2026年12月期第2四半期決算説明
ネットスターズ、2Q決済取扱高が過去最高 ステーブルコイン決済を本格始動、商用化フェーズへ
2026年12月期 第2四半期累計決算のポイント

李剛氏:みなさま、こんにちは。株式会社ネットスターズ代表取締役社長CEOの李です。本日はお忙しい中、第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
具体的な数字については取締役CFOの安達から詳しくご説明しますので、私からは今回の決算をどのように見ているのか、簡単に3点だけお話ししたいと思います。
1つ目は、ネットスターズの利益を生み出す力が確実に強くなってきました。これが今回、一番お伝えしたいことになります。
GPV(トランザクションボリューム)と売上は前年同期比で2桁成長を続けています。一方で、インバウンド需要や新端末への切り替えといった影響により、GPVと売上は計画をやや下回りました。ただ、その中でも営業利益と経常利益は計画を上回りました。
昨年、上場後初めて通期黒字化を実現しましたが、今年はさらに進展しています。「利益を出せる会社」から「利益を成長させられる会社へ」と、会社のステージが少しずつ変わってきたと感じています。
2つ目は、次の成長に向けた準備です。現在のネットスターズの成長の中心は「StarPay」の決済事業であり、加盟店や決済ブランドの拡大、そしてDXとのクロスセルを引き続き進めていきます。これについてはこれまでどおり、しっかりと取り組んでいきます。
3つ目は、次の成長につながる新しい領域も着実に進展しています。それは、オンライン決済、グローバル展開、そしてステーブルコインです。特にステーブルコインについては、これまで実証実験を重ねた結果、今では実証だけにとどまらず、商用化・社会実装の段階に移行しています。
我々がこれまで築いてきたリアル経済の基盤を、新しいデジタル金融の世界へとつないでいきます。これが「StarPay-X」で実現しようとしていることです。現在の事業をしっかり伸ばしつつ、その上に次の成長の柱を構築していきます。これが、今まさに進めている次の成長に向けた取り組みです。
株主優待を新設

株主還元についてです。このたび、初めて株主優待制度を導入しました。これまでは事業成長と収益化を最優先し、黒字基盤を整えてきました。今後は成長投資を継続しつつ、株主のみなさまへの還元もしっかりと検討していきたいと思います。
まだ第2四半期ですので、ここまでで満足することはありません。下期はしっかりと成長を図り、2026年には黒字化した会社から継続的に利益成長できる会社へ変わる1年にしたいと考えています。
それでは、具体的な決算内容について、取締役CFOの安達よりご説明します。
当社の強み ②強固な加盟店網、最大級のブランド数

安達源氏:取締役CFOの安達です。それでは、李が申し上げた内容を踏まえ、詳細をご報告します。
まず、当社の直近の動きとして、ブランドの追加が大きく進展しました。これが最初のご報告です。
新たにUSDTやJPYC、さらにさまざまなキャッシュレス決済ブランドが加わり、ブランド数が飛躍的に増える年になると考えています。接続についてもおおむね予定どおり進んでいます。今後、下期にも複数のブランド追加を予定しています。
当社の強み ②多様な決済ニーズへの対応に向け、決済ブランド網を継続拡充

これにより、ブランド数は大幅に増加します。国内QRコード決済、海外QRコード決済、ステーブルコイン、オンラインといったすべてのシーンで複数ブランドを追加する予定です。
第3四半期には10ブランド程度、第4四半期にはさらに1ブランドから2ブランドの追加を見込んでいます。これを着実に進めることで、今年から来年以降のトランザクションボリュームの増加と、さらなる解約率の低下を目指したいと考えています。
当社の強み ②ステーブルコイン決済の店舗実装 - 新決済手法の追加

日本初となる複数ステーブルコイン対応サービスとして、USDC、USDT、JPYCといった主要なステーブルコインを、「StarPay」の加盟店であれば、追加機器を原則として購入することなく、利用しやすいかたちで決済に利用できるようにする予定です。
このような取り組みに関連して、ローソンでステーブルコイン決済の実証実験を行うなど、幅広く展開しています。また、一般加盟店の申し込み受付も7月に開始しました。ステーブルコインによる店頭でのオフライン決済をCPM方式で行いたい場合、現状ではほぼ当社のみが対応可能という実情があります。
現在は小規模事業者(SMB)が中心ですが、新規加盟にも少しずつつながっています。今後もブランドの追加や新しい決済手法への対応に注力し、当社のブランド力をさらに高めていきたいと考えています。
2026年12月期 第2四半期累計決算のポイント(再掲)

その中で、あらためて決算の概要をご説明します。冒頭にお伝えしたように、株主還元を意識するフェーズに入ったと考え、還元を目的とした優待を設定しました。ここからは、数字に関するご報告です。
売上高は、第1四半期に引き続き弱含んでいるというのが率直な見方です。マクロ環境の影響により国内業態が弱いことに加え、インバウンドもおおよそ横ばいか微増にとどまるトレンドが続いています。
また、後ほどご説明しますが、直近のマーケットではクレジットカード決済代行会社をめぐり、さまざまなヘッドラインが流れています。こうした動きに迅速に対応するため、新端末を投入し、既存端末から新端末へのリニューアルを一気に進めることとしました。
そのため、第2四半期の数ヶ月にわたり既存端末の販売を中止し、移行期としました。今週発表した新しいハイスペック端末については、すべての認証を取得し、準備が整うところまでセットアップが進んでいます。
第3四半期以降、さまざまな社会情勢により、加盟店でクレジットカードが使えなくなるといった事態にも迅速に対応できるよう、この施策をとりました。その結果、第2四半期には通常見込めた数千万円分の端末売上が減少する影響も出ています。
いずれにせよ、最大の要因は、トランザクションボリュームを取り巻くマクロ環境の弱さが続き、インバウンド回復が見られないことです。このことにより売上高は成長しているものの、計画未達の主要因となっています。また、端末の移行期もその一因です。
一方、コスト改善はある程度進んでいます。売上高が未達となる中でも、営業損益以下は計画を上回り、前年と比べて数倍の成長を遂げています。後ほどご説明しますが、経常利益には、6月の利上げが反映されていない金利水準での受取利息が含まれています。
トランザクションボリュームの伸びはやや弱いものの、第2四半期としては過去最高の水準を記録しました。伸びが若干弱くても、着実に増加傾向にあります。
新規獲得については、おおむね計画どおり進捗しているとお伝えできます。マクロ環境がある程度改善傾向に向かえば、数字が伴うと考えています。
また、他のクロスセル施策を通じて数字を追いつかせることが、トップラインで取り組むべき課題です。利益については、これまでの流れを超える成長を期末までに積み上げていきたいと考えています。
損益計算書の主要科目とKPI

それでは、主要科目についてご説明します。
売上高についてです。スライドの表の一番上の行と、下から2番目の決済取扱高をご覧ください。
トランザクションボリュームは計画に対して約4パーセント下回っており、これが決済関連売上高に影響を及ぼし、計画比マイナスとなっています。第1四半期との相違点としては、その内容にインバウンドの未達が含まれることです。
やや保守的に見積もっていましたが、中国人インバウンドの回復が進んでいないことが大きく影響しています。キャッシュレスで積極的に消費していた顧客層が、依然として回復していません。
このマイナス要因に加えて、端末の移行期についても触れたいと思います。端末の具体的な未達額は後ほどお伝えしますが、市場に迅速に対応したことが影響として含まれています。
一方で、DXやその他の項目は第1四半期と同様の流れで推移しており、ほぼ計画どおりです。トップライン未達の主な要因は、トランザクションボリュームと端末の移行期によるもので、新端末の認可は無事に下りています。
原価率改善が進み、収益性を生み出す動きが加速しています。この流れは第1四半期から継続しており、その結果、トップラインと比べて売上総利益では計画を下回る幅がかなり限定的になっています。
販管費についてです。AI化を含め、コストをコントロールできる範囲が拡大しています。現時点では計画比で大幅な増加は見られず、計画に対して4パーセント程度抑えられています。
今後、いろいろなコストが発生する可能性はありますが、現段階ではコストを抑制し、収益化によって利益を成長させられるP/Lの体制作りが進捗しており、一定の評価が可能な内容だと考えています。
営業損益以下は計画を上回っています。ただし、経常損益には6月の利上げが反映される前の数字になっています。
売上高・GPVの四半期推移

トランザクションボリュームについて、右肩上がりに回復してきた点は評価できます。ただし、もう一段の伸びが欲しいという思いもあります。
スライドの青色のグラフが小さい理由は、手数料収入が若干減少したことに加え、端末販売も青色の部分に含まれているため、その部分が欠けていることにあります。この点にご留意ください。
いずれにせよ、トレンドとしては回復傾向にあります。ただし、戻り幅や第2四半期の落ち込みを考慮すると、残念ながら計画より数ポイント以上下回る傾向が続いています。
当社GPVの内訳

インバウンドのトレンドとして、昨年のような大きな変動は見られず、緩やかな上昇にとどまっています。特に、中国人団体客の減少が大きく影響し、計画をやや下回って推移していることが売上未達の要因となっています。
繰り返しとなりますが、国内に関しては第1四半期と同様のご説明になります。ガソリンスタンドや流通系小売事業の一部のお客さま、加盟店の動向において、計画に対する伸び幅が控えめであったトレンドは、第1四半期から変わりません。
原油高に伴う仕入れ抑制が見られる顧客や、決済件数が思うように伸びていない店舗も一定数確認されています。そのため、オフラインでのシェアが高い当社には、若干の悪影響が出ている状況です。
ただし、昨年と比較するとどの種別でも成長はしており、我々が想定したよりも弱いペースではあるものの、現在のマクロ環境を反映した結果だと考えています。
新端末への移行期間に伴う端末販売売上への影響

先ほどからお伝えしている新端末の移行についてです。直近では、決済代行を巡るさまざまな動きもあり、一部事業者のサービス終了等を背景に、現在端末そのものが使用できなくなったという状況で、旺盛なニーズが確認されています。
その中で旧端末は当然ながら使い勝手はよいものの、足元の半導体価格の上昇や、多く販売するためにはある程度リーズナブルな価格であること、さらにすべての決済種別に対応することが求められるため、その対応を実現する新端末を投入すべきという判断に至りました。
この新端末については、ステーブルコインを含め、すべての決済種別に対応可能です。また、かなり軽量化されており、持ち運びに便利なモデルとなっています。
この認証移行を急ピッチで進めた結果、毎四半期数千万円の端末売上があるものの、第2四半期では途中から大きな販売を控えるかたちになりました。
この影響で、わずかに売上が減少し、旧端末の仕入れを新たに行わない期間と認証を切り替える期間があったため、この判断が第2四半期のトップラインの不足幅、約2,800万円に反映されています。
この足元では端末ニーズが非常に高い状況であり、この好機をしっかりと捉えていきたいと考えています。
基本戦略として、当社は端末販売に依存する会社ではないという方針を貫きつつ、このタイミングで新たな決済手法やステーブルコインを市場に投入することは、極めて良い機会であると考えています。
一方で、こうしたサービスを利用いただくためには、端末が必要なお客さまが多くいらっしゃいます。そこで、このタイミングを逃さず、新規顧客獲得のために限定的ではありますが、良質な端末をしっかりと用意する方針です。
その結果、端末移行期による売上の減少が第2四半期に生じました。
サービス別売上高構成比

売上のミックスについてです。手数料売上が8割方を占めていますが、これは第2四半期累計で、第1四半期に大きく端末を販売したことが影響しています。そのため、端末販売の額はほとんど増えておらず、端末の販売をいったん停止していたことが要因です。
その他のミックスについては、その影響を除けば大きな変化は見られません。ただし、手数料売上が引き続き8割方を占めており、これが最も重要な部分といえます。
また、DXの今期における金額は昨年からさほど増加していないものの、案件件数が大幅に増えているため、成長を続けています。
結果として、第2四半期についてはかなり良いDXだったといえますが、セグメントとしては売上全体の10パーセントに満たない規模となっています。
営業損益の増減要因

営業損益の要因分布についてご説明します。昨年と比較して、売上高が大きく伸びたことが主な増減要因となっています。これは、DXと決済の両方において顕著です。その一方で、原価については上昇幅をある程度抑えることができ、この点もプラス要因となっています。
販促費は昨年より削減されている部分もあり、減価償却費やその他の要因に多少の余裕が生まれました。こうした減少要因を加味しても、最終的には営業損益が約3倍弱まで積み上がりました。
したがって、収益性の向上において着実に進展している状況といえます。この利益の増加幅を活かし、将来的な還元を視野に入れた施策を進める必要があります。
ただし、還元を進める一方で、当社は成長事業であるため、成長投資も重要です。そのため、バランスをとりながら慎重に検討していきたいと考えています。
受取利息の推移

受取利息の推移について、トランザクションボリュームとある程度比例しながらも、若干のタイムラグが発生することがあります。他方、6月の利上げ前のものが反映されているため、利上げ分が経常損益に反映されてくるのは、第3四半期以降になると考えています。
トピックス1:決済取扱高が第2四半期として5,792億円と過去最高を記録

トピックスについてお話しします。まず、決済取扱高についてです。「もう少し欲しかったな。弱かったな」というのが正直なところではありますが、第2四半期として過去最高を更新しています。今後も状況を注視しつつ、対応を進めていきます。
ただ、早期精算の施策や、ペイメント種別の追加も続々とローンチする予定です。新規店舗についても、予想や計画を上回る成果が出つつあります。
その中で、どこまでカバーできるか、すなわち努力の幅でどの程度マクロの影響を補えるかを、しっかりと精査していきたいと考えています。
トピックス2:日本初ステーブルコイン決済に対応する「Stablecoin Pay」を本格始動 8月にローソンにて予備実証を実施

ステーブルコインについて、先ほど少しお話ししましたように、コンビニ大手のローソンで予備実証を開始しました。現在、本格的な実証実験が近々控えている状況です。
ステーブルコインをレジで読み取れるかたちにし、どこでも使えるようにするための実験を進めています。すでに7月には、当社が提供する端末で対応可能なものについて、一般加盟店、主にSMBを中心にローンチしました。
今後、70万拠点の加盟店のみなさまにご案内します。大手小売事業者がステーブルコインに高い関心とニーズを持っていることを確認しているため、複数のキャッシュレス手法と絡めてしっかりとご案内できればと考えています。
トピックス3:横浜元町と横浜中華街のプレミアム商品券事業、事務局運営業務を受託

自治体の案件についてはDXに含まれており、計画どおりに獲得できています。具体的には、横浜元町と横浜中華街のプレミアム商品券事業を受託し、すでに開始しています。紙媒体の商品券を電子化し、精算までを担う事業です。今後も複数の案件が計画されているため、注力したいセクターと考えています。
トピックス4:株主優待を新設

最後のトピックスとして、株主優待についてお話しします。今年度の会計期間末を基準日として、100株以上保有する株主さまへデジタルギフト2,000円分を贈呈する予定です。直近7月の平均利回りとしては3パーセント弱と、しっかりとした幅を設けています。
選べる種別については、「PayPay マネーライト」「dポイント」「楽天ポイントギフト」「au PAY ギフトカード」など、多くの種別があり、何十種類もの選択肢をご用意しています。
ぜひ、スライドに掲載したロゴは限定的ではありますが、可能であれば当社の加盟店にてご利用いただけると大変うれしく思います。
キャッシュレス促進の観点から、キャッシュレスおよびデジタルポイントを中心とした優待を設けました。来年以降も継続する基本方針です。また、来年以降は1年以上継続保有する100株以上の株主さまを対象に優待を実施したいと考えています。
1. マルチキャッシュレス決済

補足事項として、当社の次の成長戦略についてです。現在、足元では新規顧客の獲得が順調に進んでおり、セールスパートナー網の拡大も大きく進展しています。
今後、複数のパートナー発表の機会を設けることもあるかと思いますが、そのような状況の中で計画に対して遅れが見られるのは、既存のトランザクションのボリュームであると考えています。
他方、DXのクロスセルについては、計画に対して順調に積み上がっています。そのため、売上の確保という観点では、既存顧客から追加のトランザクションボリュームをいただくことが、今後の重要な下期のテーマになると考えています。
ペイメント種別の追加施策にも取り組んでいます。しかし、それだけではマクロが弱含んでいると認識しており、新規顧客をさらに追加で獲得していかなければならないと考えています。
多少市場で動きがある部分として挙げられるのは、SMBや飲食店を中心としたセグメントです。現在、他社の加盟店で、さまざまな事情により決済を利用できない状況にあると報道されています。このような方々に対応するため、端末が必要とされています。
そのため、新規加盟店の獲得や既存加盟店への追加的な決済手法の拡充、事前精算などのアップセルを通じて、収益を増加させることが必須となる下期になると考えています。
財務・資本戦略

駆け足ではありましたが、第2四半期のハイライトを中心にご説明しました。他の戦略値も通期でご報告した際から継続できている部分ではありますが、株主還元方針に変更がありましたので、そちらをアップデートいたします。
我々の投資方針および基本方針に変更はありません。基本的に、最優先すべきは成長の確度を上げることです。
また、システムの安定化について、直近ではクレジットカードのアクワイアリングや収納代行、さらにはクレジットカード会社そのものがハッキングの被害を受ける事例が多発しています。
そのような状況の中で、決済システムの安定性が最も重要な投資分野であり、最優先でレベルアップすべき課題と考えています。したがって、これらへの投資については惜しまず実行していきます。
ただし、そのような中でも、利益水準に若干の余裕が出つつあるフェーズに入ったと考えています。したがって、株主還元についても積極的に検討する姿勢は変わりませんが、プライオリティとしては成長投資を第一の大きな課題として位置づけています。
また、株主還元を第2の優先事項として、引き続きしっかりと検討する方針です。予算としては限定的な措置にとどめつつ、まずは株主優待を皮切りに、みなさまのご意見をいただきながら株主還元方針を策定していきたいと考えています。
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