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株式会社BeeX4270

東証グロース

情報・通信業

【基本情報】株価:1,756円(2026年5月日終値)/配当利回り:%

国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、BeeXを取り上げます。

SAPやAWSに強み、クラウド移行から運用まで支援するインテグレーター

BeeX(4270)は、企業の基幹システム(会計・販売・在庫・購買など、業務を支える中核システム)をクラウド環境で動かせるようにするクラウドインテグレーターです。AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどのクラウドでシステムが安定して動く基盤を設計し、移行、開発、移行後の監視や運用まで支援します。

2026年2月期の売上構成比は、AWSなどの利用料を販売して請求代行も担う「クラウドライセンスリセール」が64.1パーセント、クラウド基盤の設計・環境構築やSAP(ドイツのSAP社が提供する基幹業務システム)環境移行、アプリケーション開発を担う「クラウドインテグレーション」が23.0パーセント、「MSP」(運用代行:クラウド環境を24時間365日監視・保守するサービス)が12.9パーセントでした。

SAPとマルチクラウド支援に強み、基幹システムのクラウド化需要を取り込む

クラウド化が広がる背景には、古いオンプレミス(自社保有型システム)を使い続けるほど、サーバー更新や保守人材の確保、セキュリティ対応、AIやデータ活用への対応負担が重くなるという事情があります。そこで企業はクラウド移行を進めますが、基幹システムは止まると受注、出荷、請求などに影響するため、クラウド・ネットワーク・セキュリティ・SAP運用をまとめて引き受ける専門会社が必要になります。この点、BeeXはSAPなどの基幹システムとマルチクラウドを組み合わせて支援できる点に強みがあります。

SAP刷新需要が拡大、クラウド基盤設計やデータ移行が重要テーマに

最重要テーマは、SAPを中心とする基幹システムのクラウド化です。SAP ERP 6.0および同製品を含むSAP Business Suiteでは、標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了予定とされています。利用企業は対象バージョンや延長条件を踏まえながらシステム刷新を検討する必要があり、その際には単に新しいSAPへ切り替えるだけでなく、クラウド上で動かすための基盤設計やデータ移行、周辺システムとの接続、運用体制の見直しも必要になります。

世界IaaS市場は22.5%成長、移行支援と運用支援に追い風

世界IaaSパブリッククラウド市場(サーバーやストレージなどのIT基盤をインターネット経由で借りる市場)は、2024年に22.5パーセント成長しました。企業のクラウド利用が広がるほど、BeeXが得意とする移行支援と運用支援には追い風が吹きやすいと見られます。

ストック比率77.0%、利用料販売と運用監視で継続収益を確保

なお、クラウド移行の構築案件だけではフロー型ビジネスになりがちですが、BeeXは、移行後も顧客がクラウドを使い続ける点に着目し、利用料販売と運用監視を継続収益として取り込んでいることが特徴です。同社のストック比率(売上全体に占めるクラウドライセンスリセールとMSPの割合)は77.0パーセントであり、移行案件を入口に顧客接点を増やし、その後の継続売上へつなげる流れができていると言えそうです。

2027年2月期は売上高17.8%増を計画、先行投資を将来収益につなげられるか

2027年2月期は売上高125億1,600万円、前期比17.8パーセント増を見込む一方、営業利益は6億500万円、同2.1パーセント増にとどまる計画です。人的投資、マーケティング投資、サービス開発投資を続けるため、増収率に比べると利益の伸びは抑えられる見通しです。大手SIerやクラウド専業企業との競争の中、人材の確保と、投資先行分を将来の収益拡大につなげられるかに注目です。

Anthropicとリセラー契約、Claude活用でAI・データ活用案件への展開余地

なお、BeeXは2026年5月20日、米AnthropicとAIモデル「Claude」のリセラー契約を締結したと発表しました。同社は、AWSのフルマネージド型サービス「Amazon Bedrock」(さまざまな生成AIモデルをAWS上で利用できるサービス)を通じてClaudeのライセンスを提供するほか、AI開発ツール「Claude Code」を活用した開発生産性向上支援、SAP on AWSを中心とする基幹データの高度活用ソリューションの提供も始めます。

基幹システムに蓄積された取引データや業務データをAIと連携させる提案ができれば、従来のクラウド移行・運用支援に加えて、AI活用コンサルティングやデータ活用案件へ広げる余地があります。もっとも、本件による業績への影響は軽微とされており、短期業績を大きく押し上げる材料というより、SAP on AWSで築いた顧客接点をAI活用支援へ広げるための布石として見たいところです。

さらに詳しく知りたい方へ――社長による生配信セミナーのご案内

事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営トップの考えを直接聞きたい」と感じた方へ。株式会社BeeX 代表取締役社長・広木 太氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。

視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。

参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。

「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。

BeeX が登壇する5月30日(土)開催セミナー

タイムテーブル
・11:00〜11:05
 オープニング
・11:05〜11:55
 ①BeeX (4270)
・12:00〜12:50
 ②プレミアムウォーターホールディングス (2588)
・12:55〜13:45
 ③エブレン(6599)
・13:55〜14:45
 ④AI CROSS(4476)
・14:50〜15:40
 ⑤マクアケ (4479)

▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】
2026年5月30日(土)開催。BeeX含む5社が登壇するオンラインIRセミナー ※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。

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▼今後のセミナー開催予定はこちら
上場企業の経営陣が登壇するライブセミナーでは、事業内容の理解を深めるだけでなく、その場で質疑応答ができ、経営者の熱量を直に感じられます。ぜひ、他の注目企業のセミナーもご覧ください。 これから開催予定のセミナー

執筆者プロフィール

執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。


※記事内容、企業情報は2026年5月20日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

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