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株式会社ピックルスホールディングス2935

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食料品

INDEX

影山直司氏:代表取締役社長の影山です。本日はお忙しいところ、株式会社ピックルスホールディングス2026年2月期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

今回の説明会では、スライドに記載の3項目についてご説明します。

2026年2月期 連結決算ハイライト

はじめに、2026年2月期の決算概要についてご説明します。2026年2月期の連結決算ハイライトです。売上高は前期比1.4パーセント減となりました。上期はコンビニ向けが好調でしたが、消費者の節約志向やアイテム集約の影響を受けました。

一方、営業利益は前期比63.0パーセント増となりました。当初の予想以上に原料野菜の価格が安定したことや、上期のコンビニでのキャンペーン、製品価格の改定などが利益に大きく貢献しています。

2026年2月期 連結決算

詳細な数値はスライドのとおりです。売上総利益率は収益性向上施策が功を奏し、前期から2.1ポイント改善しました。売上は下期に想定より鈍化したものの、収益性の改善が進んだ結果、営業利益計画を達成することができました。

2026年2月期 野菜価格と売上総利益率の状況

利益に直結する野菜価格の状況です。野菜価格は物価の上昇に伴い年々上昇傾向にありますが、前期は台風や気候変動などの異常気象による突発的な高値の発生が少なく、年間を通して安定して推移しました。これにより、原価の低減と売上総利益率の向上につながっています。

2026年2月期 品目別売上実績

売上実績の要因について、品目別および販路別にご説明します。まずは品目別です。製品のうち浅漬は市場の下落トレンドの影響で苦戦しましたが、主力のキムチは値上げを実施する中でも堅調に推移しました。また、惣菜も好調を維持しました。

商品は、物価上昇に伴い、おにぎりやお弁当向けといった業務用の漬物の需要が減少した影響を受けました。

2026年2月期 販路別売上実績

販路別のご説明です。量販店向けは販売価格の見直しやアイテム集約の影響、また市場が下落トレンドにある浅漬が食品スーパーを主要な販路としていることから、前期比でマイナスとなりました。一方、コンビニ向け販路はキャンペーンの実績が好調に推移しました。外食・その他では、新規外食向けの開拓やドラッグストア向け販路の伸びが寄与しています。

2026年2月期 営業利益 変動要因

営業利益の変動要因です。スライド左側には前期の修正後計画、右側には実績を示しています。仕入商品の売上減少は利益にマイナス要因となりましたが、それを上回る改善効果がありました。

値上げによる単価改善や、野菜の仕入価格の安定に加え、各種製造工程の自動化などによる製造経費の改善、さらには効率化の取り組みによる販管費の減少などが寄与し、増益となりました。

2026年2月期 販管費の状況

販管費の状況です。物流費は配送費の値上げなどコスト上昇圧力がある中、受注作業や出荷作業の効率化によってコスト上昇を吸収し、水準を維持しました。

人件費についても、事務作業の自動化などを進めることでコスト圧縮に取り組み、その結果、改善につながりました。

2026年2月期 連結貸借対照表

連結貸借対照表についてです。2025年2月期に茨城工場への大規模な設備投資を行いましたが、現預金は前年を上回り、健全な財務水準を維持しています。長期借入金が増加していますが、これは主に借換によるものです。今後はこの強固な財務基盤を活かし、次の成長投資や株主還元の強化を推進していきます。

2026年2月期 連結キャッシュ・フロー

決算概要の最後に、キャッシュ・フローについてご説明します。

営業活動によるキャッシュ・フローは、純利益の増加と減価償却費により、前期から大幅に増加しました。投資活動は茨城工場への設備投資が一服し、財務活動では設備投資に伴う借入の返済などを実施しています。

2027年2月期 連結決算予想

ここからは、2027年2月期の業績予想についてご説明します。今期の業績予想ですが、売上高は微増を見込む一方で、営業利益は減益を計画しています。

この減益の要因は、将来のさらなる収益基盤の拡大に向けて行う機械化などの戦略的な設備投資を加味したものであり、詳しくは後ほどご説明します。

また、前期の販売先与件による一過性の好調要因を除いた実力値ベースでは、着実に内部成長を見込んでいます。

2027年2月期 品目別売上計画

売上計画について、品目別および販路別にご説明します。品目別では、自社製品の強化を図るとともに、当社の調達・販売ネットワークや当社グループの株式会社フードレーベルで実践しているファブレスのノウハウを活用し、ベンダー機能を再強化します。これにより仕入商品の拡大を図り、製品と商品の構成比の最適化を目指します。

2027年2月期 販路別売上計画

続いて、販路別の売上計画についてご説明します。量販店向けでは、主力である浅漬カテゴリーの再成長を目指し、ご飯のおかずとしての惣菜性を高めたミニカップ製品の拡販を図り、増収を計画しています。

コンビニ向けでは、得意先の商品政策に合致した施策で水準を維持し、外食・その他では業務用を含めた販路開拓を行い、増収を計画しています。

2027年2月期 営業利益 変動要因

営業利益の変動要因について、ご説明します。スライド左側が前期の実績、右側が今期の計画を示しています。

今期は、人件費の上昇に加え、資材や原材料価格の上昇による製造コストの増加を一定程度見込んでいます。また、仕入コストの上昇による商品原価の増加も想定しており、これらが利益を圧迫する要因となります。

一方で、昨今の中東情勢の緊迫化に伴う影響については、依然として状況が不透明であるため、現時点では予算に織り込んでいません。今後の情勢次第では、資材等の調達コストにさらなる影響を及ぼす可能性があることをリスクとして認識しています。

こうした外部環境の不確実性に対しては、引き続き動向を注視し、影響が顕在化した場合には機動的に対応していきます。具体的には、必要に応じて適時適切な価格転嫁を行う考えです。ただし、価格改定に頼るだけでなく、社内での徹底したコストの合理化や生産性向上といった自助努力を継続します。

これらの取り組みと売上の拡大を軸に、さまざまなコスト上昇をカバーし、持続的な利益成長を目指していきます。

2027年2月期 販管費計画

業績予想の最後に、販管費計画についてご説明します。現在の物流環境は、中東情勢などの地政学リスクを背景とした燃料価格の高止まりに加え、2024年問題によるドライバー不足や人件費の上昇など、先行き不透明な状況が続いています。ただし、現時点では中東問題に起因する配送費の急騰は見込んでいません。

こうしたコスト上昇圧力が継続する中、当社では、人件費についてはRPAなど自動化ツールの活用、物流費については配送網の効率化を図ることなどで対応していきます。

全社的な業務の効率化を通じて販管費の抑制を図り、外部環境の変化に左右されにくいコスト構造を維持していきます。

中長期戦略の全体像

ここからは、中長期戦略の進捗についてご説明します。スライドでは、中長期戦略の全体像を再掲しています。当社では、スライドに記載の経営課題を踏まえ、3つの戦略を掲げています。

1つ目は収益性の向上、2つ目は資本効率を意識した経営、3つ目は新商品・新領域への挑戦です。この3つの中長期重点戦略を推進し、新たな価値を創造し続ける、野菜・発酵・健康の総合メーカーとして企業価値の向上を目指しています。

戦略①収益性の向上 要素分解

まずは戦略の1つ目である収益性の向上についてご説明します。前期は営業利益率が順調に改善しました。

今期はこちらをさらに推し進めるため、スライドに記載されている要素に分解し、収益性向上の取り組みを継続しています。そこに示す4つの取り組みについて、順番にご説明します。

戦略①収益性の向上 アイテム数の絞り込み

取り組みの1つ目である、アイテム数の絞り込みの進捗です。こちらの施策はグループ全体で推進しています。

基幹工場である所沢工場では、多品種小ロットで不採算となっていた製品を中心に、販売先へ代替商品の提案を行うなど、1店1店丁寧なコミュニケーションを実施しました。その結果、1年間でアイテム数を約10パーセント削減することができました。

前期は一部で売上バランスの悪化が生じていました。そのため丁寧に進めていく必要はあるものの、施策自体は製造原価の改善につながっており、こちらを他の工場にも展開しました。結果として、グループ全体では約8パーセントのアイテム削減を実施しています。

今後も段階的に削減を継続し、市場の反応や売上動向を丁寧に検証しながら進めていくことで、売上減少のリスクを抑えつつ、筋肉質で着実な利益体質への転換を図っていきます。

戦略①収益性の向上 販売価格の見直し

取り組みの2つ目は、販売価格の見直しです。2025年5月より、主力製品である「ご飯がススムキムチ」シリーズで内容量の変更と価格改定を実施した結果、利益に着実に貢献しました。スライド下部のグラフは、キムチの店頭販売価格の推移を示しており、市場平均との比較となっています。

市場全体が上昇傾向にある中、当社は市場全体をやや上回る推移を見せています。市場動向に沿いつつも、着実に価格転嫁が進んでいることがわかります。今期も中東情勢による不確実性はあるものの、引き続き適時適切な値上げ交渉を進めていきます。

戦略①収益性の向上 生産体制の効率化・自動化

取り組みの3つ目は、生産体制の効率化と自動化です。2024年12月に稼働を開始した茨城工場は、稼働開始から1年以上が経過し、当初想定していた設備の生産スペックに対し、9割から10割の生産性を発揮できるようになってきました。

今後は、年間を通じて安定した生産体制を構築するとともに、関東全域の「ご飯がススムキムチ」の生産をこの工場で担うことで、割増賃金が発生している各工場での夜勤生産比率を下げ、効率化を図り、収益性の向上につなげていきます。

また、関東エリアだけでなく、中京・北陸エリアや東北エリアの一部におけるキムチの生産も引き受けることで、東日本エリアの効率化を図っていきます。

さらに、他の工場での取り組みとして、従来所沢工場で稼働していたキムチ専用生産ラインを、今期の上期中を目標に兵庫県の手柄食品へ移設を進めています。これにより、西日本エリアの生産能力と製造効率を向上させていきます。

戦略①収益性の向上 原材料調達の見直し・効率化

取り組みの4つ目である、原材料調達の見直しと効率化についてです。原料野菜、調味料、包装資材の各分野で、外部環境に強い調達基盤を構築していきます。

例えば、先ほどご説明した中東情勢によるナフサの供給リスクに対しては、容器の軽量化や薄肉化、再生原材料への切り替えを通じて原油依存度を低減し、リスクをコントロールしていきます。

戦略②資本効率を意識した経営 現状分析

中長期の重点戦略の2つ目は、資本効率を意識した経営です。当社のPBRは現在1倍を下回る水準で推移しています。こちらは経営課題として受け止めています。当社が推計した、スライドに記載の株主資本コストの水準をしっかりと上回るROEを継続的に創出していくことが、企業価値向上のために不可欠であると認識しています。

2026年4月14日に、プライム市場の上場維持基準適合のお知らせを開示しました。今後も資本効率を意識した経営を推し進め、持続的な企業価値の向上に努めていきます。

戦略②資本効率を意識した経営 株主還元

株主還元についてご説明します。資本効率向上の具体策として累進配当を導入しています。

今期においても安定的な配当を計画し、持続的な増配を目指します。具体的な数値目標はまだ定めていませんが、累進配当の導入に伴い、DOEも段階的に向上させていく考えです。

戦略③新商品・新領域への挑戦 新規事業戦略

中長期の重点戦略の3つ目である、新商品・新領域への挑戦についてご説明します。スライドは以前からご提示しているマトリクス図です。横軸を商品、縦軸をマーケットとし、それぞれを既存と新規に分類して、各領域で推進する戦略を示しています。

今回、これまで進めてきた個々の戦略を踏まえながら、中長期で当社が注力する領域として、業務用商品の拡張とNB商品の進化を新たに設定し直しました。本日は、この中長期の注力領域として掲げた2つの戦略についてご説明します。

戦略③新商品・新領域への挑戦 新規領域において中長期で目指す方向性

まず、当社が中長期で注力していく領域を定めるにあたり、あらためて目指す方向性を定めました。当社がこれまで培ってきた4つの強みである、開発提案力、ベンダー機能、全国規模の生産・物流体制、安全・安心への取り組みを基盤に、「ご飯がススムキムチ」などのNB商品や小売業向けの惣菜商品などを提供してきました。

今後は、内食、中食、外食といったあらゆる食の場面において存在感を示す野菜・発酵・健康の総合メーカーとして、特に中食・外食を下支えできる業務用商品に注力するとともに、消費者のみなさまからあらためて支持されるよう、NB商品を進化させていきたいと考えています。

また、将来に向けては、農地・生産・調達といった川上領域から、消費者のみなさまの食卓という川下に至るまで、食文化に幅広く貢献し、常に新たな価値をお届けできる価値創造メーカーへと変化を遂げていきたいと考えています。

戦略③新商品・新領域への挑戦 注力領域① 業務用商品の拡張 -仕入商品の強化-

中長期戦略「新商品・新領域への挑戦」の注力領域の1つ目は「業務用商品の拡張」です。小売や外食などの得意先のニーズや課題に対して、当社は既存の仕入先メーカーだけでなく、新たな協力先メーカーや生産者が持ち合わせている商品を、タイムリーかつ適切なかたちでマッチングさせることを通じて、ご提供していきたいと考えています。

さらには、冷凍や賞味期限延長などの技術開発に努めることで、各協力先メーカーの商品に当社からの提案も融合させ、業務用商品の領域で新たな商品を開発・提供していきたいと考えています。

また、業務用商品の領域において、当社として多様な商品を提供していく中で、食のトレンドを敏感に把握し、食に関するさまざまなノウハウを蓄積していきたいと考えています。

戦略③新商品・新領域への挑戦 注力領域② NB商品の進化 -ブランディング強化-

注力領域の2つ目は「NB商品の進化」です。既存でご支持いただいている「ご飯がススムキムチ」シリーズについては、リニューアルを通じてお客さまのご要望にさらにお応えし、商品価値に磨きをかけていきたいと考えています。

また、既存のブランドに加え、マルチブランド戦略として新たなシリーズ品を育てていきたいと考えています。具体的には、浅漬において従来品とは異なり、液を充填せずとも日持ちがして、開けてすぐに食べられる利便性や、食べきりサイズといった特徴を活かした商品に取り組んでいきます。

従来の浅漬が持つご飯の付け合わせというポジショニングではなく、おかずの1品として消費者のニーズに応える商品を、NB商品として全社をあげて展開していきます。

さらに、ブランド拡張の一環として、他社とのコラボレーションを通じ、漬物・キムチカテゴリー以外の商品にも「ご飯がススムキムチ」ブランドを展開します。これにより、食文化への貢献を図るとともに、既存ブランドとの連想を強化していきたいと考えています。

将来においては、当社の経験と知識を結集し、新たな領域への商品展開や上市にも挑戦していきます。

中期経営目標(設備投資)

注力領域の戦略を支える設備投資計画です。今期は、西日本エリアにおける生産能力向上のため、関西エリアの手柄食品の工場改修などへの戦略的な投資を計画しています。

また各エリアで、浅漬売場向けのミニカップシリーズの拡販に向け、新たな設備導入など成長投資を継続的に行い、強固な事業基盤を構築していきます。

中期経営目標(業績)

最後に業績目標についてです。2027年2月期以降の計画は、1年前の発表からローリングしています。

中長期戦略で設定した注力領域において、新たに戦略推進担当役員を配置し、推進していきます。オーガニックな成長については、2027年2月期において従来の計画を上回るペースで利益成長を目指します。

今期実施する機械化などの先行投資により、来期以降の効率化と収益性向上を実現し、さらには業務用販路や新商品の売上として結実させる計画です。

以上でご説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:前期に実施された収益性の向上施策の詳細について

「前期に行われた収益性の向上施策について、具体例を教えてください」というご質問です。

こちらはスライド21ページでご説明している部分に関連しています。スライドでは4つの項目、「アイテム数の絞り込み」「原価上昇と連動した販売価格の見直し」「生産体制の効率化・自動化」「原料調達の見直し・効率化」を挙げています。

アイテム数の絞り込みについて、全社で取り扱っているアイテムは現在もまだ多い状況です。しかし、アイテム別の売上を調査したところ、主要なアイテムが売上の大部分を占めていることがわかりました。

お客さまごとの対応を進めていくのがこれまでの当社の営業スタイルでしたが、この方法では生産性の面で問題が生じてきています。そのため、先ほどご説明したアイテムの集約化を進めています。

同じ商品でも量目が異なるものやパッケージが異なるものを提供するなど、それぞれのお客さまに合わせた対応を行ってきましたが、ある程度統一化を進める中で絞り込みを行っています。

販売価格の見直しについては、先ほどもご説明しましたが、「ご飯がススムキムチ」を値上げしました。これ以外の商品についても、量目や価格の見直しを進めています。

「ご飯がススムキムチ」に関しては、店頭販売価格が上昇しました。ただ、さまざまな状況を踏まえると今後もさらに値上げをお願いしていく必要があると考えており、今期についても値上げを進めていく方針です。

生産体制の効率化については、今回茨城工場に投資を行い、自動化ラインを導入しました。すでに1年分の実績を積むことができています。今後は、そちらで得られた技術を各工場へ順次展開していき、生産性の向上を図る考えです。

最後に、原材料調達の見直しについては、原料価格の影響が非常に大きいです。野菜の価格がある程度安定していたことで利益が出たということだけではなく、各工場が自分たちの近隣の生産農家の方々と連携して原料を調達する仕組みが大きく進展しました。

このような取り組みを進めることで、相場の影響を受けにくくなります。例えば、台風などで一部エリアが大きな災害に見舞われて産地にダメージが出た場合でも、日本全国の契約産地から調達が可能になります。

こうした取り組みが一定の効果を上げてきており、今後もこちらの方向で進めていきたいと考えています。

各工場が地場の野菜を調達しながら取り組むことで、日本各地に存在する地域性のある野菜を活かした商品化も進めていきたいと考えています。

具体的な例として、佐賀県の工場では、近隣に日本一の新玉ねぎの産地があります。そちらから調達できる甘くておいしい新玉ねぎを活用した商品の企画が進行中です。このように、さまざまな原材料の見直しなども、当社の今後の取り組みの一環となる見通しです。

当社の工場は全国に展開しており、北海道から九州まで各地にあります。これまでは、各工場が地元の野菜を調達し、地元で生産し、地元の消費者の方々にお届けするというかたちを取ってきました。

今後は、北海道の工場が北海道全体の野菜産地の仕入窓口となり、九州の佐賀工場が九州エリアの野菜生産調達の窓口となるといった体制を構築することも、課題として取り組んでいきたいと考えています。

工場が全国にあり、それぞれが野菜調達の拠点となっていることが、当社の特色です。この強みを活かしていければと考えています。

質疑応答:浅漬市場のダウントレンドと新商品展開について

「浅漬が苦戦したということですが、こちらはお米の価格の上昇によるものなのでしょうか?」というご質問です。

漬物の市場では昨年、出荷が生産ベース・重量ベースで減少しています。浅漬もダウントレンドを示しています。また、梅干の原料が不作だったことが2年続いた影響で、こちらも減少しています。一方で、キムチや生姜、ラッキョウといった商品は非常に好調だと聞いています。

お米が高騰した影響で、消費のトレンドがお米から麺類などに移行したことも関係していると思います。特に、焼きそばや冷やし中華、お好み焼き、たこ焼きといった料理には紅生姜がよく使われるため、紅生姜の消費が増えたと言われています。

もう1つの要因として、物価の上昇に伴いさまざまな商品が値上げされている中で、浅漬も値上げされています。その結果、主婦の方をはじめとする買い物客のバスケット、つまり買い物かごに入れる品数が減少している状況があります。

具体的には、例えば1,000円分の買い物をする際、以前は7品購入できていたところが、値上げの影響で6品に減ってしまう場合、削られる対象として浅漬が選ばれているのではないかと考えています。

おかずや副菜としての位置づけが高いキムチや惣菜は順調に伸びています。

今回、当社の取り組みとして、箸休めではなく惣菜としての用途に活用できる浅漬売場向けのミニカップシリーズを展開することをご説明しました。こちらは、浅漬を単に復活させたいというわけではなく、お米の消費シーンにおいて「この一品を買えば、おかずの一品になる」というような商品を展開したいと考えています。

おかずとしての用途を想定しているため、味付けを工夫したものを含め、ご飯のおかずやお酒のおつまみに適した手頃な価格で買える小鉢感覚の一皿を、浅漬売場で展開していきたいと考えています。この取り組みがピックルスコーポレーションの製品ラインナップとして加わればよいと考えています。

また、北海道から九州まで展開するべく設備投資を進めています。こちらの方針も着実に進めていきたいと考えています。

質疑応答:先行投資と利益見通しについて

「設備投資や品目の絞り込みをしても営業利益率が少ししか増加しないのは、どうしてでしょうか?」というご質問です。

現在、さまざまなコスト増の要因があるため、これらを取り除く必要があると考えています。前期は、営業利益について、予算に対してある程度プラスの結果を出すことができました。今期もそのようなかたちを目指したいと思いますが、設備投資を大規模に行い、各工場に投資していきます。

これは、先ほどお伝えした商品を製造するための生産ラインを充実させるための先行投資です。そのため、今期はそのような投資が利益を一時的に押し下げるものになると考えています。

しかし、来期や再来期には利益を生むものとなるため、前向きな投資であると考えています。

質疑応答:企業価値を向上させるための具体的な取り組みについて

「資本コストを意識し、企業価値を向上させるための取り組みについて教えてください」というご質問です。

しっかりと利益を確保できる体質に会社の中身を変えていくことが重要です。そのためには、利益を上げる営業活動を行っていくことが求められます。また、当社の商品を指名買いしていただけるようなラインナップを、ブランドとして育てていかなければなりません。

現在、消費者の方々は値段が安いものを探して購入される場合が多いと考えています。しかし、「これだけ価値があるものであれば多少高くても買いたい」「これはピックルスでしか作れない」というような商品を開発し、販売していくことが必要だと思っています。そのような意味で、ブランドの向上を図っていきたいと考えています。

現在、株主構成では個人株主が2万人を超える規模まで増加しています。個人株主の方に興味を持って応援していただけるよう、株主還元をさらに進めていきたいと考えています。

質疑応答:M&A計画と累進配当方針について

「中長期的な計画として、M&Aについての見通しを教えてください」というご質問です。

今回のご説明では触れていませんでしたが、現在当社が取り組んでいる事業に関連性の深い領域で、一緒に仕事を進めていきたい企業も出てきています。そのような企業とのご縁があれば、M&Aというかたちで投資を行うことを検討しています。

前回もお伝えしたように、当社では30億円規模でのM&Aを念頭に準備を進めています。こちらはタイミングを見計らいながら進めていきたいと考えています。また、今回の累進配当という方針に基づき、配当については維持または積み上げを行っていきます。

今回、減益目標というかたちではありますが、さまざまな取り組みを進める中で利益を積み増しし、配当も増やせるよう努力していく所存です。引き続き、よろしくお願いします。

質疑応答:ROE目標と具体的な達成見通しについて

「中期経営目標では、資本コストとROEの推移を具体的にどのように予想しているのでしょうか?」というご質問です。

具体的な数字はこちらのスライドでは示していませんが、コロナ禍では10パーセントを超えるROEを実現していました。目標としては、その水準へ再び戻したいと考えています。

この中期経営目標の3ヶ年では、まだ目標水準には達しないと考えています。しかし、そちらの水準こそ本来あるべき姿です。これまでご説明してきた内容を具体化することによって、実現したいと考えています。

「価値創造メーカー」や「野菜・発酵・健康の総合メーカー」としてふさわしいブランドを確立した上で、付加価値を反映した商品をシリーズ化して販売することで、目標を実現していきたいと思っています。

少し先の話になりますが、このような取り組みを進めていく中で「価値創造メーカー」になることを目標に取り組んでいきたいと考えています。

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