げています。
当社では、生産性が高いと自負しています。競合他社では、年間の1人当たり売上総利益が2,000万円程度であるのに対し、当社のアドオートメーション事業は1人当たり生産性が6,000万円程度という圧倒的な生産性と手数料の高い競争力を実現しています。これを維持することで取扱高No.1を目指します。
ペイロールオートメーション

ペイロールオートメーションについてご説明します。中堅・中小企業マーケットでNo.1を目指すため、競争力の高いサービスを提供しオーガニックな成長を図るとともに、ロールアップ型M&Aで既存のBPO企業の買収を進めていきます。
本事業でも徹底したデジタル化されたプロセスを持つことで非常に高いコスト競争力を実現しており、成長ストーリーとしては、業界No.1の安いプライシングによる成長が1点目に挙げられます。
2点目としては、日本の給与計算代行マーケットが合計で1兆円規模とされる中で、その市場の開拓を進めていくことです。
3点目がM&Aです。2028年2月期の売上高として年間30億円を目指し、この目標を達成することで中堅・中小企業マーケットでNo.1になることを目標に、事業を展開していきたいと考えています。
産業の再定義・メディカルオートメーション

高橋:最後に、産業の再定義における具体的な取り組みの1つとして、メディカルオートメーションについてご説明します。
先ほどお伝えしたとおり、日本全国の在宅医療系クリニックや訪問看護ステーションが当社のターゲットです。ここでは、医療機関で発生するレセプト業務、すなわち会計業務といったミドル業務や、入力やスケジュールといったバックオフィス全般の業務を完全リモートで代行する「ヒト×AI」のハイブリッド型BPOサービスを構築しています。
こちらは、通院医療から在宅医療への移行を国が推進する「医療4.0時代」において、医療から健康責任へのシフトが進む中、次世代型サービスインフラとして不可欠な存在であると確信しています。私たちはこの領域においても、No.1のポジションを確立したいと考えています。
その基盤となるのが、2019年に私どもが主導して設立した「メディカルRPA協会」です。これを起点に全国約1,000の医療機関とのネットワークを構築しており、「BizRobo!」を中心にすでに300機関を超える既存ユーザーとの取引実績があります。これらの蓄積されたノウハウがそのまま競争優位性につながると考えています。
また、医療法人や関連事業者とのM&Aや医療プレーヤーとの共創モデルを通じて、産業の再定義をさらに進めていきたいと考えています。そして、3年後には200機関へのハイパーオンライン医事サービスの導入を目指し、医療領域における産業の再定義を推進していきたいと考えています。
質疑応答:AIトランスフォーメーションの定義と業務への影響について
石井:「AIトランスフォーメーションという言葉をよく聞きますが、実際に業務がどう変わり、御社の利益にどうつながるのか具体的に教えてください」というご質問です。
高橋:これは、本当に最近よく聞く言葉になりました。我々は社内でも、この言葉で戦略を統一しています。
大きく言えば、ロボットトランスフォーメーションも含まれますが、世の中を変革する新しい技術の使い方に当たります。我々の定義では、AIが可能にすることを前提として、人や組織、テクノロジーを含め、それらをAIのケイパビリティに合ったかたちへ変革し、商売のあり方自体も変えていくという考え方です。
この取り組みの結果として、現時点でのアドオートメーションという領域が存在します。また、先ほど石井が説明したペイロールやメディカルの領域においても、生産性が圧倒的に向上する結果が現れています。
今では、生産性が3倍から5倍ほどに向上していますが、当社では生産性の向上にとどまらず、新たなAIを活用し付加価値をさらに高めることを「AIトランスフォーメーション」と定義しています。
各社でさまざまな定義があるかと思いますが、当社におけるAIトランスフォーメーションとは、AIのケイパビリティを前提にビジネスや組織を変革することと位置づけています。
この変革が進むことで、競合他社に対し圧倒的な生産性と付加価値を提供でき、それが利益と売上高の成長という劇的な成果となって表れると捉えています。
質疑応答:ストック収入の積み上げと医療向けAIエージェント×RPAの需要について
石井:「インテリジェントオートメーション事業の『BizRobo!』の解約率0.85パーセントという低水準は、どこまでストック収入を積み上げられるのでしょうか?」というご質問です。
こちらについては、現在非常に低い解約率を維持している部分があり、解約率0.85パーセントというのは、月次チャーンの平均レートです。
ストック収入の積み上げについては、基本的には新規案件の獲得がその基盤になると考えています。チャーンが低いため、事業的な優先順位としては、新規案件の獲得がどこまで可能かに集中しているという認識です。
具体的な数字についてはお伝えできることとできないことがありますが、現在、医療向けAIエージェント×RPAの導入が全国的に進んでいます。
特に8月は医療補助金が出るタイミングです。その中でAIやRPAを活用していると、全体の8割の補助金が交付される場合があります。そうした事情もあって爆発的な需要が重なっており、これまで以上に新規案件の積み上げスピードを実現できるのではないかと考えています。
質疑応答:医療BPO事業の受注目標と市場展開について

石井:「医療BPO事業は、今後どのくらいの規模まで伸ばしていくお考えでしょうか?」というご質問です。
高橋:先ほどもお伝えしたとおり、短期的には200の医療機関を目標としています。これはすなわち、シェアNo.1を目指しています。
医療事務に関しては非常に古いビジネスモデルが中心で、医療事務に精通した人材をオンサイトに派遣するというかたちが主流となっています。この領域では人手不足が課題で、97万人不足しているといわれています。この課題が、私たちのいわゆるTAM、つまり潜在的なマーケット規模を示しているものと捉えています。
まずは業界No.1を目指し、200機関の獲得を目標に進めていきます。その後、この大きな市場に向けてインパクトのある展開をしていきたいと考えています。
質疑応答:アドオートメーション事業の注力度合いについて

石井:「アドオートメーション事業については、それほど注力領域ではないように感じます。いかがでしょうか?」というご質問です。
こちらについては注力領域として捉えています。先ほどの医療BPOと同様に、この業界も我々としては、競合他社においてデジタル化があまり進んでいないと感じています。また、参入余地がありながらも参入障壁がそれほど高くないマーケットであるため、現時点では我々の競合となる企業が数十社存在する状況です。
そのような中で、我々は生産性が最も高く、成長性も高い事業を展開しており、業界を集約していくかたちを基本方針としています。それが実現していくことで、事業目標である年間300億円の取扱高を達成するだけでなく、業界の手数料率などのルールメイクが可能なポジションを確立できると考えています。
このような取り組みにより、取扱高はもとより売上の大幅な成長が期待できると考えています。
質疑応答:今後の成長見通しとM&Aの影響について

石井:「FY2027の売上高の内訳として、オーガニック成長分とM&A分の比率をどう見ておくべきでしょうか?」というご質問です。
高橋:M&Aの部分については蓋然性の問題も含め、ガイダンスには含まれていません。
成長の部分については、売上の観点では、コア事業であるインテリジェントオートメーション事業と、前期でいうペイロールを除くアドオートメーション事業がオーガニックに十数パーセント成長していくと考えています。また、その他の事業も多少ですが、成長を見込んでいます。
さらに、先ほど大きな投資を行うとお話しし、すでに種をまいたペイロールを含めた新規事業については、スライドのグラフに示されているとおり、成長が見込まれます。加えて、M&Aも積極的に行う予定であり、実現すれば、その分の成長も期待できるとお考えいただければと思います。
質疑応答:上場当初の期待感と現状の株価形成について
石井:「株価が過去のピークから大きく下がっていますが、その要因をどう認識されていますか?」というご質問です。
高橋:2018年に当社が上場した際には、現在のAIブームに似たような状況がありました。当時は、なんでもかんでもRPA、すなわちソフトウェアのロボットがさまざまな課題を解決するのではないかという雰囲気があったと思います。そのような意味では、過度な期待感があったのではないかと考えています。
我々としても、その期待感にしっかり応えることができれば、適正な株価を形成できたのではないかという反省もあります。一言で言えば、投資家のみなさまの期待に十分応えきれていなかったことが原因ではないかと考えています。
一方で、現在はAIに注目が集まっていますが、当社は「魔法のようなAI」というよりも、地道に積み上げてきたものの上にAIで進化を遂げているという点で、大きな手応えを感じています。
その部分がまだ市場に十分伝わっていないのではないかと思っています。そのため、IR活動を通じて株主のみなさまに当社への理解を深めていただき、適正な評価、すなわち株価形成につなげていけるよう努めていきたいと考えています。
本日限られたお時間の中でご参加いただきましたみなさまに感謝申し上げるとともに、そのご理解を得て、引き続きご期待にお応えできるよう努力していきたいと思っています。
質疑応答:登壇者の業務役割分担と関係性について
石井:「高橋社長と石井さんの関係性を教えてください。経営を譲っていくかたちですか?」というご質問です。
高橋:関係は良好です。人事に関する部分はお答えしにくいところですが、現在の役割分担についてお話しします。
2年前に新たなCI(コーポレートアイデンティティ)を導入し、現在、売上の8割から9割を占める中核事業を統合したかたちで石井が担当しています。
一方、私はそれ以外の事業や資金面を含めたコーポレートファンクションを担当し、このように分担しながら進めているという関係です。
高橋氏からのご挨拶
高橋:あらためまして、本日はご多用の中、今回のオンラインセミナーにご参加いただき、ありがとうございます。株主のみなさまの期待にしっかり応えられるよう、日々事業価値の向上に真摯に取り組みますので、今後とも応援をよろしくお願いします。
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